転職ノウハウ

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「アサヒスーパードライ」の誇りを懸けた闘い。「ドライプレミアム」開発秘話。寺門誠さん
数年後を見つめ新しい発想で挑む
憧れの実現のためにコツコツと努力 イメージ画像

希少なアマリロホップや国産ゴールデン麦芽など厳選素材で高級感を付加

プレミアムビール市場が活況だ。中でもアサヒビールの主力ブランドの高級版「アサヒスーパードライ ドライプレミアム」が好調である。2013年夏、ギフト限定で発売しヒット。自分用にも購入したいと要望が殺到したため、14年2月から通年での一般発売に踏み切り、発売月に計画を上回る約98万箱(※)を出荷した。

開発を担当した寺門さんは約10年、商品開発に携わっている。「モノづくりに憧れ、ビールの新商品を作りたいと入社しました。営業部署に配属後も業務の傍ら、世に出た新商品のヒット予測とその理由、動向などを片っ端から独自のノートに記録して、商品に対する感覚を磨きました」

そのノートと営業現場で得た経験を社内公募の場でアピールし、入社3年目に現在の部署へ異動となった。

※1箱は大瓶20本換算。同社調べ。

最高のビール作りへの挑戦を開始 イメージ画像

寺門さんの信条は「強い夢はかなう」

「今回の商品は約3年前に構想を開始。当時は不況まっただ中でしたが、社会状況が変化し、長く続いた低価格志向からそろそろ本物志向の波がくるのではないか。そう仮説を立て、『最高のビール』を作る企画を練り上げました」

何をもって最高のビールとするか?  「アサヒスーパードライ」こそが最高のビールと思っていた寺門さん。ならば今回は特別な日のご褒美となるプレミアムビール、つまり『特別感』の強い、スーパードライのプレミアム版を作ろうと考えた。「プレミアム市場は競合他社のシェアが高い状況が続いていたので、この機会に挑戦を決めました」

特別感を持たせるため、あえて従来型の量産体制に必要な視点を外し、非効率な生産方法、確保困難な原材料など、発想の幅を広げた。多くのホップの中から、日本ではほとんど使われていなかった希少なアマリロホップを採用するなど開発は進んだが、商品としては量産面において制限があるという壁が存在したまま。そんな時、ギフト関連部署との協議が始まる。

「ギフト市場の顧客調査では『定番・安心』なものが好まれる一方で、近年『高級感・特別感』という新たなニーズが台頭してきていることが分かりました。そのニーズに対して市場規模や商品特性の観点から、開発中の特別感を追求したビールが、ピタリとはまるのではと思ったんです」

壁を乗り越え、対象市場も明確となり、次は中身作りへと突入していく。ただ、多くのファンに長年愛されているスーパードライは同社最大のロングセラー商品であり主力商品。その名の下での開発には、また新たな壁を乗り越える必要があった。

日々の地道な対応が重圧を越えていく
大きな緊張感の中ベストを尽くす日々 イメージ画像

企業理念は「その感動を、わかちあう。」

アサヒビールの主力商品である「アサヒスーパードライ」のプレミアム版開発という話が少しずつ社内に浸透し、重圧が高まりつつある中、寺門さんは、スーパードライの持ち味である「キレ」とプレミアムビールに求められる「コク」の2要素を、同時に実現しようと改良を繰り返した。

試飲などの顧客調査は通常は購買意欲を見るが、今回は「スーパードライというブランドへの影響を分析する」という視点も重要だった。

「数千人への調査で分かったのは、スーパードライがいかに多くのお客さまに強く愛されているかということ。これは大変なところに踏み込んでしまったと思いました。顧客に対して満足感の低いものを提供したら、『俺のスーパードライに何てことを!』と、ブランドから心が離れてしまうことが怖かった」

13年6月の発売に向け、パッケージや宣伝など広く開発が進み、数人だった開発チームは数十人に膨らんだ。皆が熱くなる中、寺門さんが重視したのは、お客さま調査で検証・分析した事実を自分の核にし、ぶれないこと。自分が揺らぐと大人数のチームでは伝言ゲームのように内容が変わってしまう。時には激しく意見を交わし、誤りはすぐに正すよう心掛けた。

最終的に味が決まったのは見本生産ギリギリのタイミング。「絶妙なコクとキレのバランスが肝なので、工場での量産製造で実現できるか不安でしたが、神奈川工場のプロジェクトメンバーが『俺たちに任せろ!』と完璧に仕上げてくれて感動しました。それを飲み、これならいける! と初めて思いましたね」

正面から向き合うことがよりよい結果に イメージ画像

部下の指導も任されている寺門さん。日頃からオープンなコミュニケーションに心を砕く

発売開始時にギフト売り場に立った寺門さんが見たのは、指名買いをする人々や、ギフト用でも自分で飲みたいと自宅に送る人の姿だった。「やった! というより命がつながったような安堵(あんど)感が大きくて(笑)。景気も追い風となり、売れる商品とは品質の良さはもちろん、社会状況など全ての条件が整うことが重要なのだと実感しました」

13年夏、ギフト限定で発売し、当初予想の約2.7倍の約189万セット(※)を販売。現在は通年販売でプレミアムビール市場を快走している。

「開発の過程で各部門からさまざまな熱い意見をもらった。一見、対立するような意見にも一つひとつ正面から向き合い、議論を交わしたことで商品が磨かれたと思う。そこで役立ったのは、どんなささいな意見もノートに記録し、全てをヒントにチャレンジし続けたこと。これが営業時代から生きる、僕の仕事の基本です」

※中元期の販売数。同社調べ。

私の情熱を支えてくれるモノ

「オリジナルのネックストラップ」

このネックストラップは、「クリアアサヒ プライムリッチ」という商品を開発していたころ、商品完成を祝って同僚がそのチームメンバーのために作ってくれたものです。商品名、自分のあだ名、当時勉強を頑張っていた中小企業診断士の受験番号などが入っており、さらに「MAY THE FORCE BE WITH US!」(理力が我々と共にありますように)という言葉もあります。今も毎朝、出勤してこのストラップを首に掛ける時、書かれている文字を見て心を新たにしています。

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