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実録!面接徹底攻略法 今回の面接者
【第44回】
9年間の経験を生かして、同職種・異業界へ。
アピールすべきポイントとは……?


今回の面接設定 応募業種:ホテル業
応募職種:コールセンター(予約受付など)
年齢・性別:30歳・女性

大森さんは放送局のコールセンターで、電話受付業務を9年間担当している。今回、同じコールセンター業務ではあるが、ホテルという異業界への転職を希望している。客層や年齢層がより幅広いホテル業界で、放送局での9年間の経験や能力をどのように生かしていけるのか。そのアピールがポイントとなるのだが……。


今回の挑戦者

名前:大森嘉子(仮名)
経験年数:9年(放送局のリクエスト受付)
年齢:30歳
職務経歴:楽器関連の専門学校を卒業後、ピアノメーカーへ就職。半年後に放送局のコールセンターに転職し、現在まで9年間、放送局で音楽のリクエスト受け付け対応と、その楽曲データの放送手配を行っている。
年収実績:250万円
希望年収:300万円以上


放送局のコールセンターで、受付業務を9年間担当している大森さん。同じ電話受付の業務を希望していて経験年数も長いため、面接官としては即戦力への期待が高い。そこで、9年間の業務のなかで、どれだけの能力を身に着けてきたのかを探るため、質問を始めた。

面接官  
現在の仕事内容について、簡単に教えてください。
   
挑戦者  
はい、放送局のコールセンターで、お客様からの音楽のリクエストをお受けして、その楽曲データの放送手配までの作業を行っておりました。 ポイント1
   
面接官  
1日何件くらいの電話を受けていたのですか?
   
挑戦者   平均すると、大体3,000件ぐらいになります。
     
面接官  
常に電話が鳴っているような、忙しい職場ということですね?  大変だったのではないですか?
     
挑戦者   はい。そうですね。ポイント2
     
面接官  
これまでの業務で、ミスをしたことはありますか?
     
挑戦者   そうですね。こちらでは丁寧に対応したつもりが、お客様にはちょっと、あの……、横柄な態度にとられてしまって。その時はお客様に十分に謝罪して、それでも上司からもお詫びをして、なんとか事なきを得たんですけれども……。その時に、やはり自分の声とか言葉が、お客様に不快感を与えることもあるというのを痛感いたしまして……。それからは緊張感をもってお客様に対応していくようになりました。ポイント3
     
面接官  
9年間ですから、長いですよね。ずっとコールセンター勤務ですか?
     
挑戦者   そうですね。はい。
     
面接官  
やっていくうちに慣れてきて、上手にできるようになった事などはありますか?
   
挑戦者   お客様の顔が見えない状況でのコミュニケーションなので、お客様が言いたいことや状況をイメージして、受け答えができるようになってきました。
     
面接官  
1日に3,000件ですから、忙しいですよね。
     
挑戦者   そうですね。1件にかける時間もできるだけ短くなければいけないので、その短い時間で、いかにお客様とコミュニケーションが取れるかというのが一番苦労した点です。
     
面接官  
なるほど。短い時間にコミュニケーションをとるために、どのような工夫をしていましたか?
     
挑戦者   そうですね……。できるだけお客様が言いたいことを、こちらから提示してあげて……。
     
面接官  
例えばどんなことを?
     
挑戦者   お客様はリクエストしたいのに、曲名がわからない場合などは「こういう曲ですか?」と尋ねる、といった聞き方をしました。いつ頃の曲かとか、歌っているのは女性か男性かとか、何かに使われていた曲かとか、いろいろこちらで提示してあげて、そのなかでお客様が「あっ、これかな」と分かってくる感じです。ポイント4
     
面接官  
なるほど。9年間ずっと同じ仕事をされてきて、飽きることはなかったのですか?
     
挑戦者   飽きる……。いえ。コールセンターでは日々いろんなお客様に対応していくので、あまり飽きるという事は感じなかったです。
     
     
     
面接官のワンポイント
業務経験を詳しく話すべきだが、浅い!
大森さんは、電話受付の業務という同職種を希望していますので、9年間の業務経験を数字や具体例などを交えて、詳しく話すべきです。そのうえで、ホテルという異業界でどのように力を発揮できるかをアピールできるようにするとよいでしょう。
また、終始声が小さかったことも気になりました。内容はもちろん、話し方や声の大きさも面接官に好印象を与える重要な要素。気を付けるべきポイントです。
 
面接官は、大森さんの電話対応の能力と仕事に対する姿勢、トラブルを解決する能力は、キャリアに見合ったレベルだと判断した。そこで、さらにホテルの受付業務ならではの接客業に必要な臨機応変さや、対応能力を確かめるため、質問を続けた。
 
     
スペーサー スペーサー スペーサー
面接官  
飽きることなく楽しく仕事をされている、ということですが、では今回なぜ転職を考えたのですか?
    スペーサー
挑戦者   今までの仕事ですと、お客様の世代や層が限定されていましたが、御社はホテル業ということで、今までとは違った世代や幅広い層のお客様と接することができると思いまして、応募いたしました。
    スペーサー
面接官   前職同様、業務で電話を受けることについては変わりませんが、ホテルの宿泊予約の受付なので、「素早く」ではなく「より丁寧に間違いなく」対応することが最も重要になります。これについて、何か気をつけていきたいことなどはありますか?
     
挑戦者   そうですね。慣れないうちは、やはり周りの方の対応とかを見て、学んでいきたいと思っていますし、自分でも努力していきたいと思っています。ポイント5
     
面接官  
例えば、コールセンターですから、ホテルに対してのクレームの電話も間違ってかかってくる事があるかもしれませんが、何を注意したらいいと思いますか?
     
挑戦者   まず、お客様に対しては丁寧に対応する事が一番だと思いますし、自分で勝手な判断はせず、こちらが悪い場合は丁寧に謝るということが一番必要だと思います。分からない事は一度保留にして、こちらから折り返しお電話をして、お客様にはちゃんと理解していただくという事が大切かな、と思います。ポイント6
     
面接官  
例えば、お客様が理不尽な理由でご立腹されて、お電話を掛けてこられた時などはどうしますか? ホテル側にはあまり過失がないようなケースの場合は?
     
挑戦者   そういった場合は、前職でも似たようなケースはあったんですけれども、その時はお客様が言いたいことをとりあえず全部吐き出させてあげるというか、聞いてあげて、お客様の気が晴れるまでというか……とりあえずお客様には全て吐き出してもらうという事を、まずしてもらっています。
     
面接官  
コールセンターでお客様から電話を受けるなかで、一番注意していた事は何ですか?
     
挑戦者   まず、丁寧な対応は絶対ですね。あとは、お客様の状況や立場をイメージして、それに応じた対応するということを心掛けてきました。
     
面接官  
私どもの会社に入社して、コールセンターで仕事をしていくうえで、やってみたいことは何かありますか?
     
挑戦者   ……。(沈黙続く)……お客様とより深いところでコミュニケーションが取れるように、相手の意図するところを読み取れるような……、そういうスタッフになりたいと思います。ポイント7
     
面接官  
わかりました。本日はこれで終わります。
     
     

ホテルで何をやりたいのか、自分のどんなキャリアを生かせるのかを話してほしかった。
大森さんはコールセンターでの基本的な受け答えはできる人だと思います。ただし、この採用試験への応募者は、ホテル経験者が多いはずです。その場合、大森さんは他業界でのノウハウをどう生かせるかをPRすることが重要です。最後の「ホテルで何をやりたいのか?」という質問に対しては、自分の能力をどう生かして、何をしていきたいのかを具体的に話すべきでした。
面接官のワンポイント
面接心得
接客には、臨機応変さも必要!
現職の放送局での音楽リクエストの受付業務はマニュアル化されていて、ある程度受け答えが想定できるのに対し、ホテルの宿泊予約の受付業務では、不特定多数のお客様が相手なので、どのような対応が求められるか分かりません。そのため「臨機応変さ」が求められます。面接官は、それを探るための質問をいくつもしていました。いろいろな質問が来た時に、臨機応変に答えられるようにしておくことが大切です。
それと同時に、同じコールセンターでも「業界の違い」をよく分析し、整理しておくことも重要なポイントです。せっかくの9年間のキャリアですから、アピールすべきポイントも整理しておきましょう。

挑戦者の感想

準備不足で、アピールしきれませんでした。
うまく答えられないことがあって、自分でも勉強不足なのを感じました。これからもっと対策を立てて、本番に臨みたいと思います。

面接官プロフィール
名前:細田 咲江さん

早稲田大学卒業後、1983年に流通会社に入社。12年間、主に人事部で採用担当や人事教育などに従事。1994年にハナマル キャリアコンサルタントを設立。現在は、高校生や大学生の就職、社会人の転職、主婦向けの再就職に関する講演、執筆など幅広く活躍中。面接官の視点に立ったアドバイスには定評がある。また、埼玉女子短期大学と駒沢女子大学では講師も務める。
ポイント1
数字を入れて具体的な説明を
仕事内容の説明をする際には、数字や時間など具体的な例を挙げると「どのくらい繁雑な仕事をしていたか」「どのくらい電話をさばく技量があるのか」など、面接官がイメージしやすい。
模範解答例
放送局のコールセンターで、1日に3,000件ほどお客様からのリクエストをお受けして、その楽曲データの放送手配までの作業を行っておりました。
ポイント2
ここでは9年間のキャリアをアピールすべき
9年間忙しい職場で、現場を切り盛りしてきたこと、新人教育の経験もあることを話すチャンス!
ポイント3
クレーム対応に関する自己アピールは、事前に準備しておく
受付業務をする際、クレーム処理の能力は重要な資質。面接官は、コールセンターの仕事において必ずクレーム処理の経験があるはず、と想定し、挑戦者の能力を聞き出そうとしている。どういうクレームにどのように対応した経験があるか、具体的に話せる案件を事前に用意しておくとよい。
模範解答例
たくさんのお客様の電話を受けなくてはという焦りから、電話対応中にお客様に不快な思いをさせてしまった事がありました。この時、私の対応が至らず、代わって謝罪をしてくれた上司の対応を見て、「まずは謝罪をする」という姿勢を学びました。その後は、まずは丁寧に謝罪をしてから、お客様のお話をじっくり聞く、という、落ち着いたクレーム対応ができるようになりました。
ポイント4
具体的なエピソードを入れていて分かりやすい
効果的に具体例を入れて説明しているので、独自の工夫や電話応対の技量が伝わりやすい解答。
ポイント5
前職とホテルのコールセンターの違いを整理しておく
回答に具体性が欠けるため、ホテルのコールセンターの仕事について「実情をイメージできていない」という印象を与える。
ポイント6
クレームへの対応力をアピールするチャンス
9年間のキャリアから、クレーム処理の能力を期待している質問。 「まずは謝る」という鉄則を心得、きちんとした対応力があることを、アピールする。
模範解答例
ホテルの代表窓口として、どんな場合でもまずは丁寧にお詫びいたします。お客様を不愉快な気持ちにさせてしまったこと自体、こちらの説明不足、対応不足に責任があると思います。そのことに対しきちんと謝罪をしたうえで、お客様のお話をじっくり聞くようにします。
ポイント7
準備不足による沈黙はNG
「希望している仕事についたら何をやりたいのか」は、どんな企業でも必ず聞かれる。これまでのキャリアを生かして何ができるか、といった自己PRも含めて、きちんと答えられるように準備しておきたい。
模範解答例
これまでに、丁寧な対応を心がけてやってきた9年間の経験は、ホテルでの受付業務にも必ず生かせると思います。例えば、お客様が安心して過ごせるように、細かい心配りや配慮する、といったことも、放送局の仕事で学んだことと通じるところがあると思います。そのほかにも、お客様との会話のなかから目的や状況を汲み取り、それに合わせた宿泊プランのご提案などもできるようになりたいと思っています。
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