ベトナム転職体験談
ベトナムで人材アドバイザーに転身
異国生活の不自由さは「楽しむ」が勝ち

【ベトナムで働く! インタビュー】日本では広告関係の仕事をしていたWさん。風通しのいい職場を探し転職活動するなかで出合ったのが海外求人でした。ハノイとホーチミンで実感したこと、海外転職を考えている方へのメッセージなどを紹介します。

掲載日:2018/02/08

マイナビ転職グローバルを通して、ベトナム転職を成功したWさん

海外に出ないで後悔したくなかった

短大を出て広告関係の仕事をしていました。入社以来ノンストップで駆け抜けるなか、「仕事は楽しいけど、朝から晩まで働くのはそもそも何のためだっけ?」と分からなくなってしまって、3年半経ったところで会社を辞めて世界一周の旅に出たんです。半年各地を転々としてみて、海外がすごく好きだと分かったし、日本の良さにも気付かされました。

帰国後はメディア関係の会社に転職。でも社風になじめず、仕事を続けていけるか考えるようになってしまって。ある時、「海外は良かったな……」と悶々としている自分に気づき、「よし、じゃあ海外転職してみよう!」と。年齢を重ねるとスキルがなくても働ける場所が減っていくので、20代の今がチャレンジしやすいだろうという思いもありました。

急がないのがベトナムスタイル?

勤め先は外資系人材紹介会社です。日系法人のお客さま向けに人材の提案とコンサルタントをするのが私の仕事です。社員はハノイとホーチミンの両支店合わせて30人ほどで、多くは地元の新卒入社1、2年目の若いメンバーです。

バリバリ働いた後は飲み会でしっかり発散する、オンとオフの切り替えがうまい社員が多いですね。能力主義の職場ですが、みんな朗らかで、噂話をしたり愚痴を言い合ったりする場面を見たことがありません。上司への提案がしやすく風通しがいい環境でのびのびやらせてもらっています。

仕事で現地の人たちとの違いを感じるのは「スピード感」でしょうか。同僚に「今すぐやって欲しい」と依頼した業務が1時間後にあがってくることが珍しくありません。それは能力がないからではなくて、恐らく「今すぐ」の時間の感覚の違い。ベトナムのスタイルだと理解を示しつつ、「もうちょっと早くできる? 頑張れる?」って少しずつ私の基準に合わせてもらっています。

言葉が通じないのはマイナスじゃない

社内のやりとりは英語と日本語半々。現地のスタッフは流暢な英語を話し、日本語など第二外国語も話せる方が多くコミュニケーションはスムーズです。街ではそうはいかなくて、ハノイ、ホーチミンとも英語の通じなさは想像以上でした。

ハノイでは「Stop」が通じなくて焦った瞬間がありましたが、その通じなさがまた楽しい(笑)。来たからにはこちらの言葉を覚えて現地の人たちと喋っていきたいです。すぐに言葉が通じちゃうよりもかえって良かったと思っています。

頼りになる日本人コミュニティの仲間たち

来る前不安だったのは、ベトナムに住む日本人の生活がイメージできなかったこと。「日本からの移住者が増えてる」と言われていますが、実態を伝える情報って少ない気がします。渡航から2か月、ようやくこちらの日本人の暮らしぶりが分かってきました。日本人コミュニティは小規模で、一人とつながると連鎖して広がっていきます。

『ベトナムスケッチ』という日系フリーペーパーがあるんですけど、サークル情報が豊富で人脈づくりに活用する方が多いみたいです。私の場合は、お客さまの知り合いの方に「1992年生まれの会」に誘ってもらって一気に40人とつながりました。そのフランクさ、フットワークって日本ではなかなかないですよね。コミュニティは「現在の拠点」「出身県」などカテゴリが多彩。年齢を超えた友だちもできて面白いですよ。皆さん協力的で団結力があって、生活に役立つ情報などいろいろ教えてもらっています。

海外転職を考えている方に

人生を振り返った時に、「ああしてればよかった」「こうしてればよかった」って後悔したくない人、行っちゃってください! 不安はもちろんあるけど、行ったらなんとかなるもの。大丈夫、嫌だったら帰ってきていいんです! そこに行ったからってずっと住まなきゃいけないわけじゃありません。

海外転職がいろんなサポートの上に叶ったものだとしても、与えられた場所で頑張って合わなかったら、その時は辞めてもいいんです。海外だからといって難しく考えず選択肢の一つにしてみては。自分で自分の可能性を狭めないようにしてくださいね。

ベトナム転職で気になるポイントを直撃!

日系? ローカル? 不動産の長所・短所

日系不動産とローカル不動産、両方で物件を探してもらって内見は全部で15件しました。日系不動産は担当者が日本人です。内見時には現地の方も同行して大家と意思疎通を図りながら進めてくれるので、言葉が分からなくて不安な人にはおすすめです。でも成約時にかかる手数料が高めで、私が聞いた中には550USドル、日本円で6万円くらいのところもありました。

交渉しやすいのはローカル不動産です。日本人の同僚は、提示された最低契約期間が半年だったので、家賃を半年分前払いする代わりに値下げしてほしいと交渉して契約を成立させました。ただ、ローカル不動産は外国語に対応していない所が多いので、言葉に自信がないと難しい面も。私の場合は会社の現地スタッフに同行してもらって決めました。

中には英語が話せる担当者もいますが、訛りが強い方もいて、聞きとりにくいこともあります。「言った、言わない」というトラブルを避けるためにも、きちんと「契約書」を出してくれる不動産屋を選ぶことをおすすめします。

身一つで生活を始められるサービスアパートメント

賃貸住宅の初期費用は、「初月家賃」「不動産手数料」「デポジット1、2か月分」と言われています。私の場合は家賃440ドル(5万円弱)で、初期費用は10万円くらいでした。家事代行サービスがついた「サービスアパートメント」で、掃除が週6回、洗濯が週2回で平均より頻度が高いほうです。

水道・WIFI代込、ウォーターボトルが月4本ついてキッチンの洗い物とベッドメーキングも対応、洗濯物は全部たたまれてかえってきます。朝バタバタで出ても帰宅するときれいになっていて、感覚としてはホテルに近いですね。

ベッドや机・椅子などの家具、食器や炊飯器、電子レンジもアイロンも全部ついていて、自分で持ってきたのは服とふきんとスポンジくらいでしょうか(笑)。こまかな生活用品は現地でそろえました。

市民の足 バイクタクシー

交通手段はバイクタクシーに乗ることが多いですね。ホーチミンの市街地まで片道100円くらいで出られるので週末遊びに行く時にも利用します。たまにタクシーにも乗りますが、バイクタクシーのほうが速いし安い。ただし、ヘルメットはしっかり着用する、しっかりつかまるよう「安全第一」に気を付けるようにしています。

“あの秘境”にも行きやすい!?

ホーチミンは歩くのも楽しい街で、休みにはカフェ巡りや買い物などをしています。ベトナムはラオス、カンボジアの隣国をはじめ、近くにいろんな国があって、飛行機で一時間ほどで離島や“最後の秘境”に行けるのが魅力。旅好きにはたまらないロケーションだと思います。

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