転職ノウハウ

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実録!面接徹底攻略法 今回の面接者
【第48回】
入社1年半で、初めての転職に挑戦!
第2新卒の面接で注意する点とは?


今回の面接設定 応募業種:人材・出版・情報サービス
応募職種:営業
年齢・性別:23歳・男性


今回の挑戦者は、初めての転職に挑戦しようとしている第2新卒者。1年半にわたり携わってきた人材採用系のイベント運営の経験をもとに、同業他社の営業職への転職を希望している。今回の面接では、挑戦者が新卒採用との違いを理解したうえで、第2新卒の強みと共に現職で培ったスキルや経験を、いかにアピールできるかがポイントとなる。


今回の挑戦者

名前:佐々木 徹(仮名)
経験年数:未経験
年齢:23歳
職務経歴:大学卒業後、人材・出版・情報を扱う総合サービス企業に入社。現在はディレクターとして、人材採用系のイベントの企画・運営を担当。企画のみならず、イベントのための広告発注や会場の施工手配、運営スタッフの管理までを手がけ、運営全体に携わっている。
年収実績:300万円
希望年収:350万円


同じ業界ではあるものの未経験の営業職への転職を望んでいる佐々木さん。面接官がまず疑問に思ったのは、1年半という勤務期間の短さと、異なる職種への転職理由、そして厳しい営業の職務内容をどこまで理解しているのか、ということだ。職務経歴書に書かれている「営業を心底やりたい」という言葉の真意をはかろうと、面接官は単刀直入に質問を始めた。

面接官  
現在の会社に入社されてわずか1年半と、転職を決めたのがずいぶん早いですね。
   
挑戦者  
父が自営業なので、学生の頃から将来的には家業を継ぎたいと考えてきました。今の会社を選んだのも、営業職に就いて人脈を築きたいという理由だったんですね。ただ、入社してみたらイベントの運営を任され、さらに先日、別の部署に異動したんです。このまま異なる部署を転々とするよりは、すぐに営業職に就ける企業に移りたいと思い、転職を決意しました。 ポイント1
   
面接官  
営業をしたいのは、人脈を作りたいということですか?
   
挑戦者   人脈作りだけでなく、営業を通じてお会いする方々から豊かな経験談も伺ってみたいと思っています。特に、多様な業界の経営者と話せるチャンスは、人材業界以外ではあまりないでしょうから。そういう方々に経営の話を中心に聞きながら、仕事をしていきたいと思っています。
     
面接官  
経営の話を聞いて、あなたはどうしたいと考えているのですか?
     
挑戦者   そうですね……。
     
面接官  
「いい話が聞けたな」という感想で終わるわけではないですよね?
     
挑戦者   仕事で長くお付き合いしていくなかで、家業を継いだ後も途切れない関係を作りたいというか、いろいろな刺激を受けたいと考えています。ポイント2
     
面接官  
実家はどのようなお仕事をされているのですか?
     
挑戦者   食品の卸売業です。
     
面接官  
当社の仕事とは関係がありませんね?
     
挑戦者   そうですね。食品業界への転職も検討したのですが、多くの人と話がしたいと思って、自分のやりたいことを優先しました。
     
面接官  
確かに営業は人との出会いが多く、刺激を受けることもできますが、職務の核は売上目標を達成することです。佐々木さんは、数字を追うような仕事をしたことはありますか?
     
挑戦者   具体的に数字を追う仕事の経験はありませんが、イベントの企画の立ち上げには動員数目標がありますので、それを達成するためにどんな広告を打ったらいいか、営業のためにどうしたらいいか、といったことを常に考えながら仕事を行ってきました。ポイント3
     
     
     
面接官のワンポイント
新卒のような応対はNG。入社することが「自分にとって」ではなく、「会社にとって」どうプラスになるかを話す!
笑顔でハキハキと答える佐々木さんに好感は持てるのですが、「自分の成長のため」「人脈を築きたい」「いろいろな業界の視点を学びたい」といった自己実現を優先した表現が多く、学生気分が抜けていない、という印象を受けました。転職の面接では、企業に対し、自分がどう貢献できるかを伝えるべき、という面接の大前提をまずは復習しましょう。
 
面接官は、佐々木さんの営業職に対する認識の甘さが気になっていた。しかし現職の話を聞くと、営業に近い感覚で仕事ができるのでは、という潜在能力も感じることができた。佐々木さんの現職における実績や習得した業務ノウハウについてより詳しく話を聞くため、面接官は質問を続けた。
 
     
スペーサー スペーサー スペーサー
面接官  
では、これまでの具体的な実績を教えてください。
    スペーサー
挑戦者   私が取り仕切ったイベントは今までに2回あります。そのうちの直近のイベントは2日間での動員目標を前年より100名増、としていました。実際にはその1.5倍以上、162名増という結果で大盛況に終わり、私としては目標を超えることができてよかったと思います。
    スペーサー
面接官   職務経歴書には172名と書いてありますが。
     
挑戦者   失礼いたしました。それは間違いです。
     
面接官  
職務経歴書に記入された数字が間違っているのですね?ポイント4 分かりました。佐々木さんは営業職を希望しておられますが、具体的に当社ではどんなことをしたいですか?
     
挑戦者   人材系の事業に関わる営業をしたいです。今の仕事で得た知識や経験を生かしてやっていきたいと考えています。確かに営業経験はありませんが、プロパーの方々と同じ売り上げを達成したいと思っています。ポイント5
     
面接官  
もしも営業をかけているクライアントに、「見積もりが高い」と言われたら、どうしますか?
     
挑戦者   そうですね。商品やサービスの価値というのは、価格だけで計れるものではないと思うんですよ。クライアントが、最終的に納得できる結果・利益を得られるかだと思います。漠然としていますが、何度も訪問して信頼関係を築き、受注後もしっかりフォローするような営業をしたいと思います。
     
面接官  
「佐々木さんのことは信頼しているけれど、それでも高い」と言われたら、どうしますか?
     
挑戦者   そうしたら、上に相談します(笑)。営業としてのノウハウがあるわけではないので、判断がつかない場合はほかの人に相談して、どう対処したらいいのかを考えたいと思います。
     
面接官  
なるほど(笑)。ところで、当社には多様な業務があるのですが、人材系でない部署で働くことは考えられますか?
     
挑戦者   そうですね……。
     
面接官  
他部署の営業に配属されたら、どうしますか?
     
挑戦者   営業をやりたいのが大前提ですが、必ずしも人材の分野じゃないとやりたくない、というわけではありません。ただ、これまでの経験を生かせて、次のステップアップとして一番近いのは、人材に関わる仕事だと思います。御社に入るのであれば、いずれは人材系の事業に携わりたいですが、その前段階でほかの仕事をということでしたら、喜んでやります。
     
面接官  
分かりました。では最後の質問です。佐々木さんにとって、自分らしさとは何でしょうか?
     
挑戦者   自分らしさ……。周りからもよく言われるのですが、いつも笑顔を絶やさないことだと思います。仕事をしていれば、落ち込んだりすることもあると思うんです。でもずっと落ち込んでいてもしょうがないので、持ち前の明るさを生かして、笑顔を絶やさないように、仕事に取り組んでいきたいと思っています。ポイント6
     
面接官  
なるほど。分かりました。では、面接を終わりにします。
     
     

営業職に関連づけられるような、具体的な実績のアピールを
佐々木さんのコミュニケーション能力や臨機応変さには、営業向きのポテンシャルが感じられます。しかし、実績やスキルのアピールが不十分。イベントの企画や運営を通して営業職に生かせる経験を積んでいるのに、それが魅力的に伝わってきませんでした。イベントの動員数という目標に向かって工夫した点や、それを超える結果を出した実績に加え、イベントでのトラブルやクレーム対応など、実際のエピソードについても話すべきです。営業としてやっていける、と面接官を納得させるだけの自信を伝えられるようにしましょう。
面接官のワンポイント
面接心得
あくまでも経験・実績をベースとしたポテンシャルを印象づけるのが、第2新卒の面接成功のカギ!
話し方や、笑顔を絶やさない佐々木さんの人柄から、営業のポテンシャルがあることは伝わってきましたが、それだけでは採用に至りません。新卒の面接ではないので、社会経験で得たスキルや実績のアピールがあって初めて、面接官に期待感を持ってもらえるのです。実際にはアピールできることがたくさんあるにも関わらず、佐々木さんは効果的に話すことができなかったのが残念でした。これまでの仕事内容を振り返り、スキルや実績を示す具体的なエピソードを書き出すなど、面接前の入念な対策を心がけてください。ポテンシャルとそれを裏付ける実績のアピールがしっかりできれば、第2新卒採用としては十分に勝算があるはずです。

挑戦者の感想

企業に対する自己PRでは、会社へどう貢献できるかを話すべきだという、基本的な考え方が欠けていました。加えて、営業に対する考え方も甘いことが実感でき、勉強になりました。今後に生かしたいと思います。

面接官プロフィール
名前:細田 咲江さん

早稲田大学卒業後、1983年に流通会社に入社。12年間、主に人事部で採用担当や人事教育などに従事。1994年にハナマル キャリアコンサルタントを設立。現在は、高校生や大学生の就職、社会人の転職、主婦向けの再就職に関する講演、執筆など幅広く活躍中。面接官の視点に立ったアドバイスには定評がある。また、埼玉女子短期大学と駒沢女子大学では講師も務める。
ポイント1
「踏み台にされようとしている?」と思わせる答え方はNG
「営業希望だが、配属希望がかなえられないため転職を考えた」という理由には納得ができる。しかし、「家業を継ぐために営業職に就きたい」という理由は、面接官に自分勝手な印象を与えてしまう。独立を前提に人脈を作りたいといった自己実現を優先させる動機は、面接では不適切。
ポイント2
営業職への認識が甘い
会社の売り上げを伸ばすことが営業の仕事。人脈を作ることは営業の仕事ではない。営業職を希望しているのに、根本的なことを理解していない、と面接官は受け取る。
ポイント3
アピールが弱すぎる
数値的な目標を立てて仕事をしてきたことについては、もっと自信を持って回答すべき。現在の仕事が営業にも生かせることを、積極的にアピールするとよい。
模範解答例
現在携わっているイベント運営の仕事には動員数目標があり、その達成を目指して広告制作を依頼したり、出展企業を集めるための企画を作ったりと、いろいろな工夫をして成功させてきました。数字的な目標を設定し、達成のために企画・実行していく、という経験は自分が営業職に就いた時にも役立てられると思っております。
ポイント4
書類の記入ミスは信頼を失いかねないので注意
書類は見直してから提出するのが基本。特に営業職の場合は、数字が重要。数字に弱いとの印象を与えてしまう可能性がある。事前の確認は欠かさないようにしたい。
ポイント5
募集要項を踏まえて、もうひと押し!
この企業の募集要項には「クライアントの課題を解決することまで考慮する営業」と記載されている。これはコンサルティングまでもケアできる人材を求めているということ。売り上げだけでなく、もう一歩踏み込んだ営業をする意志・能力があることを、具体的にアピールすることが望ましい。
模範解答例
クライアントのニーズをくみ上げ、提案ができるような営業を目指したいです。私にはイベントの企画・運営に携わってきた経験がありますので、イベントもあわせてお客様にご提案するなど、独自の提案ができると思います。
ポイント6
臨機応変な回答は好印象
一見面接とは無関係な質問だが、面接官は佐々木さんの“臨機応変な対応力”を試している。終始、笑顔で応対していた佐々木さんだからこそ、この回答には説得力もあり、好印象を与える。
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