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マイナビ転職EXPO 講演レポート
会場風景1

JICAの仕事「国創りとは」:
国際協力のプロフェッショナルとして

国際協力機構(JICA)
課長 大塚 卓哉

[プロフィール]1996年JICA入構、本部では、医療協力部、国際緊急援助隊事務局、無償資金協力部、総務部(統合準備、国会対応、本部移転)
在外ではバングラデシュ、スリランカに駐在/2012年9月より職員採用・研修を担当する人事企画課長。

国際社会の平和と発展に貢献、わが国の安全と繁栄を確保するための活動

JICA人事部の大塚と申します。私は1996年に入構して、今年で18年目です。学生時代に生活をしたパプアニューギニアの離島で、島民がJICAの援助と貢献について熱く語ってくれたことで、その活動に興味を持つようになりました。入構後、スリランカなどの赴任を経て、2012年10月から現在の部署になります。

JICAのように国際協力を行っている団体は、多くはありません。横軸を公的機関と民間、縦軸を海外と国内とした時、JICAは公的機関寄りで、さらに海外と国内の両方の業務があり、JETRO(日本貿易振興機構)やJBIC(国際協力銀行)と同じような位置付けにあります。JICAの仕事というと、ずっと途上国に赴任しているイメージがあるかもしれませんが、実際赴任するのは、20〜50代の各10年間の内に約3年間ごと。あとの7年は、日本に籍を置きながら、海外の現場を飛び回って見るといった状況です。求められる能力・専門性については、大学の学部卒と院卒は半々くらいです。ただし、社会人採用の方は、高い専門性を生かしていただくという意味で、少しだけ院卒寄りかもしれません。

JICAは、政府開発援助(ODA)の一環として、国家予算で運営されています。目的は、途上国の開発支援を行うこと。現在、世界には地球的規模のさまざまな課題があります。しかし途上国には、それを解決するためのお金と技術がありません。それを支援することで、途上国の安定と繁栄をサポートしていきます。ただし、一方通行の支援ではありません。私たちも途上国から資源・エネルギー・食料などさまざまな支援を受けている。その相互依存関係を構築するためのツールがODAなのです。

またJICAという組織についてご紹介します。正式名称は、独立行政法人 国際協力機構。独立行政法人というのは、その一つひとつを運営していくための法律があります。JICAについてはその目的として、「開発途上地域などの経済および社会の開発もしくは復興または経済の安定に寄与することを通じて、国際協力の促進ならびにわが国および国際経済社会の健全な発展に資すること」と定められています。現在の理事長は2012年4月に就任したばかりの田中明彦氏。私たちは初代の緒方丸(緒方貞子氏)から田中丸に船を乗り換え、新しい船出をしたばかりです。職員数は、1,842名。内訳としては、東京の本部に約1,200名、全国15カ所の拠点に約200名、海外の在外拠点に約400名といった割合です。

JICAが行う支援メニューは、大きく5つに分かれます。最初の3つは、人から人に教える“技術支援”、主に大規模な経済インフラの構築に利用される“有償資金協力”、所得水準が低い途上国への“無償資金協力”です。この3つを単体ではなくパッケージ化することで、最適なソリューションを提供します。あとの2つは、青年海外協力隊派遣などの“市民参加協力”と、災害時などに派遣される“国際緊急援助隊”の活動です。すべてを合わせて毎年、約1兆円規模の支援を展開しています。

私たちの仕事は、世界を変えるためにある

会場風景2

JICAでの仕事を一言で表すと、“国創りへの挑戦”です。途上国の支援を行っていく中で大切なことは、あくまでも問題を解決するのは現地の人々だということ。私たちはそのサポート役でしかありません。そのことを念頭に置きながら、世界92カ所の在外拠点を起点に、約150カ国で活動を行っています。

具体的な国創りについて、私が赴任していたスリランカを例に挙げてみます。同国では、約30年続いた内紛が2009年に終息したばかり。私たちの目的は、戦争で人が住めなくなった地域の復興でした。ここで私たちは、まず道路を作りました。そして壊された給水塔を復旧し、電気を通すための送電塔も建設。加えて、再びそこで生活ができるように収入源を創出したのです。赴任期間が終わる頃、彼らが収入を得られるようになったのは、本当に嬉しかったですね。ここで一つ重要なことがあります。このように一つの機関がミクロからマクロまで包括的なソリューションを提供できるのは、世界でも大変珍しいということ。これがJICAの得意とする、組み合わせによるソリューションです。

それぞれのプロジェクトは、“援助戦略を策定する”ことから始まります。まずは、自分たちで課題を考えてもらう。その後、“プロジェクトの形成”へと進んでいきますが、これが一番楽しく、かつ、一番辛い仕事です。なぜなら、予定通りに進むことはまずないからです。そこで“プロジェクトの管理”をする必要が出てくるわけですが、これは言わば、予定を変更する勇気と同一だと言えるでしょう。プロジェクトが終われば、その“評価”を行い、次の活動へとつなげていきます。

ここでもう一つ具体的な例をご紹介します。バングラデシュの交通事情を解決するプロジェクトの際、実際に私たちが取り組んだのは、都市高速鉄道(モノレール)の建設、その技術者の育成、利用する住民の啓発でした。ここでのポイントは2つ。さまざまな解決法の中から、“選択と集中”をします。そのうえで、“持続可能な制度・体制の構築”する。JICAが引き上げた後も、彼らの生活が継続してはじめて、プロジェクトは成功したといえます。

詳しい採用情報については、ホームページをご覧ください。海外赴任は必須ですし、人材育成制度も豊富にあります。国際機関・大学・省庁などに出向していただくこともあります。幅広い支援を行っていますので、不要と思っている分野はありません。皆さんからのご応募をお待ちしています。ご清聴ありがとうございました。

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