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【転職を考える前に読む】新人、中堅、マネジャーなど社会人年数別・仕事ストレス要因と解決方法

社会人年数別仕事がつらい4コマ漫画

厚生労働省の労働安全衛生調査(2017年)によると(※)、58.3%の人が仕事に関することで「強いストレス」を感じているそうです。その割合を考えると、「新人だから」「異動したばかりだから」という状況に関係なく、さまざまな立場・キャリアの人が何かしらの原因によって仕事がつらいと感じていることが分かります。

働いている人が感じているストレス要因には、どのようなものがあるのでしょうか?
今回は、メンタルヘルスの専門家である、相場聖氏が社会人年数別に事例を紹介しながら、仕事がつらいと感じる原因や、その状態から抜け出すための方法について解説します。

※出典:「平成29年 労働安全衛生調査(実態調査) 結果の概況」(厚生労働省)

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社会人年数によって「仕事がつらい」と感じる原因は異なるのか?

慣れてくると仕事は楽しくなってくる

入社して3年目までの社員と、5年目、10年目の社員では、仕事に対する感じ方が異なります。
企業向けの社員研修などで受講者にどんな悩みがあるのか聞いてみると、入社3年目までの社員の場合は、仕事についていくのにいっぱいいっぱいで「楽しいと思えない」「仕事を覚えるのがつらい」といった話をよく耳にします。

それが、5年以上の社員になると「最初のころは仕事が嫌だったが、やっていくうちに楽しくなってきた」と答える人の割合が増えてきます。つまり、慣れてこなせるようになってくると、仕事に対するつらさよりも、やりがいや面白みを感じやすくなるということだと思います。その一方で、5年目、10年目の社員の場合、若い社員たちとは別種のストレスを抱えやすくなるのも間違いありません。

ここでは、社会人年数やポジション・状況によってストレスの感じ方はどのように異なるのか、おおまかに4つのケースに分けて、それぞれの原因や対処法について説明していきたいと思います。

社会人年数ごとの代表的なストレス要因と解決法とは?

年数・立場別に4つのケースに分けて紹介

新卒で入社したばかりの若手社員の場合、まだ仕事や環境に慣れていないため、ささいなことでもストレスを感じてしまいがちです。この時期は自分のイメージと現実とのギャップがストレス要因になることが少なくありません。
転職や異動の場合も新しい環境に戸惑い、新卒入社の新人と同じようにギャップに悩んでしまうケースも多いようです。

社会人4年目、5年目となると仕事にも慣れてやりがいを見いだせるようになります。いわゆる中堅層として、1人で仕事を任されることも増えてきますが、こうした変化にうまく対応できずにプレッシャーを感じてしまうことも珍しくありません。

更に経験を経てマネジャークラスになると、後輩や部下との関係性が仕事における主なストレス要因となります。また40代特有の悩みとして自分の将来に対して「このままで良いのか……」と不安になり、今の仕事がつらいと感じ始めるケースも少なくないようです。

では、上記で挙げた社会人年数・立場別のストレス要因について、事例を基により具体的な内容と解決方法を見ていきましょう。

社会人1〜3年目は現実を受け入れることがポイント

【 ケース1:社会人1〜3年目 】

Aさん:新卒入社1年目(女性)

入社して半年経ったものの、
まだ1人でできないことが多すぎる……
覚えの悪さに自信をなくし、
自分自身に嫌気が差している。

【 仕事がつらいと感じる原因 】

入社1〜3年目の若手社員が陥りやすいのが、思い描いていた仕事や会社のイメージと現実とのギャップに悩んでしまうこと。
どこにギャップを感じるのかは人によって異なりますが、Aさんのように「自分自身の能力」に関する悩みを抱える人が少なくありません。「自分が思っていた以上に、仕事ができない」という現実に直面して、自信をなくしたり、仕事が嫌になってしまうようです。

【 知っておくべき考え方 】

学生時代の勉強や研究では、自分が努力すればある程度の成果を出すことができます。しかし、仕事の場合は努力がすべて結果に結び付くわけではありません。要領の良さが必要だったり、誰かに頼ることが重要だったり、機転や判断力が成果を左右する場合もあります。

マニュアルや指示どおりに対応すれば良い仕事なら、社会人経験の少ない新人であっても成果を出すことができますが、自由度の高い仕事となると、そう簡単にキャッチアップできるものでもありません。言ってみれば、新人のうちは「仕事の能力がなくて当たり前」であり、「ギャップがあって当たり前」なわけです。

「自分は仕事ができる」というセルフイメージが高すぎると、どうしてもギャップが生まれやすくなってしまいます。基本的な考え方として「最初はできなくて当たり前」という謙虚さを持って仕事に向き合うようにすると、Aさんのようなストレスを抱え込まなくて済むでしょう。

【 具体的な解決方法 】

Aさんのような状況になった場合に、解決策の1つとしてトライしてほしいのが、自分が思い描いていたイメージと現実を書き出して、どこに大きなギャップが発生しているのか、客観的に把握することです。そのギャップが自分の能力に起因することであれば、まずは現実を受け入れましょう。

「自分はもっとできるはずなのに……」という思い込みから一度離れないと、いつまでもイメージと現実の差を埋めることはできません。できることもできないことも含めて「今の自分」を受け入れるからこそ、次に何をやるべきか、どうするべきかが見えてくるのです。

成長目標を定めて1つずつギャップを埋めていくことで、自然と自信が生まれ、経験を重ねるにつれて「仕事が楽しい」「やりがいがある」と思えるように変わっていくはずです。

≫成長のカギは「自分を褒める」こと!? 誰でもできる“成長目標の定め方”と“自信の持ち方”


異動・転職したばかりの人は「自信」がアダになることも

【 ケース2:異動・転職したばかりの人 】

Bさん:中途入社1年目(男性)

経験を生かせる会社に転職するも、
社風の違いに戸惑っている……
思っていたような成果が出せず、
取り残されているように感じている。

【 仕事がつらいと感じる原因 】

異動・転職したばかりの人は、新卒入社の新人と比べると社会人経験を積んでいるため新しい環境に順応しやすいはずですが、Bさんのようにイメージと現実のギャップがストレス要因となることも珍しくありません。時にはそのギャップが引き金となってメンタル不調を起こすケースもあります。

これまで培ってきた経験から「これくらいできるだろう」という自信を持っているだけに、新しい環境・仕事にスムーズに対応できないと周りの目が気になって、新卒入社の若手社員以上に大きなストレスを感じてしまう傾向があるようです。

【 知っておくべき考え方・解決方法 】

基本的な考え方・解決方法は【ケース1:社会人1〜3年目】 と共通です。
異動先・転職先で大きなギャップを生まないために、これまでの経験ややり方にこだわり過ぎず、新しい知識・ノウハウを柔軟に吸収しようとする意識が大切です。

イメージどおりに成果が出せないという場合は、できていること・できていないことを書き出して客観視してみてください。イチ早くギャップを埋めるためには、現実を受け入れて自分に足りない部分を自覚することが重要です。

社会人4〜7年目は「仕事の抱え込み」に注意

【 ケース3:社会人4〜7年目 】

Cさん:新卒入社5年目(女性)

仕事や環境にも慣れ、
今では若手社員を教育する立場に。
大きな裁量で仕事を任されるようになり、
プレッシャーで眠れないこともある……

【 仕事がつらいと感じる原因 】

社会人年数が4年、5年となってくると「仕事ができて当たり前」という立場になり、新しい仕事やポジションを任される機会が増えてきます。自分の責任で判断したり、1人で対応しなくてはいけないシーンが頻繁に出てくるのもこの時期です。

大きな裁量を持てるようになってモチベーションが上がる一方で、それまでの上司や先輩からサポートを受けていた状態からの変化に戸惑い、Cさんのように過剰な「責任感」や「孤独感」を感じてしまう人もいるようです。

【 知っておくべき考え方 】

大きな裁量で仕事を任されるようになると、「期待に応えたい」という思いから、ついつい1人で仕事を抱え込んでしまうものです。「誰かに頼ったら格好悪い……」「1人でやらないといけない……」と思い込み、周りに相談できなくなってしまうケースが少なくありません。そうなると、Cさんのように過大なプレッシャーを抱え込みやすくなってしまいます。

そこで大切なのが、周りに頼る「選択肢」を持っておくということです。自分一人で仕事を抱え込もうとするのではなく、困ったら相談できる相手を用意しておくことが重要です。しかも、選択肢はできるだけ多く持っておいたほうが良いでしょう。頼れる人がたくさんいるほど、不安やプレッシャーを感じることが少なくなり、ストレスコントロールがしやすくなります。

【 具体的な解決方法 】

Cさんのような状況になったら、我慢せずに素直に誰かに頼りましょう。仕事を任された以上、自分から言い出しにくい場合もあると思いますが、そんな時に意識してほしいのが「アサーション」というコミュニケーション手法です。アサーションの1つであるDESC法に沿って「サポートしてほしい」という思いを伝えれば、自分の評価や人間関係を崩すことなく、上司や先輩に理解を得られるはずです。

≫「アサーション」とは? 相手に受け止めてもらうコミュニケーション技法を解説【事例あり】


そして、もう1つプレッシャーとうまく付き合う方法として挙げられるのが、自分で「成長目標」を立てることです。例えば、Cさんの立場であれば、「大きな仕事を任されても、自信を持って対応できるようになる」といった目標を持つと良いと思います。そうすると、今の状況を前向きに捉えられるようになり、「責任が重くてつらい」という気持ちを「成長するためのチャンス」という見方に変えることができます。その結果、ワーク・エンゲージメント(仕事のやりがい・働きがい)も高まり、プレッシャーから解放されて仕事を楽しめるようになるでしょう。

≫ワーク・エンゲージメントって何? 高める方法を紹介


マネジャークラス(管理職)は周りのことでも自分のことでも悩みが多い

【 ケース4:マネジャークラス 】

Dさん:入社15年目・部下20人を持つ管理職(男性)

部下全員の意見や悩みを聞くだけで大変……
部署としての結果もイマイチ。
自分のキャリアに関しても
このままで良いのかと悩み始めている。

【 仕事がつらいと感じる原因 】

マネジャークラスの社員がストレスを感じる原因の多くは、部下に関することです。Dさんのように部下の人数が多いと、その管理・指導だけで時間と手間がかかりますし、メンバー同士の人間関係などが悩みのタネになることも少なくありません。組織として結果が出ていれば、その苦労も報われますが、結果が出ていない時にはストレスがたまる一方です。

また、社会人経験が15年、20年となると、それまでに身に付けた知識とノウハウから、仕事に対して大きな自信を持つようになります。その一方で年齢的に40歳前後にさしかかり、「転職するなら最後のチャンス」という状況で、これまでの経験を生かして新しい道へ進むべきか、それともこのまま会社に残るべきか、キャリアの選択を迫られるタイミングでもあります。将来に対する迷いが、ストレス要因になりやすい時期とも言えます。

【 知っておくべき考え方 】

マネジャーとして部下や後輩への対応に振り回されないために、重要なのは常に組織の結果・ゴールを意識することです。マネジャーの仕事は、部下や後輩から好かれることではありません。全員から好かれようと気を使っても、時間と手間がかかるだけで、成果が出るとは限りません。組織として結果を出すためにはどうするべきか、それを基準にして効果的な接し方・伝え方を実践するのが良いでしょう。

将来のキャリアを判断するにあたっては、自分の「価値基準」を明確にすることが大切です。社会人経験が浅い時は成長目標を持つことが重要でしたが、経験を十分に積んだ40歳以降は、価値基準を持つことを意識しましょう。仕事を通じて何を実現したいのか、何を求めているのか、自分の価値基準がハッキリしていれば、ほかの道に進むにしても、今の会社に残ったとしても、やるべきことが見えてくるはずです。

【 具体的な解決方法 】

マネジャーは組織の結果・ゴールを追求する立場として、時には部下や後輩に厳しいことも伝えなくてはいけません。そんな時に役立つのが、「アサーション」の手法です。先ほど【ケース3:社会人4〜7年目】 でも紹介しましたが、アサーションは部下から上司に言いにくいことを伝える時だけでなく、上司が部下に対して指示・指導する時にも有効です。攻撃的な印象を和らげ、相手を傷付けることなく自分の言いたいことを伝えることができます。

≫「アサーション」とは? 相手に受け止めてもらうコミュニケーション技法を解説【事例あり】


自分の中の価値基準を明確にするには、これまでのキャリアを振り返って、自分が重視してきたことを書き出してみてください。お金なのか、やりがいなのか、社会貢献なのか。どんなことでも構わないので書き出して、優先順位を付けてみると自分が大切にしていることが見えてくるでしょう。

「仕事がつらい」と感じたら、解決策として転職を考えるべきか?

まずは今の環境でやれることを試してみる

社会人年数に関係なく、仕事がつらいからと言ってすぐに転職するのはおすすめしません。今うまくいっていないのであれば、別の方法を試してみて、ダメだったらまた違うことをやってみる。現在の環境でやれることをやってみて、それでも違うなと思ったら、その時に初めて転職という選択肢を検討すべきです。

特に入社1〜3年くらいの若手社員は、しっかりと成長目標を持って今の自分にやれることを考えてみてください。仕事というのは、続けてみないと分からないことがたくさんあります。もしかしたら、すごくやりがいを感じる仕事かもしれないのに、「イメージと違ったから」「覚えるのが大変だから」といった理由ですぐに見切りをつけてしまうのは、もったいないことです。

十分に経験を積んだマネジャークラスの人であれば、今の仕事が自分の価値基準に合わないと思ったら転職しても良いと思いますが、まずは価値基準を明確にするようにしましょう。価値基準を持たずに転職するのは、大きなリスクを伴うので注意してください。

原因に向き合わなくては何も変わらない

自分が感じているストレスの原因がどこにあるのかを自覚して、それを改善するためにアクションを起こせない人は、転職して環境を変えても、ほぼ間違いなく今と同じように仕事がつらいと感じることになります。

ただ場所を変えただけ、厳しい言い方をすれば「逃げた」だけでは、何も状況は変わりません。転職するにしてもしないにしても、仕事がつらいと感じる状態から抜け出したいのであれば、その元にある原因や課題と「向き合う」ことが大切です。自分の中で成長目標や価値基準をしっかりと持ち、今の環境で行動することを優先しつつ、その延長線上にある選択肢として転職を検討するのが良いでしょう。

心理の専門家 相場聖の写真

専門家プロフィール
相場 聖(あいば さとる)

心理の専門家、組織活性化コンサルタント
株式会社メンタルグロウ/株式会社ヒューマンエナジー 代表取締役

さまざまな企業や自治体・官公庁・医療法人などに対して、メンタルヘルス対策やハラスメント対策などのコンサルティングや教育研修を手掛けています。
主な著書に、『ビジネスパーソンのための折れないメンタルのつくり方』『[図解] 結果を出す人がやっている ストレスを味方につける方法!』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)などがあります。

◎4コマ漫画/イラスト:あかつきひろ衛

マイナビ転職 編集部

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