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第一線で活躍するヒーローたちの「仕事」「挑戦」への思いをつづる

Vol.253 庭師/タレント 村雨辰剛
「好き」という思いが道を作り導いてくれた

Heroes File Vol.253
掲載日:2022/7/22

村雨辰剛さんの写真1

子どもの頃から日本が大好きだったという村雨辰剛さん。高校時代はあまりにも日本に行きたくて、いくつもの日本の高校へ「留学したい」とせっせと電話をかけたそうだ。
現在は庭師を本業に、テレビの情報番組やドラマのほかCM、ファッション誌などでも活躍中。
そんな村雨さんに、自身の夢をどう実現し仕事につなげていったのか話を聞いた。

Profile

むらさめ・たつまさ/1988年スウェーデン生まれ。高校卒業後、日本に移住。語学講師を経て23歳で造園業に飛び込み、見習いから庭師に。26歳で帰化。2021年、NHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」に出演しブレーク。最新刊は『村雨辰剛と申します。』(新潮社)。

2021年、NHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」に出演し、一躍人気者になった村雨さん。外国出身ながら滑らかな日本語を話し、タレントとしてテレビで活躍する姿が目を引いている。しかし本業は庭師だ。22年6月に発売されたフォト&エッセー『村雨辰剛と申します。』の中で、「『好き』が道を作り、僕をここまで運んでくれた」と語っているが、まさに自身の好奇心と行動力で突き進んできた人である。

スウェーデンで生まれ育った。中学の頃、歴史の授業で知った日本の戦国時代や武士道に魅了され、日本語を独学し始める。英和辞書で単語をひたすら暗記し、インターネットのチャットで日本人との会話を繰り返した。高校時代に3カ月間、夢だった日本でのホームステイを体験し、19歳で再び来日。長く日本で暮らすためには仕事が必要と考え、事前に探しておいた名古屋の語学学校で働き始めた。

最初は来日できただけでうれしくて無我夢中だったが、3年ほど経った頃ふと気づく。「語学講師はあくまで生活のためであり、自分が本当にやりたかった仕事ではない。日本の伝統文化への憧れはどこにいったのだ」と。そんな気持ちでアルバイト情報誌をめくっていて見つけたのが、近所にあった造園会社だった。

村雨辰剛さんの写真2

「調べてみると伝統的な日本庭園を造る庭師という仕事だと知って、『これだ!』と思い応募したら運良く採用してもらえました。そしてすぐに僕の天職だと思うほど夢中になったんです」。異なる現場へ出向く度に「美術館巡りをしているようだった」と語る。

庭師で生きていく。そう決めた村雨さんは、バイト期間が終わると本格的に弟子入り先を見つけるため、全国有数の植木産地である愛知県西尾市の造園会社へ片っ端から電話する。が、全滅。途方に暮れ、ハローワークに相談したところ、ある造園会社を紹介してもらうことができた。

親方からは最初に「私から盗め」と言われた。日本の職人の徒弟制度とはそういうものだからと。実際、間違ったやり方をしても注意されない。親方のやり方を見て自分で間違いに気づくのだ。その繰り返しで技術を習得。「親方に褒められるということもほとんどなかったですね。でも、人に褒めてもらって頑張るのは人生を人任せにしているようで好きじゃなかった。だから全然平気でした」

弟子入りして5年経った頃、新たな成長を目指して上京することを決める。「庭師を始めた頃からいつかは独立してやってみたいと考えていました。思い切って環境を変えたほうが、より『冒険』できると思ったからです」

数年後を想像できるなら、その好奇心は本物

村雨辰剛さんの写真3

「日本庭園は自然のままを大切にしている。そこが好きです。庭師の修業時代は庭の手入れがメインでしたが、今は直接、施主さまからご依頼をいただき、設計、施工、管理も行っています。どの作業も楽しくてワクワクします」と語る村雨さん。スウェーデン出身だが、26歳の時、日本国籍を取得して「村雨辰剛」と改名。現在は庭師を軸としながら、俳優としてドラマに出演したり、園芸番組のナビゲーターを務めたりと枠にはまらない活躍を見せている。

メディアに出演するきっかけは、SNSで「日本文化や伝統に興味を持ってほしい」と情報発信していたところ、今の所属事務所から声を掛けられたことだった。「僕の本業は庭師で、その本業に専念した方が道を究められると思われがちですが、僕はそうは思わない。色々挑戦したほうが刺激を受けるし、自分の成長にもつながっていると実感しています」

実際、村雨さんは自分の大きな変化を感じているという。「10代の頃から行動力はあったけれど、人前に出るのは実は苦手でした。それと、自分のこだわりが強すぎて視野が狭かった気がします。でも、メディアに出演させていただくようになり、さまざまな人と出会って経験を積み重ねていく中で、かたくなだった心が解きほぐされていき柔軟になりました(笑)」

こうしてだいぶ社交的になり、例えば庭師として施主と会話している時、村雨さんが出演したドラマの話などで盛り上がることも多いそうだ。「打ち解けるとお互いとことん話し合うようになって、その結果、より良い庭造りへとつながっています」

村雨さんの著書『村雨辰剛と申します。』を読むと、10代から実行力があり、猪突(ちょとつ)猛進で自らチャンスや未来をつかみにいく人だと伝わってくる。しかし、そのための準備を怠らない人だというのも分かる。「神経質なところがあって、下準備を徹底的にしておかないと不安なんです。でも僕は、用意しておくことでより多くのことを本番で吸収できるし、納得のいく仕事ができる。庭師においてもメディアの仕事においても、共通して言えることです」

そして村雨さんは、持続できるかどうかも重視している。基本的には好奇心を入り口に挑戦することが多いが、行動に移す前に「数年後の自分がこれをやり続けているかどうか」を自問自答することも欠かさないそうだ。堅実に、誠実に自分の未来を見据えている。村雨さんのように自分の好きなことを深めていくうちに、それが仕事になることは誰にでも起こり得る話。その時、ずっと好きでいられるか、しっかりと向き合って考えるのも大切なことだ。

ヒーローへの3つの質問

村雨辰剛さんの写真4

現在の仕事についていなければ、どんな仕事についていたでしょうか?

もし日本に来なければ、スウェーデンで軍人になっていたと思います。軍隊に憧れていた時期もあったので。

人生に影響を与えた本は何ですか?

子どもの頃にたくさん読んでいたものなんですが、実際にあった歴史の出来事の中に主人公が飛び込んでいき、その出来事を実体験するという感じの子ども向けの歴史の本です。

あなたの「勝負●●」は何ですか?

ドラマの撮影や生放送など大きな仕事の前は眠れないことが多いのですが、そんな時に気持ちを落ち着かせてくれるのが愛猫の「芽吹」です。

Infomation

フォト&エッセー『村雨辰剛と申します。』が発売中!

庭師にして、テレビ番組「みんなで筋肉体操」「カムカムエヴリバディ」などにも出演。そんな多彩な活躍で注目されている村雨辰剛さんのフォト&エッセー『村雨辰剛と申します。』(新潮社/1,760円〈税込み〉)が、2022年6月に発売された。スウェーデンに住んでいた頃、日本語を覚えるために英和辞書を片時も離さなかったので、ついたあだ名が「日本人」。高校時代は日本の高校に留学のお願いをするため電話をかけまくったが、願いはかなわず。でも、諦めきれずに日本語のチャットで知り合った日本人を頼って夢を実現。念願のホームステイを3カ月間体験した。その時、憧れの「部活」や、神社仏閣巡り、温泉、和食など一通り経験し、日本に住むことを固く心に決める。高校卒業後、旅費をためて再来日したのが19歳の時。村雨さんはこの本で、憧れの日本での生活を「冒険」にたとえ、あふれる日本愛や和の文化への思い、今の暮らしや仕事についてなどたっぷりと語っている。「思いを伝えたくてエピソードをたくさん盛り込みました。色々と経験してきた僕の、今思っていること、感じていることがうまく伝わるといいなと思っています」。本の中には村雨さんのポートレートも満載。まさに村雨さんの魅力がつまった一冊となっている。

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