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アナタの魅力をドンドン引き出す、キャリアコンサルタント緒方僚のズバリ! WEB履歴書作成法
第12回 20代、若手営業担当。転職回数の多さに悩む!
今回の相談者:
氏名 大屋 啓太(仮名)
年齢 26歳
転職回数 2回
現職 離職中
志望業種・職種 食品・雑貨の営業
転職の理由 大学を卒業後、食品メーカーに営業職で入社するも、体育会系の社風についてゆけずに退職。転職先では上司との折り合いが悪く、半年を待たずに退職を余儀なくされる。その後、契約社員として営業を勤め、契約満了後の現在、転職活動中。
相談者が作成したWEB履歴書
お悩みポイント
  • 転職回数が多く、すべての経歴を書けない
  • 営業なのにアガリ症。アピールポイントはどう書くべき?
尾方さん 現在、大屋さんは離職中ですね。履歴書によると2社目の会社を辞めたのが2007年3月。このときから転職活動をしているわけですか?
大屋さん 実は、履歴書には書かなかったのですが、このあとに3社目があるんです。
尾方さん え? どうして書かなかったのですか?
大屋さん 転職回数が多いと、採用官にマイナスの印象を与えると思いまして……。以前は3社とも正直に書いていたのですが、ある会社の面接で「キミはどの会社も中途半端に辞めているね」と言われたのです。そういうふうに見られるのなら、3社目は契約社員だったこともあり、書かないほうがよいかな、と思ったんです。
尾方さん なるほど。たしかに転職回数の多さがマイナスの印象を与える場合もあります。しかしそれ以上に「何もしていなかった期間」があることのほうが、もっとマイナスの印象を与えます。3社目もしっかり書かなきゃダメですよ。人事はココを見る!
履歴書で大きなマイナスポイントなるのは、何もしていなかった“ブランク期間”があること。ブランクがある場合には、この期間に何をやっていたのかを具体的に書こう。
大屋さん はい。
尾方さん まず、1社目ではどんな仕事をしていたのかを話してくれますか? 
大屋さん はい、新卒でパンのメーカーに入社しました。最初の半年は研修を受け、そのあと営業部に配属になりました。ルートセールスの営業で担当店舗は約10店です。
尾方さん 扱い金額はいくらでしたか?
大屋さん えっと……。先輩の同行だったのでよく覚えていません。
尾方さん そうですか。ここを辞めた理由は?
大屋さん 勤務時間があまりに長かったんです。朝7時には営業のために会社を出て、帰りは終電もなくなる、という感じです。「ノルマを達成するまで会社に帰ってくるな!」などと言われ、そういう体育会系のノリも自分には合いませんでした。
尾方さん そして2社目に転職したわけですね。2社目ではどんな仕事をしていましたか?
大屋さん ペットフードメーカーで、ここでもルートセールスの営業をしていました。ただ1社目と違って、商品を常時、納品してくれるお得意さんへの営業なので、割と楽な営業でした。
尾方さん 良さそうな会社ですけれど、どうして辞めたんですか?
大屋さん 実は、私には緊張すると、言葉がスムーズに出なくなる癖があるんです。営業先でお客さんと話しているときにも、その癖が出てしまうことがありました。それを上司に厳しく注意されたのです。威圧的に何度も叱られ、叱られると余計に緊張してその癖がまた出てしまうという悪循環でした。最後は「営業に出るな」と言われ、内勤になったのです。暗に「辞めてほしい」と言われているような雰囲気になったので退職しました。このことがかなりコンプレックスになっています。営業なのにアガリ症というのでは、アピールのしようがないな、と。
尾方さん そうですか。このコンプレックスをどう克服して、営業としてどうアピールしていくかは後ほど考えていきましょう。履歴書に書かなかった3社目では、どんな仕事をしていたんですか?
大屋さん 主に健康食品を扱う会社で、新顔野菜の新規開拓の営業をやっていました。新顔野菜を業務用として使ってもらえないかと考え、居酒屋やホテルなどを中心にまわっていたんです。このときの経験を生かして、次も食品または雑貨を扱う営業をしたいなと考えています。
尾方さん わかりました。
尾方が斬る!
  • 転職の経歴に“1本の道筋”を通そう!
  • 自分の営業スタイルをアピールしよう!
◆転職は、回数より質が問われる!
尾方さん 大屋さんの履歴書の第一印象は、一言でいうと「散漫」です。思いついたまま書いてしまっているので、何をアピールしたいのかがまったく伝わってきません。
大屋さん はい。
尾方さん 先ほど、「キミはどの会社も中途半端に辞めているね、と面接で言われた」とおっしゃっていましたよね。たしかに今の履歴書では、そういう印象をもたれても仕方がない内容になっています。ココが落とし穴!
面接で厳しいことを言われると、落ち込んだりムッとしてしまいがち。だが、ここは冷静になって「履歴書の書き方」に問題がなかったかを見直そう。採用官が厳しいことを言うのは、「営業先でムッとすることを言われたときに、どんな反応を示すか」を確認する意味もある。

大屋さんは、たしかに転職回数は多いけれど、1社目で営業の基本を経験し、その後も一貫して営業職です。そして次も営業職を希望している。経歴としては悪くないのです。問題なのは、それぞれの職場で何かしら成長をしているはずの部分を、履歴書に書いていないことです。つまり、「中途半端だね」と言われてしまうのは、本当に中途半端だったわけではなく、そう思わせる書き方をしてしまったからなのです。

これまでの転職の経歴に道筋を1本、ビシッと通せば「結果的に転職回数は増えてしまったけれど、意味のある転職だったのだ」ということが伝わり、「転職回数が多い」というマイナスイメージはかなり払拭されるはずです。
大屋さん はい。
尾方さん 採用側は転職の回数ももちろん気にしますが、それより「転職の質」を見る。転職の回数は多くても、その度に成長していることが感じられれば評価するのです。
大屋さん わかりました。
尾方さん では具体的にどう書くかですが、今の書き方では、大屋さんが各社で実際にどのような営業をしていたのかがまったくわかりません。

誰に何を売っていたのか、ルートセールスの場合は、一日何件の店舗をまわっていたのか、担当エリアはどこか、売上高はいくらだったのか、扱っていた商品は何点くらいか。新規開拓の場合なら、一日に何件まわったか、電話は何件かけたのか、受注につなげるためにどのような工夫をしたのか。これらを具体的に書く必要があります。ココがポイント!
営業職の職務内容には、最低限、「何を、誰に、どのように」売ってきたのか、また実績はどれくらいか(売上高、社内の営業成績など)を盛り込む。
大屋さん はい。でも正直、何をやっていたかあまり覚えていなくて。しかも、1社目と2社目は先輩に同行しての営業だったので、自分ひとりでやった仕事はあまりないんです。
尾方さん 先輩に同行していたとしても、一緒に営業していたのですから自分の仕事として書いていいのです。たとえば、先輩が売るためにどのような工夫をしていたのかを思い出す。自分ではその工夫をしていないのだったら、「同行していた先輩はこんな工夫をしていることを発見した」と書けばいい。「先輩から学ぶ姿勢をもっている人だな」と評価されるはずですよ。

とにかく、これまで自分がこなしてきた業務を頑張って思い出してみましょう。そして、3社でそれぞれ何をやったか、何を学んだか、そこで自分はどんな成長をしたかなどを整理し、自分の転職の経歴に“1本の道筋”を通すことが大事です。そこを採用官は評価するのですから。
大屋さん はい、わかりました。
自分なりの営業スタイルをアピールしよう
尾方さん 大屋さんは、緊張してしまうとスムーズに言葉が出ない癖があるということでしたね。
大屋さん はい、かなり。
尾方さん こうしてお話している感じでは、話し方にはまったく問題ないですよ。恐らく2社目の上司に厳しく叱られたことで気になっているのだと思いますが、そのときの上司の言葉はすべて忘れてしまいましょう。上司にはいろいろなタイプがあって、なかには「自分のコピー」をつくりがたる人もいるんです。そういう上司は、部下が自分とは違った仕事のやり方をすると、それだけで部下を否定するようなことを言う。上司が大屋さんを叱ったのは、相性の問題も大きい。ですので、上司に言われたことをいつまでも引きずるのは損ですよ。
大屋さん 上司が叱るのは納得できる部分もあったのですが、私は逆に自分の口下手を「個性」として生かせないかな、とも思っていたんです。「口下手なヤツだな」というのをきっかけにお客様に顔を覚えてもらって営業につなげていけないかな、と。
尾方さん 口下手なことを「個性」だと自分で言ってしまうと、開き直ってしまっている感じがして、自分勝手な印象を与えるのであまりよくないですよ。
大屋さん では、どうアピールすればよいでしょうか。
尾方さん うーん、そうですね。これまでに大屋さんが達成感を得た仕事はありますか?
大屋さん 3社目で新顔野菜の営業をしていたときに、1件だけ契約に結びついたのです。物産展で営業をしているときに売り込んだお客様で、ちょっと反応がよかったので、その後も小まめに連絡をとり、試食用のサンプルを送るなどしていたのです。そうしたら注文を出してくれました。お礼の電話をかけたときには「きちんと対応してくれて、誠意を感じた」と言ってもらえました。
尾方さん そのエピソードは、良いアピールになりますよ。大屋さんは「営業職なのに口下手」ということにコンプレックスをもっているようですが、そもそも営業職にはいろいろなタイプの人がいます。たくさんしゃべって売っていくタイプの人もいれば、聞く側に徹して相手のニーズを引き出し、売っていくタイプの人もいる。いまのエピソードを聞くと、大屋さんは「口下手だけれど、誠実にきめ細かくフォローしていく」タイプのように感じますよ。

自分は口下手だ、と開き直るのではなく、「口下手な分、誠実な対応をすること」を心掛けてきた、その結果受注につながったというふうに、「営業スタイル」としてアピールすればよいのです。そうすると、「うちにはこういうタイプの営業はいないから、一度会ってみよう」と思ってくれる会社が出てくる可能性がありますよ。ココがポイント!
営業職は、自分の営業スタイルもアピールポイントになる。できれば売り上げにつながった具体的なエピソードを盛り込み、自分はそこでどのような工夫をし、どのような営業を行ったのかをアピールしよう。
大屋さん わかりました。今日はどうもありがとうございました。
尾方のズバリ!ポイント
大屋さんの履歴書からは、「書いていることが散漫」という印象を受けました。これまでどんな仕事をしてきて、どこをめざそうとしているのかがまったく伝わってこないのです。一読して「何を伝えたいのかわからない履歴書」は、書類選考でほぼ落ちます。大屋さんの職歴は、転職回数は多いものの営業職で一貫しているので、次も営業職を希望する人としては決して悪くないのです。つまり、履歴書の書き方でものすごく損をしているのです。大屋さんの場合は、まずキャリアの棚卸しをしっかりする必要があります。具体的に何をやり、そこから何を学んできたかを整理する。この基本をしっかり記入し、かつ具体的なエピソードとともに自分の営業スタイルをアピールできれば、何倍も良い履歴書になるはずです。
尾方が作る応募者のWEB履歴書を見る
相談者の感想
自分では納得して書いたつもりでしたが、尾方先生の面談を受けて、実際はありふれた内容になっていることに気付きました。人事の方に自分を知ってもらうためには、自分が経験したことをより具体的に書く必要があることもわかりました。これまでの仕事をもう一度振り返り、自分の営業スタイルを確認して、もっと掘り下げて書き直そうと思っています。
相談者の感想
尾方 僚(おがた りょう) 尾方 僚(おがた りょう)
リクルーティングコンサルタント  日本女子大学非常勤講師
大手就職情報会社に9年間勤務後、コンサルタントとして独立。大学、企業人事向け講演や、企業の採用コンサルテーション・研修に従事する。各メディアへの採用、人事系コメント多数。日本女子大学ではキャリア副専攻科目「社会にでるための自己表現」を担当。最新刊は「100人の前でもキチッと話せる本」(インデックスコミュニュケーションズ)。その他編著書として「就活(勝)道2007」(新星出版)、「こんな人こそ外資へいけ」(廣済堂出版)、「AERAMOOK 就職のことがわかる本」(朝日新聞社)など多数。
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