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JR東日本「クルーズトレイン『トランスイート四季島』」。その人気を支える熱意に迫る/平松 佑さん
どこで何を学んだか。意識すれば糧となる イメージ画像

四季島の旅程パンフレット。明治時代に英国人旅行家イザベラ・バードが日本を旅した、その道筋をたどるなどストーリー性のあるツアーが用意されている

JR東日本の「クルーズトレイン『トランスイート四季島』」が2017年5月にデビューした。3泊4日の旅が74〜95万円(2名1室の1人代金・税込み)にもかかわらず、予約は常に満杯。人気の一端は、ひのき風呂まで置くホテル並みの装備などにある。

10両編成で客室は17室。大きなガラス窓の展望室やラウンジもあり、「ダイニングカー」では一流料理人の食事が楽しめ、ツアーコースはストーリー性のあるものが組まれている。

平松さんは、この四季島のプロジェクト発足当時から多くの工程にかかわってきた。「四季島は最高の列車の旅を提供したいという思いと、東日本各地の活性化や海外のお客さまの呼び込みなどさまざまな目的で企画されました。現在、四季島の運行には多くのスタッフが社内・社外で携わっており、私の部署は各部門をスムーズに連携するような役割を担っています」

子供のころからサービスに興味があったという平松さん。大学は観光学科に進み、JR東日本へ。思い描いた夢は「お客さまにレッドカーペットを踏んで列車に乗ってもらうような世界をつくりたい」というもの。今その夢はかなったが、四季島の仕事には、入社からの11年間に従事した色々な業務が糧となった。

「駅での業務ではお客さまへのサービス意識を深められ、日光鬼怒川エリアの観光開発担当の時は、現地に足しげく通って観光地に人を呼ぶ戦略を地域の方と練ることで、より地域に根づいた目線を持てるようになりました。また、日本航空(香港)への出向では、お客さま一人ひとりに細かく対応する姿勢を学ぶことができ、それは出向したからこその貴重な体験でした」

出向中、東日本大震災があり、それを契機に自分が思い描いた夢のプロジェクトがスタートすることを知る。でも焦りはなかった。会社には多様な仕事があり、立ち上げに参加できずとも、いずれはかかわれると思っていたからだ。

そして本社営業部に戻った13年、四季島の立ち上げプロジェクトが社内の各部署を横断して組まれ、平松さんも参画することになる。「夢がかなうかも知れない」。そう思う一方で、平松さんはうれしさよりも「世界一のクルーズトレインをつくる」という大プロジェクトへの怖さを感じたという。「日本を含め、歴史ある列車の事例などもあるので、世界一を目指すならそれ以上のものをつくらねばと、むしろ苦悩するような気持ちだったんです」

説得するためには知識を持つ努力をする イメージ画像

四季島の先頭車両は展望室になっていて、大きな窓から見える景色をゆったりとしたシートで望むことができる

17年5月に運行を始めたJR東日本の「クルーズトレイン『トランスイート四季島』」は、世界一のクルーズトレインを目指して開発プロジェクトが組まれた。社内外で討論を重ね、有識者の意見を聞き、担当者は各国の豪華列車に試乗するなど情報を収集。平松さんもインドのマハラジャ・エクスプレスの最高級のおもてなしに刺激を受けたという。

こうして皆の意見を基に四季島の旅のコンセプトは「深遊探訪(しんゆうたんぼう)」と決まる。「単なる物見遊山の旅ではなく、テーマを設けることで旅全体につながりやストーリー性を持たせ、訪れる土地についてその魅力を深く味わう。そんな旅をイメージしました」。四季島の成功にはこのコンセプトを、かかわる社内外、地域のスタッフ一人ひとりに理解してもらうことにかかっていると考えた平松さんたちは、各所を説いて回った。

またハード面では、車両の客室にホテル並みの一流調度品やひのき風呂などを設置しようと計画。その無謀にも見える挑戦には厳しい意見も出たが、平松さんは、それがなぜ必要なのかを理論的に説明できるよう、努めて情報を集め勉強したそうだ。

「特に実現が難しかったのが専用ホームの設置でした。上野駅発着に決まった時、旅の始まりとして専用ラウンジを設けましたが、ホームも、何か特別なものが欲しいと思ったんです」。そこで13番線と14番線の間にあった、以前は貨物の積み下ろしに使っていた業務用のホームを改造し、「新たな旅立ちの13.5番線ホーム」とした。「ゲートをくぐって専用ホームへ。これぞ非日常の世界への誘(いざな)いだと思い、社内はもちろん、関係各所に掛け合って協力を求めました」

こうしてついに四季島はデビュー。大好評を博している現在も「お客さまの声を採り入れながら、サービスやツアー内容について皆でブラッシュアップを続けている」と平松さん。

「四季島が運行を開始し、地域の方がとても喜んでくださいました。列車を走らせることは人の心をつなぐ懸け橋にもなるんだとあらためて実感しましたね」。そしてこのプロジェクトに携わって思いが募るのは、四季島の運行を支える多くのスタッフへの感謝だという。社内外や地域でサポートする人々はもちろん、例えば試乗した際に車両の揺れについて声を聞き、細かく調整してくれた各地の担当者たち。「そんな仲間と共に、常にお客さまの目線に立った姿勢でこれからの仕事にも努めていきたいですね」

私の情熱を支えてくれるモノ

トランスイート四季島オリジナルの飴としおり

これは四季島のオリジナルグッズとして作った飴(あめ)としおりです。飴はいつもポケットに入れていて、四季島の送迎にいらしたり、地域の駅などで四季島を見に来られたりするお子さんたちに「ぜひまた来てね」と声を掛けながら差し上げています。それは四季島という列車を知っていただきたい、四季島が地域との懸け橋になってほしいという思いから。子供たちから笑顔をもらうと、またその笑顔をもらうための力を得たような気持ちになります。

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