転職ノウハウ 応募企業の探し方、面接のポイントから、円満退職の秘訣まで。あなたの転職を成功に導くためのノウハウを紹介!
このエントリーをはてなブックマークに追加
アナタの魅力をドンドン引き出す、キャリアコンサルタント緒方僚のズバリ! WEB履歴書作成法
第2回 あいまいな志望動機に説得力を持たせるためには
今回の相談者:
氏名 加藤 大輔(仮名)
年齢 28歳
転職回数 0回
現職 印刷会社で技術職、公務員試験勉強を経て現在離職中
志望業種・職種 セールスエンジニア(化学・素材・バイオ系)
転職の理由 印刷会社の技術職として3年間勤務。会社の経営状態悪化で将来に不安を感じて退職。離職後は安定性を求めて公務員を目指し、3年間アルバイトをしながら専門学校に通う。30歳を目前にして民間企業への入社を希望し、転職活動を始める。
相談者が作成したWEB履歴書
お悩みポイント
  • 自分が書いた履歴書の問題点がわからない
  • 志望動機があいまいになってしまう
尾方さん

加藤さんは自分が書いた履歴書に自信はありますか?

加藤さん これまで5、6社受けまして、そのうち1社では内定をもらいましたので自信はあります。でも、もし問題点があれば知りたいと思いまして……。
尾方さん そうですか。最初に言ってしまうと、残念ながら加藤さんの履歴書は問題だらけですよ。ご自分ではどこが問題かわかっていないのですね?
加藤さん はい、ちょっと……。
尾方さん どこが問題かは後ほどお話しますが、問題点を修正するためにも加藤さんについて、いくつか質問させてください。
まず、加藤さんは新卒で印刷会社に入社しているわけですが、この会社を選んだ理由は?
加藤さん 通っていた大学がT県にあったので、T県内にある会社のほうが就職活動をしやすいかと思い、この会社を選びました。また大学で化学の勉強をしていたので、それも生かせるだろうと。
尾方さん その会社はどんな会社で、加藤さんはどんな仕事をしていたのですか?
加藤さん 印刷会社で、主に机の天板や壁紙などの木目調のシートを印刷する会社です。僕がいたのは技術課で、印刷されたシートの検査を行っていました。キズのつきやすさや汚れの落ちやすさなどを調べる検査です。
尾方さん この会社を3年で辞めたのはどうして?
加藤さん 会社が中国に工場を作ったのですが、失敗して大赤字になったんです。社員も一気に減り、会社の将来に不安を感じて自分から辞めました。
尾方さん なるほど。辞めたあとはどうしたの?
加藤さん 不安定な民間企業はもう嫌だなと思いまして、公務員を目指して勉強を始めました。
尾方さん で、3年間勉強したけれど、結局受からなかったということですか?
加藤さん はい。年齢的に20代後半になってしまい、もう受けられる公務員試験がなくなりました。なので民間企業への転職活動を始めたんです。
尾方さん 次はセールスエンジニアを希望しているようだけれど、それはなぜ?
加藤さん 人材バンクの担当者に相談をしたら、化学関連の人は研究や分析を希望する人が多いが求人は少ない、と言われたんです。セールスエンジニアなら希望する人は少ないし、福利厚生など待遇面もいいからと勧められまして。
尾方さん なんだかあまりに短絡的ですね。セールスエンジニアという職種のどこに魅力を感じている?ココがポイント!
履歴書を書くときには志望動機を明確にしておく。志望動機があいまいなのは、自分のキャリアの棚卸しや、希望職種・業種の下調べが足りない証拠。
加藤さん ……。
尾方さん 志望動機があいまいになってるよね?
加藤さん はい。
尾方さん 自分のキャリアの棚卸しと、希望職種や業種に関する下調べが足りないように思いますよ。
尾方が斬る!
  • アピールポイントは、簡潔にまとめすぎるとわかりにくい。より具体的に書くべし!
  • 志望動機は、志望する職種と共通するスキルやキャリアをアピールして書くべし!
転職を甘く見るな! 売り手市場は長くは続かない
尾方さん では履歴書の直しに入っていきますが、それ以前に加藤さんは転職に対する考え方が甘すぎますよ。加藤さんの場合は典型的な「でもしか転職」。「セールスエンジニアにでもなってみようかな、セールスエンジニアくらいしか求人がないからな」という考えですよね?
加藤さん ……。
尾方さん そもそもセールスに自信はある?
加藤さん ないです。
尾方さん でも、求人はありそうだから希望していると?
加藤さん はい。
尾方さん そういう考えの人を人事は採用したいとは思いませんよ。今後の転職活動を成功させるためにも忠告しておきますが、転職はそんなに甘くない。いまは売り手市場といわれていますが、今後はものすごく大変になる。「求人がある職種だからとりあえず受けてみる」という短絡的な姿勢を、根本的に変えなければ相当苦労しますよ。
加藤さん そうですか……。
尾方さん 10年後の自分はどんなビジネスパーソンになっていたいのか、そのためにいま自分ができる仕事、やるべき仕事は何なのかという根本的な部分から考え直したほうがいいですね。ココがポイント!
希望職種は、将来のキャリア形成を見据えて、「今、自分がやるべき仕事・できる仕事は何か」という観点で考えるべき。そうでなければ志望動機があいまいになり、採用される履歴書は書けない。
加藤さん わかりました。
公務員試験のための3年間のブランクをどうフォローするか?
尾方さん というわけで、今回は加藤さんが「セールスエンジニアを希望する」という前提で履歴書を修正していきます。
まず、いちばん大きな問題点は、前職を辞めたあとに3年間のブランクがあること。これまで受けてきた面接でもこの点を聞かれませんでしたか?
加藤さん はい。「3年間も公務員試験の勉強をしてきたのに、後悔はないんですか?」などと聞かれました。
尾方さん で、何て答えた?
加藤さん 「もう年齢的に受けられる試験がないのであきらめました」と。
尾方さん 採用担当者の気持ちになってみて欲しいんだけれど、加藤さんの今のような答え方をされたらどう思う?
加藤さん 妥協している人だな、と。
尾方さん その通りですよ。ここでは、なぜ公務員をあきらめて、民間企業への就職を希望しているかの理由を考えましょう。
加藤さん 公務員試験の勉強中、空いている時間はアルバイトをしていました。さまざまなアルバイトを経験していくうちに視野が広がり、前職の経験を生かせる職につきたいと思うようなった、という理由ではどうですか?
尾方さん 「年齢的にあきらめた」より数倍いいですよ。
また、3年間のブランク期間中にアルバイトをしていたのだったら、その職務によって得たスキルを書いておきましょう。原則としてアルバイトについては記載しませんが、加藤さんのように長いブランクがある場合は、何も書かないと採用担当者は「この間どうしていたんだ?」と不信感を抱きます。人事はココを見る!
長いブランクがある場合、人事は「この間何をしてきたのか?」「こんなにブランクがあるとビジネス感覚が鈍っているのでは?」などと思う。この不信感を払拭するために、前向きに時間を使ってきたことを書く。

前職の仕事と希望していた公務員の職種、今後の希望職種に一貫性があれば公務員試験の勉強をしていたと書いてもいいでしょう。ですが、加藤さんの場合は違うようなのでアルバイトについて書いたほうがいいです。
加藤さん いろいろなアルバイトをやったのですが……。
尾方さん 希望する職種で生かせるアルバイトは何だったかを考え、そこを中心に書いておきましょう。
前職の経験のうち次に生かせるものは何か、を考える
尾方さん 自分が希望する職種で求められる能力は何か、また自分がこれまでやってきた仕事で生かせる経験は何かを考えるのは、履歴書を書く際の鉄則です。
セールスエンジニアにもっとも求められるのはセールスの能力です。セールスに必要なものはコミュニケーション力。セールス未経験の加藤さんの場合は、前職でコミュニケーション力をいかに発揮してきたかを履歴書に盛り込む必要があります。
加藤さん 職務内容の欄に「製造部、営業部との連携改善」などと書いたのですが、これはコミュニケーション力のアピールになりませんか?
尾方さん 全体的に言えることですが、書き方が簡潔すぎてわかりにくいんです。「製造部、営業部との連携改善」について具体的にどう行ったかを書いてください。
加藤さん はい。
尾方さん 「職務改善に対する取り組み」とも書いていますね。これも簡潔すぎて採用担当者は目を留めてくれません。具体的にどんな取り組みをしたんですか? ココが落とし穴!
履歴書は簡潔にまとめすぎると、かえってわかりにくくなる。とくにアピールポイントは抽象的な言葉を避け、より具体的に書く。
加藤さん 僕がいた課には、インキの倉庫があったんです。いろいろな種類のインキが乱雑に置かれていたので、いざ使おうとすると探すのにすごく時間がかかりました。そこで、インキの置き場を整理し、インキの銘柄、購入時期を表にまとめました。インキを使う時にはこの表を見ればどこにあるかがすぐわかるようにしたんです。課では「使いやすくなった」と評価されました。
尾方さん こういう実績は大事ですよ。仕事に優先順位をつけて効率よく進めることができる、というアピールになります。どんな職種でも求められる能力ですから、「職務改善に対する取り組み」だけで終らせずに具体的に書いておきましょう。
加藤さん わかりました。ありがとうございました。
尾方のズバリ!ポイント
加藤さんの場合、履歴書の問題以前に「転職の姿勢」を立て直すところから始める必要があります。お話を聞いていると全体的に「でもしか」の雰囲気。「これでもいいか、これでもまあいいか」というニュアンスが伝わってきました。人事の立場から考えるとこれはもっともよくない。今後の自分のキャリアを見据えて、本当にセールスエンジニアでよいのか、また自分にできるのか、を真剣に考える必要があるでしょう。その点がクリアになった時点で、「自分の売りになる点は何か」ということを熟考し、履歴書、職務経歴書を書いていく必要があります。
尾方が作る応募者のWEB履歴書を見る
相談者の感想
尾方さんと面談をする前は、自分の書いた履歴書はまあまあの出来だと思っていましたが、まだまだ未完成だったことに気づきました。これまでの経験をもっと盛り込んで、採用担当者に分かりやすく書くべきで、具体的に書くことが必要だと気づきました。
相談者の感想
尾方 僚(おがた りょう) 尾方 僚(おがた りょう)
リクルーティングコンサルタント  日本女子大学非常勤講師
大手就職情報会社に9年間勤務後、コンサルタントとして独立。大学、企業人事向け講演や、企業の採用コンサルテーション・研修に従事する。各メディアへの採用、人事系コメント多数。日本女子大学ではキャリア副専攻科目「社会にでるための自己表現」を担当。最新刊は「100人の前でもキチッと話せる本」(インデックスコミュニュケーションズ)。その他編著書として「就活(勝)道2007」(新星出版)、「こんな人こそ外資へいけ」(廣済堂出版)、「AERAMOOK 就職のことがわかる本」(朝日新聞社)など多数。
バックナンバー

第20回 尾方が伝授! “最強のWEB履歴書”作成の鉄則とは?

尾方僚が“プロの目”で見抜いた、「誰もが陥りやすい失敗パターン」を、WEB履歴書作成の流れに沿ってチェック!さらに、採用担当者の目に留まる履歴書作成...

第19回 自己分析がうまくできず、幅広い希望職種に対応する履歴書が書けない!

36歳/女性 転職歴2回 前職:アウトソーシング/オペレーター・アポインター 志望職種:ソフトウェア・情報処理・生命保険・損害保険 他/キャリアカウ...

第18回 新卒の時の第一志望の業界に、転職を機に再挑戦したい!

28歳/男性 転職歴1回 前職:その他メーカー/営業・企画営業・コンサルティング営業 志望職種:スポーツ・レジャー用品(メーカー) / 旅行・観光...


適職をディグる! ジョブリシャス診断(適職診断)
履歴書の添削を受ける
  • マイナビ転職 グローバル
  • マイナビ転職 エンジニア求人サーチ【IT】
  • マイナビ転職 エンジニア求人サーチ【ものづくり】
  • マイナビ転職 女性のおしごと
マイナビ転職 適性診断
マイナビ転職 適性診断

会員登録(無料)


メカラボ
土地柄タイプ診断
オフィシャルBOOK
シゴトサプリ