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アナタの魅力をドンドン引き出す、キャリアコンサルタント緒方僚のズバリ! WEB履歴書作成法
第16回 1社での勤務歴が長い場合、多岐にわたる経験業務をどう書く?
今回の相談者:
氏名 黒田 裕樹(仮名)
年齢 35歳
転職回数 0回
現職 在職中
志望業種・職種 食品・通信販売 他・販売促進・経営企画
転職の理由 大学を卒業後、小売関連大手のグループ会社に入社し、販売、マネジメント、バイヤーなど、幅広い業務経験を積む。勤続14年目を迎えた現在、販売促進や経営企画職を目指し、転職活動中。
相談者が作成したWEB履歴書
お悩みポイント
  • 業務が多岐にわたり、どこをアピールポイントにするべきか分からない!
  • 履歴書で“自分らしさ”を表現するにはどうしたらいい?
尾方さん 黒田さんは、今回が初めての転職ですね?
黒田さん はい、そうです。今の会社には新卒で入社して、今年で勤続13年になります。
尾方さん では、これまでの職務内容をざっとお話しいただけますか?
黒田さん 百貨店に入社後、11年間、婦人アパレル部門の販売を担当しました。この間、店舗の異動もありながら、接客販売、売場の演出・陳列、売上の属性分析などを行いました。マネジメント業務も経験したので、30歳を過ぎてそろそろ販売を卒業しようと思い、eコマース事業部に異動願を出しました。現在までの2年間はアシスタントバイヤーをしています。
尾方さん なるほど。1つの会社で13年間も勤めていると、やはり業務が多岐にわたりますね。
黒田さん そうなんです。履歴書を書く時には、この業務をどうまとめるかで悩みました。
尾方さん 黒田さんのように1社での勤続年数が長く、業務が多岐にわたる場合、まず意識するべきなのが応募企業側のニーズです。今までの黒田さんのキャリアのなかから志望業種・職種で求められる経験、能力は何かを考え、そこにマッチする業務を強調するようなまとめ方をするのがいいと思いますよ。
ココがポイント!
履歴書は、どんな場合も応募企業のニーズを見据えて書くのが基本。志望業種や職種にマッチする経験がない場合は、業務内容の詳細と共に「仕事への姿勢」を盛り込もう。どんな業種・職種に対しても共通のアピールになるポイントだ。

次はどんな仕事を希望していますか?
黒田さん 販売促進や経営企画職など、販売よりも経営に近い仕事に就きたいと思っています。
尾方さん では後ほど、ご希望の職種を前提に、職務内容をどう書き直すべきかを考えていきましょう。

他に履歴書の書き方で悩んでいることはないですか?
黒田さん 以前、ある企業の人事の方に履歴書を見てもらったら、「キミの履歴書は沢山書いてあって、よくまとめてもあるけれど、キミらしさがまったく出ていない」と言われたのです。自分でもそれは感じていて、どうしたらもっと自分をアピールできるだろう、と悩んでいます。
尾方さん 履歴書で自分らしさを出すにはどうすればいいか、が分からないわけですね?
黒田さん そうです。
尾方さん ではこの点についても、後ほど修正していきましょう。
尾方が斬る!
  • 「希望職種で求められるものは何か?」を考えるべし!
  • 現場でどう行動したかを具体的に書けば、“自分らしさ”は出る!
希望職種のニーズに合った業務を中心にまとめよう!
尾方さん 黒田さんの履歴書の一番の問題点は、アピールポイントがぼやけてしまっている点です。確かに詳細に書かれていますが、バラバラな感じ。黒田さんが何を一番アピールしたいのかが見えてこないのです。
黒田さん 職務内容は、いわゆる「編年体」という形式で、年代ごとにまとめてみたのですが……。
尾方さん 黒田さんの場合、業務が多岐にわたるので、「編年体」でまとめるとかえってアピールポイントがぼやけてしまうんです。ココがポイント!
勤続年数が長くても業務内容があまり変わらない場合や、勤続年数が短く経験が浅い場合などは、「編年体」でまとめたほうが効果的にアピールできることもある。自分の経験にあった、最も効果的な記述方法を考えよう。
黒田さん ではどうやってまとめたらいいのでしょう?
尾方さん 履歴書の読み手である、企業の採用担当者の立場になって考えてみましょう。企業の採用担当者が、履歴書から最も知りたいのは「この応募者は何ができるのか? 何をやってきたのか? 何が得意なのか?」ということです。そしてそれが、自社のニーズに合っているかを確認するわけです。となると、多岐にわたる業務のうち、先方のニーズにマッチした部分を強調してまとめたほうがいいですよね。
黒田さん そうですね。
尾方さん 黒田さんがこれまでやってきた業務は、大きく分けて「販売」「マネジメント」「eコマース事業」の3つになると思います。そしてこの3つは、実は黒田さんが次に希望する販売促進や経営企画職へのステップとして欠かせない経験なのです。つまり、黒田さんのやってきた業務は、すべてそのままアピールポイントとなるわけです。

ですから、黒田さんの場合、職務内容を業務ごとにまとめて書くといいでしょう。読み手がひと目で「ああ、この人はこういうことができるのか」と分かるようになります。

黒田さんは婦人服売場の陳列をなさっていたということですが、商品の陳列では、お客様へのメッセージを視覚的に瞬時に伝えることが重要ですよね。履歴書も同じで、採用担当者へのメッセージを、視覚的に瞬時に受け取ってもらうような工夫が必要なんです。
黒田さん なるほど、そうなんですね。
尾方さん 具体的には、「販売」「マネジメント」「eコマース事業」とタイトルをつけ、それぞれの業務内容の頭に要約をつけます。店舗に配属された場合には店舗名を入れ、年数も書きます。そして、業務内容の詳細を入れていく。タイトルと要約を読めば、だいたい何をやってきたのかが分かるような書き方をしましょう。

これまで黒田さんが何をやってきたのか、何ができるのかがひと目で分かれば、読み手である企業の採用担当者は、「この応募者はこういう経験をしてきているから、次は販売促進や経営企画にいきたいなのだな」と分かる。履歴書にストーリー性が出ると、読み手は納得できるのです。人事はココを見る!
人事は履歴書から「この応募者は何ができるのか? 何をしてきたのか?」を読み取ろうとする。同時に「どうして転職をするのか?」も知りたいと思っている。「これまでこういうキャリアを積んできた。今後はこの経験を生かして、こういう仕事をしていきたい」という流れが見えれば、応募者に対する人事の疑問は解消できるのだ。
抽象的な表現をやめ、具体的な「行動」を書こう!
尾方さん 次に、履歴書で「自分らしさ」を表現するにはどうしたらいいか、を考えていきましょう。確かに今の履歴書では黒田さんという人が見えてこないですね。その原因の1つは、美しくまとめすぎてしまっていることです。たとえば自己PR欄に「常に気配り・目配り・心配りの精神で風通しのよい売場環境を作り、お客様から支持されるチームであることに率先して貢献してまいりました」と書いていますね。一見、きれいにまとまっているように感じますが、実は抽象的で黒田さんという人を表現できていないのです。

これまでの経験のなかで、黒田さんがも最も得意とするのはどんな仕事ですか?
黒田さん 接客には自信があります。
尾方さん では、印象に残っているお客様はいますか?
黒田さん 私がクレーム対応をしたお客様で、印象に残っている方がいます。そのお客様は、最初に電話に出た部下の対応にひどく怒ってしまったのです。そこで私がお詫びの電話を入れ、お客様のお宅に商品を持って伺い、謝罪の気持ちを誠心誠意伝えました。その対応にお客様は納得してくださって、その後、私を指名して毎回十万円単位でお買い上げくださるようになったのです。また、ほかのお客様からは「うちの会社に来ないか?」と言われたこともあります。
尾方さん それはすごいですね。そう言われたのはどうしてだと思いますか?
黒田さん 私は接客の時に、常にお客様目線で考えていたからだと思います。最終的に売ることは大事ですが、それ以上にお客様が気持ちのよい時間を過ごせるように、ホストのような立場でお客様と接してきたのです。そのお客様には「今までに受けたことのない接客だ」とも言われました。
尾方さん なるほど。今、いくつかの質問に答えてもらいましたが、すごく黒田さんという人が見えてきましたよ。なぜかといえば、現場でどう行動したかを具体的に話してくれたからなのです。実は、その人らしさや個性というのは、行動に現れるものなんですよ。

つまり、履歴書で自分らしさを表現するには、仕事の現場でどう行動したかを具体的に書けばいいのです。私はよく、「履歴書には具体的なエピソードを入れるべき」と言うのですが、これは「具体的にどんな行動を取ったかを書くべき」と言い換えることもできます。

お話をお聞きしていると、黒田さんは仕事に真摯(しんし)に取り組んできた人だな、という印象があります。この部分を履歴書でもっとアピールしてもいいでしょう。この時「私は真摯に仕事に取り組んできた」とストレートに書くのではなく、それを証明する具体的なエピソード、要は先ほどのような、お客様との具体的なやりとりを書く。お客様にどのように対応してきたかという「行動」を書くのです。アピール材料となる具体的なエピソードは、いくつかまとめておくと、履歴書にも書けるし、面接のネタとしても使えるのでいいですよ。ココが落とし穴!
「私は~が得意です」「私は~な人間です」など、ストレートなアピールをする人は多い。しかし、これは意外と説得力がない。具体的なエピソードで語れるように準備しておこう。
黒田さん そうなんですね。今日はどうもありがとうございました。
尾方のズバリ!ポイント
黒田さんは、非常にまじめで、真摯に仕事に取り組んでいる方なのだろうな、という印象を受けました。販売を11年間続け、eコマース事業で2年間の経験を積み、次は販売促進、経営企画へのステップアップを目指すというのは、これまでの仕事の延長としてのキャリアアップなので、理想的な転職のかたちとも言えます。ゆえにアピールしやすいはずなのですが、黒田さんの履歴書はすべての経歴がフラットに書かれていて、アピールポイントがぼやけてしまっていました。一番の問題は「見せ方の工夫」が足りなかったことです。志望業種・職種のニーズにマッチする部分を強調し、ひと目で「何ができるのか、何をやってきたのか」が分かるようになれば、そして黒田さんが実際にどのように仕事をしてきたのかが分かる具体的なエピソードが加われば、何倍も魅力的な履歴書になるはずです。
尾方が作る応募者のWEB履歴書を見る
相談者の感想
これまで、職務内容は「編年体」でまとめていましたが、自分の強みが何なのかが伝わりにくいなと感じていました。今回、尾方先生の面談を受け、職務内容を「接客」「マネジメント」「eコマース事業」の3つに分けてもらったことで、分かりやすくなり、自分のなかでも整理ができてよかったです。また、自分では気づかなかった部分を引き出してもらい、自分の強みが何なのかが分かりました。どうもありがとうございました。
相談者の感想
尾方 僚(おがた りょう) 尾方 僚(おがた りょう)
リクルーティングコンサルタント  日本女子大学非常勤講師
大手就職情報会社に9年間勤務後、コンサルタントとして独立。大学、企業人事向け講演や、企業の採用コンサルテーション・研修に従事する。各メディアへの採用、人事系コメント多数。日本女子大学ではキャリア副専攻科目「社会にでるための自己表現」を担当。最新刊は「100人の前でもキチッと話せる本」(インデックスコミュニュケーションズ)。その他編著書として「就活(勝)道2007」(新星出版)、「こんな人こそ外資へいけ」(廣済堂出版)、「AERAMOOK 就職のことがわかる本」(朝日新聞社)など多数。
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