臨む態度、人間性は絶対に伝わる
miwa:私にとって、大きな転機は2013年3月の武道館ライブ。大学の卒業というタイミングだった。ずっと夢だったし、何より武道館はアーティストにとって大切な場所。そこで「これからは音楽一本でやっていくんだ」という覚悟と決意を固めることができたのはありがたかったな。身が引き締まる思いだった。
坂口:今回、映画で共演して、miwaに対して一番驚いたのはライブシーン。ギターを弾きながら隣で見ていて、miwaが放つパワーってすごいなって。思いを伝えたいという熱量が歌声からひしひしと伝わってきて、ものすごく感動した。
miwa:ありがとう。そう言う坂口君は、撮影現場がどんなに慌ただしくてもイライラしないし、いつも面白くて場を和ませてくれていたので、私も安心して現場に居ることができた。いつもそうなの?
坂口:僕は普段から緊張しないし、誰かに何か言われても気にせず、平常心をキープできるという感じかな。でも、平常心でいようと思う時点で、本当は普通ではないのかもしれないけれど。
miwa:自分をちゃんと認める力があるから動じないんだ。ところで、誰かに言われて今も大事にしている言葉ってある?
坂口:役者になって1年目のころ、あるプロデューサーさんに「坂口君は、何かがいいんだよね」と言われたこと。「ここがいい」という決めつけではなく、あいまいな感じで褒めてもらえたことで、いろいろな可能性が自分の中でも広がった。
miwa:なるほど。私は事務所の社長に言われた「アティテュードを大事にしなさい」という言葉。音楽に対する姿勢、態度、人としての姿勢、生き方を大切にということなんだけど、十四、五歳のころに言われてそれなりに理解したつもりだったの。でも今26歳になって、より理解度が深まり大切にしたい考え方だなと思うようになった。
坂口:歌や芝居、そして何でも、こちらの臨む態度、人間性って絶対に伝わる。
miwa:そう。だからこそ、音楽を人に届ける作業には情熱を持って臨んでる。と同時に、音楽が好きだという気持ち、何のために音楽をやっているのかという思いも忘れないように心掛けてる。
寄り道は、得るものの幅を広げる
坂口:miwaは『君と100回目の恋』が2度目の映画出演だよね。
miwa:でも芝居には慣れてなくて、不安で自信もなかったけれど、監督が撮影前に何度もリハーサルしてくれたし、坂口君はじめキャストのみんなが仲良くしてくれたので、自然に演じられた気がする。
坂口:僕にとっては、ギターが初挑戦だった。でも、何でも楽しみながらやるというのが僕のモットーで、そのほうが上達も早い。実際、ギターがすごく好きになったし、演奏も楽しかった。この映画ではmiwaが作った歌たちも実は大切で、重要な役割を果たしているよね。
miwa:葵海(あおい)という役に出会い、楽曲の「アイオクリ」も「君と100回目の恋」も生まれて、本当に良かったなとしみじみ思う。しかも、17年最初にこの映画が公開になって! それが何よりうれしい。
坂口:17年の予定はもう決まってるの?
miwa:2月に新しいアルバム「SPLASH☆WORLD」をリリースして、4月からアリーナツアーが始まる。今までで一番規模の大きなツアーだけに今年も大きな挑戦が続くの。坂口君は?
坂口:何するんだろう(笑)。先のスケジュールって、マネジャーにあまり聞かないんだ。まずは、今やっていることに集中して精いっぱいやりたい。たぶん「明日も頑張ろう」っていうのが300回ぐらい続いたら、今年も終わってる。
miwa:目標は作らない主義?
坂口:そう、あえて設定しない。目標に向かって一つの道を進むのも格好いいけど、僕の場合は夢や目標がぼんやりとしているほうがいいんだよね。いろいろなことができるし、寄り道もたくさんできて5年ほどしたらさまざまな経験が積み重なって、得たものの幅が広がっていると思うから。
miwa:なるほど、そういう考え方もいいね。私は一つの目標に向かうタイプなんだけど、途中で迷ったり悩んだりしたら、本を読むことにしている。苦しんでいる時に見つけた言葉はずっと忘れないし、本当につらい時に自分を支えてくれるから。もし悩むことがあったら、本だけでなく音楽からでもいいので、自分に響く言葉を探してみてほしいな。
リーダーが語る、アシタを開く言葉
miwaさん
「千里の道も一歩から」
「音楽で生きていく」。そう決めたものの不安はありました。それでも曲を書いてみる、ライブをしてみるといった一つひとつのことを頑張りました。自分が目指す道に続いていると信じて。そうしたら夢がかなったのですが、夢って尽きないもので一つかなうとまた次の夢が見つかるんですよね。だから私はいつまでも千里の道を歩み続けているんだなと思っています。
坂口健太郎さん
「実るほど頭を垂れる稲穂かな」
立派な人、出来た人ほど謙虚だという意味です。母親がこの言葉を教えてくれ、「こういう人になるんだよ」と言われました。聞いた時、本当に良い言葉だなと思ったんですよね。先のことは分からないけれど、僕自身、こんな風に生きて行けたらと思います。
キボウノアシタ読者プレゼント
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応募締め切り:
2017年2月23日(木)23:59
※当選者の方には、当選のお知らせと景品送付先の確認のため、入力いただいたメールアドレス宛に締切後1週間以内にご連絡させていただきます。当選の発表はこのご連絡をもってかえさせていただきます。
※ご入力いただいた個人情報は、当選者への連絡、景品(賞品)の抽選・発送の目的以外で使用することはありません。
※ご応募はお一人さま1回限りとなります。
miwa
1990年生まれ。2010年「don’t cry anymore」でデビュー。その後も「ヒカリへ」「Faith」「結 -ゆい-」など数々のヒット曲をリリース。15年にはギター1本での弾き語りライブを日本武道館で開催。15年公開の映画『マエストロ!』で女優に初挑戦。今年は2月に新アルバム「SPLASH☆WORLD」を発売、4月から全国アリーナツアーを予定している。
坂口健太郎
1991年生まれ。2010年度第25回メンズノンノモデルオーディションに合格しモデルデビュー。14年映画で俳優デビュー。その後、映画『ヒロイン失格』『俺物語!!』『オケ老人!』、ドラマ「とと姉ちゃん」「重版出来!」など数々のドラマ、映画、CMで活躍。16年には舞台「かもめ」にも出演した。現在は1月スタートのテレビドラマ「東京タラレバ娘」に出演中。
※miwaと坂口健太郎がW主演を務める映画『君と100回目の恋』は2月4日(土)から全国ロードショー。