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第一線で活躍するヒーローたちの「仕事」「挑戦」への思いをつづる

Vol.211 ピアニスト 清塚信也
がむしゃらに努力し、計画的に先を見つめる

掲載日:2020/1/24

清塚信也さんの写真1

クラシックの演奏はもちろん、作曲をしたり、ドラマ「コウノドリ」の劇伴音楽を手掛けたり、映画『さよならドビュッシー』には俳優として出演したり、更にはテレビのバラエティー番組に出たりと幅広く活躍しているピアニストの清塚信也さん。
昨年は日本人クラシックピアニストとして史上初の日本武道館単独公演も成し遂げた。
そんないろんな意味でチャレンジャーでもある清塚さんの、その仕事観を伺った。

Profile

きよづか・しんや/1982年東京都生まれ。ピアニスト、作曲家、俳優として活躍。2020年現在、コンサート「47都道府県ツアー2020『名曲宅配便』~ピアノが奏でる特別な時間~」で全国をツアー中。東京公演は3月1日(日)に秋川キララホール(あきる野市)にて開催予定。

繊細かつダイナミックな演奏に加え、豊富な知識やユーモアあふれるトークでクラシックファンを超えて人気のピアニスト、清塚さん。2020年の活動は全国を回るコンサート「47都道府県ツアー2020『名曲宅配便』」から始まる。

「昨年に日本武道館で単独公演をやらせていただいてすごくうれしかったのですが、その一方で、コンサートが地元の身近な会場で開かれないと生の音楽を聴けないという人たちもいて、そんな方々への演奏も大切にしたいなと思ってこの公演を企画しました。音楽は多くの人に聴いてもらってこそのものなので」

ピアノを始めたのは5歳の時。「プロになるためにも今頑張りなさい」と言う母親の英才教育のもと、一日12時間以上も練習。目標は常にコンクールで評価されることだった。

高校卒業後、あまりに厳しい母親や先生から逃げたくてモスクワへ留学。ここで過ごした2年間が自身を大きく変えたという。「初めて自分の時間というものが与えられ、とことん自らについて考えました。やらされていると思っていたピアノは本当にしたいことなのかとか」

清塚信也さんの写真2

出てきた答えは、何でもいいから自分の表現でより多くの人とつながりたいという強い思いだった。「となると、幼少期から一番身近にあって自己表現がすんなりできるのはピアノであり、音楽。だったらやめる必要はないと思い、続けることにしました」

せっかくならクラシックの枠にとどまるのではなく、芸能全般の中でピアノを手段にして自己表現をしようと決めた清塚さんは、まず本格的に曲作りを始める。帰国後すぐに履歴書とデモテープを携え、映画製作会社や芸能事務所などを行脚した。

「映画音楽を作れます、音楽モノなら演技指導もできますと、自分にできることを総動員して売り込みました。数え切れないほど回りましたね」。行く先々で門前払いされたり、罵倒されて突っぱねられたりと、営業活動はつらいことだらけ。5歳から血のにじむような努力で育ててきたピアノという芸を、全否定されているようで毎回傷ついた。しかしそこであきらめずにやり続けたのは、「これが計画的な頑張りだったから」だと清塚さんは言う。

「ただ目の前だけを見ていたわけではないんです。その2、3年先、この努力が成就した時に何ができるか、自分は何になれるかとゴールを見据えて行動していたから頑張ることができた」。実際、その数年後、ドラマ「のだめカンタービレ」でピアノ演奏の吹き替えを担当することになる。そしてこれをきっかけに世に広く知られる存在になっていく。

短いフレーズで自分をアピールできるまで待つ

清塚信也さんの写真3

クラシック音楽のピアニストとしてはもちろん、清塚さんはロックやポップスなどの要素を含んだオリジナル曲を作ったり、昨今は映画やドラマで流れる劇伴音楽、プロ野球選手のテーマ曲、ゲーム音楽なども作曲したりしている。実は現代において自ら作曲するピアニストはあまりいないという。そのためコンサートで自分の曲を弾くと非難されることもある。

「そもそもバッハやモーツァルト、ベートーベン、ショパンら偉大な作曲家たちは皆、演奏家でもありました。にもかかわらず、いつのころからか偉大な作曲家たちの曲を演奏するのがピアニストの仕事になっていた。若いころからそういう業界の慣習に反発を感じていました。ショパンの曲をどんなにうまく弾いても8割以上はショパンの株が上がるわけです。僕は器の小さい男なのでそれが許せない(笑)。たまたま時代が違うだけでショパンもべートーベンもライバルだと思っているので、彼らに負けない曲を僕も作って演奏し続けたいと思っています」

昨今は俳優として映画に、更にはバラエティー番組にも出演するなど活動の場を広げている。そういった活躍がピアニストらしからぬと批判されることもある。しかし清塚さんは「言われ続けているとそれが褒め言葉に聞こえてきます。それだけ僕は我が道を歩けている証拠なんだと思えてくるんです」と、批判的な意見をどこ吹く風と聞き流すどころか、それによって自分を奮起させている。

そんなふうに逆境を乗り越え、ポジティブに生きるためにはどうすればいいのかと聞いてみた。「とにかくつらいことから逃げないことです。自分ではどうしようもないことに巻き込まれることって誰にでもある。そこから逃げない。じっと耐える。そうしていれば逆風がふっと追い風になった時に、あれだけ頑張ったんだからイケるだろうという自分へのよどみない自信が生まれ、一気に力を発揮させることができると思うんです」

清塚さんはまた、人生では自分のスキルを使ってどう投資していくか、すなわち勝負するかが大事だと考えている。「自分は何が得意で何ができるのかを、キャッチフレーズのように短い言葉で表現できない時はまだ勝負に出ないほうがいい。転職であれば時期尚早ということにもなりますね」

取材中、幾度となく笑いが起こる。「こんなにピアノのうまい芸人さんがいるんだ」と言われたこともあるそうだ。現在全国で展開中のコンサート「47都道府県ツアー2020『名曲宅配便』」でも、各地の会場を演奏と軽快なトークで沸かせているに違いない。

ヒーローへの3つの質問

清塚信也さんの写真4

現在の仕事についていなければ、どんな仕事についていたでしょうか?

表現することが大好きなので、例えば漫才師のような舞台に立つ仕事をしていたと思います。

人生に影響を与えた本は何ですか?

中学1年の時に読んで、めちゃくちゃ難しかったけれど感動したのがゲーテの戯曲『ファウスト』。ゲーテが一生をかけて書いた冒険活劇みたいな物語です。実はこの本、バッハやリストなどクラシックの音楽家の間ではやったんですね。これにインスピレーションを得て作られた曲もいっぱいあります。また、そのほかの本で五木寛之さんの小説『青年は荒野をめざす』は高1の時のバイブルでした。

あなたの「勝負●●」は何ですか?

ルーティンや験担ぎなどは一切持たないというのが僕のポリシー。何も持たないので本番の1秒前までゲームをしたり、野球の実況中継を楽しめたりするんだと思います。

Infomation

「47都道府県ツアー2020『名曲宅配便』」を展開!

日本は意外に広い。新幹線や飛行機であっという間に行ける所もあるが、それらの交通機関が近くにない場所もたくさんある。そういう所に住む人たちの多くはコンサートに行きたくてもなかなか行けない。そこで清塚信也さんは自ら出向いてコンサートを開催することにした。その名も「47都道府県ツアー2020『名曲宅配便』~ピアノが奏でる特別な時間~」。基本的に地方都市の中くらいの規模のホールを回る。「誰もが耳にしたことのあるクラシックの名曲を僕の解説付きで楽しんでいただくほか、Jポップや僕が作曲した映画やドラマの曲などいろいろなものを披露します」と清塚さん。しゃべるのが大好きなのでついついトークが長くなってしまうそうだが、それもまた楽しみだ。
公演特設サイト:http://tristone.co.jp/kiyozuka/tour/

ニューアルバム「SEEDING」も発売中!
公式サイト:https://www.universal-music.co.jp/kiyozuka-shinya/

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