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とりあえず3年働いてから転職するべき? 辞める・辞めないリスクと対処法

更新日:2024年06月24日

とりあえず3年働いてから転職するべき? 辞める・辞めないリスクと対処法
谷所 健一郎

監修者谷所 健一郎

キャリア・デベロップメント・アドバイザー(CDA)/有限会社キャリアドメイン 代表取締役

記事まとめ(要約)
  • 一般的に、仕事で一通りのスキル・経験を積むには3年かかるといわれる
  • 「とりあえず3年は働いたほうが良い」と思う人は60%以上
  • とりあえず3年働いてから転職しても、3年を待たずに転職してもリスクはある
  • 3年後を想像し、「思い描くキャリアが実現できなさそう」であれば転職も選択肢の一つ

「とりあえず3年」という言葉はよく聞くものの、「3年も待てない」「3年以内だと、転職は不利?」と悩む人もいるのではないでしょうか。

そこで、転職する・しない判断の参考に「とりあえず3年働き続けるリスク」と「3年を待たずに転職するリスク」、転職経験者に「3年働くべきか?」を聞いたアンケート結果をご紹介します。

「3年以内だけど転職したい」と思った時の対処法や、「社会人3年目(第二新卒)の転職を成功させるためのポイント」も併せて紹介します。

目次

    入社3年以内の転職は不利?

    「とりあえず3年」という言葉があるように、「3年は辞めないほうがいい」「3年以内に転職すると不利なのでは?」と思われる方も多いのではないでしょうか。

    結論から言うと、「職務経験」や「業界経験」が応募の必須条件になっている会社に対しては、入社3年以内の転職が不利になることがあるかもしれません。

    しかし、転職では多くの場合、単に勤続年数ではなく「経験を通して、どんなスキル・知識を得たか」や「どんな実績や成果を残してきたか」「入社後に何を成し遂げたいか」が重視されます。
    企業によっては「勤続年数よりもポテンシャルを重視したい」と考えています。第二新卒歓迎や未経験者可の求人が多くあることからも分かるように、会社は単に年数で採否の判断を行っているわけではないのです。

    また、「やりたい仕事があるのに、なぜすぐにチャレンジしないのか」と、やりたくない仕事を3年間続けてきたことを評価しない採用担当者もいます

    新卒入社3年以内の離職率は30%以上

    3年以内に転職することに不安を覚える方もいると思いますが、令和3年に厚生労働省が公表した新規学卒就職者(つまり、新卒入社)の離職状況によると、3年以内の離職率は30%以上(新規高卒就職者36.9%、新規大卒就職者31.2%)となっており、3年以内で離職する方も少なくないことが分かります。

    新卒入社からおおむね3年以内に退職し、再就職を目指す人のことを第二新卒と呼びます。

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    とりあえず3年働いてから転職するリスク

    一般的に、仕事を通じて一通りのスキル・経験を積むには3年がかかるといわれています。

    最初は分からないことや失敗も多く、「転職したい」と思っていても、3年目になると慣れて余裕が出てくるもの。任されることも多くなり、自分なりの工夫や改善で成果を上げられるようになるなど、自信が付き、面白さややりがいを感じやすくなってくるのも確かです。

    しかし「辞めたい」と思いながらとりあえず3年間働くことには、どのようなリスクが伴うのかも確認しておきましょう。

    長く働くにつれ辞めづらくなる

    長く働いていれば、責任の大きな仕事や、長期的なプロジェクトを任される機会も増えてくるでしょう。そうなると退職しづらくなってきます。

    また、やりがいを感じられないまま長く働いていると、仕事自体がつまらない・つらいと感じてしまう可能性があります。

    仕事に対してネガティブなイメージを持ってしまうと、転職活動にも前向きになれなくなってしまうかもしれません。

    第二新卒ではなくなってしまう

    新卒入社から「とりあえず3年」という言葉に縛られ、3年働いた場合、転職しようと動きだす頃には第二新卒ではなくなってしまいます。

    「第二新卒」とは、一般的に新卒で入社してから3年以内のビジネスパーソンのことです。4年制大学卒業から考えた場合、年齢でいうと25〜26歳前後が当てはまります。

    第二新卒は経験よりもポテンシャルを重視されることが多くあります。他社の文化に染まっておらず、吸収が早く意欲的な第二新卒は、育てやすいと考えられているからです。

    転職市場において高い需要があるため、この期間を逃すと未経験職種・業種への転職ハードルが上がる可能性もあります。

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    仕事が合わない場合はストレスが蓄積する

    「仕事が合わない」という悩みを抱えながら働いていては、本来のパフォーマンスが発揮できない可能性があります。

    ストレスを感じながら合わない仕事を続けると、やる気やモチベーションを保ちにくく、ミスにつながるケースもあるでしょう。

    もし人間関係などのストレスで心身が不健康になっている場合は、無理をせずに休養する、転職を検討するなど、早めに行動を起こしたほうが良いでしょう。

    時間が無駄になる可能性がある

    「とりあえず3年」というのは根拠のない数字です。

    もちろん、3年かけて仕事を一通り経験することで得られるものも多くあります。

    しかし「とりあえず3年」という言葉を過信し、イヤイヤ仕事を続けているだけであれば、自身の成長という面でいい結果を招かないのではないでしょうか。

    「〇〇の分野でスキルアップしたい」「ほかにやりたいことが見つかり、今の職場では実現できない」など、目標が明確な場合は、転職活動に向けて具体的に計画を立ててもいいでしょう。

    新卒採用の場合、総合職としてさまざまな仕事を経験していく「メンバーシップ型雇用」が多いのに対し、中途採用の場合は職種や職務を明確に定義している「ジョブ型雇用」が多いです。

    総合職、特に新卒で入社している場合は、さまざまな経験を通じて仕事に慣れるためにも3年働いてみるべきかもしれませんが、仕事が合わないと感じていて、別の仕事に興味があるならば、3年を待たずに転職活動をスタートすべきでしょう。

    限りある貴重な時間を有意義に過ごすためにも、固定概念に縛られないことが大切です。

    入社3年を待たずに転職するリスク

    反対に、入社後3年以内に転職をする場合には、どのようなリスクがあるのでしょうか。ここでは、転職活動におけるリスクを3つ解説します。

    十分なスキルが身に付いていない

    入社後3年以内に転職をすると、転職活動でアピールできる点が少なくなる可能性があります。

    というのも、転職は基本的に即戦力採用であるため、経験を基にスキルや実績をアピールすることが必要です。入社後3年以内に転職をした場合は、応募先企業で求められるスキルや実績に満たず、不利になることも考えられます。

    社会人経験そのものが不十分

    新卒入社から3年以内、特に社会人1年目で転職する場合は、社会人経験そのものが不十分だと捉えられる可能性もあります。

    転職は新卒の就職活動とは違い、「社会人としての経験(最低限ビジネスマナーが身に付いていること)」を前提に採用されるのが一般的です。その点で言えば、入社早々に退職していては応募先の企業にあまり良く思われない可能性があります。

    更に、中途入社後は手厚い研修があるとは限りません。たとえ採用されたとしても、自主的なスキルアップへの努力は大いに求められるでしょう。

    また短期間で辞めてしまうと捉えられることも

    採用担当者は、勤続年数が短い求職者に対して「また同じように短期間で辞めてしまうかもしれない」「仕事に対する意欲が低いのでは?」などと懸念を抱く可能性があります。

    企業は多くの時間や費用を掛けて採用活動を行っているため、一度採用した人材には、長く働いてほしいと考えています。

    そのため、3年以内で転職をするなら、面接では「仕事を経験することでやりたいことが明確になった」など納得感のある退職理由を述べ、今後は長く働きたいという意欲を示すことで、採用担当者のネガティブな先入観を払拭(ふっしょく)しましょう。

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    「入社3年以内だけど転職したい」と思った時の対処法

    「入社3年以内だけど転職したい」と思った場合、どのように対処していけば良いのでしょうか? 転職したいと思う理由や、状況別に対処法をご紹介します。

    心身の健康を損なう場合は早めの判断を

    • 違法な長時間労働や、サービス残業を強いられる
    • 会社事業に違法性が見られる
    • 著しいパワハラ・セクハラがある

    などいわゆる「ブラック企業」と呼ばれるような現状に苦しんでいるのであれば、勤務年数にこだわらず、早めに退職するか否かの判断を下したほうが良いでしょう。

    いくら「3年働けば仕事が身に付く」としても、心身の健康を損なっては意味がありません。

    心身の不調の原因やサインは人それぞれです。先輩や上司に相談をして「誰もが経験しているから頑張れ」などと言われても、不調をきたしているのであれば、無理をして働き続けるべきではありません。仕事から離れて休養してください。

    また、自分のことをよく知る家族や友人、公的な相談窓口などにも相談をして一人で抱え込まないことが大切です。

    入社して間もない場合は信頼できる人に相談を

    新卒入社の場合は、「初めての社会人」として慣れない毎日を過ごしている分、疲れがたまりやすく「つらい」「辞めたい」「転職したい」と思うこともあるでしょう。

    しかし何となく辞めたいと思って転職をしても、転職先でも同じ状況になる可能性があります。

    まだ入社して間もないけれど、「転職するか迷っている」という人は、先輩社員の新入社員時代の話を聞いてみてもいいかもしれません。先輩も「1年目は辞めたかったけど、次第に楽しくなってきた」といった同じような悩みを抱えていた可能性があります。

    その話に共感できるのであれば、まずは3年を目標に仕事を続けてみてもいいかもしれません。

    人間関係や仕事内容が合わないなら人事異動の相談を

    人間関係や仕事内容が合わないと悩んでいる人は多いようですが、人事異動などによって問題が解決することもあります。むやみに転職しようとしたり、勢いで辞めることは避けましょう。

    なぜなら転職先に理想の職場環境が待っているとは限らないからです。だからこそ、転職せずに悩みを解消できる方法はないか、頼れる上司や人事部に相談してみるのも一つの方法です。

    相談をしても解決できないならば、転職といった選択肢があります。

    転職をするなら「今の職場・仕事が嫌だから」とネガティブな気持ちで取り組むのではなく、「新しい仕事で実現したいこと」など目標となるキャリアを描き、前向きな気持ちでスタートさせましょう。

    新卒1~3年目なら「第二新卒」として転職を目指す

    新卒入社から1〜3年目程度の方であれば、「第二新卒」として転職を目指す道もあります。

    最近では「第二新卒の採用を積極的に行いたい」と考えている会社が多いです。それらの企業は短期間で辞めたことはそれほど気にせず、「自社で何がしたいのか」といった仕事への思いや意欲を重視するため、転職のチャンスと言えます。

    「自分が転職したい職種や業界にはどんな経験が求められるのか?」は、転職サイトの求人情報を見たり、転職エージェントのキャリアアドバイザーに相談したりすることで把握できます。

    「第二新卒歓迎」や「第二新卒優遇」といった求人はありますが、第二新卒に特化した求人はありません。そのため、第二新卒にこだわらず、未経験者歓迎などの求人も合わせてチェックするといいでしょう。

    また、最低限「基本的なビジネスマナーが身に付いていること」が求められるので、自分自身の立ち居振る舞いを見直しておきましょう。

    第二新卒として転職することを決めた場合は、以下の章も参考にしてみてください。

    職歴が短い、多いなら自己PRをしっかり伝える

    転職市場では、年齢に関わらず「職歴が短い」「転職回数が多い」などの応募者に対し、採用担当者は「またすぐ辞めるのでは」と懸念を抱く傾向があるようです。

    しかし職歴が短いことだけで判断せず、転職理由や志望動機、過去の経験など、アピールの方法によっては、マイナスな印象を払拭(ふっしょく)できるチャンスが十分にあると言えるでしょう。

    応募先が求めているスキルや経験を把握し、それに合うアピールができるよう準備しておくことが大切です。実務経験がない・また短い場合は、知識やスキルを自己啓発していることもアピール材料になります。

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    転職経験者に聞いた「初めての退職は入社何年目の時?」

    では「とりあえず3年」について、ほかの人はどう思っているのでしょうか。

    転職経験のある20〜39歳の113人を対象に、入社3年前後の転職について実施したアンケート(※)を基に見ていきましょう。

    まずは「初めて入社した会社を辞めたのは、入社何年目の時でしたか?」と聞きました。

    初めて入社した会社を辞めた時期、3年以内が66.4%というアンケート結果グラフ

    すると、1年目は17.7%、2年目は23.0%、3年目は25.7%という結果に。3年目が最も多く、3年以内に辞めた人の合計は、全体の66.4%にも上ることが分かりました。

    厚生労働省の調査によると「新卒社員の約30%が3年以内に会社を辞めている」と言われていますが、やはり3年以内に辞めている人は多いようです。

    転職するなら「とりあえず3年働いてから」だと思いますか?

    続いて同対象者に行った、転職するなら「とりあえず3年働いてからか?」という質問のアンケート結果を見ていきましょう。

    転職するなら「とりあえず3年働いてから」と思う人は60.2%というアンケート結果グラフ

    全体の結果を見ると「そう思う」と答えた人は28.3%、「どちらかと言えばそう思う」と答えた人が31.9%。合計すると60.2%と半数を超えました。

    3年以内に辞めている人が60%以上いるなかで、「とりあえず3年は働いたほうが良い」と思っている人も60%を超えるという、意外な事実が分かりました。

    年代・性別ごとの「3年働いてから」への意見

    年代・性別で分けて見ても、どの層でも「そう思う」と「どちらかと言えばそう思う」の合計が半数を超える結果となりました。

    年代・性別ごとの「3年働いてから転職すべき」と思うかアンケート結果グラフ

    「そう思う」と答えた人が一番多かったのは20代男性で39.3%。反対に「そう思わない」と答えた人は、20代男性と30代女性が一番多く、25.0%の人が回答しています。

    それでは「とりあえず3年働いてからか」という問いへの具体的な回答理由について見ていきましょう。

    「3年働いてから」派の回答理由は?

    転職するなら「3年働いてから」か? という質問に「そう思う」「どちらかと言えばそう思う」と答えた人に、なぜそう思うのかを聞いてみました。

    やっぱり「石の上にも3年」!?

    • 一般的にそう言われているから(27歳・男性)
    • 先輩や親に言われてきた(25歳・女性)

    「石の上にも3年(冷たい石の上でも、座り続ければ暖かくなる。何事も辛抱すれば、必ず成し遂げることができることの例え)」ということわざは、仕事にも通ずると思われているのでしょう。

    退職金支給や有給休暇などでメリットがあるから

    • 退職金や有給休暇など福利厚生面から考えて、長く働くほうが良いと思う(35歳・男性)

    会社によって異なりますが、入社3年がたたなければ退職金が支払われないこともあるようです。有給休暇も勤続年数が長くなると付与日数が増えることもあります。気になる人は、自社の就業規則を確認しておきましょう。

    仕事が身に付くには3年かかると思うから

    • 早く辞めてしまうと、仕事の良さが分からなさそうだから(27歳・男性)
    • 嫌だと思っても、一通りこなしてみないと分からないから(28歳・男性)
    • 仕事や会社の全貌を把握するには、3年くらいはかかると思う(29歳・男性)
    • 仕事に対して、いろいろな視点から考えることができるようになるから(37歳・男性)
    • 他部署の人と仲良くなって刺激を受けたりと、3年あると自分の考え方も柔軟になるから(34歳・男性)
    • 1年目でいろいろ覚えて、2年目は頑張ってみて、3年目でようやく自分に合う仕事なのかが判断できるから(37歳・女性)
    • 3年たっても昇進や昇格など、何かしらの成長がなければ、自分には向いていない可能性や、会社との相性が合わないと判断できるから(27歳・男性)

    転職に有利だと思うから

    • 仕事のノウハウを蓄積してから転職したほうが有利だと思う(29歳・女性)
    • ある程度の経験を積むことで、次の転職先の選択肢も増える(23歳・女性)
    • 事情にもよるが、職歴が増えると、転職活動でマイナスな影響があると思う(35歳・男性)
    • 職務期間が短いと転職に不利だと思う(35歳・男性)
    • 面接で「すぐ辞めた理由」を聞かれて困ったから(34歳・女性)
    • 「この人はすぐ辞める」と思われるから(26歳・男性)

    そのほか

    • 採用してくれた会社への恩。仕事を教えてくれた人に申し訳ないから(38歳・女性)
    • 他部署へ異動する可能性もあるので、絶対的な理由がない限りは続けるほうが成長できそう(34歳・女性)

    「3年働いてから」派で最も多かったのが、「仕事が身に付くには3年かかるから」という意見でした。

    「一通りの仕事を身に付けてから辞めたほうがいい」、または「続けていくうちに仕事の楽しさややりがいも分かる」と経験を通じて思っている人が多いのかもしれません。

    また、次の転職活動のことを考えてあまり早くに辞めないほうがいいと答える人も見られました。

    「3年働いてから」だと思わない派の回答理由は?

    では反対に、「3年働いてから」だと「思わない」「どちらかと言えばそう思わない」と答えた人の理由も見ていきましょう。

    無理をして働き続ける必要はないから

    • ストレスを抱えてまで我慢して働く必要はない(36歳・男性)
    • ブラック企業で、心身を壊しそうなら早く退職したほうがいいと思う(35歳・女性)
    • 無理をし過ぎて、体力的、精神的に参った経験があるから(30歳・男性)
    • 適性がない・社風が合わないと感じたら辞めてもいいと思うから
    • 実際に仕事をしてみて「合わない」と分かることもあるから(29歳・女性)
    • 面白くない仕事を続けるのは苦痛だから(30歳・女性)
    • 社風や人間関係がよくない場合、自分の力だけではどうにもならないから(25歳・男性)

    転職の機会を逃さないほうが良いから

    • 転職のチャンスがあれば、即行動して良いと思う(35歳・男性)
    • いつか転職するつもりなら、早めのほうがいい気がする(29歳・女性)
    • 新卒入社で経験が少ない場合でも、「第二新卒」として採用してもらえる可能性があるから(24歳・男性)
    • 働いた年数ではなく、「何をしてきたか」が重要だから(32歳・女性)

    そのほか

    • 「3年」に科学的根拠がないから(37歳・男性)

    「3年働いてから」だと思わない派では、むやみに転職するべきではないが、心身共に無理をして働く必要はないという意見が多かったです。

    また、年数にとらわれず転職のチャンスがあれば積極的に行動したほうが良い、という意見も見られました。

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    社会人3年以内(第二新卒)の転職を成功させるためのポイント

    社会人3年目までであれば、第二新卒として転職することが可能です。第二新卒を採用したいと考える企業は多く、また未経験職種・業種へのキャリアチェンジも比較的しやすいといわれています。

    ただし、「入社3年を待たずに転職するリスク」章でも説明したように、「社会人経験が浅いこと」や、「またすぐ辞めるのでは?」と懸念を抱かれることが多いのも事実です。そこで、第二新卒の転職を成功させるためのポイントを紹介します。

    ポジティブな転職理由を伝える

    社会人1~3年目で転職する場合、「やりたい仕事ではない」「残業が多い」「給料が低い」など、本音で言えばネガティブな理由で仕事を辞めた人も多いかもしれません。

    面接官も何らかの不満があって辞めたことは分かっています。退職理由とは、不満を伝えるのではなく、「転職して何がしたいのか、どうありたいのか」を伝えることです。過去ではなく、「仕事をしたからこそ、やりたいことが明確になった」など、「入社後にかなえたいこと」という軸で、ポジティブに伝えることが大切です。

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    キャリアの棚卸しでスキルや実績を明らかにする

    社会人3年目までであれば、専門性をアピールすることは難しいかもしれません。しかし、身に付けたスキルや実績は必ずあります。

    「営業成績 目標対XXX%達成」など、数字で表せる実績があると客観的に理解しやすくアピールになりますが、コミュニケーション力や事務処理能力なども十分アピールになります。

    自分のスキルを発揮して課題解決や効率化につながったエピソードを紹介すると良いでしょう。

    詳しくは

    将来のビジョンを明確にする

    転職活動はなんとなく進めてもうまくいきません。目的は「辞めること」「転職すること」ではなく、「自分が望むキャリアを実現すること」です。

    5年後、10年後にどんなビジネスパーソンになっていたいか、どういう仕事を、どんな職場でしたいか、などビジョンを明確にすることで、それらがかなう仕事や職場を探しやすくなるはずです。

    反対に、ビジョンが曖昧なまま転職活動をしてしまうのはおすすめしません。仮に転職先が見つかったとしても、再び同じような悩みや不満を抱き、転職を繰り返す恐れがあるからです。仕事へのモチベーションを高く保つためにも、きちんと考えましょう。

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    まとめ

    「とりあえず3年働くべきか」は一概には言えませんが、転職するリスク、転職せずに働き続けるリスクも踏まえたうえで判断することが大切です。

    転職を検討する場合は、まずは「どうして転職したいのか」という理由について、振り返って考えるようにしましょう。

    ただ、今の会社で3年働いた後のことを想像してみて、「自分が思い描いているキャリアが実現できなさそうだ」「このままでは先を見通すことができない」と感じるのであれば、辞める選択をしてもいいかもしれません。
    3年という年数にこだわるのではなく、今の自分がどうしたいのか、そして将来どうなっていたいのかをしっかりと考えたうえで「転職する、しない」の判断をしましょう!

    • 全国20~39歳の公務員・会社員(パート・アルバイト除く)113人
      調査方法/インターネットリサーチ
      実施期間/2017年2月16日〜17日
    監修者
    谷所 健一郎

    谷所 健一郎(ヤドケン)

    キャリア・デベロップメント・アドバイザー(CDA)
    有限会社キャリアドメイン 代表取締役

    有限会社キャリアドメイン 代表取締役 キャリア・デベロップメント・アドバイザー(CDA)。1万人以上の面接と人事に携わった経験から、執筆、講演活動にて就職・転職支援を行う。ヤドケン転職塾 、キャリアドメインマリッジを経営。主な著書「はじめての転職ガイド 必ず成功する転職」(マイナビ出版)、「転職者のための職務経歴書・履歴書・添え状の書き方」(マイナビ出版)、「転職者のための面接回答例」(マイナビ出版)、「転職者のための自己分析」(マイナビ出版) ほか多数。

    マイナビ転職 編集部

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