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最終面接は一次面接、二次面接とどう違う? 元・人事が教える面接対策

最終面接と一次面接二次面接との違い

転職活動で一次面接や二次面接を突破し、次は最終面接となると、入社への期待が高まりますよね。一方で「最終面接で落とされてしまうのでは」「一次面接や二次面接と同じ準備でいいのだろうか……」と不安に思う人も多いのでは? そこで、過去1万人以上を面接した経験を持つ、キャリアアドバイザーの谷所健一郎氏に一次面接や二次面接と最終面接の違いや、最終面接対策について解説してもらいました。

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一次面接や二次面接と最終面接の違い

転職面接は面接官が「応募者が自社の求める人材と合っているか」を見極めるために行われますが、選考の段階によって主な目的が異なる傾向があります。一般的には、一次面接や二次面接では実務能力の確認、最終面接では入社後のキャリアビジョンを踏まえて採否の最終判断と、応募者の入社意欲の確認を行うことが多いようです。

「どんな立場の人が面接官を担当するか」によっても違いが出ます。一次面接や二次面接では人事や配属予定部署の担当者が行い、最終面接は配属予定部署の責任者や上層部(経営者や役員)が多いでしょう。ただし、最終面接でもこれまで面接を行ってきた面接官が同席するケースや、中小企業などでは一次面接を経営者や役員が、最終面接を配属予定部署の担当者が行うケースもあります。

経営者や役員が面接官であれば、面接官自身の愛社精神が強く出ることがあります。「同業他社ではなく、なぜ当社なのか」と企業への思いを問われたり、「企業の強みや業界を理解しているか」の受け答えが採否に影響することもあるでしょう。

中途採用では「いきなり最終面接」という企業がある?

中途採用では「いきなり最終面接」つまり、1回の面接で内定を出す企業もあります。新卒採用ではあまり見かけないため、不思議に思う人もいるかもしれませんが、その理由には新卒と中途の採用プロセスの違いが関係しています。

新卒採用では入社時期が決まっているため計画的に採用活動をでき、選考から入社までに時間的な余裕があります。また、実務経験がない学生を採用するので、適性、仕事へのポテンシャル、パーソナリティなどから自社が求める人材に合っているか見極めるために、複数回の面接を行い多面的にチェックせざるをえません。

一方、中途採用では欠員や増員のための募集が多く、短期間で採否を決定して早く入社してもらいたいと企業は考えています。そのため、人員不足が深刻な企業や、実務能力を重視する企業などでは、1回の面接で求めている人材と合っているか見極め、内定を出すケースもあるのです。

ほかにも、

  • 面接をそれほど重視せず、採用後の試用期間で見極める
  • 現場主導型なので、配属予定部署に採否を任せている
  • 既に離職している応募者の収入空白期間が長くならないようにという配慮から、選考プロセスを短くして早く入社できる体制を整えている

など、さまざまな理由が挙げられます。

ちなみに、「面接1回で内定を出す企業はブラック企業」というウワサもあるようですが、必ずしもそうとは言えません。面接回数が多くても、面接官の態度や質問内容から「応募者を理解しようとせず誰でもいいから採用している」と感じるのであれば、入社するかどうか十分検討したほうがいいかもしれません。

面接回数が少なくても、面接官が一人ひとりの応募者に向き合っていると感じたり、面接官の説明などから入社後活躍する自分の姿がイメージできれば心配しなくて良いでしょう。面接回数ではなく質に注目してみてください。

最終面接の身だしなみ・態度で気を付けるべき点は?

身だしなみは、これまでの面接と同じく清潔感を意識して準備すれば問題ないでしょう。もし、一次面接や二次面接ではノーネクタイなどラフな服装で問題がなかった場合でも、最終面接では面接官が役員などの可能性を考え、最終面接では男性はスーツにネクタイを着用し、女性もスーツもしくはブラウスなどで臨んだほうが良いかもしれません。

≫面接官がチェックしている「身だしなみ」とは?

態度やマナーについては、最終面接だからと気負う必要はありません。これまでの面接で能力については評価されているわけですから、自信を持って自然体の明るい表情で臨みましょう。

注意すべきは同じ企業で何回か面接をしている「慣れ」から、気の緩みが態度や仕草に出てしまうこと。一次面接や二次面接が話しやすくリラックスした雰囲気の面接でも、最終面接では雰囲気が異なることもあるので油断は禁物です。

また、受付での態度がいい加減になってしまったり、控室などで面接を待つ間、ほかの応募者と気軽に会話したり、つい足を組んでしまったりする方もいます。最終面接でも応募者の振る舞いは受付からチェックされていますので、気を抜かずに臨みましょう。

≫面接官がチェックしている「マナー」とは?

最終面接で一次面接や二次面接と同じ質問をされたら、どう答える?

前職での経験など、一次面接や二次面接でも聞かれる質問に対する回答は、大きく変える必要はありません。これまでの面接の回答内容が評価された結果、最終面接に至っているからです。

既に前の面接で話していることなので「短く要点だけまとめて答えたほうがいいのでは?」と心配になるかもしれませんが、最終面接の面接官はこれまでの回答を聞いているわけではありませんので、省略せずきちんと回答してください。また、これまでの面接を振り返り、興味や関心を持たれたポイントを強調するといいでしょう。

ほかに注意すべき点としては、以下が挙げられます。

【前職の経験やスキル】

面接官が専門分野に精通していると確信できる場合を除き、専門用語は避け、分かりやすく丁寧に回答しましょう。面接官が役員の場合、募集職種の専門知識がない可能性もあるためです。また、回答内容を踏まえ、「ではその経験を生かして具体的にどう貢献ができますか?」など、更に深堀りした答えを求められるかもしれません。

【退職理由・志望動機】

特に退職理由は、一次面接や二次面接と違う回答をすると不信感を抱かれるかもしれません。面接官から「本音の退職理由は違うのでは?」と突っ込んで質問されることもありますが、前職への不満や批判ととらえられかねない回答は避け、「もっと○○な仕事(働き方)ができる御社で自分の力を試したいと思ったから」など、志望動機にリンクさせポジティブに伝えましょう。

志望動機では「他社ではなく御社だからこそやりたいことを実現できる、だから入社したい」という点を具体的に述べられると、面接官の納得感が増します。

いずれにせよ、最終面接では鋭い視点でチェックされています。これまで突っ込まれなかった回答でも深堀りして質問されることがありますので、再度求人情報や企業情報をチェックし、自身の回答が企業の求める人材と合っているか確認しておきましょう。

最終面接前に準備しておくべき「キャリアビジョン」の回答

最終面接では一次面接や二次面接で聞かれる質問に加え、より深く応募者を理解し見極めるために、「入社後のキャリアビジョン」について質問されることが多く、回答を準備しておく必要があります。

「将来どのような仕事をしたいですか?」「ご自身のキャリアビジョンをお聞かせください」などの質問に対する基本的な回答は、求人情報やこれまでの面接から期待されている仕事を想定して「求められている職務を遂行したうえで、5年後、10年後には可能であれば〇〇(担当業務と関連性がある内容)にチャレンジしていきたい」と答えられるよう準備しておきましょう。

「10年後のことなんてイメージできない」という方も、5年後くらいであれば、募集職種の仕事から考えられるはずです。例えば経理職に応募する場合は、「財務や経営企画などにも挑戦していきたい」と関連性のある職種に広げていく回答や、募集職種を極めて「部門をまとめる仕事や部下の指導も行いたい」という回答も検討してみてください。

もし「いずれはまったく違う職種に挑戦したい」という希望があったとしても、募集職種の担当業務を続けていくことを前提に回答すべきです。あくまでも一般論ですが、募集職種と関連性のない職種や、どうみても数年先に就くことが難しいポジションを希望すれば、「当社では実現できない」「求めている人材ではない」と判断されてしまうかもしれません。

≫例文をチェック! 「キャリアビジョン」のお手本&NG回答は?

「企業や事業を理解している」と最終面接で印象づけよう

最終面接では「将来、事業をどのように成長させていきたいですか?」「同業他社ではなくどうして当社なのですか?」などの質問を通じ、企業や事業について理解ができているかを確認しています。企業や事業についての質問では、応募企業の理念や経営方針に合った回答をすべきです。企業の方向性と間逆の回答だと「いずれ当社が合わなくなって辞めてしまうかも」と不安に思われてしまいます。

最終面接では経営者や役員が面接官であることが多いので、現在の事業を否定する言い方は避け、謙虚な態度で答えましょう。また、実現不可能な内容もふさわしくありません。「自身も御社の一員として、これまでの経験を生かして貢献していく」というニュアンスを含めて回答すると好印象です。

これらの回答をするためには、応募企業のホームページや会社案内を熟読し、情報収集をしてください。加えて、競合と思われる同業他社のホームページや、応募企業にかかわるニュースも調べると、応募企業の強みや特徴、業界内での位置づけなどについて深く理解できます。

≫例文をチェック! 企業や事業に関する質問のお手本&NG回答は?

最終面接で「入社意欲」をどう伝える?

内定を出した応募者が入社を辞退してしまい、採用活動をやり直す…… という事態を避けるため、入社意欲は採否の重要な判断材料になります。面接官から「他社の選考状況はいかがですか?」と質問された時に「ほかに受けている企業もありますが、御社が第一志望です」と答えるのは言うまでもないですが、入社意欲はこの受け答え以外からも伝わります。

例えば、応募企業で発揮できる能力や応募企業が第一志望である理由を「具体的に」説明すること。どの企業でも当てはまる回答ではなく「御社だから」ということが伝われば、入社意欲の高さを感じてもらえるはずです。

また、面接最後のあいさつで「これまでの面接を通じて入社後のイメージが鮮明になり、入社意欲が高まりました」と伝える、あるいは、退室時に「失礼します」と述べて退室するのではなく「御社で戦力になれるよう頑張ります。どうぞよろしくお願いします」と一言添えるだけでも印象が変わるでしょう。

≫「御社しか受けておりません」は入社意欲アピールにはならない?

最終面接にまつわる「よくある疑問」

最後に、最終面接にまつわる「よくある疑問」をまとめて解説します。

Q.年収や待遇、労働条件などで不明点がある場合、最終面接で質問してもいい?

面接官にもよりますが、年収や待遇面の質問や説明がなければ、あえて最終面接で質問せず、内定後の条件提示で交渉することも可能です。もし年収について質問をした流れで面接官から希望年収を問われた場合は、偽りのない金額を伝えるべきです。採用されたい一心で低い金額を伝えてしまうと、内定後の交渉は難しくなります。

≫好印象な希望年収の伝え方は?

とはいえ、労働条件などは本来一次面接や二次面接で確認すべきであり、なぜ最終面接まで質問しなかったのか面接官から疑問を持たれることもあります。可能であれば、最終面接前に疑問点を解消しておきましょう。

Q.「何か質問はありますか?」と聞かれたら、何を聞けばいい?

無理に質問する必要はありません。「これまでの面接でご説明いただきましたので、特にございません。お話をお聞きし、入社したい気持ちが強くなりました。よろしくお願いいたします」と回答することもできます。質問がある場合は、謙虚な姿勢で面接官に尋ねてみましょう。ただし、質問内容によってはネガティブな印象を与えてしまうことも。避けるべき「逆質問」についてはこちらの記事を参考にしてください。

≫不採用につながる「逆質問」ワースト5

Q.「最終面接はあまり落ちない」というウワサは本当?

一般的には、最終面接までにある程度応募者を絞り込んでいますので、採用される可能性が高いと言えます。なかには役員の承認のために形式的に最終面接が行われるケースもあるでしょう。しかし、一次面接や二次面接の選考基準は甘く、実務経験や条件面で該当すれば最終面接まで残す方針の企業であれば、厳しい選考が行われます。いずれにせよ、最後まで気を抜かず取り組んでください。

まとめ

一次面接や二次面接では実務能力が重視されるのに対し、最終面接では入社意欲やキャリアビジョン、応募企業への理解度もチェックされます。また、経営者や役員など企業の上層部が面接官を担当することが多いのも特徴です。

最終面接にも準備が必要です。身だしなみや態度では、面接回数を重ねたことによる気の緩みが態度や仕草に出ないよう注意しましょう。受け答えでは、一次面接や二次面接と同じ経歴やスキルについても省略せず、専門用語の多用を避けるなど、面接官の立場を考えて分かりやすい話し方を心掛けてください。

企業を理解しているか確認するため「将来どのような仕事にチャレンジしていきたいか」「事業をどのように成長させていきたいか」といった質問も想定されます。面接前には応募企業や競合他社、業界について幅広く情報収集を行い、理解を深めて「自身が5年後、10年後どのような仕事で貢献していくか」というイメージを持って面接に臨むと良いでしょう。

谷所健一郎(やどころけんいちろう)

有限会社キャリアドメイン 代表取締役 キャリア・デベロップメントアドバイザー(CDA)。1万人以上の面接と人事に携わった経験から、執筆、講演活動にて就職・転職支援を行う。ヤドケン転職道場、キャリアドメインマリッジ、ジャパンヨガアカデミー相模大野を経営。主な著書「転職者のための職務経歴書・履歴書・添え状の書き方」(マイナビ出版)ほか多数。

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