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「退職金」の相場・平均は? 税金の計算方法など、転職で損をしないための基礎知識

退職金を気にする男性のイメージ写真

転職や退職を考えた時、「退職金はもらえるの?」「もらえるなら、いくらぐらい?」と、気になるのではないでしょうか? 退職金で損をしないためにも、退職金とはどういった制度なのか、実際にもらえる相場はどのくらいなのかを知っておきましょう!

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「退職金」は法律にはない

退職金は法律で定められた制度ではなく、会社ごとに規則が定められている制度です。そのため、原則的に就業規則で定めがなければ、会社は退職金を支払わなくても違法にはなりません

退職金は、長年企業に勤めた功労をねぎらう意味で支給される給付制度であり、定年退職した社員がもらうイメージが強いかもしれません。しかし、若いうちに会社を退社した場合でも退職金が出ることもあります。

ただし「退職金を受け取れるかどうか」「いくら支払われるのか」は会社の就業規則に記載されている内容によって変わってきます。それでは実際に、退職金とはどういった制度なのか、実際にもらえる相場とはいくらくらいなのかを知っておきましょう!

退職金の仕組みとは

退職金は、大きく分けると『退職一時金制度』『企業年金制度』に分けられます。そのほか『前払い制度』をとる企業もあります。

『退職一時金制度』とは

退職時に一括して退職金が会社側から支払われる制度です。退職金規定に沿って支払われるので、退職までに規定が変更されない限り、企業の経営状況に関係なく支払いが確約されるのです。確定給付企業年金などの制度へ移行する企業もあります。

『企業年金制度(確定給付年金(DB)、確定拠出年金制度(DC・401k)、厚生年金基金など)』とは

退職後、一定期間や生涯にわたり、一定の金額を年金として支給する制度です。『退職一時金制度』などと併用する会社もあります。

『前払い制度』とは

毎月の給与やボーナスに上乗せするかたちで支給されます。

退職金制度がある企業はXX%

退職金をもらえるかどうかは、自分が勤めている会社が退職金の制度を取り入れているかどうかで決まります。

厚生労働省が発表している平成25年『就労条件総合調査結果の概要』によると、退職給付制度の有無に関して、従業員数1,000人以上の企業が93.6%の割合で制度を導入しているのに対し、30人から99人の企業は72.0%と退職金制度を取り入れている企業が21.6%少ないという結果が出ています。

つまり、退職金は企業規模が大きいほどもらえる可能性が高く、規模が小さい会社では退職金制度がない企業も少なくないということです。

また、退職金は終身雇用制度が根付く日本社会において、会社が「長年働いてきた従業員への感謝」の意味を込めて支払われています。そのため、勤続年数が長くなるほど退職金は高くなる傾向があります。

定年退職の場合の退職金相場は?

会社の退職金規定によって定められている退職金ですが、相場はいくらほどなのでしょうか。はじめに定年まで長く勤続した場合に支払われる退職金を確認してみましょう。

20年以上勤務した場合

退職事由別の平均退職給付額(勤続20年以上かつ45歳以上)

高校卒
(現業職)
高校卒
(管理・事務・技術職)
大学卒
(管理・事務・技術職)
定年退職1,1281,6731,941
会社都合退職1,0041,5731,807
自己都合退職7841,1591,586
早期優遇退職1,4181,9451,966

※単位:万円

平成25年に厚労省から発表された『就労条件総合調査結果の概要』によると、20年以上勤めた45歳以上の退職者で、定年を迎えた人がもらった退職金(一時金・年金)の平均は、「高校卒(現業職)」1,128万円、「高校卒(管理・事務・技術職)」1,673万円、「大学卒(管理・事務・技術職)」1,941万円でした。

会社都合や自己都合による退職をした人の平均は、784万円~1,807万円と定年退職者に比べると、もらえる退職金の平均値が低くなっています。

最も多く退職金をもらえる可能性があるのが、早期退職(優遇措置あり)をした場合で、1,418万円から1,966万円と定年退職者よりも高くなっています。

勤続年数が短い場合の退職金の相場は?

勤続年数・学歴によるモデル退職金(自己都合退職の場合)

勤続年数 大学卒 高専・短大卒 高校卒
18万7,000円6万8,000円6万5,000円
323万6,000円18万3,000円16万3,000円
544万円35万9,000円32万1,000円
10114万8,000円95万9,000円91万2,000円
15225万1,000円186万2,000円174万7,000円

東京都産業労働局が2016年に発表した「モデル退職金」によると、高校卒で自己都合退職の場合、勤続年数が1年では6万5,000円、3年では16万3,000円、5年では32万1,000円となっています。

大学卒になると勤続年数1年で8万7,000円、3年で23万6,000円、5年で44万円と高校卒よりも高い退職金になっていました。

退職金額は、自己都合退職 < 会社都合退職

転職を考えるときは自己都合退職になる場合が多く、通常、会社都合に比べると退職金の金額が少なくなってしまいます。

更に、企業によっては「勤続年数が3年以下だと退職金の支払いなし」などの規定を設けていることもあるようです。就業規則の内容を確認しておきましょう。
≫自己都合退職と会社都合退職の違いとは? 説明はこちら

退職金制度にもトレンドがある?

勤続年数に比例する『年功型』と呼ばれる算出方法から、会社に貢献した実績によって算出する『成果報酬型』を取り入れるように変わってきています。

成果報酬型とは、将来の退職金を確定せず、その時の役職や職能等級によって会社側が掛け金を設定し、毎月積立していく制度です。職能等級とは、個人の肩書に捉われず、個人の価値観や能力・実績に応じて変化する等級です。つまり単に長く会社にいれば多くの退職金がもらえるわけではなく、個人の成果も評価に加わる制度です。

成果報酬型のメリットとして、長年勤めず退職をしても自分が会社に貢献していれば、それ相応の退職金をもらえる可能性があるということです。
デメリットとしては、長く会社に勤めていても実績がなければもらえる退職金の金額は少なくなってしまいます。

成果報酬型の一つとして、『ポイント制退職金制度』という方法があります。
これは勤続年数・職能等級・役職など会社が定める要素にポイントを設定して、ポイント数に応じて退職金が算出される制度です。ポイント制退職金制度は企業への貢献面を見る成果主義のほかに勤続年数を評価する面もみられます。

ポイント制退職金制度のメリットとしては、実績と勤続年数の評価なので、どちらかが優れた評価ならばある程度の退職金が保証されるところです。

そのほか最近では、企業年金は『確定拠出年金制度(401k)』への移行も注目されているようです。将来の給付額がおおよそ決まっている「確定給付年金」などに対し、『確定拠出年金制度』は、毎月一定の拠出額(掛け金)を積み立て、それを企業または個人単位で運用し、得られた給付額を年金として受け取ります。そのため、運用次第で得られる金額は変動します。

自社の退職金制度を調べるには

自社の退職金制度を調べる方法はいくつかあります。まずは自社の就業規則などに記載されている退職金規定を確認することです。

退職金規定には退職金にかかわる決まりが記載されており、支払われる金額や支払い日など、この規定に沿って決められます。退職金規定は会社の経営状況や社会情勢によって内容が変更されることもあります。入社時に確認した内容と変わっていることもあるため、確認しておいたほうが良いでしょう。

もし退職金制度に社員負担がある場合は、給与明細に『企業年金掛金』や『退職金掛金』、『確定給付掛金』などの欄が設けられているので、給与明細も併せてチェックしましょう。

受け取った退職金には税金がかかる? 手取額の計算方法は?

退職金の中でも、退職一時金は得る金額が大きいため、もし税金がかかってしまえば相当の税徴収が行われてしまう可能性があります。しかし、国税庁は退職金の税負担が軽くなるように配慮してくれています。配慮として、退職所得控除を受けられることや、他の所得と別にして課税されるので過剰に税収されることがありません。

※確定拠出年金などの場合、毎月の掛け金が所得控除の対象となり、所得税、住民税が軽減されることがあります。ただし、前払い制度の退職金は、毎月の給与と同様に所得税が課せられ、社会保険料も負担することになります。

退職所得控除を受けるためには、所得税法第203条1項各号に定められている申請書である『退職所得申告書』を会社側に提出する必要があります。書類を提出すれば、会社側で手続きを行ってくれるので、退職一時金を受け取った時点で源泉徴収などを申請する必要はありません。

控除額の基本計算方法

勤続20年以下の人は
『40万円×勤続年数』
勤続20年超の人は
『800万円+70万円×(勤続年数-20年)』

そして退職金から控除額を引いて2分の1をした金額が課税対象になる金額です。

例えば、勤続30年で3,000万円の退職金をもらう場合は?

会社側に申請を行うと退職金の控除額は
『800万円+70万円×(30年-20年)=1,500万円』
つまり、退職金は1,500万円までは税金がかかりません。

また、課税対象になる金額は
(3,000万円-1,500万円)×1/2=750万円となります。

更に手取額を計算すると

源泉徴収税額は(750万円×税率23%-控除額63.6万円)×復興特別所得税102.1%=111万1,869円となります。
更に住民税として750万円×住民税率10%=75万円

そのため退職金手取額は3,000万円-111万1,869円-75万円=2,813万円となります。

注意

退職所得申告書を提出しない場合は、退職所得控除を受けることができずにすべての退職金が課税対象になってしまいます。もし退職金の申請を会社に行わなかった場合は、源泉徴収を行い退職金の20.42%が税金として徴収されます

つまり、先の例で計算すると、3000万円×所得税20.42%=612.6万円が徴収され、退職金手取額は2,387万円となり、申請を行わない場合と比べると400万円以上も手取額が低くなってしまいます

※2017年2月時点

まとめ

退職金は会社ごとに定められている制度であり、退職金規定によって支払われる退職金の金額が変わります。自分の会社がどの制度を採用しているかを把握し、勤務年数や実績が加味されるのかなど、知っておきましょう。

中にはポイント制退職金制度や確定拠出年金制度のように、退職金の額が個人では算出しにくいものもあるでしょう。もし退職金で気になることがあれば、総務や人事に質問をして解決しておきましょう。もし回答が避けられている場合は、労働基準監督署などに相談するのも一つの手段です。

退職金は、転職をする時や、退職して新しい生活をスタートするために大切な資金源になります。退職金があるのか、ないのか、金額はどのくらいかを知っておくことで、安心して転職活動や今後の計画を立てることができるので、退職を検討する前にしっかり調べておきましょう!

マイナビ転職 編集部

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