転職ノウハウ

応募企業の探し方や履歴書の書き方、面接のポイントから円満退職の秘けつまで。あなたの転職を成功に導くためのノウハウを紹介!

キャリぺディア

転職実用事典「キャリペディア」

転職予定日からの逆算スケジュールで勝つ! 初めての転職に必要な期間と計画の立て方

「転職しようかな……」と思い立った時、まず何からやればいいのか、転職先に入社するまでにどのようなプロセスがあり、どのくらい期間がかかるのか分からない方も多いのではないでしょうか。

また、計画を立てずに「とりあえず求人情報を見て、目に留まった会社に応募して……」と流れのまま進めていくと、思いもよらぬリスクに直面することも。そこでそんな転職初心者にオススメしたいのが、最初に転職予定日からの「逆算スケジュール」を組み立ててみることです。リスクを回避するだけでなく、スムーズに転職を進めることができる「逆算スケジュール」で、転職の成功を勝ち取りましょう。

<INDEX>

転職活動から入社までの流れと平均的な期間

はじめに、転職活動のおおまかな流れを把握しておきましょう。一般的な流れとしては、

  • 自己分析や自分のキャリアイメージを固めるなど、転職の軸を決める(転職活動スタート期)
  • 情報収集を行い、応募企業を検討する(情報収集・検討期)
  • 応募し、書類選考や面接などを経て内定を得る(応募・面接期)
  • 現在の勤め先を退社し、入社の準備をする(退社・入社準備期)

となります。

転職活動を始めてから実際に入社するまでの期間は、約3カ月の人が多いと言われています。「意外と短い!」と驚いた方もいらっしゃるのではないでしょうか。一般的に、転職活動は長引けば長引くほど焦りが出て精神的に疲弊してしまうもの。判断力や決断力も鈍ってきます。「今よりいい会社が見つかれば転職したい」という場合は仕事を続けながら気長に職探しをすれば良いですが、そうでない場合は「転職活動は短期決戦」と肝に銘じて、計画的に行動することをおすすめします。

なぜ「逆算スケジュール」が大切なのか

転職初心者におすすめしたいのは、手始めに「逆算スケジュール」を作ること。「今週は情報収集、その後2日で書類作成……」と時系列で計画を立てるのではなく、最初にゴール(転職予定日)を決めて、そのゴールから逆算して転職活動スタートの日を決めるのです。なぜ「逆算」なのかというと、「勢いのまま転職」や「なんとなく転職してしまうことを防ぎ、起こりうるさまざまなリスクを回避することができるからです。

ここで言うリスクというのは、例えば「目に留まった良さそうな求人に応募し無事に内定を得たけれど、長く勤められる会社ではなく数年後に再度転職することになった」「とりあえず会社に退職意向を告げてしまったので、無収入の期間を作らないように焦って転職先を決めることになった」「引き継ぎが思うように進まず、有給消化も骨休めの期間もなくすぐ次の会社で働くことになった」などです。

特に、今の仕事を続けながら転職活動をする場合は限られた時間の中でいかに効率的に進めていくかが重要です。また、どのタイミングで退職するか(退職の意向を会社に伝えるか)もよく考えて判断しなければなりません。だからゴール(転職予定日)から逆算するスケジュールの立て方が必要なのです。

転職活動は今後のキャリアプラン、ひいては人生設計を見つめ直すまたとないチャンスでもあります。焦って妥協したり、行き当たりばったりのまま転職をすると何度も転職を繰り返すことになるので、しっかりスケジュールを立てることでリスクや心配事をなるべく減らし、「本当に行きたい会社にアプローチする」ことに専念しましょう。

「逆算スケジュール」を立ててみよう!

では、上記図を参考にして「逆算スケジュール」を立ててみましょう。「ゴール(転職予定日・入社時期)」→「退社・入社準備期」→「応募・面接期」→「情報収集・検討期」の順番で考えていきます。なお、「転職活動スタート期」はこのようにスケジュールを立てたり、転職の目的を整理したりという部分に当たりますので、ここでは割愛します。

ステップ1 ゴール(転職予定日)を決める

まずはゴール、つまりいつまでに転職したいのかを決めましょう。「半年後に」「新年度のタイミングで」「●歳までに」など、設定の仕方は自由です。そのうえで、内定はどのあたりでもらえばいいのか目星をつけておきます。ちなみに、内定が出てから入社まで待ってもらえる期間は長くても3カ月、通常だと1~2カ月といったところが多いようです。

ステップ2 退社のタイミングを決める

次に、退社のタイミングを決めます。今の仕事を続けながら転職活動をする場合は、転職先が決まったからといって、すぐに現職を辞められるわけではありません。「退職希望日からさかのぼって1カ月前には退職の意思を示すこと」といった就業規則が設けられている会社も多いので、必ず就業規則を確認しておきましょう。

また、せっかくなので「溜まった有給休暇を消化する」「退職してから入社まで少し間をおいてゆっくり休む」「ボーナスをもらってから退職する」といったことを考えてみてもいいかもしれません。退職にあたって無理なく業務引き継ぎが行えるスケジュールを組んだり、繁忙期を避けるといった配慮も忘れずに。円満に退職することが新たなスタートを気持ちよく迎えるためには大切です。

>参考:退職を伝えるタイミングにも注意が必要!?

>参考:仕事を辞めてから? 辞めずに活動する?

ステップ3 求人応募を始める時期を決める

続いて求人応募を始める時期を考えます。一般的には応募してから選考を経て内定が出るまで1カ月前後という人が多いようです。応募企業とのやりとりや面接の日程調整がスムーズに進むと、より短期で終えることができるでしょう。

複数の企業へ同時に応募すると面接もだいたい同じタイミングに重なる傾向がありますが、頭を転職活動モードに切り替えて余計なことを考えず選考に専念できるよう、面接日程はなるべく集中させて組むことをおすすめします。

一次選考が書類選考(履歴書・職務経歴書の提出。WEB履歴書での提出の場合もあり)、二次選考が面接というパターンの場合は、応募してから1~2週間後に面接日程が組まれることが多いようです。面接は平日の日中に行われることが多いので、もし可能であれば、面接が入りそうなタイミングであらかじめ何日か休暇を申請しておくとスケジュール調整をしやすいかもしれません。

>参考:在職中の転職活動、面接時間をどうやって確保する?

ステップ4 情報収集や応募準備を始める時期を決める

最後に、応募前の準備にかかる期間を考えて、転職活動のスタート地点を決めます。短期決戦で転職活動を成功させるためには、この準備が最も大切です。しっかり事前準備をしておけば、転職活動をテンポ良く進めることができ、無駄に長引かせずに済むでしょう。

では、具体的にどのようなことをしておけばいいのでしょうか。

スキルや経験の棚卸しおよび自己分析

今まで何をしてきて、どんなスキルが身に付いているのか。また、それはどのような場面で生かせるのか。自分自身はどこでそのスキルを生かしたいと思っているのか。応募企業の絞り込みや志望動機、自己PR作成にも直結するのが、スキルや経験の棚卸し(自己分析)です。なんとなく頭では分かっていても、いざ言葉や文章にしようとするとなかなかうまくまとまらないものなので、一度書き出してからまとめていくと良いでしょう。

この作業は履歴書・職務経歴書を作る準備としても有効です。応募にあたり多くの場合必要となる履歴書・職務経歴書は、ゼロから作ると数時間かかる大仕事です。事前にキャリアを整理しておけば、いざ応募という時に職歴や自己PR、志望動機などの作成もスムーズに進みます。応募したい求人情報の募集期間があと1日しかなく、慌てて作ったら誤字が…… なんてことにならないためにも、しっかり自己分析をやっておきましょう。

希望業界や企業の情報収集

求人情報を漫然と眺めていると、どの会社も魅力的に思えたり、逆にどれも今一つのように思えて絞り込めなかったりして、転職活動が停滞してしまう可能性があります。志望する業界の採用基準や採用動向のほか、平均的な給与額や求められるスキル、資格などは前もって調べておきましょう。

場合によっては転職イベントやセミナーに参加してみるのもいいかもしれません。合同企業説明会では企業の採用担当者から直接話を聞けるほか、1日のうちにたくさんの企業から情報を収集できるのが最大のメリットです。上手に利用して、転職活動に役立てましょう。

>参考:応募企業の絞り込み方が分からない時は?

>参考:近日開催の合同企業説明会・転職セミナーをチェック!

履歴書用の写真準備、面接用のスーツのチェック

いざ選考が始まってよくあるのが、「急に面接が決まった」ということ。WEB応募の際は不要でも、面接の際にあらためて紙の履歴書の提出を求められることがあり、証明写真も必要になります。証明写真は撮影しに行く日程がなかなか確保できなかったり、スタジオなどで撮影する場合は意外に予約が取れなかったりということもありますので、満足する仕上がりのものを自信を持って添付できるように、早めに撮影しておきましょう。

また、面接時に着用するスーツなども前もって確認を。特に普段スーツを着ていない人は、久々に着ようと思ったらサイズが合わなかったり、くたびれていたりということもあります。靴や鞄などの小物のチェックも忘れずに。身だしなみに関することであっても不安を抱えたまま面接に臨むと、採用担当者に伝わってしまうものです。安心して面接に臨めるように、しっかり準備しておきましょう。

>参考:前もって確認しておくべき面接の服装のポイントは?

まとめ 逆算スケジュールをしっかり立てて、悔いのない転職活動を!

このように転職予定日からの逆算スケジュールをしっかり立てておけば、焦って転職先を決めようとして判断を誤ったり、退職時にトラブルに見舞われたりというリスクを減らせるはずです。また、「本当にやりたい仕事を探す」ということに専念でき、おのずとうまくいくはずです。

ステップ1 ゴール(転職予定日・入社時期)を決める
ステップ2 退職のタイミングを決める
ステップ3 内定時期から逆算し、求人応募を始める時期を決める
ステップ4 応募に向けていつごろから情報収集や準備に着手するか決める

という4ステップで作っていく逆算スケジュール。ぜひスケジュールを立てて悔いのない転職活動を行ってくださいね。

マイナビ転職 編集部

  • twitter
  • facebook
  • line
  • hatena
自分を向いて歩こう。マイナビ転職

豊富な転職・求人情報と転職ノウハウであなたの転職活動を支援する【マイナビ転職】。マイナビ転職は正社員の求人を中心に“日本最大級”常時 約8,000件以上の全国各地の豊富な求人情報をご紹介する転職・求人サイトです。毎週火・金更新であなたの希望の職種や勤務地、業種などの条件から検索することができます。職務経歴書や転職希望条件を匿名で登録するとあなたに興味を持った企業からスカウトされるサービスや、転職活動に役立つ職務経歴書サンプルや転職Q&A、会員登録をすると専門アドバイザーによる履歴書の添削、面接攻略など充実した転職支援サービスを利用できる転職サイトです。