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【原因別の対処法】仕事がつらい…… と感じる状態から抜け出すための方法とは?

仕事がつらい……。そんな気持ちが、仕事を辞めるきっかけとなることも少なくありません。誰だって、どうせ働くなら「楽しく仕事がしたい!」と思っているもの。それなのに、なぜ多くの人が「仕事がつらい」と感じてしまうのでしょうか?

今回は、仕事がつらいと感じる原因や、その状態から抜け出すための方法について、メンタルヘルスの専門家である、相場聖氏に解説していただきました。メンタルヘルスの観点から今すぐに活用できる情報をご紹介します。

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9割以上の人が「仕事がつらい」と感じている

原因 を3つに分けて対処法を紹介

仕事がつらいと感じることは、決して珍しいことではありません。
私は、企業向けのメンタルヘルス研修などで多くの人と接する機会がありますが、個人的な印象としては9割以上の人が、仕事がつらいと感じているように思います。

ストレスを感じる要因は人それぞれです。一般的には人間関係に関するストレスが一番多いと言われており、ほかにも業務量が多くて悩んでいる人もいれば、仕事の内容自体が自分に合わずにつらいと感じている人もいます。もちろん、その原因が1つとは限りません。実際にはいろいろなストレス要因が重なり合っていることがほとんどですが、ここでは仕事がつらいと感じる原因を大きく3つに分けて、具体的な対処法などをアドバイスしていきたいと思います。

3つに分類あなたの「仕事がつらい」原因はどれ?

ケース01

仕事
原因がある

  • 仕事の量が多い
  • 責任が重い
  • 仕事の裁量が小さい
  • など

解決法はこちら

ケース02

自分
原因がある

  • 仕事を好きになれない
  • 自分に自信が持てない
  • 漠然と将来に不安を感じる
  • など

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ケース03

環境
原因がある

  • 上司や同僚と馬が合わない
  • 会社の方針になじめない
  • 自分の実力や成果が正当に評価されない
  • など

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「仕事」に原因があるケースの対処法

仕事がつらいと感じる時のイメージ画像1

ワーク・エンゲージメントを高める

仕事そのものに対して「つらい」と感じている人は、ご自身の仕事への向き合い方、仕事に対する考え方を見つめ直してみると良いでしょう。

「やらされている」という受け身の感覚や「やらなくてはいけない」という義務感を持って仕事をしていると、どうしても後ろ向きの考えになりがちです。つまり、仕事がつらいと感じやすいメンタルになってしまいます。逆に、「自発的にやっている」「自分のためにやっている」という思いで仕事に向き合うと、ワーク・エンゲージメントが高まりやすくなります。

ワーク・エンゲージメント(Work engagement)とは、直訳すると「仕事のやりがい」や「働きがい」という意味。ワーク・エンゲージメントが高いほど、仕事を肯定的に捉えられるようになり、どんな状況でも精神的なストレスを感じなくなるのです。

自分の成長目標を持つことが大切

では、どうすればワーク・エンゲージメントは高められるのでしょうか。
どんな会社や仕事にも業務上の目標というものがあると思いますが、それとは別に自分の「成長目標」を持つことが重要です。

どんなに小さなことでも構いません。それを達成した時に、自分がうれしいと思えるか、少しでも成長したと感じられるか。そういう基準で成長目標を立てて動いてみると、自然と仕事への向き合い方が変わってきます。「忙しくてつらい」「裁量が小さくてつまらない」という発想ではなく、その環境の中で「自分のためにできることをしよう」と思えるようになるはずです。その結果、ワーク・エンゲージメントも高まってくるでしょう。

ちなみに、ここでは「仕事」に起因するストレスへの対処法としてワーク・エンゲージメントを高めることをご紹介しましたが、原因が何であろうと仕事がつらいと感じる状態から抜け出すために、ワーク・エンゲージメントを高めるのは有効な方法です。

冒頭に、9割以上の人が「仕事がつらい」と感じているという話をしました。では、残りの1割はどういうタイプの人かと言うと、ほとんどがワーク・エンゲージメントの高い人なんです。つまり、仕事に「やりがい」を感じている人は、仕事がつらいと感じにくいということ。ワーク・エンゲージメントは、ストレスなく働くうえで重要なファクターであるということを覚えておいてください。

「自分」に原因があるケースの対処法

仕事がつらいと感じる時のイメージ画像2

「できること」に目を向けよう

「仕事を好きになれない」という気持ちが、ストレスの原因になっている人もいます。そういう人にまず知ってほしいのは、そもそもの考え方として「好きなことを仕事にしよう」と思わないほうが良いということ。もちろん、自分が好きなことを仕事にできればベストですが、そういう仕事を見つけようと思っても、そう簡単にできることではありません。ずっと見つからないまま、時間が過ぎてしまうこともあるでしょう。

仕事を好きになれなくて悩んでいる人は、ぜひ「好きなこと」ではなく、「できること」に目を向けてください。「できる」ということは、能力を発揮できるということであり、言い換えれば「自分に向いている」ということです。

向いている仕事は成果が出やすく、繰り返し「誰かの役に立っている」という実感を持つことができます。この誰かの役に立つ感覚を「貢献感覚」と言いますが、向いている仕事を続けることで、自分の中に貢献感覚が培われていきます。また、成果を出して「できた」「やれた」という成功体験が積み重なると、自分の能力に対する自信(自己効力感)も生まれてくるものです。こうした感覚がワーク・エンゲージメントにつながり、その結果「できる仕事」が「好きな仕事」に変化することも少なくありません。

小さい目標を達成する度に自分を褒める

自己効力感につながる成功体験を得るために、有効な手段として挙げられるのが段階的に成長目標を設定することです。あまり遠い目標を設定してしまうと、達成できないことにストレスを感じ、自信を失うことになりかねないため、できるだけ目標を細分化することが大切です。そして、小さな目標を達成する度に、自分で自分を褒め、自分の頑張りを認めてあげましょう。そうしたプロセスを通じて成長していくことで自分に自信が付き、自己効力感も高めることができるのです。

なお、自分自身を評価する時には、しっかりと「自分軸」を持つようにしてください。他者からの評価を気にしたり、他者と自分を比較したり、「他人軸」で見てしまうと自分の頑張りを素直に認めることができず、自信を高めることにつながりません。自分が立てた目標に対して、やるべきことがきちんとできたのか。あくまでも自分の成長を基準として評価するようにしましょう。

ちなみに、ここで言う「自分軸」が大切というのは、あくまでも自分の成長目標に関する話です。仕事に関しては自分の考えに意固地になって自己中心的になってはいけませんから、しっかりと他者からの評価・視点も意識しつつ仕事に取り組むようにしてください。

学び続けて自分の技能を高める

もう一つ、自分に自信を付ける方法として非常にシンプルなのが、技術・能力を高めることです。自分自身の技能が上がれば、できることも増え、自然と自信につながっていきます。とはいえ、学ぶ意欲を持ち続けることは簡単なことではありません。そこで重要なのが、やはり成長目標です。自分がどうなりたいのか、仕事を通じて何を得たいのか。目標・目的をしっかりと持つことが、継続して学ぶために必要不可欠な要素と言えるでしょう。

こうした成長目標を持つことは、自分の自信を高めることだけなく、将来に対する漠然とした不安を払拭することにも役立ちます。「将来のキャリアビジョンが描けない」という状態は、ワーク・エンゲージメントを低下させ、仕事がつらいと感じる原因の1つとなり得ます。しかし、目標をしっかりと持ち、自分が目指す将来像とそこに至る成長プロセスがイメージできれば、先が見えないストレスは解消することができます。

「職場環境」に原因があるケースの対処法

仕事がつらいと感じる時のイメージ画像3

勝手な思い込みをなくそう

例えば、上司や同僚との相性が悪い、周りからのサポートがない、会社の方針や社風になじめない、自分に対する評価が低いなど、職場環境にまつわるストレス要因は多岐にわたります。

こうした周りの環境が原因で仕事がつらいと感じている人に、根本的な考え方として意識してほしいことが2つあります。

一つは、「そもそも、考え方や価値観は人それぞれ違う」ということです。大前提として、「自分と他人の考え方が違うのは当たり前」という認識を持つようにしましょう。そうすれば、「どうして私の考えを理解してくれないんだろう……」と現状のギャップに悩むのではなく、「どういうふうに伝えれば、考え方の違う人に理解してもらえるだろう」とギャップを埋める方法を前向きに考えられるようになります。

そしてもう一つ、「役割期待」を持つこともやめましょう。
役割期待とは、「あの人は、こういうことをしてくれるだろう」「ここまでやってくれて当たり前」という勝手な思い込みのこと。職場に限らず、家族や友人との関係でもよくあると思います。ハッキリとお願いしていたわけでもないのに、期待どおりに行動してもらえなくてガッカリした。誰しも、そんな経験を持っているのではないでしょうか。期待される側としては、「そんなこと知らないよ」「聞いてないよ」という話なのですが、この役割期待がズレてしまうと、人は「納得できない」「許せない」とストレスを感じるようになります。まずは自分自身が役割期待を持っていることを自覚し、意識的になくしていくこと。そして、「こうしてほしい」という思いがあるのであれば、それを相手にしっかりと伝えることが人間関係を円滑にする第一歩と言えるでしょう。

「正しい伝え方」を身に付ける

「自分と他人は違う」という認識を持ち、「役割期待」を持たないように意識するだけで、職場環境に対する不満は大きく改善されるはずです。
そのうえで、「こうしてほしい」「こういうところにストレスを感じている」という自分の考えをしっかり伝えていくことも、メンタルヘルスの観点ではとても重要なことです。とはいえ、自分から言いにくいこともありますし、場合によっては人間関係がギクシャクすることもありますから、伝え方には気を使ったほうが良いでしょう。そこで知っておいてほしいのが、「アサーション」という手法です。

アサーション(assertion)という言葉は、雑誌やネット媒体でも取り上げられることが多いので、もしかしたら耳にしたことがあるかもしれません。分かりやすく言うと「相手の立場を尊重しながら、自分の言いたいことを伝え、相手に受け止めてもらうコミュニケーションスキル」のことです。ここでは、その代表的な技法の1つである「DESC法」をご紹介したいと思います。

D(Describe)=描写する(事実や状況を客観的に伝える)
E(Express)=表現する(自分の意見を伝える)
S(Specify)=提案する(相手に期待することを明示する)
C(Consequences)=結果を伝える(提案の結果と代案を示唆する)

具体的にどのようにアサーションを使うか?

例えば、自分が業務に追われて忙しくしている時に、上司から急ぎの仕事を依頼されたと仮定します。そんな時、「今忙しいので、できません!」と聞く耳も持たずに断ってしまうと角が立ちますし、何も言わずに受けてしまえば自分自身を追い込んでしまうことになります。
では、DESC法に当てはめると、どんな伝え方になるのでしょうか。以下の事例を見てください。

D=事実や状況を客観的に伝える

「今、クライアントAの業務に対応していまして、今日の定時までに終わらせる約束をしています。」

E=自分の意見を伝える

「急ぎの仕事に対応するとなると、クライアントAの業務が約束の時間に間に合わなくなってしまいます。関係者に迷惑を掛けることは避けたいです。」

S=相手に期待することを明示する

「まずはクライアントAの業務が今日の定時に間に合わなくても問題がないか、関係者に確認させてください。少し調整する時間をいただけますか?」

C=提案の結果を示唆する

「クライアントAの業務の締切時間を調整できれば、急ぎの仕事に対応できます。Aの関係者に迷惑を掛けるわけにはいかないので、もし調整できない場合は、別のメンバーに打診していただくのが良いと思います。」

結局は「忙しいので、対応できません」という回答をしているのと一緒なのですが、一方的に断わる言い方と比べると、印象が大きく違うことが分かると思います。こういうふうに言われると、上司のほうも不快な思いをせずに「それならしょうがない」と納得しやすくなります。

自分の評価に納得がいかない時や、会社の方針や職場環境に疑問・不満を感じた時も、自分の意見をストレートに主張するのではなく、DESC法を使って伝えてみると良いでしょう。マニュアルどおりに実践するだけで、相手に言いたいことを伝えながら、人間関係も円滑にすることができます。ぜひ、あらゆるシーンでアサーションを意識してみてください。

職場のストレスを解消したイメージ画像

つらいと感じている時に「やってはいけないこと」

「辞める」「辞めない」の二者択一は避ける

ここまで、仕事がつらいと感じている時に「やるべきこと」として、ストレス要因別に対処法をご紹介してきました。では、逆に「やってはいけないこと」はどんなことでしょうか。それは、会社を「辞める」「辞めない」の二者択一で考えることです。

決して「絶対に転職してはいけない」というわけではありませんが、職場を変えても同じようなストレスを抱える可能性は大いにあります。「辞めれば必ず解決する」というわけではありませんから、まずは現在の環境の中で何ができるかを考え、ここで紹介したような対処法も含め、今までと違うことを実践することをおすすめします。

仕事がつらいということは、現状がうまくいっていないということです。それなら、とにかく今とは違う方法を試してみれば良いのです。もし、それがうまくいったら、それをひたすら続けてみる。そのまま良い状態が続いたら、もっと良くなる方法を考えてみる。そういうシンプルな思考で行動することで、環境を変えずとも解決の道筋が見えてくるはずです。転職するにしても、きちんと自分のストレス要因と向き合い、新しい職場で今までとは違った考え方や方法を意識することが必要だと思います。

すぐに今の職場を離れたほうが良いケースもある

まずは今の環境で頑張ってみることをおすすめしましたが、すでにメンタル不調の症状が出ている場合は話が違います。すぐに職場を離れて休養すべきです。

1つの基準としては、「元気が出ない」「食事ができない」「眠れない」など、いつもと違う状態が2週間続いたら病院に行ってください。メンタル不調と診断された場合は、とにかく仕事から離れて機能が回復するまで静養することが大切です。

仕事がつらいと感じる原因を自分で探る方法

半年に1回「ストレスの棚卸し」をしてみる

なぜ、仕事がつらいのか。その原因を突き止めるためには、今抱えているストレスをすべて書き出してみると良いでしょう。仕事とプライベートに分けて、嫌なこと、不安な気持ち、納得いかないことなど、何でも良いのでストレスに感じていることをとにかく書き出します。そして、関連するものを「上司関係」「お客さん関係」「将来のこと」といった自由な括りでカテゴリ分けしてみましょう。

そうして心の中を客観視してみると、自分がどんなことにストレスを溜めやすいのか傾向が分かりますし、仕事がつらいと感じる原因も自覚することができます。仮に1人の上司に原因があることが分かれば、その人との接し方を意識的に変えれば良いわけです。仕事がつらいという状態を続ければ、メンタルに不調を来すこともあります。そういう事態を避けるためにも、半年に1回くらいのペースで、こうした「ストレスの棚卸し」をすることをおすすめします。ぜひ試してみてください。

心理の専門家 相場聖の写真

専門家プロフィール
相場 聖(あいば さとる)

心理の専門家、組織活性化コンサルタント
株式会社メンタルグロウ/株式会社ヒューマンエナジー 代表取締役

さまざまな企業や自治体・官公庁・医療法人などに対して、メンタルヘルス対策やハラスメント対策などのコンサルティングや教育研修を手掛けています。
主な著書に、『ビジネスパーソンのための折れないメンタルのつくり方』『[図解] 結果を出す人がやっている ストレスを味方につける方法!』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)などがあります。

マイナビ転職 編集部

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