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vol.114 演出家 小川絵梨子 未練が残らない道を選ぶ


米国アクターズスタジオと言えば数多くの名優が輩出した名門。
小川さんは同大学院の演出学科を日本人で初めて卒業した。
そして2010年、日本での公演「今は亡きヘンリー・モス」で一躍注目を集め
13年度にはその目覚ましい活躍によって数々の演劇賞を受賞。
今、最も期待されている新進気鋭の演出家の1人だ。

閉塞感をドライに描く翻訳劇に挑戦

演劇界でにわかに注目を集めている新進気鋭の演出家がいる。それが小川さんだ。

1978年生まれ。米国で演出を学び、2010年に舞台「今は亡きヘンリー・モス」で家族の愛憎劇を綿密な演出によって描いて高い評価を得た。その後数々の作品で着実に実績を重ね、13年度には主だった演劇賞を制覇している。

そして現在取り組んでいるのは「ロンサム・ウェスト」の翻訳・演出。英国の人気劇作家マーティン・マクドナーの代表作である。舞台は閉塞(へいそく)感に包まれたアイルランドの田舎町。登場人物は仲の悪い兄弟と、2人の仲裁を試みる神父、酒の密売で稼ぐ少女の4人。暴力的でダークな笑いに満ちたセリフの掛け合いの中に、おかしみと愛おしさを感じさせる作品だ。

「翻訳をしながら思わず笑ってしまうほど面白かった。天衣無縫でパワフルな作品です。シニカルでカラッとしたセンスの在り方も好き。人と関わるのはうっとうしいし、誰かに何かを言われてもすぐに自分が変わるわけでもない。でも、誰かと関わることで気持ちの一片が崩れることはある――といったことが非常に上手に描かれています。現代にも通じる傑作を、キャストと一緒に丁寧に表現できたらと思う」

10年後の自分を思い描き、演劇の道へ

小学校から大学まで一貫の女子校育ち。人前に出て何かをするのが好きだったということもあり、小学校から演劇部へ入った。最初は舞台女優になるのが夢だったが、高2で初めて演出を経験し、「こっちの方が断然面白い」と思ったという。「自分のアイデアで劇全体の世界観を作るのが楽しかった。テストの前でも勉強そっちのけで、あのシーンはどうしようかななどと考えるのが好きでした」

大学では心理学を専攻する。これが想像以上に面白く、大学院でこの学問について研究をする道もありかなと悩み始めた。そんな矢先、ニューヨーク(NY)に留学中の友人の所へ遊びに行く機会があり、街そのものに惹(ひ)かれて住んでみたくなる。それにNYには演劇学校がいくつもあることを知り、ここで演出を学ぶのもいいなと思った。

「心理学を続けたら、10年後にはそれなりの収入を得られるかもしれない。でも、演劇への未練がずっと残る気がした。反対に、演劇では10年後も食べていけないかも。それでも後悔はないと思えたので、演劇留学を選びました」

NYでの生活は楽しく、大学院での授業も充実していた。もう演出家以外の道は考えてはいなかったが、どうすればプロになれるのかは分からないままだった。


PROFILE

おがわ・えりこ 1978年東京都生まれ。聖心女子大学文学部卒業後、渡米。2004年米アクターズスタジオ大学院演出学科卒業。10年に、翻訳・演出した舞台が小田島雄志・翻訳戯曲賞を受賞。最新作は堤真一、瑛太らが出演する「ロンサム・ウェスト」で、5月3日(土・祝)~6月1日(日)に新国立劇場小劇場THE PITにて上演予定。


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