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第一線で活躍するヒーローたちの「仕事」「挑戦」への思いをつづる

Vol.206 女優 夏帆
選択を自分でしたら取り組み方が変わった

掲載日:2019/9/20

夏帆さんの写真1

16歳の時に主演した映画『天然コケッコー』での透明感あふれるピュアな演技が高く評価され、以降、途切れることなくドラマや映画、舞台で活躍し続けている女優の夏帆さん。
昨今は大胆な役にも挑戦し、ますます演技の幅を広げているが、デビューが早かっただけにいろいろと悩み、葛藤することも多かったようだ。
そんな夏帆さんの、仕事への思いや向き合い方の変化などを伺った。

Profile

かほ/1991年東京都生まれ。2007年公開の主演映画『天然コケッコー』で一躍注目を浴びる。19年現在、ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺〜」(NHK)などに出演中。19年10月11日(金)から主演映画『ブルーアワーにぶっ飛ばす』が全国ロードショー予定。

「自分が一番やりたかった役と、今やっと巡り合えたと思いました。だから、等身大の自分をすべてぶつけるつもりで挑みました」。女優・夏帆さんがそう語るのは、2019年10月11日(金)から公開予定の映画『ブルーアワーにぶっ飛ばす』だ。

数々のドラマや映画に出演し、確かな演技力に定評のある夏帆さん。今回演じるのは、何者にもなれない自分や田舎にコンプレックスを抱き、もがきながらも日々仕事に明け暮れる30歳のCMディレクターである。

「最初に台本を読んだ時、彼女(砂田)が抱えている寂しさや孤独感が痛切に伝わってきたのと同時に、こういうことで悩んでいるのは私だけではないんだと感じました。すごく共感したんです。そんな砂田が好きになり過ぎて、撮影後半は自分なのか砂田なのかよく分からなくなってしまったほどでした(笑)」

小学5年の時にスカウトされ、芸能界デビューした夏帆さん。翌年には「三井のリハウス」のCMで注目を浴び、一気に仕事が増えていった。「本当に単なる好奇心で始めただけだったので、言われるままに色んなCMやドラマの現場に行っていました。当時は自分が何をしているのかほとんど分かっていなかったです」

夏帆さんの写真2

16歳の時、映画『天然コケッコー』で主演を務める。この作品での透明感あふれる演技は高く評価され、数々の映画賞の新人賞を獲得。何より自身にとっても女優としてターニングポイントになったと振り返る。「山下敦弘監督が時間をかけて丁寧に撮ってくださり、撮影現場ってすごく面白いんだっていうことを教えてもらいました。この時初めて女優を続けたいなとちょっと思えたんです」

それでも本当に続けるかどうかは迷っていたという。与えられた仕事量に対して、自分の実力が伴っていないことへのもどかしさや葛藤があって、決断するのが怖かったのだ。

そんな心境が少し変化したのが高校卒業の時。「大学進学をあきらめたことで、『学生なので』という逃げ道がなくなった。それまでは『仕事一本でいく』という、責任を負うようなことから逃げていたけれど、それができなくなったわけです。でもそれで仕事への向き合い方が変わりました」

20代に入ってからは、仕事を自分で選んで受けるようにした。「軽い気持ちでこの世界へ入ってしまったがゆえ、どんな現場に行っても、自分の気持ちが追い付いていないと感じることが多かった。でも、自分の意思で出演作を決めることにしただけで、取り組み方が変わり、仕事の幅も広がっていき、楽しいと思う気持ちも増していきました」

仕事のつらさは仕事が救ってくれる

夏帆さんの写真3

10代から女優としての活動を開始し、比較的仕事にも恵まれて順風満帆だった夏帆さん。しかし、25歳前後から徐々に仕事に行き詰まるようになっていったという。

「やりたいと思える仕事が来なかったりして、理想と現実のギャップを感じ、初めて先のことが不安になったんです。特に、下積みの時期が私にはなかったこともあり、女優としての力量に自信が持てていなかった。それに結構、順調な道のりだったので、いつの間にか仕事があるのは当たり前という感覚になってしまっていた。でも『仕事をいただくことは当たり前ではないんだ』とハタと気づいて愕然(がくぜん)としたんです」

ちょうどそのころ、追い打ちをかけるようにつらいことが重なった。ますます深刻な気持ちになって、現実的にこの仕事を続けていくのはもう無理、限界かもしれないと落ち込んでしまった。「仕事に面白みを感じられなくなり、しんどい日々を1年ほど過ごしました」

そんなネガティブモードの夏帆さんを救ってくれたのは、これがまた仕事だった。「とことん落ち込んだ後に入ってきた新しい作品の現場へ行ったら、久しぶりに幸せな気分に浸れたんです。そこから徐々に気持ちを切り替えることができるようになりました」

以後、考え方も少し前向きなモードにギアチェンジ。「俳優は『待つ』ことも仕事。次のオファーを待っている時など、何もしていないことにすごく焦っていましたが、その時間を使って旅行や人に会いに行くなど、有意義に過ごそうと考えるようになりました」

決して迷いが消えたわけではないが、それでも今はすっかり俳優という仕事が好きだと言い切れる。「演じることが純粋に楽しいし、現場では満たされた気持ちになる。何より、人の心を少しでも動かせる仕事をしていると感じられる瞬間があって、その時ばかりはつくづくこの仕事をしていて良かったなと思います」

現場が変わるごとに新たな人と出会え、さまざまな経験ができるのもだいご味だと実感している。最新作の映画『ブルーアワーにぶっ飛ばす』では、監督の箱田優子さんと事前に何度も話し合いながら、演じる砂田という役を作り上げていったそうだ。「ここまで監督と距離感を縮めてから撮影に入ったのは初めて。だからこそ『まんまの私』を切り取ってもらえた感じがする。こういう初めての経験がまだまだあるんですよね、続けていると」

10代のころと圧倒的に違うのは、自覚と責任感。役も出会いの一つ。真摯(しんし)に向き合うことを心掛けているという夏帆さん。19年現在28歳。女優としてこれからも成長していく。

ヒーローへの3つの質問

夏帆さんの写真4

現在の仕事についていなければ、どんな仕事についていたでしょうか?

映画の衣装さんの仕事はやってみたいです。衣装やメイクって一つの演出なので、役者からするとすごく大切なもの。何より、衣装さんは洋服でそのキャラクターを表現していて、そこがすごく面白いだろうと思うし、興味がわきますね。

人生に影響を与えた本は何ですか?

佐藤多佳子さんの小説『黄色い目の魚』です。中学生のころ、反抗期でいつもイライラしていた時期があって、自分と主人公が重なり合うところがあった。そんなシンパシーを感じたからか、幾度となく読み返していました。

あなたの「勝負●●」は何ですか?

全然ないです。わりと「緊張しい」で、撮影初日の前日とかは眠れなくなってしまうタイプなので、ジンクス的なことはあえて意識しないようにしています。

Infomation

主演映画『ブルーアワーにぶっ飛ばす』が10月公開!

30歳の砂田、秘密の友だち・清浦と大嫌いな故郷へ向かう――。自称売れっ子CMディレクターの砂田(夏帆)は、東京で日々仕事に明け暮れながら満ち足りた日々を送っているように見えるが、口を開けば毒づいてばかり。心はすさみきっている。ある日、病気の祖母を見舞うため、砂田は天真らんまんな清浦(シム・ウンギョン)を連れて大嫌いな故郷へ帰ることに。そこで2人を待ち受けていたのは……。夏帆さんは、その明るくて爽やかなキャラを封印し、毒っ気たっぷりでふてくされ顔の砂田に体当たりで挑んで、新境地を開いた。「砂田が抱えている孤独感や寂しさは誰にでもあるはず。こういうことで悩んでいるのは私だけではないんだと思えるような、そんな気持ちにそっと寄り添ってくれる映画になっています。音楽の使い方、編集の仕方も斬新で今までにない作品になっていると思うので、ぜひ見てほしいです」と夏帆さん。

2019年10月11日(金)からテアトル新宿、ユーロスペースほか全国ロードショー
監督・脚本:箱田優子
出演:夏帆、シム・ウンギョン、渡辺大知、ユースケ・サンタマリア、でんでん、南果歩ほか
※箱田監督自身が描いた同作のノベライズコミック『ブルーアワーにぶっ飛ばす』も発売中。
発売元:徳間書店 http://www.tokuma.jp/bookinfo/9784198945046

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