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実録!面接徹底攻略法 今回の面接者
【第10回】
「いったい何をやりたいの?」
あいまいな志望動機でしどろもどろに!


今回の面接設定 応募業種:就職情報出版社
応募職種:編集
年代:30代前半

挑戦者は大卒直後、アルバイトをしながら司法試験にチャレンジしていた。しかし、その後は建築関係の出版社、不動産会社へ。そしてふたたび司法書士試験の勉強も……。面接官は職歴書を見て、「いったい何をしたい人なんだろうか?」と。この疑問に答えられるかが合否の分かれ目だ。

今回の挑戦者



名前:藤本 敦(仮名)
経験年数:3年(建築土木関係の出版社)
年齢:30歳
職務経歴:大学卒業後にアルバイトをしながら司法試験の勉強を。その後、不動産会社や建築土木関係の出版社へ勤務。一昨年からは司法書士の試験を受けるべく、勉強していた。
志望動機:有益な情報を配信していきたい。
希望年収:400万円


生真面目な印象を与える藤本さん(挑戦者)は、面接官を前にして緊張しているためか表情が堅い。面接は定石通り、過去の経歴から始まるのだが……。
面接官   これまでのご経歴をお話いただけますか?
   
挑戦者   大学の法学部を卒業しましたあと、1年間土木作業のアルバイトをしながら司法試験の勉強をしていました。土木作業をしながら司法試験の勉強というのは、体力的に持たなかったものでして、書店員のアルバイトをしながら3年ほど司法試験の勉強を続けていたのですが、試験をあきらめまして、不動産会社で3年ほどお世話になりました。そして退職したあと、建築土木に関連した書籍を出版している出版社でお世話になりました。それで、こちらを一昨年に退職いたしまして、その後しばらくは司法書士の試験をしながら今は就職活動をしている状況です。
(時折、伏目がちになるのが気になる)
ポイント1
   
面接官   法学部をご卒業されているということですが、非常に難関な試験ですのに 、どうして司法試験を目指そうと思ったのですか?ポイント1
   
挑戦者   法学部を出ておりましたし、学生時代に宅地建物取引主任者証の試験を通っておりましたので、なんとか法律関係の知識で人の役に立てる仕事ができないかと考えまして、いちばん大きなところに挑戦してみようと司法試験の勉強をしていました。
   
面接官  
その後書店のアルバイトをしながら司法試験の勉強を続けていらしたわけですよね。どうしてあきらめたの?
     
挑戦者  
やはりですね、かなり壁が高かったので、このままアルバイトを続けているわけにもいきませんし、だいぶ歳もとって しまいましたので、きちんと就職をしておかないと将来にさしつかえると思ってあきらめまして、持っていた宅建資格が役に立ちましたので、不動産会社のほうに就職をさせていただきました。
     
面接官  
宅建の資格を生かして建築関係でずっと自分のキャリアを積んでいこうという、そういう発想はなかったですか?
     
挑戦者  
そうですね、明確なビジョンはそこまでなかったのですが、その不動産会社は小さいながらもいろいろ自社で開発を行っておりますし賃貸も抱えておりますし、オールマイティーな仕事をしていらっしゃるところでしたので、そこで不動産関係の知識を身につけることができればいいなと考えておりました。
     
面接官  
で、その知識を身につけたんですよね? 宅建の資格も持っていますし。
     
挑戦者  
……ええ若干。ポイント1
     
面接官  
ステップアップしていこうとは思わなかったんですか? どうして今度は司法書士の勉強をすることになったの?
     
挑戦者  
はい、不動産会社で、だんだん業務が作業中心の仕事をふられてくるようになりまして、辞める1年くらい前からスーツを着ているよりも作業着を着ている時間のほうが長いような感覚になってきてしまいまして、だんだん私が目指している方向と任される仕事で開きが出てきまして、それで退職いたしました。
     
面接官  
目指している方向って何だったんですか?
     
挑戦者  
はい……その時は不動産を通じて人の役に立つ仕事ができればと考えていたのですが。
     
面接官  
それはどうしてあきらめたのですか?
     
挑戦者  
そうですね……ちょっと不動産関係はお金の流れが激しくて、かなりシビアといいますか、金銭的にギスギスした面も働いているうちに見えてきまして……。
     
面接官  
ちょっと嫌気がさしたってことなのかな?
     
挑戦者  
そこまで激しいものではないですが、もしかしてほかの不動産会社へ就職すればもう少しすがすがしい業務をされているところもあったのかもしれませんけれども。
     
面接官  
で、ここでまた3年間働いた後に転職されたのが、不動産関係の知識や宅建の資格を生かした仕事ではないんですよね?
     
挑戦者  
いえ、建設関係の調査業をしているところですので、直接役に立つというわけではないのですが、知識的にかなり不動産関係建築関係の知識は持っていて役に立ちましたし、それ関係の知識があったから私を雇っていただけたという面も多々あります。
     
面接官  
なるほど、そこでまた、司法書士の勉強を始めちゃったのはどうしてですか?
     
挑戦者  
はい、これは単純に自分のなかの学力を高めようという目的であったので、とくに司法書士になろうという考え方ではなかったのですが、やはり勉強するのであれば、法学部出身ですので法律関係の勉強に入っていきやすいということで、司法書士の勉強をさせていただきました。
     
面接官  
ここでもう一度、勉強をしようと思ったということは、先ほど言われていた年齢の件ですとか不安に思わなかったのですか?
     
挑戦者  
その段階ではですね、バイタリティーとやる気さえあればなんとかなるのではないかというふうに、わりと楽観視しておりまして。
     
面接官  
何がなんとかなると?
     
挑戦者  
はい、バイタリティーとやる気さえあれば再就職のほうはなんとかなるというふうに考えておりましたので、もう一度勉強をしてみて自分のなかの実力を高めていこうと思いました。
     
面接官  
どれも中途半端な感じがしませんか? 社会に出てから7年くらい経っていて、もう一度ここで勉強するのはかなりリスキーなことですよね? 予備校に通ってまで司法書士の勉強をする動機はなんでしょう?
     
挑戦者  
そうですね、今まで社会人として業務にあてていた時間を、全部勉強につぎ込んだら、いけるのではないかというふうに考えまして。ちょっと目算が甘かったのですが。
     
面接官  
今回またあきらめたということですか?
     
挑戦者  
ライフワークとしては続けていきたいと考えておりますが、今は就職活動に力を注いでいる状態です。ポイント1
     
面接官  
ということは、たとえばわが社に入られたとしても、また勉強したいので辞めますということにはなりませんか?
     
挑戦者  
いいえ、前職で触れた取材という業務に非常に心をひかれ満足感を味わいまして、ぜひとも取材という業務を通じて人々の役に立てるような仕事をしたいと考えております。
     
面接官  
だったらなぜこの会社 を辞めたあと、すぐにマスコミ関係に就職しなかったのですか? ここで司法書士の勉強をしていた1年のブランクはなんなのですか?
     
挑戦者  
私、市場動向調査員をやってはおりましたが、記者業ばかりをこなしてきたわけではないので、箔をつけるためにも司法書士の試験に受かっておいたほうが、この先の就職に有利になるのではないかと考えておりました。
     
     
面接官のワンポイント キャリアの方向性がフラフラしているとしか思えない。
藤本さんの場合、法律の勉強をしながら、適職を見つけようと転職してきたようですが、面接官から見れば、「仕事がうまくいかなくなると、転職し、勉強がうまくいかなくなると転職してきた」と、「目の前の状況から逃げている」「嫌なことがあれば避けてきた」ように思えるんです。この状況は仕方ないとしても、「では今何がしたいのか?」という面に対しても、不明確なんです。ですから、ここから面接官は「入社して何がしたいの?」だけを聞くことになります。
 
面接官は入社後に就職情報出版社で、何をしたいのかを聞き出そうする。
 
     
スペーサー スペーサー スペーサー
面接官  
法律関係の勉強をしていたなら、法律関係の出版社を受けたほうがいいんじゃないですか?
    スペーサー
挑戦者   いえ、御社のホームページを拝見いたしまして、非常に多岐にわたって情報収集しているところに興味をひかれまして、前職では土木や建築に関することのみの調査でしたが、もっと様々な広い分野で調査活動や取材活動を行いたいと考えるようになりまして、御社の面接を受けさせていただこうと思った次第です。
    スペーサー
面接官  
取材に興味を持ってやっていたのに司法書士の勉強に戻り、また取材ということだけが共通しているマスコミ関係を受けるのが矛盾しているように思うのですが、本当にやりたいことはなんですか?
     
挑戦者  
はい、今は調査や取材を通して多くの人々に役立つような情報を配信できる仕事ができればと考えております。ポイント1
     
面接官  
藤本さんが言う情報とは何の情報ですか?
     
挑戦者  
はい、できるだけ有益な、読む人に役に立つような情報で、なるべく様々なジャンルを扱いたいと考えております。
     
面接官  
有益だと思って出版社は日々業務に携わっていると思うのですが、藤本さんが言っている有益な情報をもっと具体的にお話しください。
     
挑戦者  
そうですね、新しくてなるべく多くの人目に触れるような情報といいますか……最新でいてそれで……なんといいましょうか……読んだ人の関心を引いて喜んでもらえるような、興味を持ってもらえるような情報を配信したいと考えております。
     
面接官  
みんなそう思ってますよ? すべての出版社の人は(苦笑)。
     
挑戦者  
はい。今まで専門誌に携わっておりましたので、読者が土木や建築に関する一部の方でしたので、それでもっと多くの人に喜んでもらえるものを調べたり書いたりしたいという気持ちが強いんだと考えております。
     
面接官  
記事にしたり形にするとジャンルはだいたい決まってくるでしょう。 たとえば広い範囲で一般の週刊誌のような、そういうものをつくりたいということですか?
     
挑戦者  
……そういったものでもかまいませんけれども、やはりなんといいますか……新しく楽しい情報を流していきたいと、考えております。
     
面接官  
どうも形にしたいものがはっきり伝わってこないんですよね……
     
挑戦者  
はい……今私のなかにあるのはですね、なるべく多くの場所に取材に行って多くの情報に触れたいという感じの欲求でして、それを文章にして記事にして配信したいという欲求がいちばん強いのでして……ポイント1
     
面接官  
そうだとしたら人の役に立つというよりも、藤本さんの自分の興味のためにいろいろなところに取材に行きたいということじゃないですか?
     
挑戦者  
いいえ、もちろん私が書くだけでも意味がないので、多くの人目にふれてですね、なるたけ多くの人に読んでもらえるように、情報を取材して調査して配信していきたいと考えております。
     
面接官  
たとえば具体的にどういうものをつくっていきたいですか? たとえばこんなものを伝えたいというアイディアはありますか?
     
挑戦者  
はい、私、今までが土木建築を専門にやっておりましたので、そこから急に離れるのは難しいと思いますので、土木建築に関する新製品の情報ですとか、建築や工業製品や新しい……建築物ですとか、そういった旬な情報を配信していければと、まずはそういったところから入っていきたいと考えております。
     
面接官  
藤本さんがおっしゃってた分野で、もっと認知度の高い会社がたくさんありますが、そういったところをお受けになったほうがいいんじゃないですか?ポイント1
     
挑戦者  
いいえ、まずは私が戦力として活用されやすいところで働かせていただければということでして、経済のニュースですとかそういったところに進んでいければと思います。
     
面接官  
究極的に言えばどんなことをやりたいのですか?
     
挑戦者  
はい、経済や政治を中心とした記事を取材したり、配信したりできる部署に配属されることが目標です。
     
面接官  
そうですか、経済や政治は私どもの主たる業務ではないですね。
     
挑戦者  
ですが、御社の記事のなかにも経済的なニュースも載っていますが……
     
面接官  
もちろんそうですが、就職情報が中心です。もっとこういうものを専門にしているところはいっぱいありますよね?
     
挑戦者  
はい、ですがなるべく様々なジャンルに携わっている御社にお世話になればと思っています。
     
     
     
新卒の大学生のような志望動機では相手に伝わらない
藤本さんが話す「有益な情報を配信したい」という志望動機は、大学生がよく語るんです。中途採用でしかも30歳になると、これでは通用しません。中途採用ならば「私の今までのキャリアやスキルを生かして」という点をふまえて志望動機を語らないと話にならないんです。あくまでも即戦力として採用するわけですから。言い換えると、自分のキャリアが生かせる会社選びが必要だということです。藤本さんの場合だと不動産関係や建築土木関係の経験や法律関係の知識があるわけだし、藤本さん自身もそのキャリアを生かしたいと考えていらっしゃる。まずは会社研究、業界研究をしっかりやることをすすめます。
面接官のワンポイント

面接心得
応募会社に合わせた志望理由を準備する!
今回の藤本さんのように応募会社の業務内容と、志望動機が一致していない場合、矛盾点が出てくる。面接を受ける前に、入社後に具体的に何をしたいのかを明確にしておくべきだ。
挑戦者の感想

すべてがダメでした(苦笑)
自分でも落とすと思います…。いかにダメな受け答えをしているかを思い知らされました。勉強させていただきました!

面接官プロフィール
名前:細田 咲江さん

早稲田大学卒業後、1983年に流通会社に入社。12年間、主に人事部で採用担当や人事教育などに従事。1994年にハナマル キャリアコンサルタントを設立。現在は、高校生や大学生の就職、社会人の転職、主婦向けの再就職に関する講演、執筆など幅広く活躍中。面接官の視点に立ったアドバイスには定評がある。また、埼玉女子短期大学と駒沢女子大学では講師も務める。



 

 

 

 

 

 

 

 

ポイント1
相手の目を見る
伏目がちになると、コミュニケーションが苦手だという印象を与える。

 

ポイント1
経歴で聞きたかったのは司法試験への思い
経歴のなかで、司法試験にチャレンジした理由を話すべきだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ポイント1
学んだことを具体的に
具体的なキャリアやスキルを話すべきだった。
模範解答例
不動産売買における一連の業務の流れ、分譲マンションの建設企画から販売までの流れなど、基礎的な不動産業の業務について学ぶことができました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ポイント1
就職への意志をあいまいにした
司法書士試験をあきらめたことを、マイナスに評価されたくなくてした回答だが、言い訳にしか聞こえず、就職したいという意志をあいまいにしている。
模範解答例
1年勉強して結果が出なかったので、あきらめました。考えが甘かったと思います。今は新たな仕事にチャレンジすることを決めています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ポイント1
何がやりたいの?
あまりにも当然のことなので、やりたい仕事が見えない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


ポイント1
自分の興味だけで仕事をしたいように思える。
仕事という意識がないようにとられる。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


ポイント1
なぜうちの会社なの?
面接官は入社意志が確かでないように受け取っている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



 

 

 

 

 

 

 

 

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