転職ノウハウ

応募企業の探し方や履歴書の書き方、面接のポイントから円満退職の秘けつまで。あなたの転職を成功に導くためのノウハウを紹介!

実録!面接徹底攻略法 今回の面接者
【第43回】
コンサルタントから総務を狙う挑戦者、
曖昧な志望動機から転職の本音が……。


今回の面接設定 応募業種:保険業(共済制度の組合)
応募職種:総務職
年齢・性別:20代・女性

森田さんは新卒でベンチャー系のマーケティング会社に就職し、退職後も環境系の事業の企画や運営に携ってきた経歴を持つ。そんな彼女は今回、方向性をがらりと変え、保険の共済組合の総務職に応募している。彼女のキャリアの方向性や、彼女が何をやりたいと思っているのかについて、面接官は疑問を感じていた。


今回の挑戦者

名前:森田 綾子(仮名)
経験年数:0年(新卒者の採用の業務に携った経験はある)
年齢:26歳
職務経歴: 職務経歴:大学卒業後にベンチャー系のマーケティング会社へ入社。主にコンサルティング業務を担当しながら、自社の新卒採用の企画、実施にも携わる。約2年後に退職し、業務委託の形で環境問題に関する新規WEBサイトの立ち上げ、シンポジウムの企画や運営を約7カ月間行ってきた。現在は離職中。
年収実績:300万円
希望年収:350万円以上


ベンチャー系企業でキャリアを積んできた森田さんの職務経歴書から、面接官は「多忙で不安定な仕事をしてきたから、ただ安定を求めて応募してきたのではないか?」という印象を受けた。そんな森田さんの本心を探るため、まずは彼女が今までどんな仕事をしてきたのかを具体的に聞くところから面接は始まった。

面接官  
ご自分の能力で、特に自信があるものは何かありますか?
   
挑戦者  
はい。そちらに書かせていただきました、セミナーの事務局長をしておりました時に、そちらの、えー、セミナーの内容のマニュアル化ですね。 ポイント1
   
面接官  
セミナーのマニュアル化というのは、具体的にはどんな事ですか?
   
挑戦者   はい、まず社内でセミナーを行う際に問題点がいくつかありまして、そちらをセミナー開催者と事務局のほうで解決していくという仕事になるんですけれども、その問題点というのがですね……。(※まとまりのない話が続く) ポイント1
     
面接官  
私どもの会社でも、社員向けの研修をやっておりますので、これまで森田さんがやってきた経験は生かしていただけると思います。特にそのセミナーの事務局長としてやってきたなかで、自分なりに気をつけていたことはありますか?
     
挑戦者   はい。セミナーに参加してもらうお客様、それからセミナーを開催したいという営業社員ですね。それと、後はセミナー事務局以外の社内の人間、例えば経理ですとか、総務などとの調整役が一番多かったので、その人たち全員にとって最も効率的な方法を考えて、調整していたというのが一番尽力したところです。
     
面接官  
はい、わかりました。そのお仕事を辞めたあとは、環境関連のお仕事をされていますよね。どうしてこちらの仕事に移られたのですか?
     
挑戦者   はい。勤めていた会社の上司が独立しまして、その際に、声を掛けてもらって、参加をしました。 ポイント3
     
     
     
面接官のワンポイント
完全に、準備不足
森田さんは新卒後にマーケティング会社でコンサルティング業務を担当していたのだから、コミュニケーション能力やプレゼンテーション能力は、十分にあると予測していた。それがいきなりまとまりのない答えばかり。完全に、準備不足なのがわかります。これでは、「今まで多忙で不安定な仕事をしていたから、安定した会社ならどこでもよい」という軽い気持ちで応募してきたと捉えられかねません。職務経歴書を見て、年齢のわりに経験値は高いと判断していましたが、いくらキャリアがあっても、「ただ楽をしたい」という考えが見える人を採用することはありません。
 
完全に準備不足で、面接官の質問にほとんど答えられていない森田さん。何がやりたいのかも、いまだに見えてこない。面接官はこの時点で「安定を求めて入社したいだけなのだ」とほぼ確信していた。そこで今度は率直に、志望動機を聞いてみることにした。
 
     
スペーサー スペーサー スペーサー
面接官  
今回応募された総務職は、今までとは全然違う仕事ですが、なぜ応募しようと思ったのですか?
    スペーサー
挑戦者   2社経験しまして、一番大きな「仕事をする軸」と言いますか、「思い」というところで、生活者のために貢献していきたいという……、生活者にとって良い状態を作りだしていきたいという思いが2社を通じて出てきました。その時に御社の募集を見まして、相互扶助という考えに基づいて、生活者の人たちがお互いに助け合う、という企業理念に共感し、私も手伝えるんじゃないかな、と思いまして応募しました。
    スペーサー
面接官   これまで弊社の商品を利用になったことはありますか?
     
挑戦者   はい、あの、あります。
     
面接官  
利用して、何か思ったことはありますか?ポイント5
     
挑戦者   えーっと、利用していて……実は私も御社の保険に入っていて……。
     
面接官  
そうですか。
     
挑戦者   ええ、入らせて……お世話になっております(笑)。
     
面接官  
こちらこそ、ありがとうございます。
     
挑戦者   映画館を母と一緒に利用させていただいたりですとか、あとは……そうですね、映画館が一番多く利用させてもらっています。お値段は安くていいんですけれども、もう少しオシャレだったら嬉しいなぁとは、勝手に思っております。  
     
面接官  
ありがとうございます。利用経験があるからこその考えもあるかと思いますが、組合に入られたらどんなことをしてみたいと思っていますか?ポイント5
     
挑戦者   はい、総務という事ですので、まずは社内の人たちが快適にお仕事ができるようにサポートしていきたいと思っております。あとは、個人的にすごく興味があるのは、新卒ですとか中途の方の採用活動に関われるところに非常に興味を持っています。
     
面接官   今までも新卒の採用業務に携わった経歴があるのですか?
     
挑戦者   採用そのものというよりかは、説明会の組み立て、プログラムの組み立てを担当しました。実際に面接官として座って面接をしたことはないんですけれども、新卒採用の説明会の内容を考えました。
     
面接官   具体的にはプログラムのなかで、どんなことをやりました?
     
挑戦者   主に2部構成にしまして、まず最初1部で新卒で入社して活躍してる先輩社員1人を重点的にとりあげました。学生さんからのアンケートでも好評でした。
     
面接官   新卒で入った会社で採用の業務に携わり、やりがいを感じたという事ですね。ではその経験を生かして、私どものところでもやってみたい業務や、何か良いアイデアはありますか?
     
挑戦者   アイデアですか(笑)。そうですね……。ポイント6
     
面接官   ぜひ、教えてほしいのですが。
     
挑戦者   あー……入ってからのお楽しみではだめですか?(笑)。えっと、そうですね……、他の保険会社とは、どう違うかっていうところを見せていけたらなと思います。ポイント6
    ※以後、いくつかの質疑応答があり面接は終了。
     
     

面接官は本音を引き出そうと、とことん追求する
面接官はいつも応募者の本音を探っています。森田さんに対する場合には、「本当は安定を求めているだけなのでは?」という疑いを、最初から持っていました。コンサルティング業務を担当した経験があるわけですから、応募した会社の利益になるような提案はできるべきです。それすらできなかった時点で、不採用は決定となりました。
面接官のワンポイント
面接心得
本当は何をやりたいのか? 再度見直してから次を探すべき。
森田さんは終始、話しながら考えをまとめているように見えた。これでは「何をやりたいのか、本人もわかっていないのでは?」という印象を面接官に与えてしまう。安定志向なのは構わないのだが、「何がやりたい」もしくは「何ができる」という説明がきちんとできなければ、採用は難しい。例えどこかに入社できたとしても、自分でも何がしたいか明確になっていなかった場合、入社後にミスマッチだと感じてしまう可能性もある。再度自分の進みたい方向を整理したうえで、転職先を選ぼう。

挑戦者の感想

キャリアの方向性について再度考えてみようと思います。
新卒から今まで忙しく働いてきたので、安定している共済組合が良いと単純に考えました。 「何をしたいのか」と聞かれて初めて、「安定」しか考えていない自分に気付きました。 自分のキャリアの方向性について再考し、出直さなくては、と思いました。

面接官プロフィール
名前:細田 咲江さん

早稲田大学卒業後、1983年に流通会社に入社。12年間、主に人事部で採用担当や人事教育などに従事。1994年にハナマル キャリアコンサルタントを設立。現在は、高校生や大学生の就職、社会人の転職、主婦向けの再就職に関する講演、執筆など幅広く活躍中。面接官の視点に立ったアドバイスには定評がある。また、埼玉女子短期大学と駒沢女子大学では講師も務める。
ポイント1
質問の意図とはずれている
能力について聞かれているのに、やってきた仕事内容の説明になってしまっている。
模範解答例
私は、自ら問題を発見し、解決策を考え出す能力があります。セミナーのマニュアル化を行ったことなどもその一例です。従来は提出書類がクライアントごとにばらつきがあるのが問題でしたが、マニュアル化することで、やりとりの時間を短縮し、それにかかる社内のコストやクライアントの手間を軽減することに成功しました。
ポイント2
話に結論が見えない
行き当たりばったりの話し方で、準備不足なのがすぐわかる。これでは入社意思が固まっていないとも取られてしまう。
ポイント3
説明不足
「声を掛けられた」という説明だけでは、自分の意思で転職したという印象がまったく無い。他人の意見に影響されやすく、流されやすい人間というように受け取られてしまう。
ポイント4
提案力を引き出そうとする質問
ここは利用した経験をもとに入社後にやりたい業務を述べるところ。
模範解答例
御社の共済制度を生かして、働く女性に対する制度の充実を図るべきだと思います。子育て、老人介護など、今女性はいろんな面で手助けを必要としています。総務という仕事においても、相互扶助などの社内制度づくりに関わっていければ、と考えております。
ポイント5
何をしたいのかがまだわかっていないのでは?
思いはわかるが、その思いをどんな仕事に生かしたいのかが面接官はわからなかったので、再びやりたいことをストレートに聞いている。面接官の質問意図を察して答えるべきだ。
ポイント6
笑ってごまかすのは絶対NG!
真面目な仕事の話をしているのに、笑ってごまかそうとするのは絶対にNG。どうしても思いつかない場合でも、「今すぐには思いつきません」「勉強不足でした」など素直に答えたうえで、「入社までにはじっくり勉強して考えてきます」と加えるなど前向きな姿勢も見せるべきだ。
バックナンバー
併せて読みたい記事
あした転機になあれ。マイナビ転職

豊富な転職・求人情報と転職ノウハウであなたの転職活動を支援する【マイナビ転職】。マイナビ転職は正社員の求人を中心に“日本最大級”常時 約8,000件以上の全国各地の豊富な求人情報をご紹介する転職・求人サイトです。毎週火・金更新であなたの希望の職種や勤務地、業種などの条件から検索することができます。職務経歴書や転職希望条件を匿名で登録するとあなたに興味を持った企業からスカウトされるサービスや、転職活動に役立つ職務経歴書サンプルや転職Q&A、会員登録をすると専門アドバイザーによる履歴書の添削、面接攻略など充実した転職支援サービスを利用できる転職サイトです。

キーワードから記事を探す

検索フォーム

人気コンテンツランキング
転職成功ガイド