仕事・職場の人間関係の悩みに疲れた時にやるべきこと。会社を辞めたくなったら?
更新日:2024年06月20日

記事まとめ(要約)
- 職場の人間関係が悪くなる主な原因は、コミュニケーション不足など
- 価値観が合わない人に無理に合わせず、割り切ってしまうことも必要
- 一人だと冷静な判断ができなくなるもの。できれば誰かに相談を
- 人間関係が改善しない場合は、転職も一つの手段
職場の人間関係で悩む人は多いのではないでしょうか。職場で相性が合わない人がいても、業務上どうしても避けることが難しく、ストレスが蓄積してしまうケースも多いでしょう。
しかし、職場の人間関係で悩む原因はさまざま。そこで具体的な原因と、辞める前にできる対処法についてご紹介します。
併せて、人間関係を理由に退職・転職する際の注意点もまとめました。
退職理由に多い「人間関係」
マイナビ転職では20〜35歳を対象に「仕事を辞めたい」と思った理由に関するアンケート調査(※)を実施しました。
最も多かったのは「給与や福利厚生に対する不満」、次いで「職場の人間関係の悩み」が原因で退職を検討した人が多いことが分かりました。
1位〜9位までの結果は下記のとおりです。
≪「仕事を辞めたい!」と思った理由ランキング≫
1位:給与や福利厚生が良くない
2位:職場の人間関係が良くない
3位:休日や残業時間などの待遇が良くない
4位:仕事内容にやりがいを感じない
5位:会社に安定性、将来性がない
6位:仕事を正当に評価してもらえない
7位:経営理念や社風が合わない
7位:職場環境が悪い
9位:希望の勤務地でない
この調査では、1位〜4位までが全体の約8割に上り、待遇・人間関係・仕事内容に悩む人が過半数を占めていることが分かりました。多くの人が職場の人間関係に深く悩んだり、ストレスから解放されたいと考えているようです。
職場の人間関係をどう捉えている?
最近では、若年層のビジネスパーソンを中心に「職場の飲み会を嫌がる人が多い」ことが話題になるなど、“職場の人間関係がドライになっている”というイメージを抱いている人もいるかもしれません。
しかし、2022年度新入社員意識調査(※1)によると、「社会人として仕事をしていく上で何が重要だと思うか」という質問に対し、62.7%が「良好な人間関係」と回答していることが明らかになりました。
このデータから、若年層も「職場の人間関係を大切にしたい」という思いが強いことが見て取れます。
職場の人間関係で悩む人が多い理由
職場での人間関係を大切にしたいと思う人が多い一方、悩む人も多いことが明らかになりました。では、どうして職場の人間関係で悩んでしまうのか深掘りしてみましょう。
「会社は仕事をする場所」として、自分の業務に集中していればいいかもしれません。しかし、人間関係を上手に築いておくと
- 余計なストレスに悩まされなくて済む
- 業務がよりスムーズに行える
などのメリットもあると感じているため、人間関係がうまくいかないと悩んでしまう人が多いのではないでしょうか。
新入社員(新卒者)の場合は、初めての会社生活で、幅広い年代と関わる必要があり、横だけでなく縦のつながりも生まれる職場の人間関係は複雑に思えるもの。気の使い方も学生時代とは大きく異なるので、余計にストレスを感じやすいでしょう。
「良い人間関係を築きたい」と思っていても、理想と現実との違いに戸惑い、不満へと転じてしまっているのかもしれません。
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職場の人間関係が悪くなる原因
職場の人間関係の悩みを改善するためには、「対人関係が良好に保てない原因」を正しく理解する必要があります。職場での人間関係が悪くなりやすい主な原因として、下記の3つが挙げられます。
- 社員同士のコミュニケーションが不足している
- 仕事そのものでストレスを感じている人がいる
- 長時間同じ時間を過ごすことでストレスが発生する
社員同士がコミュニケーション不足になると、発言や判断の背景が分からず「どうしてこの業務の担当を外されたの?」などのネガティブな感情や不安が生じてしまいます。
また、仕事そのもので大きなストレスを感じている人がいれば、負の感情が伝わり、社内全体の雰囲気が悪くなるので人間関係にも影響を及ぼすでしょう。心に余裕がない状態では、良い人間関係を保つことにまで意識を向けられません。
あるいは長時間同じ空間で仕事をするので、悪い部分が目に付きやすくなることも原因だと言えます。
リモートワーク・在宅勤務ならではの悩みもある
リモートワークや在宅勤務なら人間関係のストレスがゼロになるのでは? と考えている人もいるようですが、在宅ワークならではの悩みを抱える人もいることが分かりました。
厚生労働省のデータ「テレワークを巡る現状について」(※2)によると、45.3%と約半数の人が「社内コミュニケーションが減った」ことをデメリットだと感じているようです。
コミュニケーション不足だと下記のような不安や悩みが生じる傾向にあります。
- 相手の気持ちが分かりにくく不安を感じる
- 業務上の指示ややりとりが伝わりにくい
- 上司から正当な評価を得られるのか分からない
- 会話が減って寂しさを感じる
会社によっては、在宅ワークでもコミュニケーションを円滑にする工夫をしているので、すべての在宅ワーカーに共通する悩みとは言えませんが、気苦労もあることを知っておきましょう。
人間関係で仕事を辞める前にやるべきこと
「辞めたい」という原因ごとに適切な対策を講じることで、悩みから解放される可能性があります。
例えば「辞めたい」と思った原因が「給与」なら、業績評価の場で交渉してみたり、「仕事内容」なら配置換えを希望したりと転職をしなくても解決できるかもしれません。
同様に「人間関係」も解決の糸口はいくつかあります。ここでは、人間関係に悩み、「仕事を辞めたい」と感じている人に向けて、何をすればいいのかを具体的に解説します。
自分の考え方を変える
厳し過ぎる上司、立ち回りのうまい同僚、いいかげんに見える部下……。ストレスがたまってくると「あの人とはもう一緒に仕事をしたくない!」と言いたくなる気持ちも分かりますが、それは単にあなたと価値観が合わないだけかもしれません。
100人中100人に好かれるのが現実的ではないように、100人の人を平等に好きになるのも無理な話です。また、仕事では友達関係とは違い、価値観の合わない人とも付き合わなければなりません。価値観が合わない人に対し、無理に合わせようとしているのですから、疲れてしまうのも仕方がありません。
時には「なじめないものは仕方ない」「好きになれないものは好きになれない」と割り切ってしまうことも必要です。失礼な対応はいけませんが、必要以上に気を使わず、自分の業務に集中するよう心掛けましょう。
過度な批判や嫌がらせをされている場合は、「自分に能力があるから嫉妬しているんだ」と開き直って、気持ちを楽にしてしまうのもいいかもしれません。
考え方や接し方を変えたり、接する時間を最小限に抑えたりして、なるべくストレスをためないように心掛けましょう。
信頼できる人に相談する
人間関係の悩みに限らず、仕事内容や働くことそのものに悩んだ時、男女共に多くの人が
- 勤務先の上司や先輩社員
- 家族や親族
- 同僚
- 勤務先以外の友人・知人
といった身近な人物に相談をするそうです。
一人で悩み抜き、退職を決めてしまう人もいますが、できれば誰かに相談することをおすすめします。一人で悩んでいるとどうしても感情的になり、冷静な判断ができなくなるものです。
人に話をすることで、ストレスが軽減されたり、抱え込んでいた悩みが解決することもあります。信頼できる第三者の意見を聞き、気持ちを整理してみましょう。
先輩や同僚に相談してみると、「私も同じことで悩んだよ」という答えが返ってくるかもしれません。ほかの人が悩みとどう向き合い、どのように解決してきたのかを知ることができれば、「辞める」以外の選択肢が見つかる可能性があります。
人事部など、公正な第三者に相談する
人間関係でガマンできないことがある場合は、人事部やコンプライアンス担当部門など、社内の相談窓口に相談をするのも一つの方法です。
- 職場の仲間から、あからさまに無視されていて、業務が進められない
- ほかの社員の前で延々と怒鳴りつけられる
といったパワハラに近いケースは、一刻も早く相談しましょう。部署やプロジェクトを変えるなど、職場を変えなくても人間関係を改善する方法が見つかる可能性もあります。
相談する場合は、感情的にならずに落ち着いて、「いつ」「どこで」「どのような」ハラスメントを受け、「どのような被害が生じているか」を具体的に伝えることが大切です。
部署異動を考えてみる
仕事を辞める前に、部署異動で解決できないかを考えてみましょう。特に辞めたい理由が「部署の人間関係」であるなら、環境を変えることで解決できる可能性があります。
ただし部署異動は、直属の上司や人事に相談しても希望どおりにいくとは限りません。希望が通らなかった場合に、部署内での業務担当やチーム替えなどを検討してもらえるかも併せて相談しておくと良いでしょう。
転職サイトやエージェントに相談する
仕事を辞める前に、転職サイトや転職エージェントへ登録するのも一つの方法です。
転職サイトや転職エージェントに登録した後は、実際に応募をしなくても、求人を見てさまざまな企業や職場があると知ることで「今の職場がすべてではない」と、気持ちに余裕が出るケースもあります。
また、転職エージェントのキャリアアドバイザーに相談することで、自分に合う職場を紹介してもらえたり、視野が広がることで選択肢も増えたりするので、安心感につながるでしょう。次の転職先で同じ状況に陥らないために、職場の雰囲気や配属先の人員構成を詳しく教えてくれるケースもあります。
公的な相談窓口で相談する
公的な機関でも、仕事の人間関係に関する悩みを相談することができます。
例えば、厚生労働省が運営する「総合労働相談コーナー」では、パワハラや不当な減給などの悩みも相談ができます。各都道府県の労働局や労働基準監督署内にあり、専門の相談員が面談、もしくは電話対応をします(予約不要・無料)。
労働基準法に反する内容の場合は、労働基準監督署や行政指導の部署に取り次いでもらえることもメリットだと言えるでしょう。
公的な相談窓口 | 特徴 |
---|---|
こころの耳 | メンタルヘルスの相談に向いている |
労働条件相談 「ほっとライン」 | 残業や過重労働による心身の不調の相談に向いている |
みんなの人権110番 | 差別・ハラスメント・プライバシー問題の相談に向いている |
休職する
仕事や職場の人間関係で強いストレスを感じているのであれば、「休職」を検討するのも一つの方法です。
ストレスの原因から距離を置き、心と体を休めることは大切です。退職とは違い、雇用を維持したままという安心感がある点もメリットです。
ただし、休職制度は労働基準法で定められていないため、各企業の就業規則に基づいています。企業によっては休職制度を設けていなかったり、主治医による診断書が必要だったりと、条件が異なるのでまずは就業規則を確認しましょう。
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人間関係が改善しない場合は、転職も一つの手段

相談したり、考え方を変えてみても、一向に改善が見られない場合や、「そもそも少人数の会社で、配置換えはおろか誰かに相談することもできない」「関係が完全にこじれてしまって、社内にいる限り解決できない」という場合は、転職でリセットするのもいいでしょう。
無理をしてがんばり続けた結果、心身を病んでしまっては元も子もありません。厚生労働省が運営する「働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト」(※3)によると、ストレスが限界に達すると、意欲が湧かなくなったり、落ち込みやすくなったりする人もいます。心身共に追い込まれる前に、転職を視野に入れて動き出しましょう。
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人間関係を理由に転職する際の注意点
人間関係のトラブルが原因で退職を検討する人は、決断する前に理解しておくべきことがあります。それぞれ確認しましょう。
勢いで辞めるのはNG
人間関係のトラブルから解放されるために、「今すぐに辞めたい」と考える人もいるかもしれません。
勢いで辞めると、人間関係の悩みから解放され、精神的な余裕が生まれるメリットがありますが、デメリットのほうが大きくなる可能性もあります。例えば、
- 収入が途切れ、貯金を切り崩して生活することになる
- 自己分析やキャリアを見直す時間を作れず、転職活動がうまくいかない
- ブランク(無職)期間が長いと、採用担当者からの印象が悪くなる可能性がある
などが挙げられます。
内定を得ることができない場合は、焦りから妥協して転職先を決めてしまう可能性もあるでしょう。そうなるとまた転職せざるを得ない状況に陥る恐れがあります。
転職ですべてが解決するわけではない
一度「辞めたい」と考え始めると、辞めればすべてが解決するような気分になり、視野が狭くなりがちです。
しかし転職先の会社に自分の望む人間関係があるとも限りませんし、再び人間関係を理由に辞めることになってしまっては、キリがありません。
まずは、「退職するしかない」ではなく「なぜ辞めたいのか」をじっくり考えるようにしましょう。辞めたい理由が人間関係以外にもあるのであれば、併せてそれらの解決策も探ってみましょう。ほかの問題が解決すれば、人間関係に関する悩みやストレスも軽減されるかもしれません。
また、たとえ人間関係が理由で辞めたとしても、何のビジョンも持たないまま辞めてしまうのはあまりおすすめできません。ネガティブな気持ちのまま転職活動を行っても、思うようにうまくいかないものです。
辞めたい原因と、それがどうなれば解決するのかを突き詰めて考えていけば「今の会社では実現できない○○がある会社に入りたい」など、次のステップへと進む「前向きなビジョン」を持てるようになるはずです。
期限をきっちり決めて退職準備を進める
転職活動は、期限を決めて計画的に進めることが大切です。
というのも転職活動では、自己分析や情報収集、書類作成、面接対策など、事前準備を念入りに行う必要があります。無計画で進めると、転職先の判断を誤ったり、引き継ぎや有給消化など、退職時にトラブルに見舞われたりというリスクが伴うからです。
明確な期限がないため気が緩んでしまうケースもあるでしょう。そうなると転職活動期間が長引き、モチベーションも低くなってしまいがちです。
「〇月までに転職する」という具体的な期限を設定し、そのゴールに向けて逆算してスケジュールを立てることをおすすめします。
退職する時は円満退職を目指す
最終的に「退職する」という決断を下すとしても、今の職場に迷惑を掛ける辞め方はいけません。
「もう辞めると決めたから」と多忙な時期に突然退職したり、引き継ぎが中途半端だったりすると、残された人は非常に後味の悪い思いをします。あなたに対して、「自分勝手でいいかげんなやつだった」という印象が残る可能性もあるでしょう。
「後でどう思われてもいいや」と考えるかもしれませんが、業界内のつながりで、退職後も以前の職場の人と顔を合わせたり、取引先を通じて自分の情報が伝わってしまったりすることがあります。まったくの異業種に転職したとしても、どこでどうつながっているか分からないものです。
また、自分自身も退職後にモヤモヤとした気持ちで過ごすことになるかもしれません。後々のことも考えて、晴れやかな気持ちで次のステップを迎えられるように、周囲とはできるだけ円満な関係を築いておきましょう。
まとめ
「職場での人間関係」は、退職理由の2位にランクインしていることから、多くの人の心を悩ませる原因になっていると考えられます。
人間関係について自分だけで考え込んでいては良くありません。ここで紹介した「辞める前にやるべきこと」を参考に、信頼のおける家族や同僚、相談窓口の力も借りるなどして、少しでも前向きに仕事に取り組める環境を整えられないか考えてみましょう。
もし、転職という選択をした場合は、職場の人間関係にとらわれず、次のステップへと進む「前向きなビジョン」を持って転職活動を進めてくださいね。
- 調査方法/全国の20~35歳の会社員(正社員)を対象にインターネット調査
実施期間/2015年7月31日~8月2日、回答数370名
マイナビ転職 編集部
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