「今は転職どき」は本当か? 2016年の転職市場をレポート
厚生労働省が発表する「一般職業紹介状況」では、2015年平均の有効求人倍率は1.20倍となり、前年の1.09倍を0.11ポイント上回りました。労働市場は近年改善傾向が続いており、中途採用における企業の人材獲得競争は継続して過熱しています。
そこで、直近に中途採用実績のある国内の企業にマイナビ転職がアンケート調査を実施。皆さんの転職活動に役立つ最新の転職事情をお伝えします。
※調査期間/2016年1月12日~2月12日
※調査対象/1年間(2015年1月~12月)に中途採用活動実績のある全国の企業
企業規模が大きいほど「人材不足感」が強い
中途採用活動実績のある企業向けに実施したアンケートで、「人材の過不足感」について聞いたところ「人材が不足している」と回答した企業は75.7%と過半数を占めています。
また、「人材の過不足感」について、従業員規模別では規模が大きいほど「不足している」と回答した割合が高く、300人以上の企業では82.3%が「不足している」と回答しました。多くの企業が「人材が足りていない」と感じていることが分かります。
中途採用の理由は、「欠員募集」から「組織の拡大や強化」へシフト
企業が中途採用を行った理由として、最も多かったのは「経営状態の好転・既存事業の拡大」が43.1%。次いで「組織の存続と強化(活性化)」が42.0%、「年齢など人員構成の適正化」が31.4%でした。
また、回答のうち「年齢など人員構成の適正化」「労働時間短縮への対応」は、ここ数年で徐々に増えてきている一方、「退職者の増加」を理由とした回答は減ってきています。
売り手市場で「経験者採用の選考基準」も変化
では、中途採用を行う企業の選考基準はどうか? 経験者採用の選考基準は「前年並み」が68.4%で過半数以上を占める結果となりました。
特徴として、年々「前年より甘くした」という回答の増加傾向が出ています。これは2012年以降売り手市場に移行し人材の獲得が難しくなってきたため、採用条件を緩和する企業が増えてきているということになります。
企業規模別でも、従業員数の少ない企業ほど「前年より甘くした」の回答が多くなっています。
具体的に、経験者採用の基準で「甘くした」と回答した企業にその内容を聞くと「職務経験」が76.2%と、圧倒的な差で最も多い回答となっています。次いで「資格」「ポテンシャル」「学歴」という結果でした。
「職務経歴」の部分で「自信がない」という転職希望者にとって、チャンスと捉えられる回答ではないでしょうか。
2016年も積極採用を予定する企業が多く、経験者・未経験者ともに見通しは「良い」
今後1年間の中途採用の見通しについては「経験者・未経験者採用ともに積極的」が50.8%と全体の半数を占め、次いで「経験者採用は積極的だが未経験者採用は消極的」が36.1%となっています。一方「消極的」と回答したのはわずか9.4%に留まっています。
2016年の転職市場は、企業が中途採用に積極的になっており、売り手市場が引き続き継続となりそうです。転職を考えている方にとってチャンスは多くなりそうですね。
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