応募企業の探し方や履歴書の書き方、面接のポイントから円満退職の
秘けつまで。あなたの転職を成功に導くためのノウハウを紹介！

ノックの回数は何回？2回はダメ？良い印象を与えるコツを押さえよう

掲載日：2024年09月20日

監修者人見　玲子

ビジネスマナー研修講師、キャリアコンサルタント（国家資格）／株式会社コントレール　代表取締役

記事まとめ（要約）

ノックの回数にルールはなく、面接の場合には3回を目安にしておくと良い
好印象を与えるノックは、相手に聞こえる音量と適度な速度がポイント
ノック以外にも第一印象を左右するマナーを身に付けておく

面接の準備をする際には、話す内容や自己アピールを考えるだけでなく、マナーを身に付けることも重要です。なかでもノックは、顔を見て話し始める以前に第一印象を左右するファーストコンタクト。しっかり準備しておきたいですよね。

ノックに定められた「正しい回数」はないものの、ビジネス慣習としては3回を目安にすると良いでしょう。そのほかにも、ノックの音の大きさや速さ、ノック以外に気を付けるべき面接マナーについて、ビジネスマナー講師の人見玲子先生からのアドバイスも紹介しながら解説します。

自信をもって面接に挑めるように、正しいノックの方法とマナーを身に付けましょう。

ノックの回数は決まっていない！3回を目安にしよう

ノックの回数に明確な決まりはありません。転職の面接で入室する際には、3回を目安にすれば問題ないでしょう。

ルールがないだけに、ノックの回数は「2～3回が好ましい」「2回×2で合計4回が良い」など、さまざまな見解が飛び交っており、迷ってしまいますよね。あくまでも慣習として、日本のビジネスシーンではノックの回数は3回、と覚えておくと良いでしょう。

良い印象を与えるノックのコツ

ノックには、面接官とのファーストコンタクト、という意味合いもあります。

実際に顔を見て話し始める前に失敗したくない、という人も多いのではないでしょうか。そこで以下2つのポイントで、入室前から面接官に良い印象を与えるノックの仕方を解説します。

相手に聞こえる音量でノックする

ノックは、面接官に対して入室の許可を得るために行うもの。「うるさくならないように」と気を使うことも大切ですが、しっかりと聞こえる音でなければ意味がありません。

相手に聞こえる適切な音でノックするコツは、指を軽く曲げ、中指の第二関節を使ってドアを3回たたくことです。練習してみて中指だけだと音が小さく感じる場合には、人差し指も使ってみるなど、指の本数を調整してみましょう。

逆に音が大きすぎても、威圧感を与える可能性があります。「よく聞こえるけど大きすぎない」バランスを見つけましょう。

適度な速さでノックする

ノックする速さについても留意しましょう。

ノックは、ゆっくり丁寧に行うことを心掛けるのが良いでしょう。速すぎると「焦っている」と思われたり、せっかちな印象を与えたりしてしまう可能性があるためです。

速さの目安は「2秒間で3回」が適度なバランスといえます。緊張したり、慌てたりしないよう、自分自身の心を落ち着ける意味も込めて、「コン、コン、コン」と3回丁寧にノックしましょう。

完全在宅勤務・
フルリモートワークの求人

通勤がつらい！　
出社しなくても仕事ができる求人を紹介！

求人情報を見る

毎月25万円以上は欲しい！

固定給25万円以上の求人をまとめました。

求人情報を見る

賞与5カ月以上！

賞与・ボーナス5カ月以上の求人をまとめました。

求人情報を見る

毎週2日間休みが欲しい！

完全週休2日制の求人をまとめました。

求人情報を見る

入室から着席までの面接マナーをおさらいしよう

面接官に好印象を与えるノックの方法を学んだあとは、そのほかの面接マナーについても見ていきましょう。

ドアを開け着席するまでの間のマナーも、第一印象を大きく左右します。3つのステップに分け、ビジネスマナー講師からのアドバイスも併せて紹介します。

入室から着席までのマナーをしっかりと身に付け、自信をもって面接に臨みましょう。

ドアを3回ノックして入室する

まずは入室のマナーです。ドアを3回ノックしたあと、面接官からの「どうぞ」「お入りください」といった許可の言葉を待ちます。その後、室内の面接官にも聞こえる声のボリュームで「失礼いたします」と言ってから、ドアを開けて入室しましょう。

入室後ドアを閉める際には、大きな音を立てる、手を離して背後で勝手にドアが閉まる、といったことは避けるようにします。丁寧にドアを閉めた後に面接官のほうに向き直り、「本日はどうぞよろしくお願いいたします」とあいさつし、30度のお辞儀をします。

カバンは手に持ったままで構いませんが、ショルダーバッグやリュックの場合には入室前に肩から下ろし、手に持っておきましょう。

人見先生

良い印象を与えるポイント

入室後にドアを閉める際には面接官に完全に背中を向ける角度にならないよう、やや斜めに立って閉めると、より好印象です。

入室し着席するまでの間は、第一印象を決める大事な時間です。表情についても、笑顔や優しい表情を心掛けるようにしましょう。表情を緩めることには、自分自身の緊張をほぐす効果もあります。

椅子の横に立ちあいさつをする

静かに椅子の横まで移動し、立ったままフルネームで名乗ります。「〇〇〇〇と申します。どうぞよろしくお願いいたします」とあいさつしましょう。

あいさつを言い終えてから、背筋を伸ばしてお辞儀をします。この時のお辞儀は、30度程度が目安です。

人見先生

良い印象を与えるポイント

あいさつや自己紹介の際には、大きめの声でゆっくり、ハキハキと話しましょう。「間（ま）」を意識して行うと効果的です。

また、あいさつの言葉を言い終えてから、お辞儀するようにしましょう。背筋を伸ばして上半身を30度ほど前に倒すイメージで行うと、より礼儀正しい印象になります。

「どうぞ」と言われたら着席する

着席するタイミングについても、面接官の許可を待ちましょう。「どうぞ」あるいは「かけてください」と促されてから「失礼いたします」と一言添えて、15度程度のお辞儀をし、着席します。その際、カバンは椅子の横に置きましょう。

背筋を伸ばし、背もたれには寄りかからず、手は膝の上に置いて座ります。足を大きく開くといった普段の癖が出やすい足元にも、注意を配りましょう。視線は面接官の目や、鼻のあたりに合わせることをおすすめします。

人見先生

良い印象を与えるポイント

カバンは着席時に椅子の横に置くことを想定し、倒れる心配のない自立型のカバンで行くことが望ましいでしょう。

座っている時の姿勢は時間がたつと崩れやすいため、背筋を伸ばすことを常に意識することが必要です。また、面接官が複数いる場合には、自然に全員へ視線を配るようにしましょう。

完全在宅勤務・
フルリモートワークの求人

通勤がつらい！　
出社しなくても仕事ができる求人を紹介！

求人情報を見る

毎月25万円以上は欲しい！

固定給25万円以上の求人をまとめました。

求人情報を見る

賞与5カ月以上！

賞与・ボーナス5カ月以上の求人をまとめました。

求人情報を見る

毎週2日間休みが欲しい！

完全週休2日制の求人をまとめました。

求人情報を見る

面接前に確認しよう！第一印象を左右するポイント

面接に際して、話すポイントや自己PRについての準備は入念に行っていても、そのほかについては対策していない、という人も多いのではないでしょうか。しかし実際には、話の内容以外にもさまざまな要素が面接選考に影響を与えます。

マイナビ転職が中途採用業務に関わった経験のある300人に対して行ったアンケートでは、以下のような要素が選考に大きな影響を与える、という調査結果が出ています。

中途採用の面接での「第一印象」に大きな影響を与えると思われる要素は何ですか。最大3つお選びください。

中途採用業務に関わった経験のある300人にアンケートを実施／2014.1.23／楽天リサーチ
参照：＼採用担当者300人にアンケート／面接マナーで私が不採用を決めたワケ　第一印象編

各要素について、どのように対策すべきかを解説します。事前に確認し、面接前に練習しておくと良いでしょう。

態度・仕草

まずは、態度や仕草。面接官と目線を合わせない、おどおどしている、といった態度は、社会人として「自信がなさそう」「落ち着きがない」といったマイナス印象を与えてしまいがちです。

また緊張すると、鼻をかいたり、指先をいじったりといった身体的な癖が出てしまうことも多いため、要注意。真剣に取り組んでいる分、緊張するのは当たり前ですが、過度な緊張は良い結果を生みません。意識的に笑顔で話す練習をしておきましょう。

笑顔には自分自身を落ち着かせる効果もあり、意識的に笑顔を作ることで、緊張をほぐす効果も期待できます。

面接官の話を聞く時は、軽くうなずきながら「はい」と相づちを打ち、理解・共感を示す態度を心掛けましょう。

緊張しやすいことが心配な場合には、以下の記事を参考に繰り返し練習しておくことをおすすめします。

面接で緊張しない方法は？　事前準備と自信が強い味方に！

話し方

言葉遣いや話し方についても、事前に確認・練習しておきましょう。

親しみを持って話そうとするあまりなれなれしくなってしまったり、緊張で声が小さくなったり、早口になったりなど、無意識のうちに話し方が乱れてしまうことはよくあります。

なれなれしい印象を与えてしまうよりは、丁寧すぎるくらいがちょうど良いです。正しい敬語や、丁寧な言葉遣いを習得しておきましょう。また、声が小さい、早口すぎて聞き取りづらい、といった話し方は印象が良くありません。

話す時のポイントは、「自分が上手に話せているか」ではなく「相手に伝わっているか」に意識を集中させること。自然と、相手に伝わりやすい声の大きさ、トーン、早さを調整しやすくなります。

また、意識的に笑顔で話すと良いでしょう。表情が明るくなるだけでなく、口の中の空間が広がって発声が明瞭になり、全体的な印象アップにつながります。

緊張すると、「あー」「えーと」などの口癖も出やすくなります。自分のことを落ち着かせるためにも、大きめの声でゆっくりハキハキ話すことが大切です。適切な言葉遣い・話し方については、以下の記事を参考にしてください。

話し方で損をしていませんか？　自分にプラスになる話し方講座

表情

面接における表情は、笑顔を意識しましょう。笑顔で話すことには、以下のようなメリットがあります。

相手に親近感や安心感を与える
自分を落ち着かせ、前向きになれる
明るくハキハキした発声につながる

ただし、あからさまな「作り笑顔」は見抜かれてしまうため、自然な表情であることが重要です。面接の機会を得られたことに感謝し、その気持ちを表情に出すつもりで臨みましょう。

自然な笑顔を保つのが難しい場合に意識したいのは、「口角を下げない」ことです。緊張により口元に力が入ると、口角が下がってしまい「怒っている」「不満がある」といった印象を与えてしまうことがあります。以下のステップで、日ごろから口角を上げるトレーニングをしておくと良いでしょう。鏡で自分の表情を確認しながら行うことがおすすめです。

口角を意識して上げ、30秒間キープする
5秒間休む
上記を繰り返す

表情トレーニングについては、以下の記事でも紹介しています。ご参照ください。

第一印象をアップするテクニック

あいさつ

面接入室時のあいさつは、基本中の基本です。

ただし、せっかくあいさつしたのに声が小さく、「相手に聞こえなかった」「暗い印象を与えた」ということになってしまっては、逆効果。あいさつとは、相手の耳だけでなく心にも届くことで成立します。明るくハッキリとした声で、心を込めてあいさつしましょう。

退室時、思わず緊張が解けそうになって退室時のあいさつを忘れてしまった、なんてことにもならないよう注意が必要です。最後まで気を抜かず、きちんとあいさつをしてから退出し、丁寧にドアを閉めましょう。

また面接先では、面接室以外でもさまざまな人と顔を合わせる機会があります。そういった場合にも、しっかりあいさつをしておくと印象が良いでしょう。

身だしなみ

初対面で必ず目に入り、第一印象を左右する大事な要素の一つは、やはり身だしなみです。

特にビジネスシーンにおける身だしなみは「仕事に対する姿勢の表れ」と見なされることも多くあります。抜かりなく整えて臨みましょう。

身だしなみのなかで最も重要なポイントは「清潔感」。髪、顔、服装の3点で清潔感が保たれているか、事前に以下を確認しましょう。

髪	フケが髪や肩についていない抜け毛が肩についていない寝癖がない前髪が目にかかっていない髪が長い場合は顔がよく見えるようまとめている
顔	清潔に保たれている（目やに、鼻毛に注意）派手なメイクをしていない
服装	しみ、しわ、ほつれ、ボタンの取れかけなどがない靴に汚れや傷みがない襟や袖口が汚れていない

もちろん、業種・職種、面接先のカルチャーと照らし合わせ、マッチした服装や身だしなみを選ぶことも重要です。基本スーツで出社するような企業なのか、ファッショントレンドに対する意識やセンスが求められる業界なのかなど、事前にリサーチしてから臨みましょう。

面接時の服装について、詳しくは以下の記事を参考にしてください。

転職面接の服装を徹底解説！　スーツ・髪型・服装自由の正解

完全在宅勤務・
フルリモートワークの求人

通勤がつらい！　
出社しなくても仕事ができる求人を紹介！

求人情報を見る

毎月25万円以上は欲しい！

固定給25万円以上の求人をまとめました。

求人情報を見る

賞与5カ月以上！

賞与・ボーナス5カ月以上の求人をまとめました。

求人情報を見る

毎週2日間休みが欲しい！

完全週休2日制の求人をまとめました。

求人情報を見る

Q&Aノックに関する質問・不安にビジネスマナー講師がお答えします！

面接入室時における一般的なノックの回数は「3回」です。とはいえ、「2回では失礼にあたる？」「ノックしないで入ることもある？」など、ノックに関してほかにも気になる点がありますよね。

そこでノックについての疑問をすべて解消すべく、以下5つの質問を挙げ、ビジネスマナー講師からアドバイスをもらいました。

ノックの回数は2回ではダメですか？

人見先生

ノックの回数に明確な決まりはないため、2回でも大きな問題はありません。

一方で、最近では「3回」がより一般的とされているため、「3回」にしておくほうが無難といえます。一般的なマナーに沿うことを重要視する面接官もいるため、留意すべきでしょう。

また、ノックの回数が1回少ないだけでも、音が届きにくくなる可能性もあるため、やはり3回を目安にするのがおすすめです。

ノックをせずに入室するパターンはありますか？

人見先生

原則的に入室時のノックは必須ですが、不要なケースもいくつか想定できます。

例えば面接官と一緒に入室する場合には、もちろんノックは必要ありません。あるいは集団面接の場合には、最初に入室する人以外のノックは不要です。更に面接室のドアがすでに開いていて、面接官から「どうぞ」と入室を促された場合なども、あえてノックをする必要はありません。

ノックは「必ずしなくてはならないもの」ではなく、「入室しても良いか」の確認として行うものです。つまり、自分が入室する以前に許可が得られている場合には、ノックは不要と覚えておきましょう。

ドアが開いているが、面接室には誰もいない、といった例外的なケースの場合には、念のためノックをしてから入室しましょう。

面接室にドアがない場合はどうしたら良いですか？

人見先生

面接室にドアがない場合は、入口の建具をノックするか、「失礼いたします」と声をかけて返事を待ってから入室するようにしましょう。

ただし、事前に面接官から「どうぞ」と入室を促された場合には、ノックをする必要はありません。

ノックをしても返事がなかった場合はどうすべきですか？

人見先生

ノックをしてしばらく待っても、面接官から何も返答がなかった場合には、あらためて少し大きめの音で3回、ノックすると良いでしょう。

2度目のノックをしても返事がない場合、面接官の受け入れ体勢が整っていない可能性もあります。もう数秒待ち、大きな声で「失礼いたします」と言ってから、ドアを開けましょう。

ノックに失敗してしまった！印象が悪くなっていないか不安です

人見先生

「緊張のせいでノックが速くなってしまった」「音が大きくなってしまった」など、ノックに失敗してしまうケースもあるでしょう。

ノックが第一印象を左右するとはいえ、それだけで合否が決まることは、まずありません。焦らず落ち着いて挽回することが大切です。

失敗の度合いによっては「失礼いたしました」と一言謝罪しても良いでしょう。

【まとめ】正しいノックの方法を理解し、自信をもって面接に臨もう

いかがでしたか？　明確なルールや決まりのないノックですが、適切な回数、速さ、大きさで行えば「しっかりとしたマナーが身に付いている」という好印象につなげることができます。

面接のチャンスは一度きりだからこそ、面接官に良い第一印象を与えることは重要です。「入室前から選考は始まっている」という心構えで正しくノックできるように準備し、自信をもって面接に臨みましょう。

監修者

人見　玲子（ひとみ　れいこ）

ビジネスマナー研修講師、キャリアコンサルタント（国家資格）
株式会社コントレール　代表取締役

大阪市出身。航空会社のグランドスタッフとして10年勤務した後、金融機関へ転職。社内研修の企画・運営・臨店指導を経て2013年11月に独立起業。これまでの登壇回数は2,000回、受講者数は2万5,000人を超える。現在は企業・自治体向け「ビジネスマナー研修」登壇を中心に、キャリアコンサルティング、覆面調査、執筆活動などを行う。