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第一線で活躍するヒーローたちの「仕事」「挑戦」への思いをつづる

Vol.28書道家 武田双雲
わき立つエネルギーのままに

Heroes File Vol.28
掲載日:2010/6/11

武田双雲さんの写真1

映画やテレビ番組の題字だけでなく、映像作家やミュージシャンなど、数多くのクリエイターとジャンルを超えたコラボレーションにも意欲的な武田双雲さん。内から湧き出てくる感動や思いを「書」で表し、多くの人に伝えようとする根底にあるのは、書道だけでなく、人生すべてを楽しむ姿勢だ。どうしたらそうなれるのか、その極意をうかがった。

Profile

たけだ・そううん 1975年熊本県生まれ。3歳から母である書家・武田双葉に師事。東京理科大学理工学部卒業後、3年間のNTT勤務を経て書道家として独立。NHK大河ドラマ「天地人」を始め、数多くの映画や商品の題字を手がける。著書に『武田双雲にダマされろ』(主婦の友社)など多数。

お金より夢を失う方が僕にはリスクに思えた

白い半紙の上を、たっぷりと墨を含んだ毛筆が勢いよく走る。筆先から飛び散った墨もまた文字の一部となり、見る者に迫ってくる。武田双雲さんの書にははつらつさがある。のびやかでどこか楽しそうだ。それでいて人の心の深い所に響く。個展では感動で涙を流す人も多いという。

大学を出てNTTに就職。仕事は充実していたが、25歳の時、書道家である母の姿を改めて見て意識が変わった。
「好きな書を自由に書き続ける母の生き方がかっこいいと素直に思ったんです。その直後、先輩に頼まれて僕の字で名刺をデザインしたら、すごく喜ばれて。そんなことが続いたのがきっかけで、書でビジネスをしよう、と。そう思うだけでワクワクしたし、体の奥からエネルギーがわき出てくる感じがあって、居ても立っても居られなかった」

自分の感性を信じ、会社を辞めようと決めた武田さんに、多くの人が「自営業は大変だよ」とアドバイスをくれた。
「みんなが心配して言うのは結局、収入のこと。でも僕にとっては、そのまま会社勤めを続けて仕事に対するモチベーションが下がる方が怖かった」
夢をあきらめる方がリスクと思えたから迷いはなかった。

人生の成功・失敗を人は早く決めすぎる

武田双雲さんの写真2

退職後、最初に始めたのはインターネットを使って名刺や表札をオーダーメードで作るビジネスと書道教室。
ただ、この頃はまだ「書」で「ビジネス」をしようとする自分が居たとふり返る。
「それが完全に変わったのは、横浜駅近くの路上で演奏していたサックス奏者と出会ってから。やられたって思うほど心を揺さぶられた。ビジネスなんてどうでもいいじゃないか。僕も書でこんなふうに人を感動させたいと、本気で思わせてくれました」

それ以降、多少金銭的につらくても気にせず、常に「感動」を軸にした活動を心がけた。すると自然に活躍の場が広がり、書道パフォーマンスやワークショップ、個展などを行う機会が増えていった。次第に世間からも注目され、日本で最も知られる書道家にまでなったというわけだ。
「多くの人に僕の書を見てもらえるのは本当にうれしい。ただ、だからと言って昔が不幸だったわけでもないし、今が成功というわけでもない。人生の成功・失敗って誰のジャッジで決まるのか? 安易に決めつけず、今は今として楽しんだ方がいい」
楽しい、ありがたい、面白いと日々どれだけ感じられるか。そのことの方がはるかに人生には大切なんだと、武田さんは信じている。

口角を少し上げるだけで奇跡は起こると信じてる

武田双雲さんのモットーは「すべてを遊び、楽しむ」。
「例えば、今日はうだつの上がらないキャラでコーヒーを飲んでみようとか、口角をちょっと上げて通勤電車に乗ってみようとか、ちょっとしたスパイスを盛り込むだけで、日常が変わりますよ」

著書『武田双雲にダマされろ』には、そんな双雲流「人生を一瞬で楽しくする術」が満載されている。特に好評なのが「ダカラコソデキルコト」ふりかけ。「不景気だから、お金がないからとため息をつくのではなく、ダカラコソデキルコトを考える。このふりかけをかけることで、愚痴や弱音も、ナチュラルポジティブに切り替えられるし、新しいアイデアもどんどん浮かんでくるんです。本のタイトルじゃないけれど、ダマされたと思って実践してみてほしいですね」
世の中を面白くできるかどうかは自分次第だと語る。
「何でも面白がると、それが案外力になって人生を楽しく彩ってくれるんです」

武田さんは、人の言葉を面白がる名人でもある。
「例えば、昔ある先輩に『人の言うことなんて聞くな』と言われました。でも、それ自体がアドバイスですよね(笑)。どっちなんだ?と考えると禅問答みたいで面白くて。そんなふうに、人の言葉のパラドックスを見つけて遊んでみるのも手です。気持ちがどんどん楽しい方向に向かっていきますよ」

怒りや悲しみの感情はすぐに皿に載せて料理

武田双雲さんの写真3

朝から晩までパワフルで元気な両親の元で育った。そのせいか武田さん自身も、とにかく明るく天真らんまん。卑屈な所がない、あらゆることに対して寛容で肯定的だ。だからこそ周りには笑い声が絶えない。主宰する書道教室も「書を習う」と言うより、みんなで「人生を楽しく考える」場になっていると笑う。
「自信をなくすこともあるけれど、落ち込まない。反省もめちゃくちゃするんだけど、自分を責めたりはしない。そのバランス加減が、わりといいのかな」と自己分析。

では、怒りやつらい感情はどうしているのか。「負の感情は芽生えた瞬間、皿の上に載せて料理してみるんです。この怒りは何だろう、むかついたのはなぜだろうって考えると、心の奥にあった問題を発見できるし、客観的にもなれるので、怒りも長続きしないんですよね」
決して無理はしない。あくまで自分のペースで歩きながら進んでいくという。その一方で「人類を書で変えてやる」と本気で思っている。純真さと野心、ほどよい客観性、そして何でも楽しむ観察眼。これらが彼の作品をさらに魅力的なものに昇華させている。

ヒーローへの3つの質問

武田双雲さんの写真4

現在の仕事についていなければ、どんな仕事についていたでしょうか?

NTTで働いていたでしょうね。確か入社する際、「社長になります」と言ったと思います(笑)。今も大好きな会社なので、書で何かやりたいという気持ちが芽生えなかったら、そのまま勤めていたと思います。

人生に影響を与えた本は何ですか?

日野原重明さんの「生きかた上手」。「人の悲しみに寄り添う」といった言葉が出てきて、それを読んだ瞬間、不覚にも泣いてしまいました。それからしばらく、「悲しみに寄りそう」ってどういうことかを考えていましたね。

あなたの「勝負●●」は何ですか?

「味わう」ってことかな。調子が悪かったり、トラブルが続いたりする時ってたいてい自分に感謝の気持ちが足りなかったり、感性が閉じています。とはいえ、無理して感謝しようとしたり、感性豊かに切り換えられるものでもないので、まずは「相手の話をじっくり味わう」「いつも以上にゆったりと仕事を味わう」ようにして、調子を取り戻すようにしています。

Infomation

武田双雲さんの著書「武田双雲にダマされろ 人生が一瞬で楽しくなる77の方法」
4月28日から好評発売中

「一人ひとりの生き方がパワーアップすれば、人類は大きな変化を遂げることができる」という信念を持って活動する武田双雲さん初の本格的な自己啓発本。書を通じて様々な人の生き方に向き合い、発見した、著者オリジナルの人生を楽しむ方法が満載。楽しく生きたいなと思っている方、ぜひ読んで、実践してみてみよう。

定価/1,260円(税込)
発行元/主婦の友社

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