
生成AIやAIエージェントの企業利用が急速に進んでいる。特にAnthropicが提供するClaude CodeやClaude Coworkは、AIエージェントを使ってプログラマー以外の社員も業務の効率化に活用できるとして企業でも大きな注目を集めている。
ただ、これまでのところは生成AIやAIエージェントを一部業務の効率化のためのツールとして採用する事例が目立ち、企業変革に全面的に活用するという取り組みは始まったばかりのようだ。そんななかアクセンチュアは5月11日、Anthropicとグローバルで進めてきた戦略的パートナーシップのもと、AIを中核に据えた企業変革の支援体制を日本で強化すると発表した。
アクセンチュアの発表によると、同社は日本において専門組織「アクセンチュア Anthropic ビジネスグループ」の活動を本格始動させる。そのうえで、同グループが「企業の全社AI変革の設計と実行」「AI駆動開発によるソフトウエア開発ライフサイクルの刷新」「基幹システムのモダナイゼーション」「サイバーセキュリティ変革」などを支援する。
1つめの「全社AI変革の設計と実行」は、Claudeを個別業務の効率化にとどめず、戦略、業務プロセス、組織、人材、文化、テクノロジーを横断する全社変革として設計・実行する取り組み。単なるツール提供に終始することなく、業務プロセス、既存システム、組織体制との整合を踏まえた設計・導入・運用を一体で支援し、チェンジマネジメントによる定着までを一気通貫で伴走する。
2つめの「AI駆動開発によるソフトウエア開発ライフサイクル(SDLC)の刷新」では、要件定義から設計、開発、テスト、リリース、運用まで、ソフトウエア開発の全工程にAIを組み込むことで、変化への対応力を飛躍的に高める。これにより、従来の数分の1のスピードで対応できるエンジニアリング組織への変革を支援する。また、仕様やテストの事前定義、AIによる多段階の品質チェック、変更の根拠と履歴の自動記録など、開発プロセス全体を対象とした統制を整えることで、AI駆動開発を安全に本番運用し続けられる体制を実現する。
3つめの「基幹システムのモダナイゼーション」は、アクセンチュアが提供する基幹システム変換ツール MAJALIS(マジャリス) とClaudeを組み合わせることで、モダナイゼーションを加速させる。MAJALISにより既存資産を標準的なJavaへ変換し、Claudeがコード解析、仕様の可視化、テスト生成などを担うことで、移行後の理解性・保守性・拡張性が高まるという。
4つめの「サイバーセキュリティ変革」では、アクセンチュアが独自開発したAIエージェント群とClaudeを組み合わせ、AI駆動型サイバーセキュリティソリューションCyber.AIを提供。加えて、世界で3万人を超えるサイバーセキュリティ専門家と連携し、アセスメントからトリアージ、復旧、継続的な高度化までを一貫して支援する。
アクセンチュアでは、日本企業で高まるサイバーセキュリティニーズのほか、ガバナンスやコンプライアンスといったエンタープライズ要件を前提に、日本企業特有のIT環境や業界特性を考慮しながら、Claudeを企業活動の実運用に組み込むことで、グローバルで培われた知見と国内での実践を融合させ、持続的な価値創出につなげていくとしている。
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