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実録!面接徹底攻略法 今回の面接者
【第18回】
実績や人柄は申し分なし。
しかし最初の答えがまずかった!?


今回の面接設定 応募業種:電気(SI事業)
応募職種:システム開発プロジェクトマネージャー
年代:30代前半

大手電気メーカーの関連会社、SI企業でプログラマから始め、いまやプロジェクトマネージャーとして活躍する伊藤さん。応募したのは大手電気機器メーカーのSI事業部門、プロジェクトマネージャーの募集だ。職歴書を見ると、伊藤さんのキャリアは前向きに採用を考えさせるには十分だ。


今回の挑戦者



名前:伊藤三郎(仮名)
経験年数:12年
年齢:34歳
職務経歴:大学卒業後に大手電子・電気機器メーカーの子会社に入社。現在も同企業に在籍しプロジェクトマネージャーとして活躍中。
志望動機:関連会社ではできない仕事、大きなプロジェクトをやりたい。
年収実績:830万円
希望年収:850万円


面接官は即戦力として使える人材だと期待して、面接に臨んでいた。伊藤さんは、最初の挨拶から、物腰のやわらかそうな話しぶり、相手の目をきっちり見る態度でさらに評価を上げていた。面接官が聞きたいのはただひとつ、転職理由だった。
面接官  
今いらっしゃる会社では、プロジェクトマネージャーとしてご活躍されてらっしゃるようですが、今そのポジションから、なぜ転職をとお考えになったのでしょうか?
   
挑戦者  
はい、私はプロジェクトマネージメントという仕事を、もっともっと極めていきたいと思っております。ただ、そうしたときに、今の会社の中で任せられるプロジェクトの規模が、限界、頭打ちにあると思っています。今50人規模のプロジェクトを任せてもらってるんですけども、これ以上の規模のプロジェクトを任せられることが、今の会社ではほとんどありません。ポイント1
   
面接官  
人数が多ければマネージメントを極められるということですか?
   
挑戦者   単純に人数だけとは限らないと思っていますが、ひとつのモノサシになると思っております。親会社の都合で(関連会社なので)、この先ずっとマネージメントを任せられる保証はありません。
   
面接官  
プロジェクトマネージャーを経験されてすでに6年ですね、6年間一貫してプロジェクトマネージャーとして携わってらっしゃいますよね。なのに保証がないということですか?
     
挑戦者  

そうです。

     
面接官  
これまでどういう理由でプロジェクトマネージャーに任命されていたと思いますか?ポイント1
     
挑戦者  
これまでは自分の所属している課の中での年齢の構成とか、状況ですね。
     
面接官   今の状況では年齢的に一番上ということですか?
     
挑戦者   はい。私以上になると課長など管理職になってしまって、現場ではありません。
     
面接官   管理職はやりたくないということですか?
     
挑戦者   それは少々物足りないと思ってます。
     
面接官   これからのキャリアを考えていくときには、現場でプロジェクトをずっと管理していきたいと考えているんですか?
     
挑戦者   はい。将来的にも。
     
面接官  
どうしても現場にいたいという理由はなんですか?
     
挑戦者  
ごめんなさい、初めの質問を勘違いしたかもしれないんですけども、マネージメントの規模をもう少し大きくしていきたいと思っています。ポイント1
     
面接官   はい、それが退職の理由ですね。
     
挑戦者   単なる人的な操作の管理だけじゃなくて、という解釈をしたんですけども。
     
面接官   それは今いらっしゃる会社では、50人規模以上になることはないというのが第一の理由で、例えばプロジェクトをいくつか統括していくということは考えていないのですか?
     
挑戦者  
確かに今の会社でそういう立場の課長などはいるんですけども、そうなると本当に現場から離れてしまって、自分の権限も裁量もないんですね。監督してるだけなんです。それは少し物足りないと思っています。
     
面接官  
すると、人数が多くなればプロジェクトの規模自体も大きくなる、と考えているということですか?
     
挑戦者  
はい。
     
面接官  
中身の問題ではなくて?
     
挑戦者  
そのあたりは比例するかなと思っております。
     
面接官  
人数が多くなれば、それは正比例の関係にあるとは思うのですが、例えば我が社に転職してきてくださった場合、プロジェクトによっては、必ずしもあなたが望んでいる規模の開発に携わるということを確約できない場合もあるんです。人数だけにこだわってることが理由だとしたなら、必ずしもそれをお約束できない可能性はあるんです。その辺りが私どもとしては気になるんですけども。
     
挑戦者  
可能性はあるわけですよね?
     
面接官  
規模の種類としてはあります。
     
挑戦者  
御社はやはり本社ということで、今の会社の子会社という、本社の開発部門のひとつという役割の会社よりは、ずっと可能性が大きくなると思っております。今だと2~3人のプロジェクトをまとめる立場にはあるかもしれないですけど、それ以上はないですね。本社だと、ひとつの製品をつくるのに大きなプロジェクトがあるというのが、可能性としては今の会社より多いと思っております。ポイント1
     
     
面接官のワンポイント
大きい仕事がしたいといわれてもわからない
伊藤さんは転職理由をもう一度考え直したほうがいいと思います。プロジェクトマネージャーといえどもエンジニア、言い換えれば開発者です。「規模が大きい仕事」というよりも、たとえば「御社のテレビ事業のシステム開発で貢献したいです」と話すほうが、志望動機として明確と思われます。
 
その後、面接は伊藤さんのプロジェクトマネージャーとしての実績について。そして最後に、志望動機を聞かれたのだが……。
 
     
スペーサー スペーサー スペーサー
面接官  
わが社で、どんなことをやりたいのかお聞かせください。
    スペーサー
挑戦者   はい、まず今回の募集はソフトウェアの開発ですが、ゆくゆくは商品開発を統括する立場でプロジェクトマネージメントをしたいと思っています。ポイント1
    スペーサー
面接官  
これまでは商品企画もやってきたんですよね?
     
挑戦者  
電話器のときだけですね。
     
面接官  
では10年後、どんな姿でいたいですか?
     
挑戦者  
事業部長というか、ある事業を自分で統括していける、会社として向かうべき事業を見つけて、そこに効果的に人材を投下してという、事業をうまく統括して回していく立場になりたいと思っています。ポイント1
     
面接官  
そうするとマネージメント色が強くなりますよね?
     
挑戦者  
そうですね……。
     
面接官  
先ほどの、プロジェクトマネージャーを極めたい理由として、現場で開発に携わっていきたいとおっしゃっていたと思うんですけども。事業部長って言うのは?
     
挑戦者  
テレビ事業とかビデオ事業とか、こういった製品をつくっていけば売れるんじゃないかという案を出し、それを実現する技術を社内で立ち上げ、それをどういった形で製品にして売っていくのかというのを考える立場だと思っています。
     
面接官  

そうするとソフトウェアの開発とか、そういうことではないんですよね?

     
挑戦者   そうですね、でもそれも大きな意味でマネージメントだと思っています。
     
面接官   マネージメントそのものですよね。それは今いらっしゃる会社のなかではできないんですか?
     
挑戦者  
できないです。今の会社では、こういった事業分野に乗り出していこうと思っても、親会社の意向で潰されてしまうんです。ポイント1
     
面接官   でも自分が事業部長になれば、親会社に掛け合って商品化することもできるでしょう?
     
挑戦者  
できるんですかね……やっぱり難しいのかなと思ったんです。
     
面接官   例えば我が社でも、すべての提案が通るわけじゃないんですよ。
     
挑戦者   そのハードルの高さが違うということになるんでしょうか。
     
面接官   1件の提案が通らなかったから、すべてがそうだと決め付けているとしたら、我が社で出した提案も100パーセント通るとは限らないということです。
     
挑戦者  
今の例は私自身が経験している例を挙げたまでで、ほかにもそういう話はいくつか聞いています。しかも、社長自体が親会社から来ている人ですし、壁が厚いと思っています。ポイント1
     
面接官  
最終的な目的は、プロジェクトマネージャーを極めるということの延長線上に、事業部長として、商品開発に関わる仕事をしていきたいということでいいのですか?
     
挑戦者  
はい、そうです。
     
     
     
準備不足が自己矛盾をつくりだした
伊藤さんの回答は首尾一貫しているところがない。そのため採用する側は「なにをやっていきたいのか」という基本的なことが伝わらない。キャリアとしては問題がないのですが、方向性が定まっていないと判断されます。もちろん誰もが方向性を決めているわけではなく、あいまいな人も多いとは思います。ただ面接では自分を売り込むわけですから、ひとつの確固たる方向性を示さなければなりません。その点で評価を下げました。実力がある人だけに、面接での会話だけでは判断されることはないと思います。ただ、話す内容をしっかり準備すべきでした。
面接官のワンポイント

面接心得
面接官が話すことを、一度認める。そして現在の会社への不満は語らない
伊藤さんは面接官の意見を否定していたのが失敗だった。すべて「うちは子会社なので」という理由ばかりになる。まずは面接官が語ることを認める。そして「今の会社ではできない」と言わずに、「御社だと、私の能力が生かせます」という論理を展開すべきだ。

具体性をもった志望動機を語る
「プロジェクトマネージャーを極めたい」「事業を統括する立場になりたい」では相手に伝わりにくい。たとえば「テレビのソフトウェア開発、次世代テレビにおいての通信システムのプロジェクトマネージャーをやりたいです」などと具体的に語るべきだった。
挑戦者の感想

違った解釈をされてしまうことが、よくわかりました。
自分ではしっかりと相手に伝えているつもりなのに、じつは違ったんですね。その点を注意したいと思います。

面接官プロフィール
名前:細田 咲江さん

早稲田大学卒業後、1983年に流通会社に入社。12年間、主に人事部で採用担当や人事教育などに従事。1994年にハナマル キャリアコンサルタントを設立。現在は、高校生や大学生の就職、社会人の転職、主婦向けの再就職に関する講演、執筆など幅広く活躍中。面接官の視点に立ったアドバイスには定評がある。また、埼玉女子短期大学と駒沢女子大学では講師も務める。


 

 

 

 

 

 

ポイント1
ここが今回の面接のすべて!
メンバーの数が多ければ良いととらえてしまいがちだ。
模範解答例
2つの転職理由があります。1つはプロジェクトマネージャーを極めたいと考えていますので、現状では50人が限界なのですが、より大きな規模、より大人数のチームをまとめていきたいとう目標があります。もうひとつは、御社のテレビ開発に携わりたいのです。私の電話機のシステム開発で培ったノウハウがテレビ開発に役立つという自負があります。






ポイント1
自分の仕事に自信がないの?
組織の問題だけにしている点が気になっている。






 






ポイント1
初めの質問に対する勘違いをフォローしきれていない
どのようなプロジェクトをマネージメントしたいのか捉えきれていない。
模範解答例
私が人数で規模を伝えるので誤解が生じたようです。改めて申し上げるなら、御社のようなメーカーという製品開発の現場でプロジェクトマネージャーをやっていきたいのです。問題なのは人数ではありません、プロジェクトの規模と内容です。私がやりたい開発が御社では実現できるからです。






 









 

 




ポイント1
相手の意図を理解していない
希望している規模以外のプロジェクトは任せられないのでないかと懸念している。
模範解答例
もちろん規模や内容にかかわらず、与えられたプロジェクトを遂行してきます。その自信はあります。



 

 

 

 

 

 

 



ポイント1
最初の転職理由の話とは違う
「現場でプロジェクトマネージャーをしたい」と話していたが、商品開発となると現場よりも管理職の立場となる。



 




ポイント1
大言壮語に思われた
10年後では、実現できそうにない目標に思われる。
















ポイント1
会社へのグチなの?
転職理由や志望動機は、「御社でなら○○ができる」という言い方の方が好印象。
模範解答例
もちろん今の会社でも可能です。しかし御社の商品開発能力という基盤があれば、私が御社へ提案できることは数多くなります。可能性が広がると考えています。


 


ポイント1
相手の意図していることをわかっていない
面接官は伊藤さんの言葉に矛盾を感じている。
模範解答例
はい、それは重々承知しております。しかしメーカーとして、これだけ多くの商品があるのですから、私が提案できることも今の会社よりも、かなり増えると思います。そこに自分の能力を懸けてみたいと考えています。






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