【面接辞退のマナー】メール・電話での断り方と選考辞退理由例文(面接キャンセル方法)
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就職・転職活動をしていて選考が進んでいくと、「面接を辞退したい」と思うことがあるでしょう。
面接辞退は、選考過程で起こりうる展開として企業側も理解していますが、選考の流れを中断する行為ですから、辞退する際はマナーを守って進めなくてはなりません。
適切な連絡手段(メールや電話)から辞退理由の伝え方まで、面接を辞退する際の正しい方法を紹介します。
<INDEX>
- そもそも、面接辞退をする人はどれくらいいる?
- 選考・面接を辞退した理由は?
- 面接を辞退する時のマナー
- 先方への連絡は「待ったなし!」
- 「無断で辞退(面接ブッチ)」は非常識
- メールと電話どちらで伝えてもOK
- メール・電話をする時間帯は?
- 面接辞退理由、何と伝える?
- 面接辞退を伝える時の例文
- 「メール」で伝える時の例文
- 「電話」で伝える時のトーク例
- 理由別トーク例
- 本当に辞退していいか、よく考えて決断を
- まとめ(面接辞退のポイント)
そもそも、面接辞退をする人はどれくらいいる?
Q.一次面接前に選考を辞退した社数は?

転職成功者288人(※)に、一次面接に臨む前に辞退した企業の数(=辞退社数)を聞いたところ、「0社」が半数弱を占め、「1社」が約3割、「2社」「3社以上」がそれぞれ1割強。応募から一次面接までに、およそ半数の人が1社以上辞退していることが分かりました。
Q.一次面接から内定通知までに選考を辞退した社数は?

また、一次面接を受けてから内定通知をもらう前までの辞退社数は、「1社」が3割強で最も多く、「0社」「2社」「3社以上」がいずれも2割前後で続きました。
Q.内定を辞退した社数は?

≫一次面接を通過する確率は何%? 内定を得るには何社応募すべき?
更に、内定通知をもらってからの辞退社数は、「0社」が7割を占めました。選考行程の終盤である内定まで進むと、辞退する人は減ってくるようです。
ちなみに、一次面接から内定通知までに掛かった日数の平均は「12.2日間」。52.8%が所要日数を「1週間以内」と答え、うち最も多かったのは「即日(1日)」で21.5%でした。
進路の判断はマイペースではいられません。もし内定を辞退をする場合は、これらの期間を目安に行動する必要があります。
選考・面接を辞退した理由は?
Q.一次面接前に選考を辞退した理由は?
1位:他社から先に連絡が来ていた 22.2%
2位:Webサイトの企業評価や口コミを見て、希望に合わないと思った 20.3%
2位(同率):他社から内定を得た/他社での選考が通過した 20.3%
4位:ホームページなど企業情報を見て、希望に合わないと思った 18.3%
5位:選考日程に不都合・不満があった 17.0%
続いて、先の調査対象者に「一次面接前に選考を辞退した理由」も聞いたところ、トップ3は「他社から先に連絡が来ていた」を筆頭に、「Webサイトの企業評価や口コミ情報を見て、希望に合わないと思った」、「他社から内定を得た/他社での選考が通過した」が並びました。
転職活動では複数の企業に同時進行でアプローチすることは珍しくありませんから、選考序盤では、進路の判断に他社からのアクションが影響しているケースが多いようです。
Q:一次面接から内定通知を受ける前に選考辞退した理由は?
1位:給与が希望と合わなかった 28.8%
2位:仕事の中身が希望と合わなかった 25.5%
3位:勤務地が希望と合わなかった 17.5%
4位:職場の雰囲気が良くなかった 14.2%
5位:面接官の印象・対応が良くなかった 13.2%
一方、面接を受けてから内定通知をもらう前に辞退した理由で一番多かったのは、「給与が希望と合わなかった」でした。
2位「仕事の中身が希望と合わなかった」、3位「勤務地が希望と合わなかった」と並び、選考が進むにつれ、応募者が自身の希望を重視し、企業とのミスマッチを感じて辞退する姿が浮き彫りになっています。
(※)調査対象:正社員で勤務する20~39歳男女で直近3年以内転職経験者288人。かつ転職時に2社以上内定獲得し、転職先決定の主な理由が企業の内的要素に起因
調査方法:インターネット調査
実施期間:2017年6月21日(水)~6月23日(金)
面接を辞退する時のマナー
面接辞退に至る理由は十人十色。「状況が変わったので転職活動を辞める」「応募企業の職場環境がイメージと大きく違った」「他社から内定をもらった」など、応募者それぞれに自分なりの理由があると思います。
しかし、どんなに正当な理由があっても、その行為は選考の流れを止めてしまう“ネガティブな申し出”です。面接辞退を企業に伝える際は相手に十分配慮し、マナーを守って進めていきましょう。
先方への連絡は「待ったなし!」
第一に、面接を辞退すると決めたら企業の採用担当者にすぐ連絡すること。
採用担当者は選考の状況に合わせていろいろな調整を短期間で進めているからです。面接会場の手配や面接官の調整、ほかの応募者との日程調整、資料や備品の準備など社内外の人を巻き込み、約束の日に円滑に面接ができるよう準備をしています。しかし、応募者が一人でも面接辞退すると再調整が発生します。
言いづらいからと伝えるタイミングを見計らっていると日が迫り、いっそう気が重くなります。当日キャンセルはもってのほか! 「即連絡」が原則です。
「無断で辞退(面接ブッチ)」は非常識
企業側に一切連絡を入れずに面接を欠席するのは、ルール違反。必ず前もって辞退の意思表示をしましょう。
選考を通じて少なからず自分を見込んでくれた相手に、断りの連絡をするのは心苦しく勇気がいるものです。
しかし、相手がいる案件で状況が変わる場合、なるべく早く先方に報告するのはビジネスマナーの基本です。今後その企業で働かないとしても、辞退の意向と共に、対応してくれた採用担当者におわびと感謝を伝えるのは、わだかまりなく次に進むためにも必要なアクションです。
メールと電話どちらで伝えてもOK
連絡手段は、メールでも電話でも構いません。
ただしメールは、相手の開封状況を確認できないので、やむなく面接前日や当日に連絡する場合や、採用担当者からメールの返信がない場合は、電話で伝えます。より丁寧な印象を与えたい場合は電話のほうがいいでしょう。
採用担当者が多忙で電話連絡が取りづらい、営業時間外にしか連絡できないという場合はメールのほうがいいかもしれません。
転職エージェント(人材紹介会社)を通じて応募した場合は、転職エージェントの担当者に選考を辞退する理由を説明し、企業の採用担当者に伝えてもらいます。
メール・電話をする時間帯は?
面接辞退のメール・電話をするなら、企業の営業時間内(採用担当者が勤務していて対応できる時間帯)が適切です。
メールでも営業時間内が望ましいですが、在職中などで遅い時間帯にしかメールを送れない場合は、「夜分遅くに失礼します」と添えると良いでしょう。
電話の場合、営業時間内であっても、始業後すぐや昼休憩、終業前の時間帯を避けると、採用担当者につながりやすく、業務を妨げない配慮にもつながります。(企業の営業時間にもよりますが、午前中は10時30分以降、午後は14時から16時の間など)
担当者が不在だった場合は、「何時ごろお戻りでしょうか」と、都合の良い時間帯を必ず聞くようにします。電話を掛けなおしてもつながらない、戻り時間が分からないといった場合は、メールを送って伝えましょう。メールなら採用担当者の空き時間に確認でき、確実に要件を伝えることができます。
その際、メール文面に「お電話を差し上げたのですが、ご不在とのことでメールにて失礼いたします」と添えるとより丁寧な印象を与えます。
面接辞退理由、何と伝える?
メールでも電話でも、辞退の理由を詳しく伝える必要はありません。
「諸般の事情により、次の選考は辞退させていだきます」「一身上の都合により、二次面接を辞退させていただきたくご連絡いたしました」といった形式的な表現でOKです。
しかし中には、面接辞退の理由を踏み込んで聞く採用担当者もいるので、念のため回答を準備しておくといいでしょう。
回答は簡潔に、納得感のある理由にします。
例
- 他社から内定をもらった
- 面接で企業理解を深めるなか、方向性の違いに気づいた
- 家庭の事情で就業できなくなった
- 現職を退職できなくなった
辞退理由が何であれ、相手に失礼のないよう丁寧に答えましょう。
続いて、自分のために貴重な時間と労力を掛けてもらったことを採用担当者におわびし、感謝の言葉を伝えます。断る負い目から言葉を尽くして過剰にへりくだる必要はありません。応募企業への批判や不平・不満ととられかねないような表現はNGです。
電話の場合、声のトーンにも気を付けましょう。ともすれば話す内容より印象に影響すると言われます。ノイズの入らない落ち着いた環境で、相手が聞き取れる音量と速さを心掛けて気持ちを込めて話しましょう。「真摯な姿勢」を伝えることが大切です。
面接辞退を伝える時の例文(メール例文・電話例文)
「メール」で伝える時の例文
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件名:面接辞退のご連絡/毎奈比 一郎
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□□株式会社
人事部 ○○様
X月X日に面接を受けさせていただいた毎奈比 一郎です。
その節は、誠にありがとうございました。
選考通過のご連絡をいただきましたが、
一身上の都合により、二次面接を辞退させていただきたく、ご連絡差し上げました。
お忙しいところ貴重なお時間をいただいたにもかかわらず、このような結果となり、申し訳ございません。
身勝手なお願いで大変恐れ入りますが、何卒ご理解、ご容赦くださいますようお願い申し上げます。
本来直接おわびすべきところでございますが、
メールでのご連絡となりましたことを重ねておわび申し上げます。
末筆ながら、貴社の益々のご発展を心よりお祈り申し上げます。
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毎奈比 一郎 Ichiro Mainabi
〒100-XXXX
東京都千代田区一ツ橋X丁目X-X
電話 ***-****-****
メール ******@***.com
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「電話」で伝える時のトーク例
応募者)お世話になっております。X日に面接を受けさせていただき、選考通過のご連絡をいただいております毎奈比一郎と申します。人事部の○○さんはご在席でしょうか。
>>採用担当者が電話に出たら
応募者)お世話になっております。X日に一次面接を受けさせていただいた毎奈比一郎です。
先日は選考通過のご連絡をいただきありがとうございました。
せっかくご連絡いただいたのですが、諸事情のため、次の面接を辞退したくご連絡を差し上げました。
採用担当者)そうですか。よろしければ、辞退の理由をお話しいただけますか?
応募者)業務や職務の内容を詳しく伺うなかで、当初抱いていたイメージとの違いが大きいことが分かり、自分の能力をあらためて考え、貢献していくことが難しいと感じました。
貴重なお時間をいただきましたのに、誠に申し訳ございません。
採用担当者)そうですか。
応募者)大変ご迷惑をお掛けし、申し訳ございませんでした。
理由別トーク例
- 他社から内定を得た
「別の企業から内定をいただき、今後を左右することなのでとても悩みましたが、自分の適性をよく考えた結果、そちらの企業に入社する意思を固め、辞退することにしました」
- 家庭の事情
「家族の介護のため就業するのが困難になり、選考を辞退することにしました。採用通知をいただき貴社で働く気持ちが高まっていた折に、こうした状況になってしまい申し訳ない限りです」
本当に辞退していいか、よく考えて決断を
メールでも電話でも、辞退の意向をいったん企業に伝えると、基本的に再度選考を受けることはできません。面接辞退をするには覚悟が必要なのです。
転職は、自分がやりたいことを実現するために行うものです。今回の転職活動で譲れない条件や、将来的に経験・スキルをどう生かしてやっていきたいのかなど「自分の方向性」を問い直し、本当にその企業では実現できないのか再検討してみてください。冷静に考えた末、「やっぱり違う」「ここではない」と確信するのであれば、速やかに行動に移しましょう。
面接辞退の理由が「ほかの企業と面接日が重なった」という場合は、採用担当者に日程調整を打診してみるのも一つの方法です。
「企業とのミスマッチ」の場合は、その企業で働いている自分をイメージしながら、合わないと感じるポイントについて許容できる部分や改善の見込みがないか検討してみてください。後悔しないためにも、あらゆる角度から自分の判断を精査しましょう。
まとめ(面接辞退のポイント)
- 心が決まったらメールか電話で「速やかに連絡」
- 辞退理由は簡潔に、納得感のある内容に
- おわびと感謝を伝える
- 辞退は正しい判断か、自分に問い直す
面接を辞退する際は、時間と労力を掛けて対応をしてくれた採用担当者に対して「誠意」を示すことが大切です。
その姿勢は社会人としてやっていくうえで求められるビジネスパーソンの基本。マナーをわきまえて面接辞退ができれば、ほかの企業への応募や面接にも、わだかまりなくチャレンジできるはずです。
転職活動は思うようにいかず気持ちが揺らぐことがあります。そんな時は転職活動の本来の目的に立ち返ることをおすすめします。“採用されるため”の転職ではなく、“やりたいことを実現するため”の転職をかなえてくださいね!
マイナビ転職 編集部

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