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第一線で活躍するヒーローたちの「仕事」「挑戦」への思いをつづる

Vol.239 俳優 中村倫也
「どこでも自分が一番下」と意識を変え好転

掲載日:2021/9/17

中村倫也さんの写真1

“癒やし系” “ゆるふわ”と称され、独特のたたずまいを漂わせつつ声も魅力的と言われる俳優・中村倫也さん。ここ数年で、確かな演技力と変幻自在な表現力にさらに磨きがかかり、現在はドラマ、映画、舞台と八面六臂(ろっぴ)の活躍を見せている。
でも当初は、役者を続けていけるかどうか悩んだ日々が長く続いたそうだ。
そんな中村さんが、20代半ばで直面した大きな転機について、そして今感じている俳優という仕事の魅力について語ってくれた。

Profile

なかむら・ともや/1986年東京都生まれ。2005年に俳優デビュー。著書に『THEやんごとなき雑談』がある。21年9月17日(金)〜10月17日(日)にTBS赤坂ACTシアターにて上演予定の「劇団☆新感線41周年興行 秋公演 いのうえ歌舞伎『狐晴明九尾狩』」に出演。大阪公演も予定。

2021年、旗揚げから41周年を迎える「劇団☆新感線」が、9月17日(金)からTBS赤坂ACTシアターにて「いのうえ歌舞伎『狐晴明九尾狩(きつねせいめいきゅうびがり)』」を上演予定だ。その新感線の舞台に中村さんが5年ぶりに参加。今回は主演として陰陽師・安倍晴明を演じる。

「新感線で主役かぁという感慨と光栄な気持ちを胸に抱えつつ、シンプルに頑張ります。晴明は人間なのにわざと狐の子をかたるんですが、基本的にはのほほんとしたフラットな人物。でも、要所要所で色々な顔を出してきます。そのギャップに誰もが放っておけなくなるような、そんな魅力的な安倍晴明になっているはず。期待してください」

高校生の頃にスカウトされてこの世界へ。養成所に通った後、05年に俳優デビューする。当時について「物おじしない性格というのもあり、演技がほとんど分からないのに全然緊張感もなく撮影現場にいたのを覚えています。共演者の中には堂々とした所がいいねと褒めてくださる方もいましたが、大半の大人は『何だこの若者は』って感じだったかもしれません」と語る。実際その後、ほとんど俳優の仕事はなく、アルバイトをしなければ食べていけないギリギリの日々が続いた。

中村倫也さんの写真2

転機が訪れたのは25歳の頃。「仕事がないという現実がいや応なくあるのに見て見ぬふりをしてきた。でも、そろそろちゃんと向き合おうと。先のことなんて何も分からないけど、これからも役者を続けていくかどうか、結局自分は何ができるのかではなく何がしたいのか、ずっと部屋にこもって自問自答しました」

そこまで自分の現実を見つめる覚悟が持てたのは、先輩俳優からの言葉がきっかけだった。「ウジウジグズグズやっている腐った若手をちゃんと崖っぷちに立たせてくれるには十分すぎるほどのキツい一撃でした。もちろん僕に対する愛情も伝わってきたので、まんまと僕は崖っぷちに立つことができたのです」

出した答えは「自分はこの仕事が好きで、やりたいんだ」ということ。だから、まずは誰からも求められていない自分を認識しようと。「そう腹をくくってからは、どの現場でも自分が一番下っ端だと思うようになりました」。意識と行動を変えたら自然に態度に謙虚さも備わっていき、周りからも受け入れられていく。

そうしてようやく、仕事を一度した人からまた呼んでもらえるという健全なサイクルを作ることができた。根本的な性分や抱えている業みたいなものはなかなか変えられない。でも、自分の意識次第で良い方向へ転がっていくことはできる。中村さんの実感だ。

人を理解し知ることで、自身も豊かになる

中村倫也さんの写真3

抑制の利いた語り口で、爽やかさと謎めいた雰囲気も併せ持つ中村さん。俳優としてすでに15年以上のキャリアを持ち、ドラマや映画、舞台とさまざまな分野でそのつど多彩なキャラクターに挑んでいる。「昔から一筋縄ではいかない役を演じさせてもらうことが多いですね。そういうものをやらせたいと思わせるような要素があるんでしょうか。ただ、頂いた役はそのまま受け止めています。それよりも僕にとって大事なのは、誰と何をやるかなんです」

これまで多くの作品に出演してきた。「演じた当時の僕の年齢、状況などが違うので、どの作品もその時の僕にとって必要な経験であり、大切なものです」。中でも特に印象深く心に焼きついているのは舞台「ヒストリーボーイズ」だ。「28歳の時に初主演を務めた舞台です。イギリスの戯曲で作品自体に力がある上、当時から注目されていた小川絵梨子さんが演出。これで何も残せなかったら役者をやめようと思うほど一所懸命に取り組みました」

普段は出演作を見ないけれど、この時はなぜかスタッフからもらった記録用の公演DVDを観ることにしたという。「そしたらこれが本当に面白かった! 自分が出ていることも忘れて無我夢中で楽しみました。素晴らしい作品に関わっていたんだと実感できたんですね」。思えばこの時、小川さんからもらった言葉の数々もその後の役者人生の指針になった。

そんな中村さんの原動力になっているのは「楽しい」だ。どんなに大変そうだなと思っても、いざ現場へ行き人に会うと絶対に楽しいことがある。「今、出演している「いのうえ歌舞伎『狐晴明九尾狩』」もそうですが、大の大人が集まって大真面目に感情を吐露し合っている。そんなちょっと滑稽な所がこの仕事の面白さです」。また、どんなにダメな人間の役でも役者は何とかその人に寄り添って理解しようとする。「そういう意味で人に優しい世界だなと。色々な役を演じる度に僕自身も豊かになっていく。そこもこの仕事の魅力ですね」

中村さんは16歳の頃、哲学にハマっていたそうだ。「哲学は人生とは何かを言葉で表す学問です。その頃の癖がついていて、自分の中にある『言葉にできない感情』も何とか言語化し、ネームタグをつけています。そしてストックしておく。そうして、例えば演じる役に合わせて何かの感情と向き合う必要がある時、そういえばあんなのがあったなってストックから引っ張り出すことができる」。要は考えないと動けない面倒な性格なんですがと笑うが、感情を言語化するために思考すると、そこから見えてくるものもたくさんあるのだろう。

ヒーローへの3つの質問

中村倫也さんの写真4

現在の仕事についていなければ、どんな仕事についていたでしょうか?

生き物が好きなので海洋生物学者ですね。深海探査艇に乗ってみたいです。

人生に影響を与えた本は何ですか?

テネシー・ウィリアムズの書いた戯曲『ガラスの動物園』です。この本に出てくる文学青年をいつか演じてみたいと思っていたのですが、今年35歳になってしまうのでもうムリかなと思い始めています。

あなたの「勝負●●」は何ですか?

ジンクスや占いには全く無縁です。何にも頼らずに生きていく! が信条です。

Infomation

舞台「狐晴明九尾狩」に出演!

「劇団☆新感線」が旗揚げ41周年を記念して上演する新作、「いのうえ歌舞伎『狐晴明九尾狩(きつねせいめいきゅうびがり)』」。これまで小説や漫画、映画、ゲームなどで様々な作品を生み出してきた“安倍晴明伝説”にスパイスを加え、新感線らしいアクションや歌、ダンス、笑いを盛り込んだ“伝奇ファンタジー”だ。特に中村倫也さんが演じる、「狐の子」を名乗る陰陽師・安倍晴明と、向井理さん演じる陰陽師に化けた「九尾の狐」との手練手管の頭脳戦は必見。中村さんは「出演者はみんな格好良くて可愛い。とてもいい人たちが集まっていてバランスの良さを感じます。僕と敵対するおさむっち(向井さん)の悪役ぶりに注目してほしいですし、晴明と九尾の狐のバトルシーンも大きな見どころなのでぜひ見に来てください」と語る。

日程:[東京]2021年9月17日(金)~10月17日(日)、[大阪]2021年10月27日(水)~11月11日(木)
会場:[東京]TBS赤坂ACTシアター、[大阪]オリックス劇場
作:中島かずき 演出:いのうえひでのり
出演:中村倫也、吉岡里帆、浅利陽介、竜星涼、早乙女友貴、千葉哲也、高田聖子、粟根まこと、向井理 ほか
公式サイト:http://www.vi-shinkansen.co.jp/kyubi/

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