青年海外協力隊の活動 安田 大地の写真01

南米で培った語学力で、視野も世界も広がった

プロフィール シヤチハタ株式会社/安田 大地さん

【転職前の仕事】学生時代の専攻はスペイン語。就職活動をする中で興味を持った金融機関に入社。「ボランティアに参加する」という友人の言葉をきっかけに青年海外協力隊の存在を知り、参加を決める。

【キャリアステップ:青年海外協力隊の活動】2015年から2年間、コミュニティ開発の協力隊員として南米・ペルーに赴任。オリーブを使った新製品の開発・販売化、搾りかすの再利用などを通じ、オリーブ農家の支援に取り組む。

【転職後の仕事】2017年4月に文具メーカーのシヤチハタ株式会社に入社。海外営業部に所属し、中南米の7ヵ国を担当。協力隊で培った語学力や地域情報の知見を生かし、現地での同社製品の販売促進や知名度向上に努めている。

視野の狭かった自分を変えた、友人の生き方が新たなキャリアの始まり。

もともと私は積極的に外へ出ていくタイプではありませんでした。新卒で金融機関に入社したのも、業界への興味に加え、出身地である京都で勤務できるものという思い込みがあったからです。ところが入社後の配属は徳島県の店舗。そこで広報や営業など、さまざまな業務を経験する中で、少しずつ仕事に対する視野も広くなっていきました。

大きな転機となったのは、幼なじみの友人との再会でした。安定した仕事に就いていた彼から、アフリカで青年海外協力隊の活動に参加するということを聞きました。「誰かのために力を注ぎたい」という彼の言葉が衝撃的であるとともに、なぜかうらやましく感じられました。もちろん私自身、仕事は精一杯頑張っていましたし、当時の現状に満足していました。でも結局は、自分のことしか見ていないのではないか。一方で彼は第三者、第三国のために日本を飛び出そうとしている。そこに大きな差があるように感じ、またそう思うことでいてもたってもいられず、すぐに協力隊に応募しようと思いました。

2014年3月、協力隊に合格。当初は派遣終了後に復職したいと考えていましたが、職場の休職制度を利用するに至らず、退職する決意を固めました。悩みましたが「協力隊として行かないで後悔したくない」という気持ちのほうが強かったためです。海外勤務経験の無い自分にとって、協力隊として海外で活動し、キャリアを高めていけることは大きな魅力でした。

協力隊では「オリーブの生産農家の所得向上」というプロジェクトへの参加が決まっていたため、退職までの半年間は香川県など国内のオリーブ農家を訪問して情報を収集し、2ヵ月間の派遣前訓練では、少人数のクラスでスペイン語の勉強なども行いました。

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現地の大学を巻き込むことで新製品を開発。課題を練り直し、逆境をチャンスに変え、結果を残す。

派遣先であるペルー最南端の都市タクナは、アンデス山脈から流れる地下水を利用した農業が主要な産業です。オリーブ栽培に関しては、天候などの影響で収穫が減ると価格変動が生じ、近隣国に輸出をしていない小さな個人経営者には厳しい状況が続いていました。そのため協同組合のような組織をつくり、収入の安定化を図ろうというのが当初の計画でしたが、私が赴任する半年ほど前の市長選挙の結果によって、派遣先の体制が大きく変わってしまいました。予定していたプロジェクトもなくなり、課題を一から練り直すことになりました。

最初はオリーブ農家を訪ねて売り上げ状況など情報収集をしていましたが、オリーブはオイルにするか実を使うのみの利用で終わっていました。その時に思い付いたのが、香川県で行われていたオリーブのそうめんやオリーブの葉を使ったお茶、オイルの搾りかすの再利用など現地では廃棄されていた素材を生かした製品開発。それを、この地でできないかと考えたのです。また、収支の計算ができていないオリーブ農家も多かったため、エクセルで計算方法を教えるなどの取り組みも行いました。

最初のうちは興味を示してくれる人も少なく、私自身にも専門知識が無かったため、まさに手探り状態からのスタートでした。ところが運良く、大学で食品加工を専門とする教授とその学生たちの目に留まり、最終的にはオリーブ祭りでの製品販売までこぎつけ、現地のラジオ番組に呼んでもらうなど、一定の成果を上げることができました。

現地での課題は自分の目線では山ほどありましたが、彼らにとって本当に必要なものは何かを考え、決められた期間の中、それをやり遂げる必要がありました。何かを実現するためには、当事者となる人に問題意識を持ってもらわなくてはなりません。そのためにどんなプレゼンテーションをすればいいのか。何から着手すべきか。今後の仕事に役立つヒントがたくさん得られたと思います。

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協力隊での経験で広がった人生の選択肢。選んだのはスペイン語を生かせる中南米のプロへの道。

帰国後の就職活動は、ペルーに赴任する前からある程度の計画を立てていました。私が目指したのは前職の経験を生かせる仕事か、協力隊で習得したスペイン語が生かせる仕事。1月に日本に戻ることが決まっていたので、4月入社を目指して帰国前からネットで情報を収集し、就職活動を行っていました。

今の会社に決めたのは、中南米の各国に取引先があり、出張などで活躍できると聞いたから。そして何より面接の雰囲気が良く、「一緒に働きたい」と思える方々と出会えたからです。何社かの面接を受けましたが、語学面だけではなく、協力隊で何をしたかという点についても熱心に質問を投げかけてくれたのは、シヤチハタだけでした。
現在は中南米の7ヵ国を担当しており、年に数回、定期的に出張しています。主力である筆記具に加えて、スタンプなどの新商品を投入するため、現地の販売店や代理店など、クライアントが出展する見本市のサポート業務や営業活動への同行などを行っています。現地のニーズをくみ取り、クライアントと協力してシヤチハタ製品を世界に広げる仕事に大きなやりがいを感じています。

協力隊での活動で、中南米諸国の国民性やその地域の習慣などの違いを学べた点は、現地でのコミュニケーションに大いに役立っています。語学力が身に付いたことで、転職をする際に選択肢が広がりましたし、何より世界が身近に感じられるようになりました。
今後は、より多くの知識を習得し“中南米のエキスパート”になることが目標です。今後、協力隊で得たつながりを生かすなど、視野を広げた活動もしてみたいと考えています。

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採用担当者の声

経営管理部 人事総務課 主任 盛岡 鉄也さんの写真
協力隊経験者ならではの変化への対応力と高いコミュニケーション能力が、世界のニーズを広げる力になる

経営管理部 人事総務課
主任
盛岡 鉄也さん

私たちの会社は1925年の創業以来、なつ印具やスタンプ、ステーショナリーなど、お客様のニーズの一歩先を見つめた商品を創造し続けています。商品は国内だけでなく、海外でも90ヵ国近くで販売されており、中でも筆記具は「Artline」というブランド名で広く親しまれています。
海外には安田さんが担当をする中南米以外にも、有望なマーケットがたくさんあり、今後も積極的な商品展開を行っていく予定です。

海外での活動が中心となるのが、安田さんも在籍する海外営業部。営業活動する各国に、入社1年目から海外出張に出かけるケースも少なくありません。 安田さんの場合はスペイン語という語学力だけでなく、行動力や変化への対応力も当社の求めていた人材像と合致しました。1人で現地へ行き、海外ならではの予期せぬトラブルに悩まされることもあるため、安田さんの高いコミュニケーション能力はとても役立っています。現地のニーズを企画・開発部門にフィードバックするなど、マーケティングの面でも新たな商品開発への力になっています。
日本を離れて戻ってきた時のことを心配されている方もいるかもしれませんが、協力隊の活動で慣れない境遇に身を置き、任されたプロジェクトをやり遂げた経験は多くの企業で大きな武器となるはずです。

全国説明会キャラバン

年間を通じて、全国約50箇所で開催します(1箇所につき、午前・午後の2回開催)。直接ボランティア経験者の話を聞き、質問もできます。疑問や不安等、個別の相談にもお答えします。

WEB説明会

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