転職ノウハウ

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第3回 人柄が伝わるWEB履歴書を作るには
今回の相談者:
氏名 萩原 かおり(仮名)
年齢 30歳
転職回数 1回
現職 離職中
志望業種・職種 人事・総務
転職の理由 転職の理由 製紙会社で7年半、営業アシスタント・総務・人事の経験を積む。学歴による給与の差に愕然とし、大学編入を決意。会社に惜しまれながら離職。大学卒業資格取得の目処が立ち、今後は人事・総務職での中核となる社員を目指す。
相談者が作成したWEB履歴書
お悩みポイント
  • 頭で考えていることをうまく文章に表現できない
  • 人物的なアピールをどこまでしていいのかわからない
尾方さん 萩原さんが履歴書を書く際に、いちばん悩んでいることは何ですか?
萩原さん 履歴書に書くべきことを頭のなかではいろいろ考えているのですが、それをうまく文章にしきれないんです。頭で考えていることをうまく言葉で表現できなくて……。
尾方さん そうですか。
萩原さん また、私はこれまでまじめに仕事をしてきたと自負しているのですが、そういう仕事に対する姿勢などの人物的なアピールをどこまで書いていいのかと悩みました。
尾方さん なるほど。では、そのあたりをクリアにさせるためにも、いくつか質問していきます。まず、新卒で入社した会社ではどのような仕事をしていましたか?
萩原さん 短大を卒業後、製紙会社に入社しました。最初に配属されたのは営業部で、営業事務をやっていました。電話応対や受発注業務がメインです。営業部員5名に対して、私がひとりで対応していました。
尾方さん 営業部には3年間いたわけですね?
萩原さん はい。そして次に総務部に異動になりました。株主総会・株主懇談会の運営、社内報の発行業務、海外出張の手配などをしていました。
尾方さん 異動になった理由は?
萩原さん もともと総務部にいた女性社員が退職することになり、私が抜擢されました。総務部を2年間経験したあとは、人事部に異動になりました。人事部では新卒・中途採用のアシスタント、派遣社員採用の関連業務などをこなしていました。
尾方さん 総務から人事に異動になったきっかけは?
萩原さん 人事部のポストがひとつ空いたのです。総務部での仕事が認められ、萩原なら人事の仕事もやれるだろう、ということで異動になりました。
尾方さん なるほど。営業、総務、人事とコツコツ仕事をしてきたわけですね。履歴書の職務内容を見る限りすごく充実していたように感じるけれど、この会社を辞めたのはどうして?
萩原さん 私はどんな些細な仕事も一生懸命取り組む努力をしてきました。雑用的な仕事でも、私が笑顔で一生懸命応対すればほかの社員も気持ちよく仕事ができる、と思ってがんばっていたんです。
でも、人事に異動となって短大卒と四大卒の社員の給与差を知ってしまい、その差に愕然としたんです。仕事内容に差があるなら給与差があっても仕方がない。でも、仕事内容に差があるとは思えない。学歴の違いだけでこんなに給与に差が出てしまうのかと思いました。
尾方さん 会社によってはそういうこともありますね。
萩原さん はい。なので「仕方ない」と思っていたんですけれど、終電まで仕事する日々が続き、気持ちがモヤモヤしてしまったんです。そして、学歴で給与差が出てしまう現実は変えられない、だったら自分で大卒の資格をとろうと思ったんです。
尾方さん で、その勉強のために会社を辞めて、約1年間勉強に専念していたんですね?
萩原さん そうです。大卒の資格取得の目処がついたので、人材派遣会社で契約社員として1年半働き、現在は離職中です。
尾方さん 次はどんな仕事を希望していますか?
萩原さん これまでの経験を生かして総務や人事で働きたいと思っています。
尾方さん わかりました。
尾方が斬る!
  • 一番のアピールポイントを提示した後に成果・実績を書くべし!
  • 人物的なアピールに終始せず、仕事での成果も具体的に盛り込めばOK!
細かく書きすぎて、アピールポイントがぼやけている!
尾方さん ではさっそく履歴書の修正にかかりましょう。萩原さんは、職務内容についてすごく細かく丁寧に書いています。が、その細かさが仇となっているんですよ。理想の履歴書というのは、「パッと見」で応募者の人物像がわかるものなんです。ココがポイント!
細かくダラダラと書きすぎるとアピールポイントがぼやけてしまう。もっともアピールしたい部分が目立つような書き方をすると、採用担当者の目に留まりやすい。
採用担当者がパッと目を通したときに、「この履歴書を書いたのはどんな人でどんな仕事をやってきたか」が伝わるものがいい。残念ながら萩原さんの履歴書はそうなっていないんです。
萩原さん はい。
尾方さん その原因のひとつは書き方です。萩原さんのいちばんの売りは、7年半の間1社で積んできた豊富な経験と仕事への姿勢です。このアピールポイントがすぐ伝わるような書き方をするべきです。
萩原さん ダラダラと書かずに……。
尾方さん そうです。萩原さんの履歴書は細かく書かれているけれど、アピールポイントがぼやけてしまっているんです。アピールポイントがあいまいで、かつあまりに細かく書かれていると採用担当者は読む気がなくなるんですよ。
萩原さん そうなんですか。
尾方さん 新商品の広告でも同じですよね? 広告ではその商品のいちばんの「売り」が前面に出される。たとえば最新の薄型テレビなら、テレビの薄さがもっとも強調されるでしょう? 売る側としては、薄さだけでなく色の鮮やかさやデザインなどアピールしたいことが山ほどあるだろうけれど、まずは「薄さ」を強調して客の心をつかむ。細かいことは、心をつかんだあとで説明していけばいいんです。
萩原さん なるほど。
尾方さん このWEB履歴書では、1社で営業事務・総務・人事を経験してきたことが最初にわかるような書き方をしましょう。
そして部署ごとの仕事も、総務なら〈広報関連〉〈IR関連〉〈庶務関連〉、人事なら〈人事〉〈給与〉〈採用〉〈教育〉など、業務ごとに分類したほうがわかりやすい。また難易度の高い業務や具体的な成果を先に書いて目立つようにするなど、アピールポイントを強調する工夫をしましょう。ココがポイント!
WEB履歴書では、異動をする度に職務内容欄を分けて書くので、自己PR欄などに最初に1社で複数の部署を経験したことを記入する。職務内容欄では業務別に見出しをつけてアピールする。
書くべき内容が多すぎてまとまらない場合は、自分に都合のよい、つまりよりアピール力のある部分を抜粋して、まとめればいいんです。
萩原さん わかりました。
履歴書に自分らしさを出すには?
尾方さん 萩原さんの履歴書の書き方は、いまのままでも決して間違ってはいません。でも「書き方が間違っていない」だけの履歴書は、書類選考を通過しないんです。ではどんな履歴書が通過するのかといえば、それは書き手の「自分らしさ」が出ているもの。人事はココを見る!
人事は履歴書を見ながら応募者ならではの経歴をチェックする。自分らしさをアピールするためには、仕事で実行した具体的な内容を盛り込むのがコツ。
萩原さんの場合、まだこの部分が甘い。もっと紙面に萩原さんらしさを出す必要があります。
萩原さん 自分らしさはどうやって表現すればいいんですか?
尾方さん できるだけ具体的に書くことがポイントです。たとえば自己PRの欄で、「業務をいかにしてシンプルに、なおかつすばやくできるかを常に心がけてきた」と書いていますが、ここは実際にどんなふうに業務をシンプルにしてきたかを書く。具体的な経験を書くべきなんです。
萩原さんは、たとえばどんなことを仕事で心掛けていました?
萩原さん 人事部にいたときに、中途採用の応募者の応対をしていました。当時は買い手市場でしたが、「上から目線」で応対したのでは会社のイメージが悪くなってしまいます。なので、気持ちのよい応対を心掛けました。
尾方さん そういう具体例を書いたほうが説得力が出ますよ。ほかに仕事で心掛けていたことはある?
萩原さん 常に相手の立場に立って物事を考えるようにしていました。
尾方さん 具体的には?
萩原さん 営業部にいたときに、商品の発送先を間違えてしまったことがあるんです。Aという会社の神奈川営業所に送るべきところを東京営業所に送ってしまいました。A社さんのほうで転送するので大丈夫と言ってくださったのですが、それでは申し訳ないし、信用も失ったまま。そこで上司に相談し、私が東京営業所に出向いてお詫びをし、商品を受け取って神奈川の営業所まで届けたことがありました。
尾方さん なるほど。そのような具体例には「萩原さんらしさ」がものすごく出ていますよ。履歴書には、よりアピール力のある具体例をピックアップして盛り込むようにしましょう。
萩原さん はい。
人物的なアピールはどこまでしていい?
萩原さん 私はこれまでまじめに仕事をしてきたことや周囲の人への気遣いなど、人物的な部分をアピールしたいと思ったのですが、履歴書には書くべきではないんですか?
尾方さん そんなことないですよ。人物的な部分もどんどんアピールするべきです。ご自分では気付いていないかもしれないですが、萩原さんの負けず嫌いな性格はアピールになりますよ。萩原さんは負けず嫌いですよね?
萩原さん え? はい(笑)
尾方さん 学歴の差で給与の差が出ることに納得がいかず、大卒の資格をとってしまうというのは相当な負けず嫌い(笑)。でも負けず嫌いは、仕事を進めるうえでは重要かつ必要な要素です。なので、会社を辞めた理由も具体的に書いておいたほうがいいですね。といっても、人物的なアピールのみに終始しては履歴書としては不完全です。仕事の具体的な内容、成果も必ず盛り込むようにしてください。ココが落とし穴!
履歴書で人物的なアピールはするべき。だが、重要なことはそれに終始せず、仕事での実績や成果を具体的に書くこと。
萩原さんのいまの履歴書は、この具体的な成果、実績の部分も薄いですね。
萩原さん はい、盛り込むようにします。
尾方さん 萩原さんは頭で考えていることがうまく文章にならないと言っていましたが、クリアできそうですか?
萩原さん はい、自分の何をアピールすべきかが見えてきたので、うまく修正できそうです。
尾方のズバリ!ポイント
お話を聞いていて、萩原さんは「これまで謙虚に真摯に仕事に取り組んできた人」という感じがよく伝わってきました。萩原さんの課題は、この好印象をいかに履歴書で表現するか、です。豊富なキャリアがある人は、これまでの経験を全部盛り込もうとするとわかりにくくなります。自分がもっとも訴えたいところ、もっともアピールとなる部分を強調するような書き方を工夫しましょう。
尾方が作る応募者のWEB履歴書を見る
相談者の感想
履歴書には、会社に直接影響を与えた利益など、実績や成果だけを書くものだと思っていました。私は人物的なところをアピールしたかったのですが、それは書くべきではないと思っていたんです。でも今回面談を受けて、人物面もどんどんアピールしてよいことがわかりました。
相談者の感想
尾方 僚(おがた りょう) 尾方 僚(おがた りょう)
リクルーティングコンサルタント  日本女子大学非常勤講師
大手就職情報会社に9年間勤務後、コンサルタントとして独立。大学、企業人事向け講演や、企業の採用コンサルテーション・研修に従事する。各メディアへの採用、人事系コメント多数。日本女子大学ではキャリア副専攻科目「社会にでるための自己表現」を担当。最新刊は「100人の前でもキチッと話せる本」(インデックスコミュニュケーションズ)。その他編著書として「就活(勝)道2007」(新星出版)、「こんな人こそ外資へいけ」(廣済堂出版)、「AERAMOOK 就職のことがわかる本」(朝日新聞社)など多数。

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