
マイルストーンの意味、使い方とは? 例文を用いて徹底解説!
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イラスト:山口カエ
【マイルストーン】を要約すると……
- マイルストーンとは、業務完遂までに必要な区切りや中間目標のこと
- 次の目標や工程が明確になりプロジェクトがスムーズに動く。進捗管理もしやすい
- 小さな目標達成を積み重ねることで、モチベーション維持にも!
プロジェクトや業務を進める際、頻繁に使用される「マイルストーン」。「マイルストーンはどのように設定していますか」「次のマイルストーンまで、どのくらい日数がありますか」といったフレーズを聞いたことがある人も多いのではないでしょうか? 中には、「何となく意味は分かるけど、スケジュールと何が違うの?」「タスクとは意味が異なるの?」など、混乱してしまう人もいるかもしれません。
本記事では、マイルストーンの正しい意味、異なるビジネスシーンにおける使い方から例文までを解説します。ぜひ正しく理解し、使いこなしてくださいね。
INDEX
マイルストーン、その正しい意味とは?
マイルストーン(milestone)とは、もともと英語で「ものごとの発達・進化過程における重要なできごと」といった意味があります。「マイル(mile)」とは、言わずと知れた距離を計測する単位。かつて、鉄道や道路などの距離(マイル)を測る際、石(ストーン)を印として使っていたことが語源といわれています。
マイルストーンは、ビジネスシーンではプロジェクトや業務進捗における区切りや中間目標のことで、重要なアクションやイベントを指す用語として使われます。ビジネスを進める道のり(マイル)における、次の計測地点(ストーン)はいつなのか、そして何であるべきか? ということを示すのが、すなわち「マイルストーン」です。
マイルストーンの使い方や例文なども、見ていきましょう。
マイルストーンはなぜ必要? そのメリットとは
スケジュールを立て、各々のタスクが明確になっていれば、マイルストーンは不要なのではないか? 何のメリットがあるのか? と疑問に思う人もいるかもしれませんよね。次は、マイルストーンを設定することのメリットについて見ていきましょう。
誰がどこまで何をやったか分からない? 進捗管理がしやすくなる!
複数の人やチームで集まって動かすプロジェクトに関わったことがある人なら、プロジェクトメンバー内での進捗状況のシェアがいかに大切か、実感したことがあるのではないでしょうか。「誰がどこまで、何をやったか分からない」「次のステップは、何?」というカオスに陥ると、プロジェクトは一気に停滞してしまいますよね。
マイルストーンを設置して工程を区切ることで、「自分たちが今どこにいて、次の工程は何か」をプロジェクトメンバー全員で把握することができ、進捗状況が明確になります。
また、「このマイルストーンまでに、タスクA、B、Cが終わっている必要がある」などと、タスクをひも付けた設定もできるので、効率よく、計画どおりにタスクをこなしていくことが可能になります。
長期プロジェクトでゴールが見えない? 中間目標があると進めやすい!
数カ月あるいは年単位などの長期的なプロジェクトに取り組む場合、中間目標としてのマイルストーンを設定することは、より効果的です。
長期にわたるプロジェクトの場合、ほぼ間違いなく、工程も複雑です。今自分が携わっている作業が、何につながるのか? 何を目的にこの膨大なデータを集めているのか? 同じような会議が多いのはなぜなのか? など、途中で目的やゴールを見失ってしまう人が出てくるリスクも伴います。
一つひとつのマイルストーンを達成するごとに目的意識を擦り合わせ、次の工程を明確にすることで、プロジェクトをスムーズに動かしていくことができます。
関わる人数が多くて、モチベがキープできない? 小さな成功体験を積み上げよう!
期間の長さはもちろん、各自の作業負荷が高いプロジェクトの場合、モチベーションの維持も大きな課題となります。
マイルストーンを設定することで小さな目標達成という成功体験を積み重ねることができるため、モチベーションの維持にも効果を発揮します。マイルストーンを設定し、達成したらメンバー全員で認識し、「ようやくここまできたね!」「あと2つマイルストーンを超えたら、完成だ!」などと、励まし合うこともできますよね。一致団結し、チームワークを促進することにも役立つのではないでしょうか。
マイルストーン、その具体的な使い方や例文をチェック
では実際に、異なるビジネスシーンではどのように使われ、役に立っているのか? 使い方や例文を見ていきましょう。
ソフトウエア開発の場合
例えばIT業界におけるソフトウエア開発の場合、以下のような工程があると言われています。
1. 要件定義
2. 設計(内部・外部設計)
3. 製造
4. テスト(単体・結合・総合テスト)
5. 受け入れテスト(通称UAT)
6. リリース
この工程一つひとつをマイルストーンと言い換え、設定することができるでしょう。
実際にスケジュール管理をする際には、通称ガントチャートと呼ばれる工程表を使います。ガントチャートにマイルストーンのタイミングと中身を表示させて追い掛けていくことで、工程ごとにすべきことが明確になり、進めやすくなります。必要に応じてタイミングを修正し、見直しながら進めていくのが一般的です。
- 例文:「このプロジェクトのマイルストーンは、スケジュール表に書かれているとおりです」
- 日本語で言い換えると:「このプロジェクトにおける主な工程の数と内容は、スケジュール表に書かれているとおりです」
WEB記事制作の場合
ウェブサイトにおける記事制作の場合には、以下のような工程があります。
1. 情報収集
2. 構成案作成
3. 記事作成
4. チェック(校正・修正)
5. コーディング
6. 公開
ソフトウエア開発と同様、ウェブの記事制作においても、上記6つの工程をマイルストーンとして設定することができます。記事の公開日を最終締め切りに、いつまでにコーディングが終わっていなくてはいけないか? コーディングに入る前に、チェックはいつまでに完了させるか? というように、さかのぼって計画を立てていき、スケジュールに落とし込んでいきます。
- 例文:「次のマイルストーンまでに、進捗を共有してください」
- 日本語で言い換えると:「記事制作の次の工程に入る前に、進捗を共有してください」
「スケジュール」「タスク」と、「マイルストーン」との違いとは?
プロジェクトや業務の進捗を管理する際、「スケジュール」や「タスク」といった用語もよく使われます。意味が混同されたり、混乱を招いたりすることがないよう、意味の違いを説明します。
「マイルストーン」と「スケジュール」の違い
「スケジュール」は、プロジェクトなどの進行に関する「始まりから終わりまでの工程」を指します。一方「マイルストーン」は、工程における「目指す・区切るポイント」を意味します。
例えば、複数のチームや部署が協力して一つのプロジェクトを進める、といった場合、各自業務の進捗具合の共有や、認識の擦り合わせタイミングを設けることが重要ですよね。プロジェクトの全体スケジュールを立てる際、この確認のタイミングを事前に「マイルストーン」として設定しておくことで、プロジェクトの進捗管理がしやすくなる、といったように使うことができます。
スケジュールの中にマイルストーンが組み込まれる、というように捉えると良いでしょう。
「マイルストーン」と「タスク」の違い
「タスク」とは、つまり「作業」のこと。スケジュールやマイルストーンとは、異なる質の用語です。
上記で挙げたようなプロジェクトにおいて、各自が行っていくべき作業に落とし込んでいった際、その一つひとつが「タスク」となります。プロジェクトにおける構成要素としては、一番小さいもの、と覚えておくと良いかもしれません。タスクを積み上げていき、マイルストーンを達成していくことで、スケジュールどおりにプロジェクトが達成されれば、そのプロジェクトは成功したと言えるでしょう。
【まとめ】マイルストーンを正しく使って、デキるビジネスパーソンに!
「マイルストーン」の意味、ビジネスシーンにおける使い方は、理解できましたか? 実際に自分の仕事を想定し、何をマイルストーンとして設定できるのか、どういったシチュエーションで役立てることができるかをイメージしてみると、より分かりやすいかもしれません。
便利な「マイルストーン」、正しく使いこなして、スケジュールどおりにタスクを終わらせ、スムーズに業務を進められるデキるビジネスパーソンを目指してくださいね。
マイナビ転職 編集部
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