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第一線で活躍するヒーローたちの「仕事」「挑戦」への思いをつづる

Vol.161ラジオパーソナリティー レイチェル・チャン
「違う」と思ったら、柔軟に切り替え進む

Heroes File Vol.161
掲載日:2017/1/12

レイチェル・チャンさんの写真1

柔らかな語り口と、ニューヨークや英国などの海外在住の経験から生まれた独自の感性で人気を集めている。J-WAVEのナビゲーターとしてすっかりおなじみとなったレイチェル・チャンさん。この仕事以外にも、アナウンサーやナレーター、MC(進行役)、ニュース番組のコメンテーターなど幅広く活躍している。とはいえ、意外にも彼女の素顔は知られていない。そこで今回、これまでのキャリア、そして仕事への思いなどをじっくりと伺ってみた。

Profile

1974年神奈川県生まれ。東洋英和女学院大学卒業後、長野放送にアナウンサーとして入社。5年勤務後、英国留学。帰国後、ラジオパーソナリティー、ナレーター、司会などで活躍。2017年1月現在、日曜朝9時からのJ-WAVE「SMILE ON SUNDAY」のナビゲーターを担当。

日曜の午前中、この人の柔らかく穏やかな声に癒やされている人も多いのではないだろうか。4時間のラジオ生放送、J-WAVE「SMILE ON SUNDAY」。レイチェルさんはこの番組のナビゲーターを2015年4月から担当している。

「番組テーマは笑顔になれる日曜日の過ごし方。お出掛けスポットを紹介したり、さまざまなジャンルのゲストをお招きしていろいろなお話を伺ったりしています。番組は秒刻みで進行するのでドタバタしていますし、トラブルもあったりしますが、現場の緊張感にのまれないように集中。リスナーに顔が見えなくても、笑顔だけはキープするように心掛けています」

幼少時代の6年間をニューヨークで過ごしたこともあり、欧米の大学院へ留学するつもりだったというレイチェルさん。しかし大学卒業後は長野放送にアナウンサーとして入社した。

「両親が留学費用は自分で出しなさいと言うので、学費を稼ぐために就職したんです。大学で英語劇と弁論大会のスピーチに没頭していて、しゃべる仕事が一番それに近いと思い、全国各地のテレビ局でアナウンサーの試験を受けました。でもなかなか思うようにはいかず、そんな時、翌年に長野五輪を控えてバイリンガルを求めていた長野放送に何とか受かりました」

レイチェル・チャンさんの写真2

長野五輪ではIOC会長の通訳、メダリストへのインタビューを任された。その活躍が評価され、新人にもかかわらずニュース番組のキャスターに大抜擢(ばってき)される。しかし、5年で退職し留学のため英国へ。「これ以上英語から離れ、話す感覚を忘れてしまうのが怖かった。だから初心に立ち返って留学を選びました」

ところが、英国では勉学よりも仕事を優先して過ごすことになる。「結局、働くほうが好きだったんですね。元局アナということでNHKや民放から声が掛かり、ロンドン支局の番組制作に携わっていました」

転機は英国生活6年目に訪れる。「一時帰国した時、友人に誘われてラジオDJ体験セミナーを受け、今の所属事務所から声を掛けていただきました。すでに30代半ば。ラジオパーソナリティーとしては遅めのスタートです。でも、実はテレビ局での生放送の臨場感をずっと忘れられずにいて、テレビとラジオでは違うけれど、それでもライブ感を味わえるなら挑戦してみようと覚悟を決め日本に戻りました」

まず行動する。違うと感じたらスパッと切り替え、自分の気持ちが向く方向へと進む。その柔軟さ、瞬発力がレイチェルさんを次のステップへと導いていった。

歩き続けていれば、きっとご縁は近づく

レイチェル・チャンさんの写真3

レイチェルさんがJ-WAVEのナビゲーターとして最初に担当したのは、平日午後の2時間半、世界の音楽を紹介する生番組だった。テレビでニュースを読む際は、自分の個人的な意見や感情をむやみに盛り込んではいけなかった。しかしラジオでは、むしろ自分がどう感じたか、どう思うかを話すことが要求された。

「テレビとはいろいろと勝手が違うので慣れるのに時間が掛かりましたが、今は自分の素も出せるラジオのほうが好きかも知れない。リスナーとの距離の近さも気に入っています」

ラジオの仕事に就いて10年。印象に残っているのは、海外の超大物アーティストがゲスト出演した時のことだ。同時通訳もバイリンガルのレイチェルさんが行うことになっていたので、下調べもいつも以上に入念に準備して臨んだ。

「完璧に通訳しよう、粗相のないようにしようとかなり緊張していました。そうしたら、その方が『君はこの仕事を楽しんでる?』と言われたんです。ハッとしましたね。『バイリンガルDJなのに間違えた』と言われたらどうしようと心配し、相手を楽しませることを忘れていた。多少間違ってもいい、ゲストに楽しんでもらうことが最優先で、その空気感、トークをリスナーに届けることが大切。それこそが私の役割なんだと教えられた瞬間でした」

今でも失敗はある。生放送中、スタッフからダメ出しが入ることもしばしばだ。「元々落ち込みやすい性格で、めげているとそれが声に出てしまう。だからダメ出しに対しても『ありがとうございます』と返すようにしているんです。気持ちがネガティブからポジティブに素早く切り替えられますから」

ラジオだけでなく、最近はテレビの「モーニングCROSS」(TOKYO MX)にコメンテーターとして出演し、インタビュー、司会などさまざまな仕事にも精力的に取り組んでいる。「2017年の今年は特にナレーションと朗読に力を入れたいですね。同じ声の仕事でも、ラジオとはまた違う力が求められる分野なので」

最初は留学が目的で就職を決め、アナウンサーを経験して、それからラジオパーソナリティーへ。「目指したわけではなかったし、遠回りしながらたどり着いた仕事だけれど、想像以上に面白い。しかも『まだまだこの声を生かせる場があるかも知れない』と自分の可能性を感じられる」。だからこの仕事を大切にしたい。

「確固たる目標がなくてもゆっくりでもいいから、歩き続けていればきっと自分の進むべき道にたどり着ける。何より前を向いていけば、ご縁のほうから近づいてきてくれますよ」

ヒーローへの3つの質問

レイチェル・チャンさんの写真4

現在の仕事についていなければ、どんな仕事についていたでしょうか?

画家ですね。小さいころ、自宅にはピカソなどの画集がたくさんあって、それを眺めながら自然に影響を受けました。

人生に影響を与えた本は何ですか?

『エレガンス』という本。女性が人生を切り開くうえで、エレガンスさも大切なことを教えてくれる一冊です。英国で暮らしている時に読んで感動し、著者のキャスリーン・テッサロさんに「すごく感銘を受けたので、ぜひ私に翻訳をさせてください」とお手紙を出しました。そうしたら後日、ご本人からお礼のお手紙をいただいたんです。結局、すでに日本で出版することが決まっていて、私が翻訳することはなかったのですが、ご本人からお返事をいただいたことはすごくうれしかったですね。

あなたの「勝負●●」は何ですか?

台北の龍山寺のお守り。これを身に着けていると安心します。それに私は万年筆が好きなのですが、特にお気に入りは龍の模様の入ったものです。若干、オヤジっぽいゴツいもので、気合を入れて書く時はこれを使います。龍がデザインされたものが好きなんですよね。

Infomation

日曜朝はこの番組でスタート!
J-WAVE「SMILE ON SUNDAY」

「笑顔になれる、みんなの日曜日を演出する」をコンセプトに、日曜日の朝の時間を番組とリスナーがシェアするラジオ番組、J-WAVE「SMILE ON SUNDAY」(周波数:81.3MHz)。朝9時から午後1時までの4時間にわたる生放送だ。音楽はもちろん、さまざまなジャンルで活躍するゲストとのトーク、話題のお出掛けスポットの紹介など、レイチェルさんがナビゲートしている。休日をのんびりと楽しい気分で過ごしたい方におすすめの番組だ。

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