@IT×マイナビ転職 キャリアアップ転職体験談「代えのきかない強み”を身に付けたい――市場価値の高いDBエンジニアを目指す」

転職者プロフィール
株式会社コーソル
Oracleサービスグループ
奥野勝大さん(30歳、転職4年目)
【仕事内容】
仕事内容:出版社や医療機関などの業務システム開発・保守

Oracle DBの設計・構築
システム開発・保守エンジニアから、DBエンジニアへの転職

多くのビジネスの根幹を支えるデータベース(以下、DB)。情報システムには不可欠な存在だが、DBを専任で扱うITエンジニアは決して多くないのが現状だ。DBエンジニアが持つ知識・スキルは、総じて市場価値が高い。しかし、その役割や必要性が十分に認知されていないためか、キャリアの選択肢としてイメージしにくいと感じる人もいるだろう。

今回、紹介する奥野勝大さん(30歳)は、Oracleを中心としたDB技術に特化した事業を展開する「コーソル」に所属するDBエンジニアだ。以前は、独立系中堅システムインテグレータ(SIer)に5年間勤務していたが、あるDBエンジニアと出会ったことを機に、自らの専門性を求めてコーソルへの転職を決意した。その経緯とはいかなるものだったのか、現在の状況と併せて話を聞いた。

独立系SIerで、開発・保守を広く経験 「自分の代わりはいくらでもいる」と考えたことがきっかけ

新卒で入社した独立系の中堅SIerで、5年間ほど業務システムの開発・保守に携わった奥野さん。出版社の経理システムや医療機関の電子カルテ作成システム、外資系生命保険会社の営業用アプリケーションなど、幅広い案件を手掛けていた。しかし、案件ごとに求められるスキルセットが変わるため、一貫したスキルを身に付けられなかったという。次第に、奥野さんは将来のキャリアに不安を抱くようになった。

「同期で入社したメンバーの誰に業務内容を聞いてみても、自分のやっていることとあまり変わりがなかったんです。プロジェクトを円滑に回すうえで、『誰でも仕事ができるようにする』ことは大事だと頭では理解はしていましたが、『自分の代わりはいくらでもいるんだな』と感じずにはいられませんでした」と、奥野さんは当時を振り返る。

そんな風に感じていたころ、奥野さんはある開発プロジェクトで、外部から来ていた1人のDBエンジニアと出会った。

「そのエンジニアは、DBに関する全般の業務をすべて1人で担当していました。DB周りで何かあったら、わたしたちはその人を頼るしかない。“代えがきかない存在”だったんです。皆から頼られていて、うらやましく思いました」

奥野さんはそのDBエンジニアに触発され、自分にも「強み」となるスキルがあれば、“代えがきかない存在”として市場から求められるエンジニアになれるのではないか、と思うようになった。転職を意識し始めたものの、新規事業部メンバーへの抜てきなどによって会社からの期待を感じたため、なかなか一歩を踏み出せない状況が続いた。実際に転職に踏み切るには、2年の歳月を要したという。

「会社に対する思い入れもあって、2年間はもやもやしながら過ごしていましたね。でも、27歳を迎えたとき、新しいことに挑戦するなら、未経験でも『若い』という可能性で採用してもらえる、このタイミングしかないと思いました」

「DBエンジニア」という新たな道を選択 わずか2週間でORACLE MASTER Silverを取得

自分固有の価値となる特定分野のスキルを極めるために、本格的に転職活動を始めた奥野さん。DBエンジニアに興味を持ったのは、「たまたま尊敬できるDBエンジニアに出会った」ことがきっかけだった。しかし、DBについて調べていくうちに、「DB技術はどのシステムにも欠かせない普遍的なものだから、“絶対的な強み”として今後のキャリアを開くスキルになるのでは」と考えるようになった。

前職では、“技術”と“業務知識”の両方に詳しい人がいなかった。しかし奥野さんは、「自分はその両方を身に付けて、いずれはコンサルティング業務に携わりたい」と考えたという。

転職サイトで「Oracle」「DB」といったキーワードで企業を検索したり、エージェントを利用したりしながら、最終的には2社を検討した。そのうち1社はコンサルティング会社で、こちらの方が奥野さんの志向に近かった。しかし、面接を重ねるうちに、奥野さんはコーソルに心が惹かれていったという。

「コーソルは何度も面接をしてくれたり、『この社員と話してほしい』と誘ってくれたり、心からわたしのことを知ろうとしてくれました」

業務内容だけでなく、人を大切にする姿勢からも高い意識を感じた奥野さんは、コーソルへの入社を決意した。

転職活動期間はおよそ7カ月。無事内定を獲得した奥野さんだったが、コーソルへの入社には1つだけ条件があった。それは、入社前までに“ORACLE MASTER Silver”を取得すること。入社までに残された期間は、たった2週間だった。

奥野さんは前職でSQLなどのDB言語に触れた経験はあったものの、断片的にしか関わったことがなかったので、まずは用語に慣れるといった基礎から始めなければならなかった。奥野さんはこの勉強漬けの2週間を、「大学入試のとき以上でした」と語る。自宅にOracle環境がなかったため、主に教科書での詰め込み学習だったが、無事に資格取得を果たした。

専門性を追求しながらも、幅広い周辺知識を習得 DBエンジニアの市場価値の高さがやりがいに

コーソルに入社してからの約2年間、奥野さんはサポート業務に携わった。Oracle DB製品のサポート業務というのは、システム開発者や管理者などからのOracle DBに関する問い合わせに、電話やメールなどを通して技術支援する業務だ。具体的な用語や機能が分からないところからのスタートだったので、苦労の連続だったという。

「お客さまは『知っていて当然』と思って問い合わせてくるので、『分かりません』という回答はあり得ません。入社までは、前職や資格取得を通じて得たDBの知識を生かせる部分が何かしらあるだろうと思っていましたが、ほとんどなかったですね。むしろ、サポート業務を通じて得た知識が事前にあれば、前職の開発業務をもっと効率化できたのにと思いました」

技術書や過去事例を調査したり、実機検証を行ったりしながら、徐々に知識を身に付けていった奥野さん。厳しいスタートではあったが、日々成長実感を得られることに面白さを感じるようになっていった。

入社3年目に、奥野さんはサポート業務を卒業し、現在はOracle DBの設計・構築を行うサービス業務を担当している。もともとコンサルティングという顧客寄りの仕事を希望していた奥野さんにとって、顧客と会話しながら、本番環境を触って作業を進めるいまの業務はうってつけだ。非常にやりがいを感じ、新たな知識も身に付けられるようになった。

「サポート業務のときは、Oracle DBの知識習得に集中していましたが、設計・構築業務ではネットワークやハードウェアといったシステム環境全体の知識が求められます。業務を通してより幅広い知識が身に付くようになりましたね」

さらに、前職の経験もいまでは強みになっているそうだ。開発業務を経験していることで、開発全般の流れや、各フェーズで何が必要とされているかが分かるので、顧客と話しやすく、仕事も進めやすい。当時は「こんな広く浅い経験じゃ何もできない」と思っていた前職での経験が、DBエンジニアになって十分に生かせている。

奥野さんは、「DBエンジニアの必要性」を現場で強く感じているという。顧客先に行き、DBA(データベース管理者)という肩書きで仕事をしている人と話すと、思った以上に知識がなかったりするそうだ。

「自分の仕事は市場価値が高いと実感できますし、大きなやりがいを感じています。DBの知識はアプリにもつながるし、ネットワークにもつながります。製品知識を極めれば、セールスという選択肢もある。DBエンジニアは多様なキャリアパスを描きやすい仕事だと思います」

最後に、今後の目標について聞いた。

「DB技術という専門性を、今後もより深めていきたいですね。そして、その専門性に業務知識をプラスして、お客さまにもっと踏み込んだサービスを提供していきたいです」

コーソルの人事に聞いた、奥野さんの評価ポイント

前職での経験を通し、開発業務全般の流れを理解している点を評価しました。浅くても幅広い経験を持っていたので、どんなプラットフォームでも対応できると感じました。

また、コミュニケーション能力の高さや頭の回転の速さから、お客さまの状況を把握し、踏み込んだ提案をしてくれるだろうという期待もありました。そして何よりDBエンジニアの希少性をしっかり理解しており、会社と一緒に成長していく姿が見えたことが一番の決め手でした。

※企画・制作:@IT自分戦略研究所編集部
※JOB@ITの記事(2011年3月)に再編集を加えて掲載しています。
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