Vol.14 面接官が自己中心的と感じた挑戦者の志望動機とは?
長年、経理事務を担当し、経験職種には一貫性がみられる挑戦者。しかし家庭の事情や、長時間労働で体調を崩すなどして退職を余儀なくされ、転職を繰り返してきた。現在はコールセンターに契約社員として勤務しているが、これまでの経理の経験を生かしながら、安定した職場で働きたいというのが本人の希望。しかし年齢的な問題もあり、現実のハードルは高い。経理での実績をどれだけアピールできるか、面接での対応が転職を成功させるカギとなるのだが、面接官の心をつかむことはできるだろうか。
今回の挑戦者
挑戦者:小沢さん(仮名) 応募業種:ホテル 応募職種:経理 年齢:40歳・女性
【40代前半】【事務】【ステップアップ転職】
短大を卒業後、大手メーカーの営業部に配属され、主に経理業務を担当。家族の介護のために6年間で退職する。その後、会計事務所、人材派遣会社、福祉施設などで主に経理業務に従事するが、再び家庭の事情や体調不良から退職、転職を繰り返す。現在はコールセンターに勤務。将来を見据え、長く働き続けられる安定した職場を求めて転職活動をスタートし、今回はホテルチェーンのオープニングスタッフの経理事務に応募した。
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前編の見どころ
面接の導入部分。まず面接官は挑戦者の経歴についてたずねた。これまでの職場で、どんな業務をこなし、どんな実績を残してきたのか。挑戦者自身の能力、得意分野を印象づける最初のチャンスだ。転職に関しても、説得力のある理由がほしいところ。自身の経歴を振り返り、アピールポイントを明確にして準備を整え、一気に評価を高めたい。饒舌に語りだした挑戦者ではあるのだが……。
中編の見どころ
「仕事を選ぶ基準は?」という質問に、「自分の成長」を第一にあげた挑戦者。面接官はそこに大きな引っかかりを感じた。会社が求めているのは、企業にとってメリットのある人材を採用することだ。中途採用の社員には当然、即戦力が求められる。そうした現実を理解することなく、自己成長を求める挑戦者。あえて「できることは何か?」と問い直した面接官の意図をくみ取り、軌道修正はできるか。
後編の見どころ
今回は、新規オープンするホテルのスタッフ募集。挑戦者がこれまで経験していない業界である。仕事に対して受け身な印象を持った面接官は、この仕事にどんなイメージを持っているか、与えられた仕事だけでなく、積極的に業務に取り組む姿勢はあるかを確認したいと思った。40歳という年齢からも、求められるものは大きい。それを自覚して、責任感をもって仕事に取り組む熱意を伝えられれば、大きなポイントとなるだろう。
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【POINT1】志望動機が自己中心的
挑戦者の仕事選びの基準が、自己成長に重きを置き過ぎている印象が強かった。「成長したい」「ステップアップしたい」、あるいは「入社後に経験を積んでいきたい」という意欲だけでは通用しない年齢であることを自覚するべきだろう。会社は挑戦者のこれからの成長を待ってはくれない。即戦力となる社員を必要としているのだ。もう少し会社側の目線で、どんな人材が求められているのかを想像し、それに見合う自分の能力は何かを考えて、志望動機につなげたい。
【POINT2】できることのアピールがない
今回の挑戦者の強みはなにか。これまでいろいろな会社で積み重ねてきた経理の仕事をアピールするのは当然であるが、やってきたことを並べ立てるだけでは説得力は弱い。これまでの経験を生かしつつ、この会社に入ったら、こういうことができるとアウトプットして、もっと積極的に提案するべきだろう。「私を採用したら、こうした業務は任せてください」「こういった点が改善できます」など、具体的な内容を提示して、会社に貢献できることを明確に伝えることで、その印象は大きく変わる。「経理をやっていました」ではなく、「経理の経験を生かして、御社ではこういうことができる」と一歩踏み込んだ内容を話せるようにしたい。
【POINT3】労働条件だけで会社を選んでいる
挑戦者は、長時間労働で体調を崩した経験があるためか、労働条件を意識するあまり、大手企業への志向が強い印象を持った。しかし大手でも、中小でも、その内実はさまざまである。企業の規模にばかり意識がいくと、選択肢を狭めてしまい、理想を追うばかりで現実には望むような形での採用を難しくしてしまうだろう。経理という一つの武器があるのだから、たとえば中小企業で責任ある立場で仕事をするといった考え方もできるはず。自分の立ち位置をしっかりと見極めたうえで、もう少し視野を広げてみよう。
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回答のコツを伝授!面接官からのアドバイス
長く働ける安定した職場を望むのであれば、それなりのマネジメント能力も求められる年齢です。しかし全体として、受け身な姿勢が印象に残ってしまったのが残念でした。挑戦者が転職成功への道を開くために必要なことは、もっと積極的にこれまで経験した経理のノウハウを、会社の中でどう生かしていけるかといった具体的な提案をすることではないでしょうか。経理に関しては全責任をもって業務を行うことができる、といったくらいの自信を感じさせてほしかった。挑戦者のような人材は、実は中小企業のほうに需要があるといえます。大手志向は一度取り払い、マルチに経理に携われる人材として、戦略の方向性を変えていくのも一つの方法ではないでしょうか。
挑戦者の感想
とても緊張するタイプで、面接は苦手です。表情が硬くなり、自分がなかなか出せず、面接官としっかりと意思疎通できないのが悩みです。自己主張するのも苦手で、つい弱気になってしまいますが、それでは面接は通用しないことを改めて教えられました。これまでやってきたこと、できることを整理して、きちんとアピール材料としてとらえ、しっかりと伝えられるようにならないといけませんね。とてもいい経験になりました。
今回の面接の心得
- 自分本位すぎる志望動機では評価されない
- いつまでも「成長したい」だけでは通用しない
- やったことよりできることをアピール
- 企業規模にこだわらずに選択肢を広げよう
今回の面接官 Profile
細田 咲江さん
早稲田大学卒業後、流通会社で12年間、主に人事部に従事。1994年に上田晶美さんとともにハナマルキャリアコンサルタントを設立。現在は、埼玉女子短期大学にて准教授としてキャリアに関わる授業を展開。
また、高校生や大学生の就職、社会人の転職、主婦向けの再就職に関する講演・執筆など幅広く活躍中。近著では、転職の最新ノウハウを満載した「転職 書類」「転職 面接」(すばる舎発行)が話題になっている。
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