転職ノウハウ

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実録!面接徹底攻略法 今回の面接者
【第32回】
クリエイティブな仕事に就きたい、
20代女性の個性は受け止められるのか?


今回の面接設定 応募業種:広告(Web制作)
応募職種:Webデザイナー
年齢・性別:26歳・女性

今回の求人企業は社員数20名程度のWeb制作会社。募集職種はWebデザイナーだが、人材の成長を期待して未経験者も受け付けていた。面接官は挑戦者がシンガーソングライターをしていた経験などから、かなりの個性を持っていることを期待をしつつ、制作チームの1人として必要な協調性や、Web制作のスキルを学ぶために努力できる人なのかを見極めようとしていた。


今回の挑戦者

名前:安田里子(仮名)
経験年数:0年(情報系企業の営業企画としてWeb制作に関わった経験あり)
年齢:26歳
職務経歴:4年制大学卒業後に人材派遣の会社へ就職。退職したのちは派遣社員として働くほか、シンガーソングライターとしての活動経験もある。
年収実績:350万円
希望年収:400万円


挑戦者の安田さんはまったく緊張する様子もなく、明るい雰囲気で登場した。その人間的な魅力の面では高評価を得た。だだ面接官は事前に読んでいた安田さんの自己PR文が気になっていた。経歴についての簡単なやりとりを終えて、すぐに自己PR文についての質問を始める。


参考:安田さんの自己PR文より抜粋
「自分の中の商品化できる部分とは、世の中への発信を企むその目の敏さ、機転の速さ、豊かな表現力、理解力を組織化し、自分のルーツを生かしたパフォーマンスをしたい、という強い意志です。『Spreadな時を自分のリズムに刻み込みたい』というモットーで歩んできたこの人生で、ついに自分のルーツに気付きました」
面接官  
自己PRが芸術的な表現で書かれているんですけど、どうしてこのように書こうと思ったのですか?
   
挑戦者  
そうですね、自己PRというのは単に自分を説明するためのダイレクトな言葉というのがよいのでしょうけど、それよりは自分らしい表現というか、自分にしかできない表現を使うことで自己PRしたらどうかなと思ったので。
   
面接官  
それは読む人に対してどういう効果をもたらすと思いますか?ポイント1
   
挑戦者   そうですね、その言い回しが会社の意向と合わないというところで、書類選考で残念な結果をいただくことはあるんですけれども、逆に「この子どういう子なんだろう?」と感心を持ってくれれば書類選考の通過率がわりといいので、面接官の興味をひくような言いまわしにしました。
     
面接官  
意識してそういう表現を使ったということですね?
     
挑戦者   そうですね。
     
面接官  
ということは、普通のビジネスっぽい企業よりも、クリエイティブ性が高い、あるいは独創性が高い業種、あるいはそういう考えを持った会社を探しているということですか?
     
挑戦者   はい。
     
面接官  
自分のそのクリエイティブな部分というのを証明できるものはありますか?ポイント2
     
挑戦者   はい、それは……そうですね、例えばブログを書いてまして、そのブログでは、今日あった事を淡々と書くだけではなくて、例えばそれを面白おかしい表現にしたりだとか、これは恋愛のことを言っているのか仕事のことを言っているのか、本当は何のことを言っているんだろう、という読み手次第の言い回しをしたりだとか、あとは友人とのメールにおいても、必ずオチをつくるとか。
     
面接官  
なるほど、かなり文章にこだわるんですね?
     
挑戦者   そうですね、それが自分の表現方法です。
     
面接官  
そのときに自分が一番意識していることは何ですか? ポイント3
     
挑戦者   意識していること……面白さも求めてはいるんですけども……もう今は自然とそういう……。
     
面接官  
でもこの自己PRを書くときは意識したんでしょう?
     
挑戦者   はい、自分の表現で書こうと意識しました。
     
面接官  
このフィーリングがわからない人には、受け入れてもらわなくてもよいという感じでしょうか?
     
挑戦者   そうですね(笑)。
     
     
     
面接官のワンポイント
個性や人間性は評価できます
規模の小さい制作会社では、社長が面接を担当することが多いです。その場合、人間的に合うか合わないかという点も重要な合否のポイントです。安田さんは明るく物事をはっきり伝えるのでその点では評価できます。 残念なことは、今回はWebデザイナーの募集ですが、安田さんは未経験のうえに作品もない。「努力します」だけでは未経験であることを補うことにはなりません。
 
面接官はWebデザイナーと職種を決めずに、制作アシスタントとしての採用の可能性を考えた。そこで大事なのは、仕事を仕事として割り切れるのか?
 
     
スペーサー スペーサー スペーサー
面接官  
少し勉強する期間も必要かと思うんですが、例えば希望年収が400万になっていますけども、新卒レベルの250万からやってもいいな、という覚悟はありますか?ポイント4
    スペーサー
挑戦者   そうですね、(希望年収額を)なぜそのように書いたのかちょっと覚えてないんですけれども、基本的にはそのレベルでアシスタントから一つひとつ覚えていくスタンスで、それでも構わないと思います。
    スペーサー
面接官  
一つひとつと言いましたけども、一つひとつというのは何なんでしょう?
     
挑戦者  
例えばWebのHTMLがどういう構造になっているかという細かい勉強ももちろんなんですけども、それがどのようにできていてディレクター側がどういうこだわりを抱いていて、どういう発想で切り返していくのかなというところですね。それは一つひとつパターン(案件)ごとに変わってくると思うんですけれども、 アシスタントとして付くディレクターを信用して、発想の仕方や考え方などそういうところですね。人間として一つひとつ学んでいきたいなと。師弟関係みたいな。ポイント5
     
面接官  
なるほど。そういう下積みも必要かなとは思います。それからもっと大事なものは、そういう人間性や芸術性と同時にビジネスの世界でお客様に喜んでもらわなくてはいけないということでしょう。その要望を入れ込まなければならない。これは絶対こっちのほうがいいのにと思っても、お客さんの要望を優先するケースがあったとしたらどうしますか?
     
挑戦者  
まずはデータを揃えることですね。自分が絶対そっちのほうがいいのにと思うんであれば、それを裏づけるデータを集めると思います。ポイント6
     
面接官  
データとは例えばどんなものですか?
     
挑戦者   例えばアンケートしかり。ようはそのクライアントが、それが良いと思っている理由は、エンドユーザーが良いと思うだろうからだと思うんです。でも、「そうじゃなくて、こうなんだよ」とディレクションできるような運び方をしないといけないので。
     
面接官  
時間的制限があったらどうします?
     
挑戦者  
そうですね、そういうところの切り返しもまだまだ学んでいかなければならないのかなと思うんですけども、自分で思いつく範囲では、その中でやらざるを得ない……。
     
面接官  
その心の葛藤をどう処理しますか?
     
挑戦者  
そうですねぇ……心の処理……。
     
面接官  
ようするに嫌な仕事ですよ。
     
挑戦者  
それは、その場だけで解決しようとはしないと思いますね。
     
     
     
個性は魅力だが、未経験からの採用は難しい
安田さんはWebデザインの経験がないので、Webデザイナーとしての採用は難しいでしょう。未経験可とはいっても、せめて基本的なスキルはスクールなどで身につけておきたいものです。可能性があるとすればアシスタント業務からの採用です。社員20名程度の小規模な制作会社ならあり得ます。安田さんの魅力は受け答えがはっきりしていること。自分の意志を伝える能力もあります。
面接官のワンポイント
面接心得
未経験職への挑戦は十分な準備を!
「未経験可」の募集であっても、デザイナーを希望するならば自分の制作物ぐらいは用意しておくべき。面接では働く意志を確かめるとともに職種に対する資質も知りたい。その判断材料となるものを用意しておく。
挑戦者の感想

面接は楽しい!
知らない方とお話するのが好きなので、面接はいつも楽しんでいます。ただ未経験の仕事に就くためには準備が必要ですね。

面接官プロフィール
名前:髭 彰さん

株式会社CAP総研 代表取締役、産業カウンセラー 1948年生まれ。伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(CTC)にて、技術教育課長、QC推進事務局長、採用研修グループリーダーを歴任。 2001年にCAP総研を設立。自ら開発した行動変革プロセス・メソッドに基づく管理職研修の企画及び講師、学生へのキャリア・デザイン研修講師などを多数担当しながら、キャリア・カウンセリング、人材採用コンサルティング等も手がけている。
ポイント1
意図を持って書いたのか?
「常識がない」と判断されかねない個性的な記述だが、意図が明確であり本人が期待した効果がでているので評価を上げた。
ポイント2
ここでは作品提出が求められている
クリエイティブ職の面接では必ず作品を用意する。また未経験の場合でもなにかセンスを表すものは必要。
ポイント3
受け手を意識しているか?
安田さんの場合「自分が発信したい」だけになっているのが問題だと考えている。
模範解答例
ブログの場合は、乱暴な言い方ですが「自分が書きたいこと」を中心に書いています。ただし、仕事となると、誰に発信するのかを意識すべきですし、私もそれを考えて制作していきたいと思います。
ポイント4
未経験の厳しい条件を先に伝える
相手に条件面の覚悟があるかを確かめる質問。未経験者採用ではよくある。
ポイント5
自分で学ぶ意思があることを伝えるべき
会社での経験から学ぶだけではなく、積極的に知識や技術を身に付ける自己啓発の姿勢を見せるべき。
模範解答例
企画の発想や仕事の進め方は現場でやりながら学びたいと思います。また必要なスキルは時間外に独学で学びます。
ポイント6
未経験なのでわからないことを前提に!
質問の意図は「仕事として割りきれるか?」ということ。未経験者の場合は知らないことについてあれこれと言わずに、ここでは「仕事として対応します」ということを伝えるだけでいい。
模範解答例
経験がないのでわかりません。ただWeb制作の仕事以外でも、お客さまへ良いものを勧めるのは同じです。その場で制作意図を伝える努力はします。でも自分の好き嫌い最優先で仕事をすることはありません。
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