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第14回 やりがいを求めて異業種転職したが、元の業種に戻りたい!
今回の相談者:
氏名 新島 道夫(仮名)
年齢 33歳
転職回数 1回
現職 教育業界・事務職
志望業種・職種 金融営業(個人)・リテール
転職の理由 大学を卒業後、地方の銀行に入庫。最短で主任に昇格するも、「やりがい」を求めて大学の事務職にキャリアチェンジをはかる。しかし、将来への展望に不安を感じるとともに、前職でのやりがいを再確認し、転職を決意。
相談者が作成したWEB履歴書
お悩みポイント
  • キャリアチェンジの理由をうまく説明できない
  • 異業界からの転職。なにをアピールするべき?
尾方さん まずは1社目の仕事内容から説明してくれますか?
新島さん はい。新卒で地方の信用金庫に入庫しました。1年目は融資係を担当し、2年目以降は渉外係に配属されて、営業を担当していました。
尾方さん 営業成績はどうでしたか?
新島さん 4年目の時に、個人融資と新規顧客開拓に関しての営業成績がトップで、理事長賞をもらいました。
尾方さん 履歴書には、3年目に「主任に昇格」と書かれていますが、これは同期の中では早いほうですか?
新島さん 普通は主任に昇格するまでに5年間かかるんです。私の場合は異例の最短でした。
尾方さん そうですか。随分と順調だったようですが、どうして辞めたのですか?
新島さん 実は、もともとは大学の職員になりたかったんです。というのも大学時代、家庭の事情もあって経済的にすごく厳しかったのです。そんな時、大学の学務課の方が親身になってくれて、奨学金などのアドバイスをくれました。おかげで無事に卒業できたので、恩返しの意味も込めて、今度は私が学生のために役立ちたいと思ったんです。でも新卒の時には大学職員の求人がありませんでした。なので信用金庫に入ったのですが、入庫して丸4年が経った頃、たまたま大学で求人を見つけたので、転職したのです。
尾方さん なるほど。そして現在は大学の職員をされているわけですね。現在のメインの仕事はなんですか?
新島さん 教務課で、主に文部科学省への申請手続きを行っています。
尾方さん 次の転職先の希望は?
新島さん 地方銀行で営業をやりたいと思っています。
尾方さん え? また金融業界に戻りたいんですか?
新島さん はい。今の大学職員の仕事には契約社員で勤めているんですが、当初は、1、2年経ったら正社員になれるという話だったものの、実際はその可能性がかなり低いことが分かりました。また、前職から離れてみて「信用金庫の営業の仕事は自分に合っていたな」と改めて感じるようになったのです。例えば休みの日に散歩なんかをしていて、小さなお子さん連れの人を見たりすると、「何年か先に学校でお金がかかるから、今のうちに積み立てをしていたほうがいいな」とか自然と考えてしまうんです。お客様にライフプランの提案をして、喜んでもらえた時の感動が忘れられないんです。
尾方さん なるほど。こうやって実際に会ってお話を伺うと、新島さんの真面目さや人柄の良さがよく分かって、転職理由も納得できます。しかし、履歴書上で今の話を正直に書いても、「もともとやりたかった仕事に転職してみたけれど、やっぱり前職のほうがよかったから戻りたい」という自分勝手な印象を与えかねませんね。人事はココを見る!
誤解を与えかねない転職理由は絶対に書かないこと。書類上で人事が「?」と感じる箇所が多いと、書類選考の通過は難しくなる。人事が納得するような前向きな転職理由を考えよう。
新島さん そうなんです。キャリアチェンジを図った1社目から2社目への転職理由と、また金融業界に戻りたいという志望動機がうまく書けないんです。
尾方さん 履歴書を書くうえで、他に悩んだ点はありましたか?
新島さん 結局、まったくの異業界から元の業界へと出戻るような転職となるので、特に現在の仕事の職務経歴ではどこをアピールすればよいのかが分かりませんでした。
尾方さん では、そのあたりを中心に修正していきましょう。
尾方が斬る!
  • 転職の流れに、“人事も納得”のストーリーを持たせよう
  • “異業界にいたからこそ”のアピールポイントを見つけよう
◆人事が納得できる転職理由を書く!
尾方さん 新島さんの履歴書には、大きな問題点が3つあります。まず1つめは、最初の会社の職務内容が薄すぎること。新島さんは、次職では金融業界に戻ることを希望しているのですから、特に1社目の銀行での職務内容は、しっかりと書く必要があります。

今の新島さんの書き方だと、実際に履歴書を同業の人、つまり金融業界のプロが読んだ時に、内容が薄すぎ「この程度の仕事なら誰でもできる」と思われかねないんです。そう思われないためには、新島さんならではの経験業務や成果の部分を厚く書く必要があります。ココが落とし穴!
同業界や同職種に転職する場合、これまでやってきた仕事を羅列しても他の人との差別化は図れない。自分だからこそできた仕事、自分が最も得意としていた仕事などを、具体的な実績とともに強調しよう。

1社目で、特に成功したエピソードなどはありませんか?
新島さん はい。ある精密機械の中小企業を担当していたのですが、当時は中国メーカーの台頭で、その会社の受注がどんどん減っていたのです。倒産寸前という感じで、社長は非常に困っていました。担当者として、私もなんとかできないかと考えていたのですが、ある時、新聞で環境に配慮した機械が発売されたという記事を見つけたのです。環境を重視すれば中国に差を付けられるのではないかと思い、社長に「この機械を導入してみたらどうですか?」と提案したのです。そして導入したら、その会社の受注が増えていき、持ち直したということがありました。
尾方さん そういう具体的な成果をどんどん盛り込みましょう。また、担当顧客の件数、融資額、順位は何人中のトップかなど、できるだけ具体的な数字を入れたほうがいいですよ。
新島さん 分かりました。
尾方さん 2つめの問題点は、転職理由の内容です。1社目の信用金庫職員から大学職員をめざす転職理由として、「学生時代に大学職員の方にお世話になったため」と書かれていますが、これはダメ。なぜなら、「じゃあ、なぜ今度は大学職員を辞めるのか?」という疑問を持たれます。また、曖昧な内容だと「営業の成績も良く、順調に昇進したのに辞めたのは、何か問題があったのでは?」と疑問を持たれます。なので、ここは人事が納得できるような理由を書きましょう。

現在働いている大学に、特別に興味を持った理由などはありませんでしたか?
新島さん 経営の多角化を図っていて、大学運営の他にも事業を行っているんです。その経営手法に興味を持ったという面はあります。
尾方さん それは転職理由になりますよ。「信用金庫の時代は融資をする側だったが、融資業務を通じて経営側の視点に興味をもつようになった」などと書けますね。
新島さん 実際、財務関係の業務に携われる可能性もあったのですが、配属されたのはまったく違う課でした。
尾方さん それは今回の転職理由にもなりますよね? 
新島さん あっ、確かにそうですね。
尾方さん 新島さんのような「業種や職種に一貫性のない転職」の場合は、転職の流れにストーリーを持たせることが大事なんです。「ああ、こういう流れでこの人は転職を考えているんだな」「だから次は銀行に行きたいんだな」と人事に思ってもらえるようにしましょう。ココがポイント!
異業種や異職種に転職する場合、採用担当者は「何を考えて転職しているのだろう?」と疑問を持つ。これまでの転職歴が、今回の転職や将来の目標達成のために、必要な過程であったことが分かるような書き方をしよう。
新島さん はい、分かりました。
異業種での職務経験でも、応募先のニーズに合う部分を探す
尾方さん 3つめの問題点は、現在の仕事に関してのアピールがうまくできていないことです。
新島さん はい。アピールできることが見つからなくて……。
尾方さん 異業界への転職の場合、アピール方法は大きく分けて2つあります。1つは、これまでの職務内容から志望企業のニーズに合った部分を探し出し、そこを強調すること。もう1つは、たとえ業種が違っても、志望企業のニーズに合っていない可能性があっても、これまでどんな仕事を、どんな姿勢でやってきたかを具体的にアピールする、という方法です。ココがポイント!
これまでの経験と志望企業のニーズにまったく共通項が見つからない場合は、これまでの職務内容をより具体的に書き、どのような姿勢で仕事をしてきたかをアピールする。「こういう姿勢で仕事をする人なら、当社でも頑張ばってくれそうだな」と思わせるようにしたい。

「業種が違うから何をアピールするべきか分からない」という声はよく聞きますが、異業種での経験があるからこそアピールできることもあるんですよ。
たとえば、今、新島さんが銀行の営業担当になったとしたら、現在の大学職員の仕事で生かせるのはどんな点ですか?
新島さん 事務系統はすべて把握しているので、学校法人を営業する際にはどこにアクションを起こせばいいのかは分かります。また、学生をターゲットにできます。学校と銀行が提携してクレジットカードを発行し、学食など校内でかかる費用をすべてカード決裁にする、などの提案もできると思います。
尾方さん それはアピールポイントになりますね。「この人を採用したら、学校法人を取り込めるかもしれない、学校法人の担当をやってもらえるかもしれない」と期待させるような内容を盛り込みましょう。

新島さんのお話を伺っていると、「本当に人の役に立つ仕事がしたい」という姿勢が伝わってきます。きっと学校運営の実態を見て、資金面で学校をサポートする重要性も気付いたと思うんです。「経営側の視点に立ってみて、改めて社会における金融の重要性を認識した。学校だけでなく、すべての方を対象とするサポート事業に携わっていきたい」などとまとめると、キャリアの流れがスッキリすると思いますよ。
新島さん そうですね。元にいた業界に出戻るので、漠然とした負い目のようなものがあったのですが、前向きなアピール要素を見つけていただき、本当にスッキリしました。どうもありがとうございました。
尾方のズバリ!ポイント
新島さんのお話を伺って、新島さんは信用金庫時代には本当に真剣にお客様と向かい合っていたことがとてもよく分かりました。また、素直で真面目な方という印象も受けました。しかし、履歴書からはそれがまったく伝わってこなかったのです。表現をまとめすぎて抽象的な書き方になっていたことと、転職理由が曖昧な表現になっていたことが大きな原因でしょう。特に仕事の実績は、新島さんの人柄が滲み出るようにできるだけ具体的に書きましょう。また、「信用金庫」→「大学職員」→「銀行」という、一見「一貫性の感じられない転職の経緯」にストーリーを持たせ、「なるほど、だから次は銀行希望なのか」と人事が納得できるような流れを書類上に作れれば、かなり良い履歴書に仕上がるはずです。
尾方が作る応募者のWEB履歴書を見る
相談者の感想
転職の理由、経緯が書類上でうまく書けなくて、かなり悩んでいました。面接で聞かれればきちんと答えられる自信はあるのですが、うまく文章にできなかったのです。また、職務内容がどうしても抽象的になってしまい、どうしたら具体的に書けるかが分かりませんでした。でも、尾方先生の面談を受けてこれらの問題がクリアでき、頭の中がスッキリしました。
相談者の感想
尾方 僚(おがた りょう) 尾方 僚(おがた りょう)
リクルーティングコンサルタント  日本女子大学非常勤講師
大手就職情報会社に9年間勤務後、コンサルタントとして独立。大学、企業人事向け講演や、企業の採用コンサルテーション・研修に従事する。各メディアへの採用、人事系コメント多数。日本女子大学ではキャリア副専攻科目「社会にでるための自己表現」を担当。最新刊は「100人の前でもキチッと話せる本」(インデックスコミュニュケーションズ)。その他編著書として「就活(勝)道2007」(新星出版)、「こんな人こそ外資へいけ」(廣済堂出版)、「AERAMOOK 就職のことがわかる本」(朝日新聞社)など多数。
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