スマホでできる模擬面接で緊張対策! 【面接の流れも解説】

面接の緊張対策には練習や事前準備が重要なのは言うまでもありません。しかし「どのように練習すればいいのか分からない」「急に面接が決まり、模擬面接をお願いできる相手がいない」と困っている人もいるのではないでしょうか。そこで、この記事では効果的な面接練習の方法と、一人でスマートフォン(スマホ)でもできるセルフ模擬面接の方法を紹介します。
INDEX
面接練習は必要か
「面接で聞かれるのは自分のことだから、特に準備しなくても答えられる」「志望動機は履歴書にも書いたから説明できるだろう」などと軽く考え、何の準備もせず臨むのは危険。面接官といざ顔を合わせてみると緊張して頭の中が真っ白になったり、話がまとまらなく長々と話してしまったり、思わぬ失敗につながるからです。
初対面の相手に短時間で自分を“分かりやすく”伝えるにはコツがいります。ましてや、面接は一発勝負でプレッシャーが掛かる場ですから、力を発揮するためには面接練習など前もって対策しておく必要があるでしょう。
面接練習のメリットは? 緊張緩和に役立つ?
面接練習で期待できる3つの効果を紹介します。
自然な受け答えができるようになる
面接練習では、本番で想定される質問の回答を繰り返し声に出して練習します。伝えたい内容を何度も発話することで話の展開や間合いが身に付くのです。本番で角度を変えた質問がきても、要点が頭に入っているので対応しやすくなります。
本番でアガらない
心と体には相互作用があるため、緊張を緩和するためにも面接練習は有効です。本番さながらに入室~退室まで流れで立ち居振る舞いのシミュレーションを行い、回答を口述することで疑似体験になり、心に余裕が生まれ本番で落ち着いて振る舞えるようになります。
話し方を改善できる
面接では「話し方」も評価されます。ビジネスシーンでも商談や電話応対など他者とのやりとりがあり、聞きとりやすい話し方が求められるからです。いくら的を得た回答ができていても、極端に早口だったり癖がありすぎたりすると面接官は懸念を抱くかもしれません。
話すスピード、声量、トーンは適切か? 相手から好感を持たれるような表情ができているか? 自分の話し方を客観的に観察し、課題を見つけ出し改善していくことで、面接本番までにより適切な話し方をできるようになります。
面接の流れを理解しておこう
イメージトレーニングをする前に、面接の大まかな構成を把握しておきましょう。
面接の一般的な流れ
- 入室
- 自己紹介
- 職務経歴
- 退職理由
- 自己PR
- 志望動機
- 募集内容の説明(面接官からの説明)
- 条件の確認(面接官からの説明)
- 面接官への質問
- 退室
入室は、応募者が先に面接会場に案内されて後から来る面接官を迎える場合と、面接官が先に待っていて応募者を迎える場合の2パターンあります。いずれの場合も、入室して最初に面接官と向き合った瞬間に第一印象が決まります。話し掛けられるのを待つのではなく、自分からハキハキとあいさつしましょう。
面接で聞かれる主な内容としては、「職務経歴」「退職理由」「自己PR」「志望動機」は欠かせません。この4つを確実に説明できるように回答を準備しておき、ほかにも自分の経験年数や希望職種などに応じて、質問されそうなものについては対策しておきましょう。
回答の質を上げる3鉄則
回答は的を外さず、簡潔に
面接は面接官とのコミュニケーションの場でもあるので、質問の意図を理解し簡潔に答えることが受け答えの基本です。自己紹介は1分くらい、ほかの質問は長くても2分くらいで話し終えるようにします。自分を売り込みたいからといってあれもこれもとアピールすると「結局この応募者の強みは何だろう?」とアピールポイントがぼやけてしまい逆効果に。応募職種で生かせそうな内容や、企業が求める人物像に合っているものを1つ選んで答えるようにしましょう。
また、1分では「短くてアピールしきれない」と思うかもしれませんが、面接官は回答内容に基づいて詳しく聞きたい部分を更に質問してきます。一方的に「すべてを説明しきる」と気負うのではなく、会話を通じて伝えていくという考え方でいたほうがいいかもしれません。
仕事の成果は具体的に
面接官が知りたいのは、応募者が「どんな経験やスキルを持っていて自社にどれだけ貢献できるのか」ということ。「営業職として7年間顧客満足に努めてきた」といったざっくりした表現だけでは、どんな仕事にどのように取り組んできたのか、イメージできません。
効果的なアピールにするには具体的なエピソードと、「目標に対しどのくらいの成績だったのか」など、成果を裏付ける客観的なデータを盛り込みましょう。上司や顧客から掛けられた言葉など第三者からの評価も一緒に話すと説得力が高まります。
回答は口述、あるいは書き出してみる
回答を準備する際は、頭の中でなんとなく思い浮かべるだけでなく、書き出したり読んでみることが重要。イメージできているつもりでも、いざ文章にして説明しようとすると適切な言い回しが思い浮かばず、うまくまとめられないことがあるからです。
また、文章として整理するなかでアピールポイントがはっきりしてくることもあります。下記で「志望動機」「自己PR」の回答例文を紹介しているので参考にしてください。
⇒ 【全20例】志望動機の例文<職種別>
⇒ 【全33例】自己PR例文<長所・シチュエーション別>
一人でできる! スマホを使った面接練習(セルフ模擬面接)方法
面接練習は実践してみるだけではなく、それが第三者の目にどのように映るかチェックするとより効果的です。家族や知人に面接官役をお願いできる場合は良いのですが、急に面接が決まったなど誰かと練習するのが難しいこともあるでしょう。そのような時でもスマホの動画撮影機能を使った練習(セルフ模擬面接)をすれば、一人でも改善すべき点を見つけ出すことができます。
やり方は簡単で、自宅で椅子に腰掛け、面接本番さながらに目の前に面接官がいるつもりで、自己紹介、退職理由、自己PR、志望動機と回答していきます。その時に、スマホで全身と表情が写るように撮影し、後から動画をチェックするだけ。余裕があれば回答シーンだけでなく、入室してあいさつするところから面接が終わって退室するところまで一連の流れでやってみると良いでしょう。撮影した動画は、以下の点をチェックします。
表情と目線
面接は誰しも緊張するもの。しかし目線がきょろきょろと落ち着かないのは問題です。面接官との会話は目を合わせるのが基本。目には意欲や自信が表れますので、真剣さを伝えるためにもしっかり目を合わせて話しましょう。また、緊張で表情がこわばって不機嫌そうに見えてしまう場合は、口角を上げると表情が柔らかくなり印象が良くなります。ただし、ヘラヘラした態度や歯を見せて思いっきり笑うのは場違いです。
なお、面接本番で面接官の話を聞いている時は同様に表情を注意しつつ、時折うなずくなど適度な意思表示も効果的。面接官も話している相手の反応がなさ過ぎると「理解しているんだろうか」と不安になり、コミュニケーションがスムーズにいかなくなってしまうかもしれません。
姿勢
あごが上がっていると相手を見下しているような偉そうな印象に、猫背は覇気がなく自信がなさそうな印象を与えてしまいます。面接では立っている時も座っている時も、あごを引いて背筋を真っすぐ伸ばした姿勢を心掛けましょう。
椅子に座る時は、体を面接官の正面に向けて浅めに腰掛けます。背もたれがあってももたれかからないように。男性はひざを肩幅くらいに開いて太ももの上に拳を置いて、女性はひざを閉じその上に左右の手を重ねます。
話し方
どんなに内容が良くても聞きとりづらい話し方では面接官には伝わりません。声の大きさはもちろん、話すスピードや間合い、滑舌をチェックしましょう。特に、緊張しているとなりがちな早口すぎ、声量不足、最後まで言い切らずに語尾を濁すなどになっていないか注意を。口を大きく開き、母音を意識して発音するとハキハキとした話し方になり表情も自然と明るくなります。
回答に掛かる時間
「夢中で話しているうちに5分以上もしゃべり続けていた……」ということがないように、適切な時間内で回答できているかも忘れずにチェックしてください。長すぎ、あるいは短すぎる場合は話す内容を見直す必要があるでしょう。
口癖が出ていないか
とっさに返答が思い浮かばない時につい言ってしまいがちな「ええと」「あのう」なども、面接の場にはふさわしくありません。考える時間が欲しい時は「そうですね。私がこれまでで一番苦労したことは~」など、相手の投げかけを言い直して話し始めるといいでしょう。
口癖以外にも、貧乏ゆすりや話しながら髪の毛を触るなど仕草にも癖は出ます。緊張した時に無意識にやってしまっている悪い癖がないか、本番までに確認をしておきましょう。
まだまだある! 一人でできる面接練習の方法
鏡の前で表情をチェック
話す時の表情を手っ取り早くチェックするには、鏡を使って練習するのも良いでしょう。洗面台や手鏡などで、口や目の動き、表情を確認します。鏡の中の自分に話し掛け、自然な表情で話せているか、緊張のあまり強張った顔をしていないか見ましょう。
録音して話し方をチェック
話し方のチェックだけなら、スマホの録音アプリやICレコーダーの録音機能を使えば、出先や面接会場に向かいながらでも手軽にできます。声のトーン、間合い、話すスピード、話す時間が適切かなど聞き取りやすさをチェックしましょう。
音声入力モードで内容をチェック
回答内容のブラッシュアップにおすすめなのが、スマホのメモ帳アプリやメールアプリ、ドキュメントアプリなどの音声入力モードを使った練習。アプリを開いてマイクを有効にして話すと、話した内容がそのままテキスト化されます。話しているうちに回答内容が「聞かれたこと」からズレてしまっていないか、矛盾点や支離滅裂なところがないか、社内用語や専門用語を多用し面接官に分かりづらくなっていないかなどをチェックしてみましょう。
●● 音声入力機能の使い方 ●●
ここでは、iPhoneに標準装備されている「メモ」アプリを例に紹介します。(2019年2月時点)
- 「メモ」アプリを起動する
- 新規メモを立ち上げる
- キーボード下方の音声入力(マイクアイコン)をタップ
- スマホ本体のマイクに口を近づけて話すと音声がテキストで表示される
ほかの人の面接を見てみる
実際の面接の雰囲気を知るためにほかの人の面接動画をチェックして、イメージトレーニングの参考にするのも良いでしょう。マイナビ転職ではプロのキャリアアドバイザーによる模擬面接動画を公開しています。面接官に指摘を受ける回答内容や、面接官がマイナスイメージを持った言動についての解説もあり。リアルなアドバイスからの学びがたくさんありますよ。
練習が逆効果!? ありがちな間違い面接練習
話し方を改善し本番の緊張を和らげることができる面接練習ですが、間違ったやり方で進めてしまうと、返って本番での失敗につながってしまうかもしれません。よくある誤りは、回答を一言一句丸暗記しようとしてしまうこと。面接本番で暗記した回答をそっくりそのまま述べようとすると「暗唱している」ことが面接官にも分かり、熱意や誠意が伝わりづらくなってしまいます。
また、会話の流れで派生した質問にも準備していた回答で無理に答えようとして会話が破たんしてしまい、コミュニケーション能力に疑問を持たれてしまうというケースも。回答を忘れてしまった時に会話がフリーズしてしまうという最悪の事態もありえます。反復練習の目的は、回答の要点を身に付け本番のトークに応用することです。練習の際は一字一句間違いないかを確認するのではなく「伝えたいポイントをきちんと盛り込めたか」という点に着目していくと、本番でも柔軟に対応できるでしょう。
面接が苦手で緊張してしまう人はどうする?
「どうしてもアガってしまってうまく話せない」という人もいるでしょう。完全にアガらないというのは難しいですが、緊張を和らげるために「よく見せよう」ではなく「会話の流れに任せてみる」くらいの気持ちで臨むのもありかもしれません。面接官は非の打ちどころのないスピーチを聞きたいわけではありません。会話を通して「応募者がどんな人か」「なぜ自社の仕事をやりたいと思っているのか」を伝えることが重要です。
緊張がほぐれない時は、思い切って面接官にそのことを明かしてもかまいません。「あがり症です。申し訳ありません」と伝えると心が軽くなるはずです。自分の言葉で、面接官との会話を楽しむこと。話の糸口に、これまでの仕事や活動で関心を持たれそうな話題を見つけておくのもいいでしょう。
まとめ
やり直しがきかない一本勝負の面接の場で悔いのないようにアピールするには、本番をイメージした練習を繰り返し、体を慣れさせておくことが効果的です。練習の際は話し方、回答時間、内容を意識しながら実際に声に出してみましょう。
また、スマホの録画や録音機能を使って客観的にチェックしてみると、日ごろ気づかない癖なども発見して直すことができます。面接を突破して希望の企業に転職するために、一人でできる面接練習(セルフ模擬面接)をぜひ試してみてくださいね。
≪面接練習に役立つ!≫

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