さて、いよいよ女性にとって働きやすい会社の選び方です。今回は、「vol.3 働く女性の意識大調査!」でも取り上げた“職場における男女格差”をクローズアップ! 女性労働問題のスペシャリストである「21世紀職業財団」の一杉一子さんに“女性が働きやすい会社の見分け方”をレクチャーしていただきました。
職場における“男女格差”が端的に現れているのは賃金です。厚生労働省の統計調査結果によると、男性社員の賃金を100とした場合、女性社員のそれは約66と、大きな差がみられます。この原因となっているのは、女性の勤続年数の短さ、そして管理職に就く女性の少なさなどです。逆に言えば、女性の勤続年数が長く、女性管理職が多い企業では、収入や待遇面で男女格差が生まれにくいと言えるでしょう。できるだけ長く働けて、女性の能力を待遇面でもしっかり評価する会社を選ぶために、ぜひ次の4点に注目してみてください。
2006年の調査結果では、雇用者全体の中で女性が占める割合は41.6%となっています。一般的には、この比率が高いほど、女性を労働力として活かしているということになります。ただし、職場における男女比率は業種によって大きな違いがありますので、同業種の企業と比較してみてください。
女性の勤続年数は、男性より平均で4.7年も短くなっています。理由のひとつとして挙げられるのは、出産や育児などによる退職です。ここから、勤続年数の差が小さいほど、女性が長く働き続けられる環境とサポートする制度が整っている企業であることが予測できます。
管理職全体に占める女性の割合は、係長10.8%、課長5.8%、部長3.7%となっています。この数値と比較することで、女性を積極的に育成・登用する人事考課制度かどうかがわかります。また、身近によいモデルとなる先輩がいる職場であれば、「いつか私も!」とやりがいや目標を持つことができるでしょう。
産休や育児休暇は、“制度はあるけれど取りにくい”という企業が多いものです。そんな中で制度の利用率が高く、復職しやすければ、出産後も働き続けられる環境にあると考えられます。男性の場合は育児休暇の取得率が0.5%弱と低いのですが、男性の取得実績があればなおいいですね。
現在、国や自治体などでは、“ポジティブ・アクション(女性の能力発揮促進のための積極的な取組)”という活動を通して、企業における男女格差の解消や、セクハラやパワーハラスメントのない職場づくりを推進しています。上記のような情報は、人事担当者などに訊ねる方法もありますし、企業のホームページに掲載されている場合もありますので、積極的に情報収集して賢い転職を目指してください。
一杉 一子(ひとすぎ かずこ)さん
厚生労働省で女性労働問題を長く担当した“働く女性”問題のスペシャリスト。
岩手労働局長を経て、2003年より現職。
“女性が長く働き続けられる会社”を見分ける上で、もうひとつの重要なキーワードとなるのが、“ダイバーシティ(多様性)”。ダイバーシティとは、人種や性別、身体的障害の有無、価値観や性格の違いといった個々人のバックグラウンドの違いを尊重するという概念で、多様な人材が能力を発揮できるような組織づくりを目指す経営手法として活用されています。もともとは米国から始まったダイバーシティですが、ここ数年、日本企業の中にも徐々に浸透してきています。今回の“Pick Up”では、先進的な取り組みによってダイバーシティを推進している企業と、そこで活躍している女性をご紹介します。
ビジネスセンター カスタマーサービスグループ
インバウンドコールチーム
インバウンドコールチームの仕事は、リース契約を結んでいらっしゃるお客様の電話によるサポートと、新規のお客様の問い合せ窓口業務です。その中で、私は現在、6人のメンバーをまとめるリーダーを務めています。リース業では、お問い合せに対していかに迅速かつ的確に対応できるかが、契約更新と新規顧客の獲得につながりますから責任は重大。でも、それだけにやりがいも達成感も大きい仕事です。
電話でのお客様対応は、高いコミュニケーション能力と、契約や製品・サービスに対する幅広い知識が求められます。その点、当社では各種「講習会」や「e-ラーニング」などの教育制度が充実していますから、各自が自分でスキルを高めていくことができます。また、既に用意されている教育メニューだけではなく、「こんなことを学びたい!」と手を挙げれば、オリジナルの勉強会を開いてもらうこともできるんです。毎日の業務を円滑に進めるためにも、自分のキャリアを伸ばしていく上でも、こうした教育制度の充実はとてもありがたいですね。
実は私、もともとは派遣社員でしたが、日々仕事をするにつれ、「もっと自分自身が成長したい!」という想いが強まり、より積極的に仕事に関わるようになっていきました。いまのポジションに就けたのは、会社側が、そういう私の意欲と仕事ぶりを評価してくれたのだと思います。当社の良い所は、仕事内容や雇用条件はもちろん、こうした評価の面でも、まったく“男女の格差”がないところです。男性でも女性でも、自分の仕事ぶりを正当に評価してもらえることは、やはり大切ですよね。
リーダーになって感じるのは、今までよりもさらに自分自身で考えて仕事をしていかなければならないということ。そのためには、マネージメント力や、業務改善のために何をするべきなのかを見抜く力など、勉強しなければならないことが溢れています。でも、私の場合、幸いにも困ったときに何でも相談できる女性マネージャーが身近にいます。この方のチームのまとめ方や会議の進め方は本当に素晴らしく、私の憧れです。身近に目標になる人がいることが、モチベーションにつながります。
それから、将来の自分のモデルとなるような女性がたくさんいるのも嬉しいですね。いまだ、男性優位の金融業界ですが、当社には、業界でも稀な女性支店長もおりますし、出産後復職して活躍している方々もいます。もしGEの管理職が男性だけで、女性として将来の目標が見えないような会社でしたらこんなに長く勤めていなかったかもしれません。この会社に入って、仕事人としても女性としても自分の将来が描けるようになったと感じていますし、毎日がとても充実していますね。


