REPORT.3国の成長戦略にも位置付けられ、業界全体でイノベーションが加速中！

医療・福祉・介護業界の現在の市況は？

この業界は景気変動に強いのが大きな特徴です。しかも、高齢化や高度医療の需要拡大などを背景に、医薬品メーカーはこぞって新薬開発を活発化。新興国の医療水準向上に伴って、医療機器メーカーのビジネスチャンスはアジア市場へも拡大しています。国としても2013年発表の成長戦略に「健康・医療戦略」を盛り込み、規制緩和や各種支援を通じて業界全体のイノベーションを推進しています。

医療・福祉・介護業界の特徴は？

医療業界の中でも、新薬開発が活発化する医薬品分野では、医薬品メーカーからMR（※1）業務を請け負うCSO（Contract Sales Organization）企業が急成長中です。医療業界全体のMRにおいて、CSO企業で活躍するコントラクトMR（※2）の比率が高まっています。また、外資系企業の参入も活発で、日系企業においてもグローバル人材の育成・活用に力を注ぐ企業が増加中です。福祉・介護分野では、福祉・介護施設の増加に加え、介護機器・用品メーカーの成長が顕著です。

※1：医療従事者（医師など）に対し、医薬品に関する情報を提供する職務。メディカル営業とも呼ばれる
※2：CSO企業に所属するMRのこと

医療・福祉・介護業界の2016年以降の見通しは？

高齢化や医療の高度化は今後も国内外で進み、日本国内では、2025年に800万人もの団塊の世代が75歳を迎える「2025年問題」も待ち受けています。医療・福祉・介護業界全体の成長は、これからの社会にとって欠かせないことなのです。

REPORT.4未経験者にもチャンスあり！　大切なのは社会貢献へのマインド

特に人材ニーズの高いCSO企業では、MRの未経験者採用を行っています。入社後の研修を通じてMRの資格取得支援を行っていますので、MRを目指すならCSO企業が狙い目です。ただし、MRは担当エリア制の直行直帰が主流で、移動に車を使うことが多く、普通自動車運転免許が必須条件となることも。また全国転勤を伴う場合もあるため、自らが望む働き方と合うかを見極めることも大切です。

医療機器メーカーでは、営業職の未経験者採用を積極化させています。教育研修制度がしっかりしている企業が多いため、未経験からでも安心です。福祉・介護分野では、介護職の人材不足が慢性化しているため、ホームヘルパーなどの資格保有者が歓迎されることはもちろん、「未経験者を育てる採用へ」とシフトしつつあります。介護機器や介護用品のメーカー・卸企業でも、営業職を中心に未経験者採用に積極的です。

医療・福祉・介護業界全体で未経験者の転職のチャンスが拡大中です。いずれの職種も社会貢献度が高く、自らの仕事に意義と誇りを感じ続けることができます。企業が重視するのも、社会貢献へのマインドの強さ。その志があれば、未経験からでも一生の財産となる資格や専門性を培うことができ、マネージャーや販促企画、海外戦略の推進など、キャリアの可能性も広がっていきます。