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転職に効く!技術分野別 ITエンジニアお宝資格ガイド 第7回オールラウンドといえばこの資格:基本情報技術者

現在、主なものだけでも200個以上のIT資格が存在します。数あるIT資格の中で、本当に価値ある資格とはいったいどれなのでしょうか。この連載では、ITエンジニアのスキルアップやキャリアパスに詳しい克元亮先生が、あなたのお宝アイテムとなるにちがいないIT資格と、その効果的な受験対策を技術分野ごとに解説します。最終回は、システム開発におけるオールラウンドな資格「基本情報技術者」をご紹介します。

システム開発の基礎体力を測る

基本情報技術者試験は、経済産業省が認定する国家試験の1つです。試験を主催する独立行政法人情報処理推進機構(IPA)によれば、「高度IT人材となるために必要な基本的知識・技能をもち、実践的な活用能力を身に付けた者」を対象にしています。

典型的な受験者として想定されているのは、ITを活用した基本戦略の立案に従事している方や、実際にソリューションや製品などを開発しているエンジニアです。開発者としてソフトウェアの企画・設計や開発・運用に関する知識と技能も問われるのはもちろん、ユーザー側の人材として、ITに関連した事業戦略の立案や業務へITを活用する能力も試されることになります。

基本情報技術者試験は、午前と午後の2つに分かれており、各150分の多肢選択式問題となっています。試験形式は、ペーパー方式となっており、それぞれで、満点の60%以上を取らなければ合格できません。試験範囲は、コンピュータシステムなどのテクノロジ系、プロジェクトマネジメントなどのマネジメント系、システム戦略などのストラテジ系となっています。この中でも特にテクノロジ系の難易度が高く、出題頻度も高くなっています。

基本情報技術者試験に合格することで、文字通り、プログラミングに関して「基本的な」開発能力を持つものと評価されます。基本情報技術者試験の上位試験として、応用情報技術者試験があり、これは、エンジニアとしての実務能力を評価するレベルとなっています。業界での評価をさらに高めるためには、応用技術者試験にも合格したいものです。基本情報技術者はあくまで通過点ととらえ、知識を幅広くかつ深めに吸収しておくとよいでしょう。

情報処理技術者試験(フローチャート)

試験制度の変更による出題傾向への影響は?

基本情報技術者試験も含まれているIPA主催の情報処理技術者試験は、2009年度から新制度に変わり、これにともなって各試験で出題範囲も見直されることになりました。新しい基本情報技術者試験の出題範囲を見ると、午前試験、午後試験ともテクノロジ系については従来と同じ分野となっていますが、午後試験で新たにマネジメント系(プロジェクトマネジメント、ITサービスマネジメント)とストラテジ系(システム戦略、経営・関連法規)が追加されています。

午後の難関、アルゴリズム対策

午後試験を突破し合格するためには、まずアルゴリズム対策が重要です。システムのプログラムを組む上で、アルゴリズムは必須の知識です。基本的なアルゴリズムとしては、数字を並び替えるソート、複数のデータから目的のデータを見つけ出す探索などがあります。ソートアルゴリズムは、複数の数字を昇順あるいは降順に並び替えるための解法です。

プログラムを記述する際には、基本的なアルゴリズムから選択したり、応用的なアルゴリズムを自らが考案したりして進めていきます。どのアルゴリズムを選ぶかによって、命令の実行回数や処理時間が変わってくるため、効率のよいシステムを作るためには欠かせない知識となっています。

しかし、データ構造とアルゴリズムを苦手とする方が多いようです。まずは苦手意識の克服、そしてパターンに関する深い理解が欠かせません。そのためには、Javaなどの言語を使ってプログラムを組んでみましょう。ソートであれば、バブルソートを組むことから始め、次にシェーカーソートに修正する。そして、理解できたら、次の選択ソートやクイックソートへ、というように実際に手を動かしながら理解を深めることが、合格への近道となるでしょう。

インターネットには、ソートアルゴリズムのサンプルがたくさん公開されています。それをコピー&ペーストして動かしてみるのもおすすめです。また、Sorting Contest(http://www.iti.fh-flensburg.de/lang/algorithmen/sortieren/sortcontest/sortcontest.htm)では、8種類のソートアルゴリズムを可視化しており、一斉に実行することで効率の違いを実感することもできます。このような便利なサイトを活用して、身に付けるようにしましょう。

基本情報技術者試験の上位に位置づけられる応用情報技術者試験や高度試験は、技術的な深みだけではなく、論理的な設計能力や問題解決能力も評価しようとしています。つまり、見方を変えれば、基本情報技術者試験においてアルゴリズムの知識が問われるのは、論理的思考につながる基本的な考え方が身に付いているかを評価するためとも言えます。将来のキャリアアップに向けた一つの通過点と考え、取得を目指してください。

情報処理技術者試験/基本情報技術者試験
試験形式 四肢択一/80問(150分) + 多肢選択式/出題13問中の7問を解答(150分) 編集部判定 転職力★★★☆☆ 報酬UP★★★☆☆ 人気度★★★☆☆
受験資格 特にない。
料金 5,100円(税込)
試験日/会場 年2回(春期:4月第3日曜日、秋期:10月第3日曜日)/全国主要都市
受験申込 春期:1月中旬〜2月中旬、秋期:7月中旬〜8月中旬
有効期間 無期限
備考 2001年春期試験より実施。2009年春期より出題範囲広がりユーザー側の人材として求められるスキルの一部が加わる。

※2009年2月20日現在

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克元 亮
(かつもと りょう)

ITソリューションのマーケティング、プロジェクトマネジメントに従事。システム開発の現場視点から、SEのスキルアップやキャリア形成を支援する書籍やウェブ記事も企画・執筆。著書は『SEのプレゼン術』『SEの文章術』(技術評論社)、『ITアーキテクト×コンサルタント 未来を築くキャリアパスの歩き方』(ソフトバンククリエイティブ)など多数。取得資格は経済産業省 情報処理技術者(システムアナリスト、プロジェクトマネージャ、システム監査技術者ほか)、PMPなど。日々の執筆や読書について、ブログ『克元亮の新執筆日記』につづる。

著書紹介

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「SEの文章術」
発行:技術評論社
(定価:本体840円+税)

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「SEのプレゼン術」
発行:技術評論社
(定価:本体840円+税)

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「ITアーキテクト x コンサルタント 未来を築くキャリアパスの歩き方」
発行:ソフトバンク クリエイティブ
(定価:本体1800円+税)


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