REPORT.3自動車の運転支援技術、工場自動化、産業ロボットなど、次世代開発が実用化フェーズに突入！

メーカー業界の現在の市況は？

製造業の業績は好調を継続しています。自動車の運転支援技術、FA化（工場設備の自動化）、物流・医療などへのロボット導入などが実用化のフェーズに入るなど、自動化、IoT・ICT、省力化・エコ化、異業種進出などへの投資の活発化が好調の要因に挙げられます。素材分野で好調なのは、炭素素材と電池素材。軽量かつ強度の高い炭素素材はエコにも優れ、電池素材は自動車分野を中心として利用拡大が好調につながっています。

メーカー業界の特徴は？

自動車の完成車メーカー・部品メーカーでは、運転支援技術の導入やコネクテッドカーなどの次世代車の市場投入が活発です。総合電機メーカーでは、BtoC製品に限定せず、交通・エネルギー領域の重電、製造業向けFA製品、医療機器、自動車業界向け車載製品などのBtoB領域に注力する動きが目立ちます。素材分野では、炭素素材の国内シェアの6割以上を日系メーカーが占めるなど、日系企業が業界を牽引しています。

メーカー業界の2016年以降の見通しは？

今後を占うキーワードの一つは、「IoT」です。各産業の製品に搭載されている実績があり、今後の見通しとして、生産工程への導入などがあります。インダストリー4.0による第4次産業革命を支える技術として、IoTやAIの活用は、今後の注目となります。
日本においても新成長戦略に位置付けられ、各分野で開発が進められています。これによってモノづくりの仕組みが変革され、新技術・新モデル開発や新分野開拓、海外シェア拡大などが更に勢いづくことが期待されます。

REPORT.4年間100名以上規模の採用を行う大手メーカーも！　海外営業、機械・電気・組込・制御、生産技術の採用が活発！

製造業全体として転職市場は活況です。海外シェア拡大、新技術開発の活発化、IoT・ICT・FA化推進などを受け、海外営業、機械設計、回路設計、組込・制御設計、生産技術の求人数の伸びが際立っています。中途採用では学歴要件が外れやすく、新卒時代に不採用になった企業に再チャレンジして内定を得た転職事例もあるように、チャンスは拡大しています。

大手メーカーの中には、年間100名を超える中途採用を実施する企業も複数社あります。職種は国内外営業、バックオフィス、製品開発、生産技術など幅広く、営業では業界経験を問わず、海外営業、販促支援、マーケティングなどに強みがあれば歓迎されます。

完成車・自動車部品メーカーでは、機械・電気・制御系エンジニアの求人が増加。関連学課卒業者を対象に、未経験者・第二新卒層のポテンシャル採用を実施する企業もみられます。

総合電機メーカーも、家電、重電、FA、車載、医療、住宅設備など、各社それぞれの注力分野において人員強化が進められています。年間100名単位の中途採用を実施する企業もあり、営業、マーケティング、エンジニアなど幅広い職種で求人が出ています。

機械・電気の産業では、自動車・情報通信・産業用機械・精密機械などの領域で求人数が増加。製品開発、品質管理・保証、生産技術などを中心に、海外営業、バックオフィスなどの事務系求人も出ています。とりわけニーズの高い技術系はポテンシャル採用が行われています。

素材分野では、技術系・事務系共に即戦力を求める傾向が強いですが、未経験者・第二新卒層にもチャンスはあります。とくに好調な電池の分野では、技術を次世代に継承するべく、ポテンシャル採用を行う企業が増えています。