仕事をしていて、ふと「転職したいな」と思う瞬間は誰しも経験したことがあるのではないでしょうか?
今回、理系学部を卒業した20~39歳の男性200人にアンケートを実施。そのなかで理系職・文系職(※)に分けて回答を見てみると、転職に求めるものに意外な差が見えてきました!
※本記事では、理系職・文系職を以下に定義しています
◎理系職:建築・土木技術者、ITエンジニア、ものづくりエンジニア、バイオ系研究開発、WEB関連、整備士・メカニックなどの職種
◎文系職:営業、販売・サービス、医療・福祉サービス、事務・企画・経営などの職種
転職したいと思う理由、最多は「給料への不満」!
- 1位給料に不満がある、収入が少ない23.5%
- 2位仕事がつまらない、仕事内容を変えたい20.2%
- 3位会社の将来が不安だ、安定していない17.5%
- 4位評価に不満がある13.0%
- 4位体が持たない、残業・勤務時間・休日数を改善したい13.0%
- 6位スキルアップできない12.5%
- 7位人間関係に問題がある(上司/部下/同僚と合わない)11.5%
- 8位自分の能力が生かせない10.5%
- 9位違う職種で働きたい9.0%
- 9位勤務地を変えたい9.0%
■【全体】転職したいと思う瞬間トップ10(複数回答可)
まず、転職したいと思う瞬間が「ある」と回答した人は、約7割。その理由について聞いてみたところ、最も多く声が挙がったのが、「給料に不満がある、収入が少ない」(23.5%)でした。給料はいわば、自分の仕事への対価。業務量と給料を天秤にかけ、「見合ってない……」と感じると、転職が頭をよぎる人は少なくないようです。ほか、「仕事がつまらない、仕事内容を変えたい」(20.0%)、「会社の将来が不安だ、安定していない」(17.5%)が続きました。職種別に見ても転職したいと思う理由の順位に大きな差はありませんでした。
- 1位 8.5%差
仕事がつまらない、仕事内容を変えたい(理系職21.2%>文系職12.7%) - 2位 6.9%差
人間関係に問題がある、上司・部下・同僚と合わない (理系職10.7%<文系職17.5%) - 3位 4.1%差
給料に不満がある、収入が少ない (理系職23.1%>文系職19.1%)
■【職種別】理系職・文系職で回答割合の差が大きかった回答トップ3
しかし、「仕事がつまらない」(8.5%差)、「給料に不満がある」(4.1%差)と思う人の割合は理系職の方が高く、「人間関係に問題がある」(6.9%差)と思う人の割合は、文系職の方が高い結果になりました。
理系職は仕事内容を重視する傾向に
次に、転職先の会社に求める条件について質問してみました。
- 1位正社員採用である41.7%
- 2位給料が良さそう、収入が増えそう38.8%
- 3位会社が安定している、将来成長しそう33.1%
- 4位仕事がおもしろそう、希望の仕事内容である25.9%
- 5位スキルアップできそう25.2%
- 6位労働条件が良さそう(残業が少ない、休日にちゃんと休めるなど)24.5%
- 6位人間関係が良さそう24.5%
- 8位正しく評価されそう23.7%
- 9位自分の能力が生かせそう22.3%
- 10位福利厚生が良さそう20.9%
■【全体】転職先の会社に求める条件トップ10(複数回答可)
全体では、最多が「正社員採用である」(41.7%)、次いで「給料が良さそう、収入が増えそう」(38.8%)、「会社が安定している、将来成長しそう」(33.1%)と3割を超える回答を集める結果になりました。
次は、職種別に見た場合、それぞれの回答で数値に大きく違いが出た条件を見ていきましょう。
- 1位 19.2%差
技術力がある(理系職24.1%>文系職4.9%) - 2位 16.4%差
正社員採用である(理系職48.1%>文系職31.7%) - 3位 15.6%差
仕事がおもしろそう、希望の仕事内容である(理系職27.8%>文系職12.2%) - 4位 12.7%差
人間関係が良さそう(理系職19.0%<文系職31.7%) - 5位 10.3%差
自分の能力が生かせそう(理系職19.0%<文系職29.3%)
■【職種別】理系職・文系職で回答比率の差が大きかった条件トップ5
理系職の回答比率の高さが目立ったのは、「技術力がある」(19.2%差)、「正社員採用である」(16.4%差)、「仕事がおもしろそう、希望の仕事内容である」(15.6%差)の3つ。一方、文系職の比率が高かったのは「人間関係が良さそう」(12.7%差)、「自分の能力が生かせそう」(10.3%差)でした。
上記の結果から、理系職の人は文系職に比べ、転職を考える瞬間と転職先の会社に求める条件として、給料や雇用形態といった「安定して仕事を続けることができるか」という点のほか、「仕事の内容」を重視する傾向が伺えました。
現在勤める会社の中で、給料アップの実現や、やりたい仕事に就こうとしても、自分の力だけでは難しいこともあるかもしれません。そんな時、転職は自らの希望をかなえるための1つの解決策になるかもしれませんね。
<調査概要>
調査実施時期:2015年12月24日~25日
調査対象者:全国の理系学部(高等専門学校・大学・大学院)を卒業した20~39歳の男性で、現在就業中の方(雇用形態は不問)
調査方法:インターネット調査
有効回答数:200名