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第一線で活躍するヒーローたちの「仕事」「挑戦」への思いをつづる

Vol.4ミュージシャン 前田亘輝
音楽事務所が学校だった

Heroes File Vol.4
掲載日:2009/7/3

前田亘輝さんの写真1

デビューして24年、常に新鮮な夏のイメージの楽曲を歌い、第一線で活躍してきたTUBE。そのボーカルを務める前田亘輝さん。明るいイメージの陰で、「夏イコールTUBE」のイメージを振り払おうと、もがき続けた過去と新たな挑戦。それらを経て到達した最近の心境について聞いた。

Profile

まえだ・のぶてる 1965年静岡県生まれ。バンド「TUBE」の作詞・作曲も手がけるボーカリスト。高校時代に音楽事務所ビーイングでアルバイトをし、高校中退。高校の同級生、角野秀行、松本玲二と、音楽祭で知り合った春畑道哉の4人でバンドを組み85年にデビュー。3枚目のシングル「シーズン・イン・ザ・サン」で人気を不動にし、ヒット曲を出し続ける。この夏、31枚目のアルバム「Blue Splash」リリース。

歌が大好きなガキ大将が高校中退して音楽の道に

この夏31枚目のアルバムをリリースするバンド「TUBE」。今や夏の風物詩と言っても過言ではないが、デビューから24年、常に第一線に居続けるのは並大抵のことではない。その辛苦を表に出すことなく、熱く歌い続ける前田亘輝さん。

「歌が大好きで、遠足のバスの中でマイクを離さないタイプでした。中学の文化祭では事前に『歌うから集まれ、来ないと許さん』というぐらいの迫力で声をかけて(笑い)。漫画『ドラえもん』のジャイアン的存在で、いつも男とばかりつるんでいました」

高校時代は音楽事務所でアルバイトを始めた。「自分もバンドをやっていたので、プロの仕事を見ると『なるほど』と思うことが多かった。有名人に会えるのもうれしくて。アーティストが夜中に戻って来て、秘蔵のCDを聞かせてくれたりして。いつも朝まで事務所にいて、そこが俺(おれ)にとっては学校のようなものでした」
音楽業界で生きると決め高校を中退。その後、高校の友人たちとTUBEの前身のバンドを組み、オーディションを受けまくる。でも「全くだめ。『もういい』と審査員に途中で歌を止められたり、『君たちカッコ悪いねぇ。その服どこで買ったの』と音楽と関係ないことを言われたり。そのたびにメンバーの前では『10年早く生まれちゃった』と強がったけど、一人になると『やっぱりプロは無理か』と弱気になっていました」

めげずにライブハウスで活動していると現在所属するレコード会社から声がかかる。しかし約2年、デビューの話は全く進まなかった。
「放置されている間、生活のためにバイトは何でもやった。レコード会社からは、この期間に練習しろと言われていたけど、ライブ活動は止められていたので、徐々に何のための練習か分からなくなってね」

アイドル路線の戸惑いのデビュー 背水の陣で臨んだ3曲目が大ヒット

前田亘輝さんの写真2

デビューのチャンスはひょんなところから訪れた。映画のタイアップで全国ツアーをすることになったバンドのスタッフとして同行すると、急に映画が中止に。ツアーをやめるわけにはいかず、急きょ前座のバンドとして出演するチャンスをつかむ。
「でも、渡されたアイドルみたいな衣装を見た時は死のうかと思った(笑い)。しかも原宿の床屋で妙な髪形にされて。曲も自分たちにはしっくりこなかった。当時の俺たちは、海なんかよりもずっと都会に憧れを抱いて暮していたんです」

しかしデビュー曲「ベストセラーサマー」は30万枚のヒット。前田さんは喜ぶどころか動揺したが、冬に出した2枚目は大こけ。
「つらい時期でした。仕事がないので練習時間ばかり増え、メンバーから『何のために練習するの?』と聞かれる毎日。事務所からは衣装代がかかったと文句を言われ、頭にきて『俺たちはこれからTシャツとGパンだけでいい』と宣言しました」

用意してもらったお仕着せのものではなく、自分たちで納得のいくようにやらないとだめなのだと気づく。もちろん音楽も。そして、憧れの作曲家と徹底的に曲作りにこだわり、背水の陣で臨んだ「シーズン・イン・ザ・サン」が大ヒット。「夏イコールTUBE」を決定づけた曲だが、これが苦悩の始まりでもあった。

夏イコールTUBEの呪縛から脱したくて、もがき続けた

時代の名曲となった「シーズン・イン・ザ・サン」が最初にラジオ番組のチャートにランクインした時、彼らは北海道で、ツアーの移動をするため車の運転中だった。
「信じられなかった。びっくりしてすぐに車を止め、ラジオ局に電話して『TUBEってほかにいませんよね?』と聞いたぐらい(笑い)。この曲のヒットでみんなで話し合ったのは、やっぱり好きなことをとことん突き詰めたのがよかったということ。それまでは大人の言うこと聞いてりゃいい、とどこかで俺たちずるかったんです」

「夏イコールTUBE」を人々の脳裏に強く焼きつけた曲のヒット、その次に彼らが目指したのは「脱・夏」。冬にアルバムを出し、ツアーは、夏が30本なら秋冬は70本だと強化し、曲調もラテンを始め様々な国の音楽を取り入れるなど多くの挑戦をし続けた。
「これがことごとく玉砕したんです。曲にはいろんな思いを込めているのに、紹介される時は決まって『夏だビールだ! 夏だTUBEだ!』とそれだけ。『おまえたちのCD、スイカと一緒に八百屋さんで売ってたぜ』とまで言われて、バカにされているみたいで本当に悔しかったね」

もがき続けたが、いつしかメンバー全員が脱・夏の挑戦を口にしなくなった。しかしそれはあきらめたのではなく、夏のイメージは受け入れながら自分たちの創作意欲は持ち続けようと、挑戦の仕方を変えただけ。メンバー全員で夏と海を満喫し、冬には夏の国を旅し、夏気分を先取りして毎年アルバムを作るようになっていった。
「ある意味、先走りした夏イコールTUBEの偶像に、ようやく追いついたんだと思う。サーフィンも海も大好きになったし。TUBEが俺たちを育ててくれたんだね」

自分が少し休んでいても地球は回っていると気がついた

前田亘輝さんの写真3

時を経てTUBEが常に新鮮な夏を届ける存在になったのは、長年挑戦を続けてきた彼らの努力のたまもの。駆り立て続けるものは何なのか?
「いつも来年はないと思い、その時できることはしておかねばという危機感があっただけ。今まで一度も安心したことはないです。また、年齢を重ねたこと、結婚と離婚をしたことで、幸せや痛みなど大きな感情の起伏を経験し作品にも深みが出たのかもしれない。最近は恋をしてない自分に危機感があって、周囲に誰か紹介してよと言っては嫌がられてます(笑い)」

昨年はのどを痛め、公演を順延する事態も経験した。この夏発売するアルバム「Blue Splash」にはそんな彼の近年の心境の変化が大きく反映されている。
「このところゆっくりいこう、という気持ちが強くなった。以前は『俺が地球を回しているんだ』ぐらいの気持ちですごく力んでいたけど、それは違うって44歳にして気づいた(笑い)。今の若い連中はみんな苦しそうだよね。情報が多すぎて、受ける準備ができてないから情報に殴られているよう。自分が休んでいても地球はちゃんと回っている。だから苦しかったら少しさぼってもいいじゃない。それにチャンスは1度じゃなく、2度目だって絶対に来る。俺たちが先も見えずにいた時だって、ちゃんと練習をしていたからまた巡って来た。必ずまた来るチャンスに備えて、仕事も恋も準備だけはしておこうよ」

ヒーローへの3つの質問

前田亘輝さんの写真4

現在の仕事についていなければ、どんな仕事についていたでしょうか?

何ができるかなあ。たぶん金八先生にも、会社員にもなれないと思う。もしかしたら若い連中と一緒に、何か商売をしていたかもしれないですね(笑い)。

人生に影響を与えた本は何ですか?

何といっても「少年ジャンプ」。本宮ひろ志先生の漫画が大好きで、硬派銀次郎になりたかったんだよね。それを気取って、友人のためにケンカの場に出ていってボコボコにされたことがあるよ。

あなたの「勝負●●」は何ですか?

勝負「神頼み」だね。神社には日常から意識して行くけど、「ここぞ」という時は気合い入れてお参りします。芸能の神様である弁天様をまつった「江島神社」はよく行くよ。年末年始には身延に友人たちと熊手を買いにぞろぞろ出かけたりもしています。

Infomation

7月8日に、TUBEの通算31枚目となるアルバム 「Blue Splash」をリリース!

新アルバム「Blue Splash」のテーマは「スロー・サマー」。前作のギラギラした印象とうって変わり、穏やかな雰囲気のアルバムとなっている。「あせらなくても大丈夫だよ、俺たちが休んでも地球は止まりゃしないから」というメッセージとサウンドが優しい。全11曲。初回限定盤には、シングル「Summer Greeting」のビデオクリップと、アルバムレコーディング映像や各メンバーによるロングインタビューを収録。
オフィシャルサイト http://www.tube.gr.jp
オフィシャルサイト(ソニーミュージック) http://www.TUBE-net.com

「Blue Splash」
初回生産限定盤(Blu-spec CD+DVD):定価/¥3,600(税込み)
通常盤(CD):定価/¥3,059(税込み)
発売元/ソニーミュージックアソシエイテッドレコーズ

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