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第一線で活躍するヒーローたちの「仕事」「挑戦」への思いをつづる

Vol.262 俳優 倉科カナ
かなえたい夢は書くことで明確にする

Heroes File Vol.262
掲載日:2023/1/20

倉科カナさんの写真1

「気を抜くと、つい無理をしてしまう。力が入ってしまうのが癖なんです」と満面の笑みで話す倉科カナさん。キュートでかれんなだけでなく、どこか骨太な雰囲気もまとっている俳優だ。
2006年にデビューして以降、さまざまなドラマや映画、舞台で大活躍しているが、仕事に恵まれない時期もあったという。そんな倉科さんに俳優という仕事への思いを聞いた。

Profile

くらしな・かな/1987年熊本県生まれ。2006年芸能界デビュー。09年NHK連続テレビ小説「ウェルかめ」のヒロイン役を射止める。以降、多くのドラマや映画、舞台で活躍。KAAT神奈川芸術劇場(横浜市中区)にて2月25日(土)から上演予定の舞台「蜘蛛巣城」に出演。

ドラマ、映画、そして昨今は舞台での評価も高まっている俳優の倉科さん。2023年最初に立つ舞台は2月25日(土)からKAAT神奈川芸術劇場で上演予定の舞台「蜘蛛巣城」だ。

巨匠・黒澤明監督の傑作映画を舞台化したもので、演出は独自の視点で人間の心の機微を描く赤堀雅秋さん。「自分たちの本分を忘れ、欲を出してしまったことから崩れ落ちていく若い夫婦の物語です。赤堀さん版『蜘蛛巣城』は、泥臭く、人間の本性がリアルに描かれていて映画とはまた違った魅力にあふれています」

高校時代、家計のためにアルバイトに明け暮れていたという倉科さん。一区切りついた時、このままの人生ではつまらないと思って一念発起し、興味のあった俳優になるため現在所属する芸能事務所のオーディションに応募する。一度は不合格になったものの敗者復活でグランプリを獲得。これをきっかけに06年、故郷・熊本から上京し芸能活動に歩み出す。

当時、同世代に実力、実績のある俳優が多く、自分のやりたい役を演じるチャンスも少なかったので悩んだこともあった。「自分のやりたいことを明確にして努力しようと、マネジャーさんと年齢ごとに目標を立てて紙に書き出したんです。ダメ元で結構大きな夢をいくつも書きました」

倉科カナさんの写真2

その目標リストの一つに「朝ドラのヒロインになる」があった。その夢は09年に実現する。5回目の挑戦でNHK連続テレビ小説「ウェルかめ」のヒロイン役に選ばれたのだ。

「心底うれしかったです。でも喜んだのはつかの間で、まだ芝居の経験がそれほどなかったのでセリフを覚えるだけでも大変でした。それに演じる技術がないという未熟さ故の葛藤もあったし、共演者とのコミュニケーションの取り方も分からず、すべてが手探りでした」。今でも時折この朝ドラの現場を振り返る。それぐらい自身の心に焼き付いた経験だった。

そして朝ドラ終了の約半年後、ドラマ「名前をなくした女神」に出演、これも大きな転機だったと語る。「プロデューサーが『倉科カナがかつて見せたことのない表情を見せる役を任せたい』とオファーしてくれたんです。『ウェルかめ』の純真なイメージとは真逆の、育児放棄するヤンママというかなり強烈な役でした。嫉妬など負の感情をあらわに表現することが多かったのですが、それをこなせたことで新たな自分の一面を見ることができ新鮮でした」

この経験があったからこそ、臆することなくどんな役にもぶつかっていけるようになった。こうして倉科さんは、さまざまな顔を見せられる俳優へと成長していく。

答えを得る意味で時には人に甘えてみる

倉科カナさんの写真3

笑わせる役柄から悪女役まで変幻自在に演じ分け、その実力によって映像、舞台問わず出演オファーが絶えない俳優の倉科さん。それでも、肩の力を抜いて仕事を楽しめるようになったのは30代に入ってからだという。

「20代前半は仕事の少ない時期もあり、一つの仕事に対して求められることをしっかりやらなければと力が入り過ぎていました。期待に応えなければ仕事が来なくなってしまうと思って。それが今は、自分が積み重ねてきた経験が糧になり自信をくれているせいか、いい意味で無理をしなくなりました」

例えば監督が示した演出に納得がいかなくても、以前はそのとおりにしなければととにかく頑張った。でも最近は柔軟に捉えられるようになり、こういう考え方をしてみたらいいのかなと思ったり、腑(ふ)に落ちなければ対話して解決したりするようになった。「20代の頃、よく先輩たちに『もっと人に甘えろ』と言われたのですが、その意味がやっと分かった感じです」

そんな倉科さんにとって、俳優という仕事の楽しさをあらためて実感する場所となっているのが舞台だと語る。「役作りがじっくりできるのがいいですね。これってどういう意味かなと疑問に思うことがあっても、稽古期間中に何度もトライして自分なりの答えを見いだすことができるし、共演者や演出家に相談することもできる。役柄と自分の気持ちに摩擦が生じることなく没頭できるんです。そこが私にとっての舞台の魅力ですね」

そして稽古中は、共演者や演出家だけでなく照明や音楽などのスタッフの動きにも目を配り、敏感にキャッチすることを怠らない。「それぞれのアプローチを見ながら、では自分はどうするかと、それを構築していく作業が楽しくて、セッションしている感覚です。23年2月に出演予定の舞台『蜘蛛巣城』でも、早乙女太一さんをはじめとする共演者や、演出の赤堀雅秋さん、スタッフの方々とのセッションを、稽古の段階から楽しんでいきたいと思っています」

もちろん映像の仕事も大好きだ。どんな作品でも、自分とは違う生き方や考え方を持つ人物を演じることが、そのまま自分という人間の年輪として深く刻まれていく感覚がある。

多忙な日々は今年も続きそうだ。それでも頑張ることができるのは、自らの意思で飛び込んだ世界だから。「私は自立心旺盛で、自分で人生を切り拓(ひら)いていきたいタイプ。だから自分の決断を貫きたかったし、全力を注いできました。やりがいを持って今過ごせているわけですから、芸能界へ入る決断をし、18歳で上京したあの時の私を褒めてあげたいです(笑)」

スタイリスト:道端亜未
ヘアメイク:草場妙子

ヒーローへの3つの質問

倉科カナさんの写真4

現在の仕事についていなければ、どんな仕事についていたでしょうか?

動物看護師です。たくさんの動物に囲まれて育ったこともあり、大好きな動物に関わる仕事をしてみたいなと思います。

人生に影響を与えた本は何ですか?

2008年に出演させていただいた音楽劇「4×4」の台本です。わずか20ページほどの本でしたが、セリフに「私はどこかで何かを落としたんです。でも、どこで何を落としたのか覚えていないんです」「何かがぽろぽろこぼれていくのは分かるんです」といった具合に抽象的で、でも普遍的なものがあって今でも時々思い出します。

あなたの「勝負●●」は何ですか?

本番間際に「うまくいったら嫌だな」「気持ちが動いたら嫌だな」とわざとネガティブなことをつぶやき、欲を一回下げます。そうやってハードルを下げることで「好きにやっていいよ」と自分自身に言い聞かせるわけです。

Infomation

舞台「蜘蛛巣城」に出演!

KAAT神奈川芸術劇場プロデュース、赤堀雅秋演出の舞台「蜘蛛巣城」が2023年2月25日(土)~3月12日(日)にKAAT神奈川芸術劇場(横浜市中区)にて公演される予定だ。日本映画界の巨匠・黒澤明監督の傑作映画を舞台化したもので、シェークスピアの四大悲劇の一つ「マクベス」を黒澤監督が日本の戦国時代に翻案し、能や狂言の様式を応用して作り上げた、日本的で無常観に満ちた戦国スペクタクル作品。舞台化は01年にもあったが、今回は「赤堀版」で上演される。主人公・鷲津武時を演じるのは早乙女太一さんで、その妻・浅茅を演じるのが倉科カナさんだ。「浅茅は夫・武時が本当に大好き。だけど跡継ぎがいないことに引け目を感じていて……。愛あるが故に欲を出してしまい闇に落ちていってしまうのですが、そんな浅茅が私はとても好きです。愛(いと)おしく思いながら演じたいと思っています」と倉科さん。早乙女さんとの夫婦っぷりにも注目したい。

出演:早乙女太一、倉科カナ、長塚圭史、中島歩、赤堀雅秋、銀粉蝶ほか
上演台本:齋藤雅文、赤堀雅秋
公式サイト:https://www.kaat.jp/d/kumonosujo
※兵庫、大阪、山形公演も予定。

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