「あんた、やるじゃん」
デビュー前、ライブハウスで歌う伊藤由奈さんに、会場の一番後ろから手を振って駆け寄り、そう声をかけてきた女性がいた。歌手のAIさんだった。以来、彼女とは互いに励まし合うほどの大の仲良し。「AIちゃんをはじめ、本当に様々なアーティストの方たちからすごくいい刺激を受けています」
セリーヌ・ディオンさんとの出会いも大きかった。シングル作品でデュエットを実現。彼女のツアーにゲストで呼んでもらったこともある。
「セリーヌさんのドームツアー公演の最後の日、本番5分前に呼ばれ、彼女の所へ行くと、『由奈は本当にできる歌手、そのまま進みなさい』と励ましてくれました。もう感激して『よっしゃ、行くぞー』って心で叫びました」
そんな温かいセリーヌさんの言葉に対し、伊藤さんは「日本のアーティストとして精いっぱい頑張ります。あなたに負けないように」と答えた。すると「ぜひ、そうしなさい。私も応援しています」と。セリーヌさんは、人に対して絶対きついことを言わない。スタッフでも誰にでも優しく接するのだそうだ。
「まさしく『愛の人』としか言いようがないほどすてきな方です。DVDなどで見るのではなく、直接お会いでき、同じステージに立たせていただき、私もアーティストとしてひと皮むけたような気がしました」
「伊藤由奈の歌う洋楽曲が聴きたい」というファンの要望に応え、今夏から洋楽曲カバーソングを着うた・着うたフル配信することになった。第1弾はエアロスミスの楽曲。「曲の良さやパワーをキープしつつ、優しさも感じられるようにバランスを考えて歌い上げました。あくまで伊藤由奈が歌う歌としての表現にこだわりました」
伊藤さんは、どんな歌でも「恥ずかしがらず、堂々と歌う」ということを心がけている。言葉で表現できない思いや感情は誰にでもある。でも歌ならそれも表現できるし、誰かに伝えられる。だからこそ、ちゃんと伝わるように歌いたいと。
彼女自身、かつてマライア・キャリーの歌に救われた。だからこそ歌の力を信じ、歌い続ける覚悟だ。もちろん、時には曲のことで悩んだり、煮詰まったりすることもある。そんな時は迷わず女友達とカラオケへ行く。切ない気持ちの時は切ない曲を歌いまくる。「結局、歌に戻ってしまうんです(笑)」
笑いたい時は思い切り笑い、泣きたい時は泣き、発散したい時は発散しまくる。そんな、その時々の感情をとても大事にしている。だからこそ彼女の歌は人の心を揺さぶる。
現在の仕事についていなければ、どんな仕事についていたでしょうか?
幼稚園の先生。子供が好きというのもありますが、それ以上に子供と一緒に歌えるでしょ。どうしても音楽と関わっていたいから、そういう仕事を選びますね、きっと。
人生に影響を与えた本は何ですか?
「ザ・ギバー」(ロイス・ローリー著)や、「ハリー・ポッター」(J.K.ローリング著)のシリーズあたりでしょうか。特に「ハリー・ポッター」のような世界観が好きなんです。
あなたの「勝負●●」は何ですか?
「いつまでも輝けるように」という願いをこめ、星の形をしたものはいろいろ持っています。あとは、ハートのもの。「いつか本当の愛に出会えますように」と思って。星とハートが私のラッキーチャームですね。
I Don't Want To Miss A Thing / エアロスミス
2010年7月28日 着うた・着うたフル配信
伊藤由奈さんがパーソナリティを務めるラジオ番組「Heart To Heart」(JFN系)に、以前から多数寄せられていた「由奈さんに洋楽曲をカバーして歌ってほしい」という声を受け、番組ではリクエストを募集。その中から由奈さんがセレクトした曲を番組で披露するという企画が進行中だが、同時に、ラジオ番組が聴けないファンからの要望に応え、今回は配信限定で発表することになりました。
その第1弾(7月28日配信)が、エアロスミスの「I Don't Want To Miss A Thing」。第2弾は8月下旬に配信する予定。「スティーヴィー・ワンダーや、映画の主題歌など意外なリクエストもたくさん届いています。何を歌うか、楽しみにしていてください」(伊藤由奈さん)。
| <<前のページ | 12 |










