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第18回 新卒の時の第一志望の業界に、転職を機に再挑戦したい!
今回の相談者:
氏名 井上 俊弘(仮名)
年齢 28歳
転職回数 1回
現職 その他メーカー/営業・企画営業・コンサルティング営業
志望業種・職種 スポーツ・レジャー用品(メーカー) / 旅行・観光 他/営業・企画営業・コンサルティング営業
転職の理由 大学を卒業後は大手半導体メーカーに入社。営業として、ルートセールス、直販を経験する。30歳を前に、昔から興味のあった海外と関わる仕事がしたいと考え、外資系メーカーに転職。希望していた業務内容とのギャップから、入社2カ月で既に転職活動に取り組み始めている。
相談者が作成したWEB履歴書
お悩みポイント
  • 未経験の旅行業界を志望。何をアピールするべき?
  • 転職したばかりで、またすぐ転職。マイナスイメージを払拭するには?
尾方さん まずはこれまでの職務経歴をお話しいただけますか?
井上さん はい。新卒でエレクトロニクス関連製品のメーカーに入り、半導体の材料を扱う営業を担当しました。最初の2年間は東京で、主に商社を相手にルートセールスをしていました。後半の2年間は地方に転勤になり、お客様と直接交渉する直販営業を担当していました。
尾方さん ずいぶん大手の会社ですが、どうして辞めたのですか?
井上さん 実は、新卒の時の第一希望の会社ではなかったんです。就職活動の時には、旅行業界を志望していたのですが、全部落ちてしまったんです。大手のメーカーなら海外に工場があるし、海外勤務もあるかと思い、入社しました。しかし実際はその可能性も低く、また仕事の内容も自分に合わないと思い辞めました。
尾方さん そして現在の会社に転職したんですね。
井上さん はい。外資系で海外にも多くの支社がある会社なので、もう少しグローバルな感覚で仕事ができるだろうと思ったんです。また、前職での営業経験も生かせると思ったんです。でも今の仕事は、営業といっても見積書の作成ばかり。計算して、ファックスを送ってという作業の繰り返しです。これはずっとやり続ける仕事ではないなと思い、転職を考えました。
尾方さん 次の勤務先の希望はありますか?
井上さん やはり一番興味を持てるのが旅行なので、できれば新卒時に希望していた旅行業界に転職したいと思っています。でも求人がなかなかないので……。それに、未経験の分野なので何をアピールしたらいいかが分からないんです。
尾方さん そうですか。ほかに履歴書で悩んでいる点はありますか?
井上さん 実は、今の会社は3カ月前に入社したばかりなんです。この時点で転職活動をしていると、「もう転職?」と応募先企業は思うだろうな、と。このマイナスイメージをどう払拭したらいいのかと悩んでいます。
尾方さん 確かに「就職期間が3カ月」というのは短すぎるし、企業の採用担当者が注目するところですね。しかし私が問題に思うのは、在籍期間の短さよりも「仕事が面白くないから辞める」という転職理由のほうですよ。客観的に見ると、非常に「わがまま」という印象を受けます。今のままの感覚で書類を書いて、面接を受けても、「やりたくないことはやらないわけ?」と応募先企業の採用担当者の反感を買うことになるでしょう。人事はココを見る!
企業の採用担当者は、勤務期間にも注目するが、それ以上に注目するのが「辞めた理由」。仕事や上司への不満は、例え本当でも絶対に書いてはいけない。必ず前向きな理由を書こう。

井上さんの場合、転職に対する考え方を改めることから始めたほうがいいかもしれませんね。
井上さん 分かりました。
尾方が斬る!
  • 憧れの業界に妄想を抱いていないか? 現実を直視すべし!
  • 採用担当者が興味を持つのは、プラス思考で組み立てられた“転職ストーリー”だけ!
志望業界が明確でなければ履歴書は書けない!
尾方さん 井上さんの履歴書は、一見すると非常に充実しています。しかし応募先の企業が興味を持ちそうな内容が盛り込まれていません。それは井上さんが次に何を目指すのかがハッキリしていないのが原因です。具体的な履歴書の修正に入る前に、まず志望業界をハッキリさせておきましょう。

履歴書は、志望業界のニーズを見極め、自分の経歴の中からそのニーズに合致する部分を強調して盛り込んでいくのが基本です。つまり、志望業界や企業が明確になっていないと履歴書は書けないのです。ココがポイント!
「応募先の企業のニーズと合致する経験をいかに履歴書に盛り込めるか」で書類選考の通過率は決まるとも言える。履歴書は、やみくもに職務経歴を並べるのではなく、常に相手のニーズを見据えて書こう。
先程、次は旅行業界を希望するとおっしゃっていましたが、その理由は?
井上さん 旅行そのものであったり、旅行の手配であったり、そういうことが好きなので……。
尾方さん 旅行業界に転職となると、今より年収がかなり下がるし、労働条件もキツくなると思いますが、それでもいいんですか?
井上さん 確かに旅行代理店の求人広告を見ると、ほぼ確実に今より年収が下がるし、勤務時間がシフト制というところが多いですね。小さな子供がいて、まだ手もかかるし、これからお金も必要になるので、ちょっと厳しいかもしれないとも感じています。
尾方さん 基本的に「好きだから○○業界を希望する」というのは、新卒の時にしか通用しないと考えたほうがいいですよ。転職の時に「売り」になるのは、これまでの経験しかないのです。「これまでこういう仕事を経験してきて、私はこういう仕事ができる、だから私を買ってください」というアプローチ方法しかないのです。

旅行代理店は「旅行が好きな人」を求めているわけではありません。「旅行という商品を売れる人」を求めているのです。井上さんがこのニーズに応えられることをアピールするなら、1社目の直販営業の経験をもっと詳しく書き直すことが必要になるでしょう。また、現実的に旅行業界に転職して家族を養っていくことが可能か、という観点からも考える必要があるでしょう。

もちろん旅行業界を希望することを否定するつもりはありません。しかし本気で考えるなら、もっと旅行業界に関するリサーチをして、実際の業務内容や労働条件、待遇などを調べ、現実的な観点で検討する必要がありますよ。井上さんの場合、「何が何でも旅行業界に行きたい」という覚悟ができていない気がするのです。
井上さん はい、確かにそうですね。
ネガティブな“転職ストーリー”ではまず採用されない!
尾方さん 今の会社に入社して3カ月で転職を考えるということは、「前回の転職は失敗だった」と感じているのですか?
井上さん そうですね。現在の仕事のことを考えると、どうしても気分が滅入ってしまいます。前職の仕事は自分に合わないと思って辞めましたが、今と比べるとはるかにやりがいがありました。こんなことなら辞めなければよかった、というのが正直な気持ちです。
尾方さん なるほど。希望どおりの転職ができずに落ち込んでしまう気持ちは分かりますが、ここはガラッと考え方を変えたほうがよいでしょう。

井上さんの転職の経緯を伺うと、「1社目の仕事は自分に合わないから辞めた → 2社目の仕事はやりがいを感じられないから辞めたい → だから転職」という流れになってしまっています。実際にそうなのかもしれませんが、こういうマイナスの発想で転職を繰り返す人を企業は欲しいとは思わないんです。企業が欲しいのはまったく逆で、「これまでこんなふうに仕事を楽しんできた → さらにこういう仕事をやっていきたい → だから転職」というタイプです。ココがポイント!
現実には、「やりがいが感じられない」「給料が少ない」など、ネガティブな理由で転職を考える人は少なくない。しかし転職活動を始めたら、ポジティブな視点で自分ならではの"転職ストーリー"を組み立て、履歴書もそれに沿った書き方にしよう。

「前職の仕事は合わなかった」とおっしゃっていますが、達成感や面白さを感じたこともあったのではないですか?
井上さん 地方に転勤になり、直販の営業になってからは仕事のやりがいを感じました。担当のお客様の顔が見えるので、クレームなども直接来るけれど、感謝の言葉もダイレクトに来たので……。時々、お客様の要望と社内の技術者の意見が合わない場合があったのですが、「ここは何としてでもお客様の要望に応えたい」と思い、客先から自社へ電話で相談したのがケンカになり、電話をたたき切ったこともありました。しかし結果的に、それが実績につながりました。またケンカした自社の技術者は私よりかなり年上の方だったのですが、その後何かと親身になって相談にのってくれたりしました。
尾方さん それですよ! そういう井上さんならではの「仕事への情熱」「前向きさ」を感じられるようなエピソードが大事なんです。また、結果的に年上の技術者との信頼関係を築いたというのはアピールにもなりますよ。
井上さんのこれまでの、「自分ならではの前向きな仕事への取り組み」をどんどん掘り起こしてみてください。すると「私はこれまでこんな風に仕事に前向きに取り組んできた → 今後はこの経験を生かして、こういう仕事をやっていきたい」という、ポジティブな“転職ストーリー”が出来上がると思いますよ。
「1社目は、もっとグローバルな会社で営業の力を試してみたいと思って辞め、外資系の会社に入った → しかし現在の仕事はお客様の顔が直接見えない → 次の仕事では、グローバルであることと同時に、お客様と直接向き合って生の意見を聞ける営業を希望する」という流れが見えれば、企業の採用担当者も納得できるので、「3カ月」という短期間での転職にも理解を示してくれる場合があるでしょう。

また、自己PR欄に個人的な趣味の話が書かれていますが、これはすべてカットしましょう。自己PR欄は、志望企業のニーズを踏まえて、それに応えるような具体的なエピソードを盛り込むべきです。ココが落とし穴!
仕事以外のエピソードを書いて自分の人間性をアピールしようとする人は多い。しかし履歴書では、「仕事上の話」に限るべき。
井上さん はい、分かりました。どうもありがとうございました。
尾方のズバリ!ポイント
井上さんの履歴書は一見、非常に充実していて修正の必要がないようにも感じられました。しかしよく読み込んでみると、抽象的な表現が多く、企業の採用担当者が興味を持つようなエピソードが盛り込まれていませんでした。そのような書き方になってしまった原因のひとつは、志望業界が明確になっていなかったことです。
また、転職の動機が非常にネガティブなのも気になりました。これまでやってきた自分の仕事に対しても、否定的な意見が目立ちました。職歴は、いわば「自分の売り物」です。本人が気に入っていないような商品を、他人は絶対に買ってはくれません。まずはこれまでやってきた仕事を肯定することから始めましょう。そして「これまで自分はこんなふうに前向きに仕事に取り組んできた」→「今後はこれまでの経験を生かして、こういう仕事をやっていきたい」というポジティブな考え方に変わると、履歴書もさらによくなると思います。
尾方が作る応募者のWEB履歴書を見る
相談者の感想
「3カ月前に転職したばかりなのに、またすぐに転職」というのが企業にどう思われるか、が一番気になっていました。しかしそのことよりも、志望業界が明確になっていないこと、転職の動機がネガティブなことのほうが問題と分かりました。前職ではいろいろな経験をしているので、そこをもっと具体的にアピールしていこうと思いました。どうもありがとうございました。
相談者の感想
尾方 僚(おがた りょう) 尾方 僚(おがた りょう)
リクルーティングコンサルタント  日本女子大学非常勤講師
大手就職情報会社に9年間勤務後、コンサルタントとして独立。大学、企業人事向け講演や、企業の採用コンサルテーション・研修に従事する。各メディアへの採用、人事系コメント多数。日本女子大学ではキャリア副専攻科目「社会にでるための自己表現」を担当。最新刊は「100人の前でもキチッと話せる本」(インデックスコミュニュケーションズ)。その他編著書として「就活(勝)道2007」(新星出版)、「こんな人こそ外資へいけ」(廣済堂出版)、「AERAMOOK 就職のことがわかる本」(朝日新聞社)など多数。
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