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年俸制の給与に残業代や賞与は含まれる? 月給制との違いやメリットを転職前にチェック!

「年俸制の給与に残業代や賞与は含まれる?」イメージ画像

求人情報をチェックしていると、給与形態に「年俸制」を採用する企業を見掛けることがあります。現職や前職が月給制であれば、「毎月の支給はどうなるの?」「残業代や賞与の支給はあるの?」など、月給制との違いやメリット、デメリットなどが気になるところです。

年俸制を採用する企業に転職する前に、知っておくべきポイントや想定されるトラブルを確認しておき、転職後に後悔することがないようにしましょう。

<INDEX>

年俸制とは?

年俸制とは、1年ごとに給与総額を合意・更改していく給与の決定方法です。

前年度の評価などを基に給与額が決定される年俸制は、成果が給与に反映される「成果主義」と一緒に採用されていることが多いです。

年俸額の決め方

年俸額の決め方は企業によってさまざまです。あらかじめ賃金規定にルールや計算式が定められている場合や、更改ごとに経営者が年俸額を提示し、社員から了承を得ることで決定する場合などが一般的です。

年俸額がどのように決まるのかは、転職先の就業規則や雇用契約書を確認しましょう。

≫入社承諾前に雇用契約書で確認すべき項目は?

給与の支払われ方

1年ごとに給与額が決定する年俸制ですが、一度にまとめて全額が支払われるわけではありません。

労働基準法第24条では、「賃金は、毎月一回以上、一定の期日を定めて支払わなければならない」と定められています。そのため、年俸制であっても、給与総額を分割した額が月ごとに支払われます。

支払日に関しては、年俸制と月給制それぞれを採用している企業の場合、一般的には月給制の社員への支払日と合わせることが多いようです。

年俸制と月給制の違いとは?

年俸制と月給制の制度としての違いは、給与額の決定が年単位か、月単位かという点で、そのほかに大きな違いはありません。

前述のとおり、年俸制が成果主義と結び付くことが多いのに対し、月給制は社員の勤続年数や年齢などが考慮される年功主義の企業で多く採用される傾向にあります。

なお、厚生労働省が公表している「就労条件総合調査(平成26年度)※」内の「賃金形態別企業割合(複数回答)」によると、月給制の企業が約94%に対し、年俸制は約9.5%となっています。

※厚生労働省「平成26年就労条件総合調査結果の概況:結果の概要(3 賃金制度)」

残業代や賞与は年俸額に含まれる?

残業代は年俸額とは別で支払われる?

年俸制は個人の成果に応じて年間の給与総額が決定する賃金制度であり、実際の労働時間とは関係ないと思われがちです。

しかし、年俸制であっても法定労働時間である「週40時間、1日8時間」を超えて働いた分に対しては、残業代が支払われなければなりません。

残業代が出ないのでは? と誤解しやすい例として、「固定残業代に基づくみなし残業」が適用されている場合が挙げられます。

固定残業代として一定時間分の残業代が年俸額に含まれている場合は、残業代が別途支給にならないこともあります。ただしその場合でも、規定の残業時間を超える分については別途残業代の支払いが必要となります。

【「固定残業代に基づくみなし残業」の求人情報の給与欄の記載例】

年俸300万円以上

  • 固定残業代(5万円以上/月、30時間分/月)含む。超過分は別途支給。

この場合、30時間相当分の固定残業代(5万円以上)は毎月支払われる給与に含まれています。しかし、月の残業が30時間を超えた場合は、超過分の残業代が別途支払われます。

そのほか残業代が別途支給にならないケースとして、「事業場外労働のみなし労働時間制」や「裁量労働制」など、みなし労働時間制が適用される場合や、労働基準法第41条に規定されている管理監督者に該当する場合などが挙げられます。

ただし、みなし労働時間制の場合でも、休日労働・深夜労働を行なった場合は、原則どおり割増賃金が適用されます。

いずれの場合も、年俸制を採用している企業への転職を考える際には、就業規則で定められている労働条件について、しっかりと確認しておくことが重要です。

≫「固定残業代」、「みなし労働時間制」の詳細はこちらをチェック

賞与は年俸額とは別で支払われる?

年俸制の賞与の支給は、一般的に以下の2パターンに分かれます。年俸額に賞与が含まれているか否かによって、毎月の支払金額に差が出ることがありますので、事前にチェックしておきましょう。

【年俸額とは別に賞与が支払われるパターン】

年俸額を12等分した金額が毎月1回支払われます。更に年俸額とは別に、業績に応じて賞与が追加支給されます。

例:年俸額と賞与が分かれている場合の毎月の支払金額(年俸額400万円の場合)

年俸額400万円÷12カ月=毎月の支払金額33万3,333円
上記に加え、業績に応じて賞与を加算

【年俸額に賞与が含まれているパターン】

年俸額を12等分ではなく、例えば16等分した額が毎月支払われ、余った4カ月分が夏や冬に賞与として支払われます。ただしこの場合、4カ月分は事前に年俸額に含まれているため、労働基準法上の賞与とはみなされません。

例:年俸額に賞与が含まれている場合の毎月の支払金額(年俸額400万円、賞与年2回<各2カ月分>の場合)

年俸額400万円÷16カ月=毎月の支払金額25万円
上記に加え年2回、2カ月分の賞与50万円を加算

いずれにしても、転職時に募集要項で「年俸制」かつ「賞与あり」と表記してある場合は、賞与が年俸額に含まれているかどうかを事前にチェックし、入社後の正確な年収額がイメージできるようにしましょう。

年俸制のメリット・デメリット

メリット

年俸制の大きなメリットは、年間の給与額が決定しているため、急な減給がないこと。そして年間の収入の見通しが立つため、長期的な計画が立てやすいことが挙げられます。

特に減給に関しては、給与額を事前に合意を得て決定しているため、企業が年の途中で給与を減らすことは契約違反となります。

また成果主義の場合、1年の個人成果が次年度の年俸更改に反映されるため、勤続年数にかかわらず飛躍的に昇給となる可能性もあり、転職者にとってはメリットと言えるかもしれません。

ただし、年俸制を採用している企業すべてが成果主義ではなく、年功序列式のケースもあり得るため、入社前の確認が必要です。

デメリット

年俸制かつ成果主義を取り入れている企業では、成果によって年俸額の増額が見込める半面、減額となることも考えられます。

このほかにも、年俸額が1年ごとの更改のため、現在の年収を次年度も続けて得られる保証がないこともデメリットと言えます。

年俸制でメリットが得られるのはどんな人?

これらのメリット、デメリットを踏まえると、以下のような考えや目的を持った人ならば、年俸制が合う可能性があります。

  • 自分の実力を正当に評価されたいと考える人
  • 成果を上げて大幅な年収アップを目指したい人
  • 年間で使えるお金の見通しを立てプランを組みたい人

年俸制で起こり得るトラブルとその対処法

年俸制だからこそ起こり得るトラブルがあります。転職をする前にトラブルの内容やその対処法を確認しておきましょう。

残業代の不払い

年俸制を採用する企業の経営者や人事担当者が、「年間の給与額は決定しているから、追加で残業代を支払う必要はない」という間違った認識を持っている場合があります。

前述のように、法定労働時間もしくは規定の残業時間を超えて残業したのにもかかわらず、残業代が追加で支払われないのは法律違反です。

残業代の不払いが発生しないよう、まずは転職先の就業規則や雇用契約書で、年俸額に固定残業代が含まれているかどうかを確認してください。

年俸額にあらかじめ一定時間分の残業代が含まれている場合は、「年間で何時間分の残業が含まれているのか」、「含まれている残業代はいくらか」、「規定の残業時間を超えて労働した場合、残業代を別途全額支給することが書かれているか」の3点を必ず確認しましょう。

欠けている要素があったり、不明点があったりする場合は、内定承諾前に雇用契約について人事担当者に問い合わせましょう。

年俸額の大幅な減額

年俸制のデメリットでも触れたように、年俸額の更改の際には減額の可能性もあります。

しかし、年俸額の決定には企業と労働者の合意が原則とされているため、企業が一方的に給与額を決められるわけではありません。

たとえ年俸制であっても、更改時に納得のいかない減額がされた場合にはそのまま受け入れずに、企業側と合意が得られるよう交渉を行うべきです。

どうしても企業側に取り合ってもらえない場合などは、労働基準監督署に相談するなど、外部への協力を求めることも考慮しましょう。

年俸額が年の途中で変更されてしまう

前述のように、年俸制のメリットは、企業の業績や景気によって毎月の支払い額が下がらないことです。

ただ、実際には年度途中でありながらも業績不振を理由に減額され、年俸額自体が変更になるというトラブルもあるようです。

しかし年俸制の場合は、事前に年間の給与総額について合意を得て契約を結んでいるため、社員の同意を得ずに減額することは原則として認められないと裁判の判例でも示されています。

また、社員の同意を得られたとしても「減額に応じなければ解雇する」など、その同意が社員の自由意思に基づくものでない場合には、法的に無効になる可能性が高いです。

もし年度途中に年俸の減額を提示されたとしても、納得がいかない場合は同意する必要はなく、事前に契約した内容での給与の支払いを求めて問題ないでしょう。

企業からの強要や拒否が続くようであれば、この場合も労働基準監督署など外部への相談も選択肢に入れましょう。

まとめ

転職活動を行ううえで、重要なポイントとなる給与制度。

年俸制の求人への応募を考える場合、求人情報の募集要項、給与欄などによく目を通すことと併せ、月給制との違いやメリット・デメリットを事前に理解しておくことが重要です。

入社前後のギャップをなくすためにも、内定後には必ず就業規則や雇用契約書で雇用契約の内容を確認し、疑問点があれば人事担当者などに事前に確認を取るようにしましょう。

「年俸制」の企業に転職する際のチェックポイント

  • 残業や賞与は年俸額に含まれる? 含まれない?
  • 固定残業代が年俸額に含まれる場合、規定の残業時間・残業代はいくら? 超過残業代は別途全額支給される?
  • 残業代の支払いがない場合、みなし労働制、もしくは管理監督者の募集に該当するか
  • 内定後は書面で雇用契約内容を必ず確認

マイナビ転職 編集部

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