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「世界の壁」は「世界への扉」だった! 英語アレルギー&海外経験ゼロからの、グローバル人材への成長術

フィリピン留学・語学留学の口コミ情報サイト「School With」の代表としてグローバルに活躍する太田英基さんは、ほんの数年前まで海外経験・志向共にゼロだった、という。果たして、太田さんを変えたものとは何だったのか? 「グローバル」と聞いても「気になるけど何をすべきか分からない」「自分には関係ない」……そんな風に思っている皆さんは必見! 太田さんが「世界への扉」を開いたきっかけや、彼の行動のノウハウを参考に、ぜひ世界という舞台への一歩を踏み出してください。

グローバル人材への道のりは、嫌いな英語の克服から始まった

世界一周の前に乗り越えることを誓った、英語という大きな壁

世界を舞台に考え、行動できるグローバルなビジネスパーソンとなることを目標に、世界一周の旅を決断した太田英基さん。 実際の旅に出るまでにまず克服しておきたい課題があった。課題として自分でリストアップした「MUST」の一つ目、ずっと苦手にしてきた「英語」である。

「学生時代から英語が嫌いで、勉強からも逃げっぱなしでした。高校の模擬試験の偏差値も39とか40。基本的な文法も身に付いていない状態でした。会話ができなくては、『世界中に仕事の相談ができる友達を作る』ことも『世界のリアルを肌で学ぶ』こともできない。付け焼き刃でもいいから、英語力を身に付けてから旅に出ようと決心しました」

とはいえ、誘惑の多い日本にいて、英語の勉強に没頭するのは難しい。そこで太田さんは、世界一周の前に海外に短期語学留学することを決意した。

「フィリピン留学」の決め手は、マンツーマンのレッスン&コストパフォーマンス

太田さんのマンツーマンレッスンの先生。レッスンは、1日4~6時間に及んだという。 短期留学は決意したものの、あまり予算がなかった太田さんは、インターネットで「英語+留学+格安」で検索してみたという。そこでヒットしたのが「フィリピン留学」だった。

実はフィリピンは、東南アジアにおける代表的な英語公用国であり、国民の多くは英語を流ちょうに話すことができる。韓国においては、英語を身に付ける手段としてフィリピン留学がスタンダードな選択肢となっている。

「僕がフィリピン留学に決めた理由は、二つ。一つはマンツーマンで4~6時間ものレッスンを毎日受けられること。日本人が苦手な『話す・聴く』の経験値を積むには、理想的な環境です。もう一つは、低コストなこと。1カ月間、毎日のレッスンに3食・寝室付きで、10万円を切る学校もあります」

最近では日本でも、フィリピン留学がメディアに取り上げられるようになり、知名度の上昇と共に年間約2万人の日本人が利用するようになっている。しかし、依然として多くの人がネガティブな見方をする傾向にあるという。欧米・ネイティブ志向が強い日本人からはよく、「フィリピン人の発音は、ネイティブレベルなのか?」という質問を受けると、太田さんは言う。それに対して、太田さんはいつもこう答えている。

「そもそも、あなたが留学をする目的は何ですか? と、聞きますね。ネイティブ並みの発音で英語を話せるようになることではなく、英語でコミュニケーションを取れるようになること、ですよね? 少なくとも、僕はそうでした。だったら、最初はジャパングリッシュでもいいから、英語を話すことへの抵抗をなくすこと、場数を踏むことの方が重要なんです。発音は、英会話のレベルが中級を超えてから心配すれば大丈夫。それからでも“通じる英語”にするための発音の矯正は十分間に合います」

世界中では、英語を母国語とするネイティブだけではなく、多種多様の国の人が英語を話している。 太田さんは、自身の体験談からこう続けた。

「イギリスに行った時に、イングランド人とスコットランド人が“sixty”と“sixteen”の発音の違いでモメていたことがあったんです(笑)。ネイティブでも発音の違いでモメるくらいなんですから、日本人も最初から発音にこだわりすぎず、もっと柔軟な気持ちで英語習得に取り組んで欲しいと思います」

英会話の「瞬発力」を徹底的に鍛えた、勉強漬けの3カ月

太田さんが滞在したマニラのルソン島北部にある、名物の棚田風景。 3カ月間、太田さんはフィリピンの首都マニラにあるルソン島の高原都市、バギオにある語学学校で英語を学んだ。そこで太田さんが最優先にしたのは、英会話の「瞬発力」を鍛えること。英語を話す際、「日本語を文法的に分解して、英語に翻訳する」というプロセスを経る日本人が多いが、それではコミュニケーションに時間がかかる。太田さんは、まずは「英語での質問に、英語で即座に反応できる」瞬発力が必要だと考えた。そこで講師に対し、発音やアクセントの指導は行わなくて良いので、ひたすら会話を続ける練習がしたいと伝えたという。

「もちろん最初は何も話せないし、先生の言っていることも分かりませんでした。ずっと電子辞書片手の授業になっていて時間がもったいなかったですね。だから最初の1カ月、授業がない時間には、がむしゃらに英文法とボキャブラリーを勉強しました」

太田さんが「人生かつてないほど勉強した」と語るように、授業と自習を繰り返した結果、2カ月目には簡単な会話ができるようになり、3カ月目には電子辞書を使わなくても日常会話ができるようになっていたという。

「フィリピン留学は、継続的に英語を勉強していくための最低限の基礎力を身に付けるのには最適でした。特に瞬発力を徹底的に鍛えたことで、英語を話すという行為に対して自信が生まれました。まぁ、その自信も世界一周の旅に出た途端に粉砕されるんですけどね(笑)」

まったく通じない英語に落ち込みながらも、着実に上達させていった

カ月間滞在した語学学校にて、留学生同士の送別会の様子。 太田さんが世界一周の旅の序盤で、英語に挫折しかけたエピソードは数知れない。アメリカのコーヒーショップで初めて「カフェラテ」を頼んだ時にはまったく通じず、後ろに客の行列ができたせいで列から外された。ファーストフード店では、「For here, or to go?(店内で食べるか、持ち帰るか)」と聞かれたので、「To go.(持ち帰りで)」と答えたら「Two cokes(二杯のコーラ)」が提供された。 今でこそ笑い話となっているが、その当時は驚きと悔しさのあまり、呆然としてしまったそうだ。

「その後行ったグアテマラでは、ジャングルツアーで一緒になったイスラエル人・ドイツ人・トルコ人と仲良くなりました。昼のツアーでは男同士、わいわい言って盛り上がっていれば良かったのですが、夜お酒を飲みながら語り合おうとなった時には、みんな英語が上手すぎて、悲しいくらい話に入れなかったです。話を振られた時には、酔って聞こえていなかったフリをしていました(笑)」

そんな太田さんの英語力も、訪れる国で出会った人々に発音やアクセントを指摘されながら、その都度伝わるまで言い直していくことで、徐々に矯正されていった。1年後、グアテマラで出会ったイスラエル人に再会した時には難なく会話ができたという。さらに半年後、フィリピン留学で出会った現地の友人に再会した時も、太田さんの英語力の上達ぶりに驚かれたそうだ。

「ネイティブの英語レベルを50だとしたら、フィリピン留学終了時で15くらい、今は30くらいだと思います。文法もボキャブラリーもまだまだですが、今や英語で会話すること自体は、まったく苦になりません。先日も、フランス人と4、5時間英語で話し合いをしました。3年前の僕からしたら考えられないことです。英語への苦手意識が強い日本人の皆さんに、英語を諦めるのはまだ早い、と伝えたいですね」

これが、太田さんの英語アレルギー克服にいたる道のりである。英語という世界へのパスポートを身に付けたことで、太田さんの旅は、より深い出会いと発見に満ちたものになっていったのである。

太田英基さんの画像

太田英基(おおた・ひでき)さん
1985年生まれ。2005年、20歳の時に広告サービス「タダコピ」を運営する「株式会社オーシャナイズ」を大学の同級生と共に起業。取締役を経て、2010年に退社。「サムライバックパッカープロジェクト」を立ち上げ、約2年間の世界一周の旅へ。旅中の2011年には東洋経済新報社から「フィリピン『超』格安英語留学」を、帰国後の2013年には、いろは出版より「日本がヤバイではなく、世界がオモシロイから僕らは動く。」を出版。2012年よりフィリピン留学・語学留学の口コミ情報サイト「School With」を運営。
Twitter: @mohideki / School With: http://schoolwith.me/

◎取材・文/米須 英明
◎デザイン/blue vespa
◎撮影/藤中 一平

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